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追風者 第26話 あらすじとネタバレ感想

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追風者
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目次

あらすじ

沈図南の電話が盗聴され、虞世清ら“お姉様”一味に情報が筒抜けとなり、好調だった建設公債は空売りによって暴落するが、沈図南は黒幕の調査を国民党政府に禁じられる。偽造硬貨事件に続き、今回も南京主導と勘づいた魏若来は絶望し、央銀を辞職する。各銀行と大衆は大損を被り、央銀の信用は失墜し、魏若来の親友の文も自殺する。

みるアジア

ネタバレ感想

辛い回です(涙)

七宝街のみんなに、今回の建設国債は買うべきかと聞かれ、仕方なく少しだけ少しだけ頷いてしまった若来。
ただし、買うのはいいが分相応に、借金はダメだと釘を刺したんですが。
そんな忠告は適当に聞き流し、捕らぬ狸の皮算用で、ご機嫌なみなさん。
以前からずっとそうなんだよ、この人達。
それが庶民だと言われてしまえばそうなんでしょうが。分を弁えない。
若来、甘かったよね。

追風者
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翌日、出勤しようとした若来を春苗(チュンミャオ)が追って来ました。
みんなに国債を勧めたって本当かと。
春苗は、国債や株で大損してきた人々を見てきてたらしいから。今回も同じこと、みんなに恨まれるよと言うんだけど。
でも若来は結局、今もまだ沈図南と宋先生、その向こうの国民政府を信じてる。春苗の言葉を、何も知らない癖にと振り切っていっちゃった。

ふと思ったんですが、若来は、虞世清(ユーシーチン)、張鳴泉(ジャンミンチュエン)、康少捷(カンシャオジエ)の後ろに、大姐、孔庸之(コンヨンジー)夫妻がいること、知らなかったっけ?
沈図南は知ってるよね。若来には敢えて言ってないか。信じる国民党の恥だし。
いくら若来が勉強家だからって、上層部の腐敗まで正確に掴めやしないよなあ。

証券取引所で国債の値動きを見ていた若来。
順調に上がっていた価格が、少し不穏な動きをし始めます。
若来は急いで、沈図南のデスクに電話をするんだけど、その電話は盗聴されてるんだよぅー。

誰かが大量に売っている、銀行かと思うと言う若来に、図南は、それは財政部が明確に禁じていると答えます。それを、ヤツらはやってるんですよ。張鳴泉に唆されて。
これが大姐の言う、沈図南の視野の狭さってコトか。
高値で売り、安値で買い戻すのでは?と若来は気付いてました。

図南は若来に口止めをして電話を切り、銀行家たちに対して、欲深いにも程があると怒ります。
黄秘書に、破産者が出るぞと、苦々しく呟きました。

品なく大喜びしている、張鳴泉をはじめとした銀行家たち。
だけど、この人達が売った抵当証券を、虞世清たちは買い集めている。張鳴泉に唆された銀行家達が、最初のカモってことかな。そうとは知らずに威勢のいいこと言ってるけども。

虞世清と康少捷は、静かに食事をしていました。
康少捷も大量に買ったらしいんだけど、銀行が投げ売りをしているから不安で堪らない様子。
虞世清は、折を見て、この件への財政部の態度を探ればいいと言います。

康少捷が情報を探らせると、財政部は国債の回収を前倒しする予定だと孔庸之が話していたらしい。
今買ってもまだ儲かる、庶民の投資熱もまだ上がるだろうとの見込み。康少捷はご機嫌になったよ。

七宝街では、白髪のじいちゃんと周さんと阿文(アーウェン)。
国債の回収前倒しの情報を周さんが持ってきて、こちらでもまだ上がるぞって話になってるけど。
家まで担保にして買ってる人もいると聞いて、じいちゃんは、ほどほどにした方がいい、欲張ってもいい結果は出ない、私も当時欲を出してここまで落ちぶれたと言うんだけどさー。阿文がなんか考え込んじゃって。危ないんだよぅー。
周さんも家を担保にしようかと言い出して。じいちゃんが止め、阿文も、若来も分相応って言ってたって止めるんだけど、周さんは、あの子はただの銀行員だと言う。ほんっとーに、この人は自業自得なの、毎度。悪い人じゃないんだけど。射幸心が強過ぎる。

