あらすじ
お忍びで官渡（かんと）へと向かった劉平（りゅうへい）と伏寿（ふくじゅ）、そして曹丕（そうひ）。しかし、道中で袁紹（えんしょう）軍に襲われ、３人とも捕らえられてしまう。目隠しをされた劉平が連れていかれた先には、郭嘉に強い恨みを抱く蜚（ひ）先生が待ち受けていた。一方、司馬懿（しばい）は鄴（ぎょう）に到着したが、ある人物に目をつけられてしまい…。
三国志 Secret of Three Kingdoms 公式サイトより引用
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ネタバレ感想
官渡に移送される董承の一行は、途中で淳于瓊(じゅんうけい)率いる袁紹の兵に襲われます。
予定通りとはいえ、これ、よく生き残ったなと思うほどの矢数ですな。
警備兵には、劉平、伏寿、曹丕が紛れ込んでいましたが、曹丕は蹴られて気絶。完全に無事で立っていた劉平と伏寿に気付いた淳于瓊が切りかかろうとするのを、董承が、味方だと叫んで止めました。
まあ、慌てるよね、びーしゃーって言えないから。
劉平は皇帝の使者だと名乗り、倒れている曹丕も味方だと言います。伏寿は、曹丕が殺されてしまえば都合いいと思ってたみたいだけどね。
任紅昌の髪をとかしながら、まったりしていた郭嘉の元には、またもや怒りに任せた孔融(こうゆう)が、董承が袁紹の兵に攫われたと怒鳴りこんできます。攫われたぁ？ふっ♪みたいな郭嘉。
こっそり袁紹に保護を頼んでたのを、知っててわざと行かせたんだもんねえ。多分、何か仕込んではいるはずだけども。
のらーりくらーりな郭嘉に、更に怒って孔融は帰っていきました。
孔融って、孔子の末裔らしいんだけど、実際にも直言居士で曹操には毛嫌いされていたらしいですね。
そういえば、なんであそこに曹丕がいるのかと思ったら、情報を聞きつけて自ら潜り込んだみたい。それだけは郭嘉にも誤算だったようですが、主君の息子とはいえ、ここで死ぬなら曹丕はそこまでの運、くらいに思ってるかな。
曹操側の兵で生き残っているのは、劉平達3人だけ。曹丕は馬に乗っけられています。これで劉平は郭嘉の手から逃れられたと思っていますが、そう上手くいくかあ？だって分かってて送り出してるんだよ、あの郭嘉が。
劉平は淳于瓊に、これは潘揚(はんよう)と陛下の策で、私が実行したと伝えます。畏まって礼を伝える董承ですが、その時、突然血を吐きました。どうやら、予め毒を盛られていたようです。コレか、コレが郭嘉の策だ。董承は、陛下、毒ですって、劉平に向かって言っちゃってるけども。
淳于瓊は劉平を怪しんで切りかかろうとしますが、董承の最期の言葉は、やめろ、でした。
かなり脳筋っぽい淳于瓊、詔すらひったくる荒くれ者だけど、この郭嘉の策に嵌って皇帝の使者の自分を殺せば、袁紹が逆賊になると劉平に言われ、渋々そのまま連行することに。
テント内に置かれた、木製の檻に入れられた3人。曹丕はまだ失神中。
劉平は郭嘉に勝ったと思ってたんですか。びっくりだな。
あの子供達のところで「うまくいけば袁紹のところに行けますが、それは漢王朝にとって良いことでしょうか」って言われてたじゃん。バレバレなのに実行できたなら、何か対策されてると思わなきゃ。
劉平は、郭嘉は自分達を消したいのではなく、自分と袁紹をじかに話し合わせたいのだと言います。何かというと袁紹との繋がりが見え隠れする漢王朝に対して、袁紹の人間性が曹操には遠く及ばないことを、実際に会って見てきやがれ！ってことかな。それは確かに、間に人を介していては分からないことでしょうしね。袁紹と繋がってもロクなことにならないのを、一度直に体験すれば身に染みるだろう、みたいな。
でもその根底には、自分で動きたい劉平なら、自らの目で確かめれば気が付くはずだって期待があるってことじゃない？単なるアホ相手には、これは出来ないと思うんですよねえ。
だからなんとなく、劉平と郭嘉の間に、細い絆の糸が見え隠れしてきたように思えます。立場上は心を許し合えない相手には間違いないのですが、根っこのところでは互いに認め合っているみたいな。
