今のところ日本の動画配信サービスで見られる作品のみの記事です

追風者 第38話 あらすじとネタバレ感想

当ページのリンクには広告が含まれています。
追風者
画像出典 BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.
目次

あらすじ

国民党による包囲で共産党は劣勢に立たされ、移転を余儀なくされる。魏若来は鉱石販売で得た金銭で閻祐民から戦略物資を買うが、閻祐民は利用価値がなくなった共産党から物資を取り戻そうと企む。南京政府も物資を共産党に渡すまいと、沈図南と林樵松を派遣。国民党の広東政府と南京政府、そして共産党…、“戦略物資を運ぶ暴走列車”に各勢力が集い、それぞれの思惑がぶつかり合う最後の決戦が始まる。

みるアジア

ネタバレ感想

さあ、最終回。
1934年9月、第5次包囲討伐が行われ、紅軍は松毛嶺で7日間奮戦したものの、1万人もが犠牲になってしまたようで。兵力の差により撤退を余儀なくされた党本部は、拠点の移転を決めたらしい。
場所は未定ながら、陳済棠(チェンジータン)との関係から広東を経由する可能性があると、若来達は、広州にやって来た雷鳴(レイミン)から聞かされます。

根拠地に築いた銀行や鉱山も大事だが、同志の命が最も重要だと雷鳴。だから広州の同志は全員撤退と聞いた若来は、前回ハンスに売った鉱石の代金の小切手を見せました。
これで、移転に必要な物資が購入できる。
危険だと反対する雷鳴を説き伏せ、前回頑張った5人、若来、春苗(チュンミャオ)、元宝(ユエンバオ)、孔令崢(コンリンジョン)、三強子(サンチャンズ)が、仲間たちと共に動くことに。

追風者
画像出典 BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.

若来は、広東軍、閻祐民(イエンヨウミン)のところに行き、鉱石の代金を渡して、薬品、食塩、弾薬と無線を買いたいと、物資のリストを見せました。
閻祐民は、手頃な価格で提供する代わりに、あの契約書と鉱石取引の帳簿原本が欲しいと要求。
原本は、物資を受け取った後にと若来は言いました。

沈図南(シェントゥーナン)、林樵松(リンチャオソン)、黄従匀(ホアンツォンユン)たちもまた、作戦会議。
最近、広東軍の動きが活発で、大量の軍用物資を運んでいるとの情報が入っています。
林樵松は、若来のところには鉱石の代金があるから、広東軍から物資を買ったんだと推測。
広州から物資を運ぶには鉄道か水路。
図南は、以前鉄道で失敗したから、今度は水路だろうと言います。

閻祐民もまた、若来達の輸送ルートを探り、売り渡した物資を取り戻そうとしていました。ってそれ、取り戻すってか、強奪よな。当然金は返さないでしょ?
原本は受け取ったんだろうか?それでも前回してやられた復讐で、物資を強奪して若来達を消すつもりね。
彼らは林樵松を見張って、輸送ルートはそちらに捜して貰うことに。

春苗が指示して倉庫から物資を運び出してるんだけど、箱を持って出て行った男を見る春苗の目が鋭い。スパイだと気付いて、泳がせているのかなと思ったら、案の定。男は箱の中にあった薬瓶を林樵松に届けていました。あれ、コイツって、今の腹心?図南とハンスの話を取引成立と思い込んだ、中途半端なヤツじゃ?
そしてそれを、物陰から見ている男もいます。これは林樵松を見張る広東軍かな。
だとしたら、春苗が気付いてるんだから、この運び出しは餌の可能性がある?

あ、アイツ、剛子(ガンズ)って言うんか。
林樵松は図南に、剛子が調べたところ倉庫の荷物は軍用物資だったと報告してました。そして若来たちが輸送に鉄道を使うことも。薬品箱、列車に積むように運んでたってことかな。

読みが外れましたねと言われた図南は、なぜ彼は同じ過ちを繰り返そうとするんだと不思議そう。
図南の裏をかいたのではと、これ嫌味込みかな、答えた林樵松は、今回は現場に行くつもりの図南に、必要ないと言います。
でも鉱石の件で南京を怒らせたから、自分の手で償わねばと図南。
林樵松は、共産党は命がけ、守れるか分からない、危険だと言うけど、図南は聞き入れませんでした。

-スポンサーリンク-

林樵松、文彪(ウェンビャオ)のことを思い出してたよ。
常々林樵松は文彪をバカだと言ってたけど、文彪はみんなから見下されていて、林樵松だけが優しくしてくれてたらしい。
そんな文彪の言葉や、自分が言った必ずや南京に返り咲くって言葉や、宋寿田(ソンショウティエン)をスパイにしておきながら、兄の存在を知らせず、妹の宋美娟(ソンメイジュエン)を囲っていたことも。

