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「永楽帝〜大明天下の輝き〜」歴史モノは登場人物が多くて、名前と顔が一致しないまま退場ーって方がいっぱいだよっ

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永楽帝〜大明天下の輝き〜
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所感 ネタバレです

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タイトル通り、歴史ものはいろんな人がいっぱい出てきて、いちいち覚えてられない。しかもみんな、似たような恰好で似たようなヒゲ面ですからねー。
で、それぞれがそれぞれの思惑で、あっちに着いたりこっちに着いたりしてるので、いちいち把握ができません。まあ、何度も出てくれば、ん?とは思うので、それでヨシとして見進めておりました。

それにこのドラマ、描く年数(未婚10代から没年まで)に対して、話数が短いので(とはいえ45話)、いろんな出来事があっても、ということで、はい、次はですね♪みたいな進め方が多かったんですよ。なので、なになにどゆこと?といちいち引っかかってる暇がなかった(笑)
ドラマは史実をなぞっていて、比較的オリジナルエピソードとかも少なめな感じがしたので、ほぅほぅ、なるほど、それからそれから?と見ているうちに。

と思ったけど、考えたらNHKの大河ドラマもそれくらいの話数で、作品によったら子供時代から描いてたりしますわね。最近は短くなっているとはいえ、基本長い中国ドラマに毒されてるかも(^m^)

でもそうだな、パパ洪武帝、ママ馬皇后、兄ちゃん朱標、嫁の徐妙雲、義父の徐達、腹心の張玉、道衍、官吏の鉄鉉、夏原吉、これくらいが分かれば大丈夫だったかもです。
パパ洪武帝のヒゲの重臣達は、まあまあテキトーでもなんとかなります。イヤでも覚えてしまう、バカ藍玉ってのもいましたが。

詳細情報も見ずに見始めて、まずびっくりしたのが、少年期朱棣(しゅてい)を成毅(チョンイー)が演じていたこと。ま、そりゃあ、馮紹峰(ウィリアムフォン)に10代は厳しいわな(笑)成毅も20代後半での撮影だったみたいだけど。
成長して馮紹峰になるには、アクが弱い感は否めないけど、世間知らずのヤンチャな我儘皇子、でも間違いなく内に何か光るものがあるって感じを、上手く演じてたように思います。
きっとみんなが引っかかるであろう、ちょんいーくんのお尻。ゆっくり、見たよっ(^m^)

永楽帝〜大明天下の輝き〜
画像出典 百度百科

ワガママで傍若無人だけど、いろいろと聡い子で、皇帝も皇太子もめっちゃ可愛がってる第四皇子なので、誰も彼をまともに叱れないんだよね。でも婚約者の父で、昔っから皇帝と共に戦ってきた腹心の大将軍、徐達だけは、規則を破ったからと、容赦なく朱棣のお尻に棒叩きの刑を処す訳さ(笑)そんなの徐達にしかできない訳さ。

だけど、朱棣には徐達がいてくれたからこそ、しっかりした嫁がいてくれたからこそ、あそこまでの人物になれたけど、朱棣が自分に一番似ていると可愛がっていた次男高煦は、体の弱い長男高熾くんをあからさまに蔑む、イケ好かない傲慢なヤツに育っちまった。彼の不幸は、徐達みたいな人がいてくれなかったことね。
徐達の娘であるママがそれを危惧して、時々ムチ打って躾けてたのに、親父の朱棣が身を挺して庇ったりしちゃってたからね。朱棣は武人だから、自分の才を継がなかった心優しい長男高熾を気に入らず、次男に望みをかけていて、確かにそれに応える働きもした高煦だったけど、歴史上、この人、最終的にはやらかすので。ま、朱棣は父親としてはイマイチだったってことですね。
洪武帝も徐達が朱棣を罰した報を受けて、感情では息子を罰するなんてって怒ってたけど、理性では納得もしてたからねえ。

次男高煦は、兄の高熾、洪熙帝の死後、後を継いだ洪熙帝の長男、瞻基が宣徳帝となった時、皇位簒奪を狙い、露見して逮捕され、それでも甥を蔑む粗暴な行為を働いて、処刑されるんですな。
これは、父、永楽帝が甥の建文帝を廃して皇帝になったのをなぞろうとしたのかもしれないけど、ま、そんな器じゃなかったんでしょうよ。って感じに、ドラマでも描かれてます。ちょいっちょい、不貞腐れた顔で画面の端に写ってたりする(笑)
にいちゃんの高熾は、自分をバカにするそんな弟でも、すごく思い遣っていたのにね。

ちなみに、永楽帝の孫である宣徳帝の孫が「成化14年」の成化帝ですよっ。

ただ、せっかく成毅を使っているのに、交代が早かった気はします。9話の途中までかな。結婚したらすぐに、馮紹峰に変わってしまった。でもじゃあ、どのタイミングが良かったのかと言われると、難しいんだよ、これが。
ただ、殿下、今おいくつ?28才だ、みたいなシーンがあったんですけど、ふむ、だいぶトウのたった28才だな、みたいなね(笑)とはいえ「明蘭」の、顧廷燁始め、おっさんズがずらりと並ぶ学堂シーンよりマシ(^m^)

