高偉光(ガオウェイグアン)、私は「ミステリー IN 上海 Miss Sの探偵ファイル」がとても好きだったので、あのビジュアルで不老不死の吸血鬼って、どうよー!とわくわくしちゃったの。
でも、そういうステレオタイプの吸血鬼とは、全然別モノでした。
彼の演じるシェン・ジーホンが一番、紳士的で道徳的で理性的で情に篤い人だった。
原題は「冰雪谣」ここに接吻なんてつけたのは、日本のお仕事。
そういうシーンもありましたけどね、でもちょっとイメージ違い過ぎだよー。
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所感 ネタバレです
欧陽娜娜(オーヤンナナ)という女優さんは、初めてだったのですが、この方、台湾の人で、バークリー音楽大学を出たチェリストでもあるとか。
しかも、私くらいの年齢だとめっちゃ懐かしい、欧陽菲菲の姪なんですって。ほおおお。
目が見えない子の設定なのでグレーっぽいカラコンをしてるんだけど、儚げな雰囲気を醸し出してて、とってもよく似合ってました。
新聞社を経営する富豪・シェン・ジーホン(沈之衡)は、社会正義のために奔走する紳士。しかし彼の正体は、100年以上生き続ける不老不死の吸血鬼だった。ある雪の夜、命を狙われた彼は傷を負いながらも逃走し、偶然にも盲目の令嬢・ミー・ラン(米嵐)に命を救われる。こうして孤独に生きてきた2人の運命が交差し、静かに恋が芽生えていく。だがシェンは、自らの過去と“吸血鬼”という存在の謎を解くため、失踪した異母弟を追い続けていた――。彼の持つ超人的な力には、1000年前に地球に落ちた3つの隕石と、それを守る「3つの血族」の秘密が関係していた。
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上記サイトにも、ピュアラブロマンスだの珠玉のラブストーリーだのと書かれてますが。
うーん。愛情なのは確かなんだけどさ。
見えないランが手探りでシェンの顔に触れるとか、美しいシーンではあったんだけどさ。

こういう雰囲気とかもね。
正直シェン兄さん、保護者だったよねえ。親子とか、なんなら祖父と孫とか(笑)
助けてくれた相手が、理不尽に虐げられているのを知ってなんとかしてやりたいと思い、手を差し伸べたらめっちゃ懐かれてしまい、真っ直ぐに自分を慕ってくる子に庇護欲が沸き、みたいな感じ。
ランのほうは、ちょっと摺り込みっぽかったし。
どちらも家族の愛情に恵まれてないから、寄り添える相手に心の安らぎを覚えるのは当たり前だろうし、こういう愛のカタチもアリよね。
そんな2人の交流は、文句なしに可愛らしかったです。

後ろ姿だけでも滲み出る保護者感。
1話から、結構ショッキングなシーンが出てきます。
ランは、富豪の家に生まれながら目が見えないせいで、実の母親から虐待され続けていて、義弟のパーティの夜に死に場所を探しに外に出る。
シェンは、彼を邪魔に思う海東軍のチー将軍から命じられた子飼いのリー・インリアンの指示で、部下のグイションから轢き殺され撃ち殺され。
不死身なので死なないんだけど、至近距離から額を討ち抜かれ、ライフル2丁でハチの巣。その上、車で何度もしつこく轢かれるって映像なんだよ。ぐえー。
死に場所を探して廃屋に辿り着いたランは、そこに横たわっていたシェンに出会います。
不死身と言ってもあれだけ傷つけられてしまえば、動けなくなるらしく。
そんなシェンに助けを求められて、見えないながらも、翌日なんとかシェンの友人の医師、スートゥー・ウェイリエンに連絡するんですな。
ただその晩、シェンの血で染まった手を洗面器の水で洗った後、その水で顔を洗ったら、見えなかった目が少しの間だけ、見えるようになったのに驚いたラン。
シェンの血のせいだったんだけど、すぐに見えなくなったし、元々見えてないので、自分の手が血だらけだったなんてことには思いが及んでいない。
でもまあ、いずれこの子は見えるようになるんだろなーって前フリですね。
シェンをつけ狙うインリアンが、だいぶ拗らせた人でねえ。
京劇の見習いからのし上がり、チー将軍の子飼いになって汚れ仕事を引き受け、経済建設委員会とかってところの会長に収まってた人なんだけど。
最初から妙に意味ありそうに、シェンの葉巻にマッチの火を差し出すシーンがあるんですよ。
なんなんだろうと思ったら、病気の妹を抱えていた見習い時代に、妹の薬代をシェンからいつも貰っていて、当時よく同じことをしていた子だった。
なのにシェンは自分をすっかり忘れていると怒って拗らせるんだけど、京劇の化粧してた少年と今の姿と、何も言われないまま数年後に会って、すぐに気付けってほうが無茶苦茶ですわよ。
劇場に強盗が入った時、妹は亡くなってしまったんだけど、その時、シェンも傷を負って人に接触したら襲いそうだったから、急いで出て行ったのを、自分達を見捨てたと逆恨みしてた。
そこで妹が亡くなってしまったからとはいえ、それまでずっと薬代を恵んで貰っていた恩については、有耶無耶になっちゃう訳だねえ。
ただ、成り上がって見返してやるって気持ちで、ここまで手を汚して来てしまったから、本当はシェンは善人だと分かっていても、もう後戻りは出来ないと。