林樵松は宋美娟に、君の兄は死んだと伝えました。俺が殺した。
彼はスパイの任務を放棄し、裏切った。だから仕方なく。
宋美娟に涙で詰め寄られ、拳銃を向けられた林樵松だけど、涙を零して目を伏せ、逃げようとはしませんでした。
ベッドの下に全財産がある、今回は恐らく生きて戻れない。金を持って香港に行け。いい人を見つけろ。宋美娟に頬を張られた林樵松は、もし来世で会えたら、必ず君を妻に迎えると言って出て行きました。

歴史に翻弄された恋人たちってところなんだろうけど。正直、見ていていろいろと複雑な思いになってしまう人達でした。
林樵松の内面がなー。宋美娟は確かに林樵松の心の、柔らかい部分に触れていたんだろうけど。真っ直ぐで健気な宋美娟を、最後まで裏切ってたもんなー。仕方なかったとは言え。

図南が見ている前で、兵士たちに檄を飛ばす林樵松。
20万元分の物資を載せた列車から、物資を奪い取るのが今回の任務。奪った品は全て諸君のものだ、だそうで。あるか?そんな任務。
更に、若来の似顔絵を見せ、私が欲しいのはこの首のみだ、だそうで。
で、確認するみたいに図南の顔を見る。しらっとした表情で頷く図南。

若来もまた、武器の準備をしながら、列車に乗ったら沈図南との対決が始まると話していました。
閻祐民も来るはず。今の我々は広東軍にとって利用価値のない存在。今回は陥れようとするだろう、きっと多くの犠牲者が出ると、若来は正確に読んでいました。

黄沙駅。
黄従匀(ホアンツォンユン)を連れた図南が乗り込み、他にもグレンチェックっぽいジャケットを着た目付きの鋭い男が乗り込みます。あ、閻祐民のところにいた男だね。
機関車の動力室では、三強子が石炭をくべていました。本物の担当者の代理だと言って。昔、武漢鉄道で働いてたってのも、本当みたいね。
孔令崢は春苗と共に、貨物室の警備。若来と元宝は乗務員役。
客室の中を見回していた元宝は、グレンチェックの男に目を留めたわね。

個室にいた図南のところに、車両を見て来た従匀が、最後の3両には入れず、後ろの車両に若来はいなかったと報告。前の車両には閻祐民の配下がいた、と。
図南は、機を見て物資を取り戻すつもりとは、たいしたもんだ、なんて言ってるわ。
広東軍の管轄区が続くから、花県を出てから動くことにするらしいよ。

閻祐民のほうも、李連隊長という男に、もうじき花県だから上手くやれと電話してました。この人、花県の駅にいるみたい。到着する列車に乗ろうとしている一般乗客を止め、ホームには兵士たちが並んでます。

列車の中では、三強子が運転手だか車掌だかに銃を突きつけ、指示するまで列車を止めるなと脅してました。花県には止まらない気だね。

ホームに近付き、降りようとする人達が立ち上がり、網棚から荷物を下ろしているのに、列車は止まりそうにない。グレンチェックの男がいち早く異変に気付き、停車しろと叫んで元宝に詰め寄るけど、列車はホームで驚いている兵士たちの前を、そのまま通り過ぎていきました。
ふふっ、広東軍の雪崩れ込み作戦は、阻止されちったぞ(笑)

連絡を受けて怒り狂う閻祐民だけど、肖秘書に任せよう、ですって。グレンチェックの男、肖秘書っていうんだ。
その車両には数人の閻祐民の部下が乗り込んでいたようで、肖秘書の命でひとりが列車を停めに、残りは貨物を探しに動きます。

図南の個室に林樵松が入って来ました。
花県は通過しましたと聞いて図南は、丁度よかった、我々は広東軍と若来の対決を見物していよう、だって。泰然としている図南に、林樵松は、今度失敗したら我々のキャリアはここまでですよと言います。
そんなもの、今の図南は、以前ほど大事にはしてないと思いますがね。

列車内のあちこちで、広東軍と共産党との銃撃戦が始まっていました。
始まったぞと言う図南に、林樵松は笑って、疲れないかと聞きます。時間稼ぎはもうよせ、若来のためだろう。そう言って、図南に銃を向ける林樵松。阻止しようとした従匀、蹴とばされる。

アンタの動きに俺が気付かないとでも?昔から名家に反逆者は少ない。なぜ兄妹で党国を裏切る?
少しだけ驚いたけど、すぐに車窓に目をやる図南に、林樵松は叫びます。
アンタは泰然自若で銃を向けられても冷静だ。だが上層部にはどう評されていると思う?肥桶だ。高尚で立派な人格者だなんて思われていない。広州にはいずれ南京から別の人間が派遣される、アンタは用なし、ここで死ぬのも上の意向だ。驚くことか?何も知らないんだな。後で若来も送ってやる。一緒に近真に会いに行け。

さすがに図南も怒りの表情だよ。
ここで言われるまで、何も気付かなかった訳でもないでしょうが、直接の侮蔑だしな。

発砲した弾は、図南のどこに当たったかな。こんな至近距離で胸を外した?
でも続く数発は、咄嗟に身を挺した従匀の背中に打ち込まれました。
従匀…そこまで忠義者だったか…
もし図南が若来に協力、してたんだかなんだか分からんけど、若来ならこのくらいはやるだろうって予測の下に、林樵松の銃口を避けることもせず、あくまでも国民党員のまま、誰にも言わずに命を張ろうとしてたんだとしたら。
いけ好かなかったけど、これだけ忠実だった部下をみすみす死なせたのは、図南のせいじゃない?