結局若来に、自分が買った国債はいつ売るのか聞き、まだだと言われれば、まだ上がると考えた3人。
阿文が若来に聞きに行くことに。

阿文は若来に夜食を運び、でも意外とストレートに、自分も国債を買いたい、今買っても儲かるかと聞きました。
若来は、今の流れだと80元までにはなる、でもその先は読めないと答えちゃった。
だが間違いなく、大勢が破産する。

若来もさあ、以前の周さんの件で、何も学んでないかもしれない。
いくら仲が良くても、周さんや阿文は、若来とは違うんだよ。
若来なら80元になるまで待って、なった途端に売り抜けるだろうけど、きっと2人は違う。欲をかいてタイミングを逃すだろうことが、目に見えてる。

阿文から話を聞いた周さんは、ホクホク。
じいちゃんも80元になったらすぐに売れと言い、阿文も、若来も大勢が破産すると言ってたと言うけど、周さんは、それは他人の話だってさ。自分は大丈夫って、その根拠のない自信はどこから来るんだ。

人力車を買い替えたかった阿文も、元手が足りず、自分の日々の売り上げ10年分を担保にして、お金を借りてしまいました。あああ、なんってバカなことを。

翌日。証券取引所で80元がついたのを見た周さんと阿文。
売ろうかという阿文に、何を言ってる、値動きを追い、下がったら売るんだと周さん。はあ。あなたにそんな細やかな対応ができるものか。
90元も間近になった証券取引所の熱気も、すごいことになってました。
88元まで見たんだ。ここで売っておけば、大儲けできたんだろうに。
欲をかき過ぎるな、分を知れってのは、こういうことなんだねえ。

その頃、張鳴泉に唆された銀行家たちは、張鳴泉に詰め寄ってました。
張鳴泉は彼らに、国債回収前倒しの情報を伝えてなかった。下がったら買い戻そうとしていた銀行家たちは、抵当証券は証券取引所で直接売買ができないって規則を破っただけじゃなく、値上がりしてしまって、簡単に買い戻しも出来なくなってた。
規則違反で軍法会議にかけられれば有罪は間違いない。高値で買い戻せば多大な損失。

張鳴泉は、悪魔の一言を発しました。
知人が大量に国債を持っている。取引所を通さずやり取りができ、価格の相談も出来る。

買い集めていた虞世清(ユーシーチン)ね。
張鳴泉は、90元の価格を提示。
多分、彼らの目論んでいた倍近い価格でしょうが、命と家財一切を失うよりは、大損しても90元での買い戻しを選んぶでしょうな。

沈図南のところには、若来が、国債の異変を知らせに来ます。
でも図南は既に把握済みでした。儲けようとした銀行が規則を破った上に失敗して、証券取引所を通さずに、言い値で裏で買い戻すことも。
知ってたんですかと驚く若来に、図南は、私も腹が立つが欲張りが相手では仕方がない、痛い目をみせないとと。
若来は銀行が潰れたらと、小口客はどうなると、身近で国債を買ってる庶民の心配をするんだけど。
図南は、銀行は不動産等で補填できるだろう、小口客の一部は投資目的の害虫だから、同情の余地なし、上海復興を願って買った者は、幸運を祈る、ですと。
返す言葉がなくなった若来は、そのまま引き下がりました。周さんや阿文たちは、害虫かよ。

七宝街では、周さんを中心とした皮算用組と、少し離れて心配そうに見ているじいちゃん。
じいちゃんの、売れるならすぐ売れ、充分儲けたろうって言葉なんか、欲の皮突っ張っちゃって夢見ている周さんの耳には入らない。
こともあろうに、若来に聞かれたら、既に売ったと言えと、阿文たちに言い含めてるんだもんな。
若来も見極めが甘過ぎたけど、一番罪深いのは、この人だよねえ。

元気なく帰ってきた若来に、みんなはニコニコして既に売ったと嘘をつく。
相場について聞かれた若来は、加熱していて危険、最後まで残れば負けてしまうとはっきり言ったんだけど。本当に売った?と念も押したんだけど。