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それと、主人公は永楽帝、朱棣なんだけど、彼が皇帝になるのは41話。
パパ洪武帝が亡くなるのは33話。なので、お話のうちの大部分が洪武帝の治世です。
間の甥、朱允炆の建文帝部分が7話分あるので、永楽帝の即位後の話数が一番短いんですよ。永楽帝は紫禁城を創った人程度の知識しかありませんでしたが、そこら辺も駆け足です。
なので、朱棣の場合は、皇帝になる前の軋轢等々をたくさん見せて貰った感じだし、皇帝としてのアレコレに関しては、洪武帝の苦労がとっても印象に残りました。

皇帝ってのは、そもそも孤独なお仕事なんだろうというのは分かるけど、そこで更に年齢を重ねて、仲間や家族がポツポツと櫛の歯が欠けるようにいなくなってしまう寂寥感。そんな中で晩年、次代の孫には苦労させたくないと、不安要素はビシバシと容赦なく粛清し、でも親族だけは頼むぞと遺言を残してったら、孫はまず、大量にいる叔父達親族の整理を始めてしまったという皮肉。
でもこれ、建文帝が自分に都合の良い側近を置いて言いなりに動いたっただけじゃなく、間近でじいちゃんの粛清を見てたコトも大きかったのでは?と思わされた。そうか、邪魔だなと思う相手は、こうやって排除すればいいだけだと学んでしまった感。
皇子達の教育係をしていた、道理を弁えていたはずの呂氏の孫だったっていうのに、どこでどう間違ったんでしょうね、この人は。

あと印象に残ったのは、腹心の部下、張玉、参謀役の道衍、官吏の鉄鉉、夏原吉、辺りでしょうか。
張玉は斉王の部下だった人で、投降して朱棣の元につくようになったんだけど、以降、朱能と共に、本当に素晴らしい活躍をしてました。人間的にも間違いのない人で、ちゃんと息子も後を継いでいてね(涙)
道衍は、北元の残党とも繋がってたみたいで、なんだかちょいと怪しい動きもしてましたが、最期まで朱棣のよき参謀でした。
鉄鉉は最初、道衍に連れられてきて、朱棣に助けられて官吏になってたんだけど、朱棣のカリスマ性は認めつつも、途中からその苛烈さに思うところがあったみたいでしたね。結局、建文帝について朱棣に刃を向けました。朱棣は敵とはいえ鉄鉉が自分を欺くはずはないと信じていたのに、あっさり欺かれて激怒してたけどさ。いや、既に敵なんだから罠を疑おうよ。そこまで信じるその自信はなんなんだと思ったよ。
夏原吉は、どこまでも真っ直ぐで清廉で融通の利かない官吏で、朱棣にも言いたいことははっきり言うし、やるこたーやる人。信用して登用してたけど、晩年、頑固になった永楽帝は、ずっと変わらず自分に対して歯に衣着せぬ物言いをしてくる夏原吉を許せなくなっちゃう。うーん。なんかさあ、中国の皇帝ってみんな、似たような道を辿るのね。人は年を取ると考え方にも柔軟性がなくなるってことなんでしょうけど。

ちなみに、登場人物の多いこのドラマも、見知った顔がたくさん。
嫁の徐妙雲は「恋心は玉の如き」の元娘だったし、義父の徐達は「黒豊と白夕」の雍王「レッドクリフ」の曹操だったし、北元、王保保の娘、海別は「軍師連盟」の甄宓でした。徐妙雲の妹、妙錦の少女時代は「陳情令」の師姐の子供時代の子でしたね。北元、王保保の部下は「有翡」の聞煜将軍、「君、花海棠の紅にあらず」の坂田ね。
鉄鉉は、最近どこでも見かける張天陽(チャンティエンヤン)。「軍師連盟」の辟邪、「黒豊と白夕」の兄ちゃん、「追風者」の林樵松。
兄ちゃんの朱標は、ミッキー・ホーだったんだよね。ちょいとお試しで見た「与君歌」の不気味な宦官、仇子梁の人。こちらではどこまでも出来た皇太子。この人の早逝が運命を大きく変えました。
あ、ちょこっと出てすぐ退場してしまったけど、劉基役で王勁松(ワンジンソン)さんも出てました。好き。

蛇足ですが、未だに耳に残るのは、洪武帝の台詞の合間に、合いの手のようにたくさん入る、あ、とか、は、とか(笑)妙におもしろいリズムだったんですよ。

次は、永楽帝の治世が舞台の「尚食」とか、宣徳帝時代の「大明皇妃」とか、見てみようかなと思います。「成化14年」も見ているので、そうしたら、明朝皇帝、前半半分くらい網羅です(^m^)

作品情報

  • 制作 2022年発表 全45話
  • 原題 「山河月明」
  • 監督 高希希、赵立军
  • 脚本 董哲、徐辉

人物相関図

永楽帝 人物相関図
画像出典 BS12

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