それで、何度もシェンを襲い、何度も失敗し、みっともなく泣き言を言って命乞いをし、そしてまた襲うっていう、もーバカですか?な人です。
なんかさあ、ボクに気付いて、ボクを思い出してって、心で叫んでる子供ですな。
外面はいっぱしのワルに見せてるけど、小心者だしね。そんな裏稼業してるから、あちこちに恨みを買っていて、自分の家のドアには頑丈な鉄格子といっぱいの鍵をつけてたりする。
多分妹が亡くなった後、ジンシュエの家に引き取られてたらしく、一緒に育ったジンシュエはなぜかこの拗らせインリアンが大好きなんだよねえ。
ただインリアンは、世話になったジン家やジンシュエを巻き込みたくないって思いが強いから、彼女を遠ざけようとはするんだけどね。ジンシュエもかなりメゲナイ女(笑)
ジンシュエ、どこかで見てるなーと思ったら「一念関山」の金幇主でしたわ。こちらも金(ジン)さん。
どう見ても、インリアンよりジンシュエのほうが姉さんだろうと思って調べたら、え、インリアンの中の人、撮影当時、ハタチ!?うっそぉん!
だとしたら、かなり有望なのでは?このどーしよーもない男、怪演でしたもの。
最初はシェンの頼もしい味方に見えていた医師のウェイリエンも、なんかこの人、どこかおかしい?って感じになっていく。ジンシュエを好きになって、纏わりついてたりするんだけどさ。
味方なのには違いないんだけど、リアクションが変というか。何かが欠けてるサイコパス気味。
シェンの秘密を知っても、最初からちっとも驚かなかったらしいしね。

こんな一見無害そうな兄ちゃんなのに。
そのうちに、ウェイリエンが、シェンがずっと探していた腹違いの弟だったと分かる訳です。
シェン自身がこんな体になったのは生まれつきではなく、その昔、シェン家で起きた事件の時、子供だったウェイリエンが兄を救いたいと母親に願ったためでした。
それが「3つの血族」の秘密の力だった訳ね。
自分が弟を探しているのを知っていたのに、3年も騙してたのかとシェンはめっちゃ怒るけど、ウェイリエンってば、全然悪びれないしなあ。
3つのうちのひとつ、ムー家は代々短命で、もうじき自分もって年齢になってるムー・リーホワが、シェンの力の元、血珀(けっぱく)石を狙って、チー将軍と手を組んだりするんですが。
お陰でシェン氏、素っ裸で捕らえられたり、噛まないように口枷付けられて護送されたり、鉱山の地下牢に入れられたりさ。踏んだり蹴ったりな目に遭うんだけど。
それはランを人質に取られたからだったり、ジンシュエとの仲を取り持つからと言われたウェイリエンがインリアンと取り引きしたからだったりと、なんちゅーかなあ、人が良過ぎるんですよ、この人。誰よりも紳士なのよねえ。
吸血衝動が出た時なんかは、ちゃんと怖い吸血鬼っぽくなるんだけど、普段は本当に誰より善人。
無茶苦茶言い出すウェイリエンの言うことも聞いてやるし、インリアンにもちょいと手を差し伸べようとしちゃったりするし。
ランも含めて、みんなの兄さんなんだよね。
なんだか損な役回りだよなー、一番気の毒だよなーと思っちゃった。
だからこそ、終盤の流れはもう仕方なかったんだろうなあと思います。
既に100年生きてもいる訳だしね。
そっか、朝日かぁ。

このカラスが、最後の1家、モーさんなんだけど。
カラスちゃん軍団も含めてシェンに味方して、裏で動いてはくれてましたが、も少し分かり易く活躍してくれても良かったかも。
欧陽娜娜も可愛かったし、高偉光好きな方は見て損はないかと思います。
ただし、かなーり痛めつけられるので、心して見てください。
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作品情報
- 制作 2024年発表 24話 腾讯视频
- 原題 「冰雪谣」
- 監督 李木戈
- 脚本 汪洪
- 撮影期間 2021年10月25日~2022年1月26日





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