伏寿はどうしても曹丕を消したいらしい。さすがの郭嘉も、曹丕を袁紹の元に送り込むことはしない、自らの意思だろうと劉平は読んでいますが、なら曹丕の居場所は誰も知らないのですねって、伏寿。劉平が釘を刺したけど、曹丕は自らの目的もありそうだけど、同時に伏寿を守ろうともしてるよね、多分。
そこで、劉平だけが目隠しをされて牢から出されました。
連れて行かれたのは、以前袁紹が出て来た時の洞窟みたいな場所。
その頃、司馬懿は鄴(ぎょう)の門前。尾行にも気付いてますね。満寵の配下かな。
門前には列が出来ています。前にいた柳毅(りゅうき)という儒学生に尋ねると、鄴を治めている審配(しんぱい)の息子の審栄(しんえい)が、呼ばれて来た儒学生に対して、身体検査をしている模様。父親の権威を笠に着て、偉そうに威張りくさる甘やかされたボンのよう。司馬懿のお芝居(シャレじゃない(笑)が始まります。わざと捕らえさせて、牢に入りましたよ。
ホント大丈夫なの？この人はってくらい、チョロイ審栄です。司馬懿にとっては、赤子の手を捻るようなもんって言葉がぴったり。簡単に騙されるし、情にも絆されるし。
付けて来た密偵の存在を確かめさせ、鄴にいる曹操派の間諜達を一網打尽にして、手柄を立てさせてあげるって持ち掛けたのかな。
劉平が連れて来られた洞窟にいたのは、董承の遺体を前にした蜚(ひ)先生でした。この人、袁紹の軍師で、郭嘉の兄弟子だったらしく、顔の痘痕も郭嘉のせいだとめっさ恨んでますが、普通に言動を見るだけでも、こっちのほうが遥かに格下なのが分かっちゃうんだけどー。いくら軍師としては使えても、恨みツラミの感情を、初対面の相手にこれだけ剥き出しにする人間の質って、やっぱねえ。
でもこの人が、董承が盛られた毒は自分と郭嘉しか知らないものと証言してくれたお陰で、劉平達の疑惑も晴れたんですけどね。半月も前に盛られてたらしいよー、すげーな、郭嘉。
劉平のいない間に、曹丕は目覚めました。
未だ伏寿は、郭嘉に言われて来たんだろうって言うんだけど、曹丕も劉平同様、郭嘉は自分を巻き込まない(だから違う)と言います。
曹丕はちゃんと、伏寿が自分に死んでほしいことも知っていて、自分の命は劉平ではなく伏寿次第だと知っていて、それでも守りに来た、これから先、何があろうとも命を賭して伏寿を守るって言うのよ。ついでに劉平も。いや、ホント、付け足しだったわ、陛下は(^m^)
ちょっともー小気味いいっくらいの歪み予備軍ですよねえ、気の毒だけど、面白い役ね。
曹丕役の檀健次(タンジェンツー)は、軍師同盟のほうでは司馬懿の次男、司馬昭(しばしょう)役だったんですけど、あちらも、かなーり歪んだ人だったんですよ。整った可愛らしい顔だからこそ、歪みも際立つよねえ。
司馬懿と審栄は、曹操派のアジトを突き止めて突入しますが、隠し小部屋から矢を射かけられ、審栄が足を負傷してしまいます。でも審栄がピーピー泣き喚いている間に、間諜達は捕えられました。
司馬懿は審栄が受けた矢は毒が塗ってあると嘘をついて、解毒剤だと何か丸薬を飲ませ、さらに審栄を信じ込ませます。でも後ろで捕まってる曹操派が、は？毒など知らーんって異議を唱えてましたね。司馬懿は知らんぷりしてたけども。
一方、許都。
荀彧は郭嘉に、配下を使って陛下を救い出せと言うんですが、郭嘉はここでものらりくらり。真面目な荀彧は真面目に怒っています。郭嘉が、劉平が袁紹の元に捕らわれることも承知の上で送り出したことにも気付きました。そなたは遠くから人を動かして操っているが、それをしてはいけない人もいる、自重せよと言い残す荀彧。
そこに満寵が、鄴の拠点が壊滅させられた報告にやって来ます。郭嘉は司馬懿の仕業だとすぐに気づきました。審栄がそんなこと出来る器かよと、知ってるのね。
郭嘉は既に、鄴には有望な間諜を送り込んだと言います。え、だれ？
審配の屋敷では、ケガをした審栄が大騒ぎ。そこへ審配がやって来て、司馬懿を捕えさせます。すっかり懐柔されている審栄は、必死で司馬懿を庇いますが、むしろ司馬懿はこれも計画のうちなのかも。
だって司馬懿が探りたいのは、鄴の牢にいるであろう人物ですもんね？
でも全54話、1/3過ぎても曹操は出てきませんねー。
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