追風者
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うそつき。

この時の様子を見れば、完全なる自業自得な訳よ。
ま、最初に若来がうっかり勧めたのは悪い。けど、だんまりを通し続けたところで、この人達は買っていたと思うよ。
若来がいなくなった後、早く売ろうよと言う阿文を止めて、周さんは100元になったらすぐ売る手筈を整えていると言いました。
じいちゃんが、身に覚えのある不安そうな表情をしているよ。
私も素人考えなんだけど、素人ほど、90とか100とか、きりのいい数字を目安にする気がする。だからもし私が暴落を仕掛けるのなら、97とか98でやるよね。ギリギリまで握っているのを総ざらいするわ。

鴻芳(ホンファン)服飾店でも、徐諾(シューヌオ)と沈近真(シェンジンジェン)が国債の話。
公債局長も財政部長も自ら宣伝して、上海復興を謳うけど、今回は読めないと近真。
徐諾は、蒋介石の本質は軍閥の長であり独裁者、民心ではなく、配下の利益集団を気にしていると言います。彼らの私腹を肥やす後押しをするのが蒋介石の統治法、滑稽で哀れだと、めっさ辛辣。
孫文の掲げた三民主義の理想なんて、もう国民党政府のどこにもないんだなあ。

この国債の件で民心を失えば、政府が挽回するのは難しい。
南京に失望した時、人々はより良い選択をするはず、魏若来と同じだと徐諾。
偽造銀貨事件で一度傷付いているから、今回失望は深まる。
そういう辛い過程を、自分達も体験してきた。自分で経験し、反省し、考えなければ、信仰の廃虚から抜け出せない。暗闇の中の一筋の光を大切に出来ない。

当時は間違いなく、自分の国をなんとかしなくてはと、純粋な情熱を持って、人々は命を懸けて立ち上がったんでしょう。
でも、人間ってさ。組織ってさ。一筋縄じゃいかないもんだよね。
こういうプロパガンダ系と括られるコンテンツを見るたび、この時代から現在までの歴史を思い、逆にそう考えてしまう皮肉。

国債は高値のまま、一か月経ったらしいよ。
えー、そんなに期間があったのに。庶民はみんな、大事に大事に握り締めていたのか。

若来は、今、空売りされてしまっては相場は大崩れになるから、対策すべきだとと進言しますが、図南はそれはないと言いました。
「彼ら」は既に儲けているから、空売りをして庶民を陥れる必要はない。国債事業を潰して南京の怒りを買う必要もない。
安心しろ、空売りはさせないって言葉に、若来も納得するんですが。

建設国債は98元の値をつけて、本日終了。
図南は過熱感を心配する宋先生に電話で、明日から各銀行には5年間、債券の売却禁止を命じ、国債価格を安定させると伝えるんだけど、その情報はまんま大姐の元へ。
財政部も公式文書で国債回収の繰り上げを否定したらしい。もしかしたらあれは大姐夫妻の流したガセネタだったのかな。値を吊り上げるための。この情報が広まれば、国債の価格は下落に向かいます。
銀行からは利益を搾り取ったので、今度は小口客からだとか言ってるよ。
図南は、庶民を陥れる必要はないと言ったけど、それは「お貴族サマ」の考えでしたね。
この人達には、そんな品などありませんでしたよ。

大姐は明日、大規模な空売りを決めました。あー。やっぱり100元を待たずに、ですよ。

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翌日。宋先生から、国債を全て売れと、理由も告げられず、強い口調で命令される図南。
証券取引所の開始早々、国債の値が下がり始めます。
観察していた若来が図南に電話すると、いくらでもいいから全て売れと叫ばれる。
若来も劉主任たちに、売れ、暴落すると叫びました。

みるみるうちに80元、70元まで下がる価格。
図南が宋先生に電話してももう繋がらず。あの人、都合が悪くなるといつも逃げるよね。
図南が電話を叩き落とした後、黄秘書が宋先生からの伝言を持って来ました。

蒋委員長の命により、私は南米で視察中。け、不在でしたって建前ね。
建設国債の下落に関し、君は調査をするだろうが、真相は絶対に公表するな。
民衆が動揺すれば、政府と蒋委員長の信用が傷付く。
処理委員会を組織し、穏便に処置して欲しい。大局を重要視せよ、忘れるな。

信用?と呟き、沈図南は笑い出します。
証券取引所では、60元台になった価格を見て若来が肩を落とし、大騒ぎだった投資家たちも言葉を失い。
最終的に、建設国債は40元の値を付けました。
若来も双眼鏡を落として、ふらふらと階段を降りていくよ。

街では金融を安定させよ、なんてデモ。
取引所を出る若来は、上海警察局の狸オヤジ、余志英(ユージーイン)とすれ違います。
街頭アナウンスもラジオも、投資は個人の行動の結果、理性的に、なんて宥めに回ってるよ。

鴻芳服飾店で、ラジオを聞いていた徐諾と近真。
暴落の日、軍の車が現金を運び出してたらしい。
大衆の金を奪い、銃を買い、日本には弱腰で、共産党を叩いてばかり、何がしたいのと近真。
徐諾は、蒋介石の言葉を直接聞けるような場所にいた人だったんだね。
国民党の方針は、外敵排除より国内安定、腐敗を除けば虫を防げると蒋介石は言っていたんだそう。徐諾はその言葉が今でも耳に残っているんだって。
なのに、彼ら自身が巨大な虫になったと笑います。

近真は若来を心配していました。
南京は央銀に罪を着せ、兄も圧力に屈する、次は若来が業務を遂行し、手を汚す。
経歴に傷がつくって言い方をしているので、国民党でなんらかの悪事に加担している人は、共産党もスカウトし難いってことなのかな。

徐諾は、相場操作の記録を入手できれば、真相を公表できるって言うけど、取引所は閉鎖されてしまったらしいよ。あ、それで封鎖するために警察が来たんかい。
でも徐諾は、取引所の見取り図を用意していました。
建設国債の大口取引の記録を探し出せと、近真に命じます。

若来が央銀に戻ると、図南の部屋の前に数人が集まってました。
荒れてた音を聞いたんでしょうな。部屋の電話は床に落ちたまんま。
図南は、国債発行の経緯を明確にし、央銀は無実だという報告書の作成を黄秘書に指示。

若来は、すぐに黒幕を探すべきだと言うんだけど、図南は大口取引の記録は極秘扱いで入手は困難だと言います。悪質な金融犯罪は特例が認められるという若来に、放っておけ、影響が大き過ぎる、無駄だ、と。
今、重要なのは民意、合理的な説明をせねばと呟く図南は、すっかり疲れた中間管理職のテイ。

図南は宋先生の伝言で、上層部が利を貪ったと分かってるから、調べたところで公表できないと釘を刺されてるからだけど。若来は納得できないよなー。
若来は、虞世清と張鳴泉までしか視野に入ってはいないから、真相を暴いて処罰すれば民衆も納得すると言うんだけど、図南は鼻で笑って、更に裏があると言いました。
若来が図南から渡されたのは、さっき黄秘書が読み上げた宋先生の伝言かな。
図南は若来に、真の黒幕探しを止めます。暴かれれば大事、民衆も世界も中国に失望する。

納得できない若来と、激しい言い争いになるんだけど。
若来は発展途上の今だから、膿出しが必要といい、図南は未完成のうちにそれはできないと言う。
ここまで分かっていて、尻拭いまでさせられて、それでもまだこの体制でやっていけると信じているんだろうか、この人。

若来は、今の立場が恥ずかしいと言いました。
偽造銀貨の時にも考えた。でもあなたに従った。今回は無理です。
そう言ってバッヂを置き、深くお辞儀をして部屋を出て行きました。

若来が央銀の正面玄関を出ようとすると、外には人だかり。
みんな上のほうを見上げています。
央銀の屋上には、カネを返せ、騙したな、詐欺師たちめ、そう叫ぶ阿文が立っていました。
若来は急いで戻り、屋上に走ります。

阿文は若来を見ても、儲かると言って俺を騙したなと叫びます。
はあ。騙してないよ。あなたの場合、周さんがそこにいたのが運の尽き。
阿文が自分の考えだけで動いていたら、80元で全部売ってたでしょうよ。

追風者
画像出典 BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.

怒鳴り合う2人。
迫力もさることながら、胸が詰まるシーンだったよ。
苦しい苦しい熱演でした。

阿文は、若来の目の前で屋上から飛び降りてしまいました。

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