林樵松は個室を出て、隠れていた部下に、共産党に加担した罪で特派員を射殺した、行くぞと告げました。

ここで半分なんですよ。
残り20数分。

列車内では、若来も銃撃に参加。春苗も元宝も頑張り、孔令崢によって肖秘書も撃たれ、林樵松も死んだ男を盾にして参入。もう、誰がどこの勢力やら。
孔令崢が撤収だと叫び、春苗と若来が車両を出て、貨物車との連結を解こうとします。
林樵松が死んだ誰かのライフルを手に撃ち始めたのを見て、最後尾に行けと叫んだ孔令崢が立ち上がり、連結を外そうとしている春苗や若来を守ろうと車両のドアを閉め、林樵松のライフルの的になってしまいました。ああ。

叫ぶ春苗を貨物車に閉じ込めた若来は、連結をひとりで外そうとします。
車両の陰に残っていた元宝が剛子を撃ったけど、振り返りざまに撃ち返されてしまいました。ああ。

個室に残された2人。
図南に抱き着いたまま、虫の息で従匀は、先生と呼びかけます。目を開けた図南。

追風者
画像出典 BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.

息も絶え絶えながら従匀は、本当は気付いていましたと言いました。羊泉(ヤンチュエン)料理店で、あなたが不用意に底値を漏らす訳がない。若来と仕組んだことでしょう?なぜですか?

うーん、とはいえ、底値は図南の口から出たものじゃないよね。事前に新聞で調べていた若来から聞いて、ハンスのほうから言ったものだし、羊泉料理店で価格は口にしていない。
図南は、若来ならば気付くだろうと思って、ハンスとの価格交渉をその場で決定せず、若来との交渉が成立するように引き延ばしたのかもしれないけど。
あ、羊泉料理店で単身乗り込んだのも、閻祐民の足止めってコトだったか。

図南は、瑞金で庶民の暮らしを見て気付いたんだと言いました。この国には別の道があると。悩み抜いて決断したことだ、すまない。
て。あーた。従匀にも言えなかったか。まあ、この人なら態度に出しそうだしなあ。こんな時勢の中で、共産党に傾くことの危険性と、巻き込みたくないってのがあったのかもしれないけど、だとしても従匀は話して欲しかったに違いない。やっぱり図南のせいよ。
それでも、先生、すみません、もうお側にいられずと言う従匀だよ。さすがにこれは可哀そうだわ。
というか、めっさ熱演。すごかったな、従匀くん。
だからちょっと、うんうんって、訳知り顔で頷いてる図南に、アンタって人は…と思っちゃったわよ。

で、図南のケガですが。
ここで10話で、近真から貰った防弾チョッキの回想シーンが。
ちょ、あれ、着てたんかーいっ!近真が守ってくれてたーっ。
図南は、フラつきながら個室を出て、銃を取り出しました。

貨物列車と客車の連結部分にいた若来。
孔令崢の血のついた扉を開けた林樵松を狙い撃ちするんだけど、弾は一発しか残ってなかった。
一発はどこかに間違いなく当たったけど、すぐに掴みかかってきた林樵松。
手負いとはいえ、軍人の訓練してきた人と若来では…
扉に叩きつけられてガラスを突き破ったり、連結部分の金具の上に押し付けられて首を絞められたりしてるよぅ。

若来の首を締めながら、林樵松は叫びます。
おまえは強運だ、沈図南を殺せと南京に言われて困ってたんだ、お陰で共産党に殺されたと言える。沈近真に宜しく伝えてくれ。
え、困ってなかったろ。しっかり撃っといて。こんな時でも相手を抉る言葉を吐く男。
でもその時、林樵松は後ろから背中を撃たれました。振り返ったところを、前からも2発。
そのまま図南は、立ち上がった若来にも銃を向けます。

怯えた顔になった若来だけど、ある瞬間から、ふっと目に力が入りました。
図南は、近真の死は君にも責任があると言います。
若来は、彼女は信念に殉じた、志は生き続けると言い返しました。
沈さん、あなたの協力には気付いていました。
それを聞いた図南は、銃を下ろします。

てかさあ、連絡し合うこともなく、あんなに複雑な状況の中で、若来ならばこれくらいやるだろうとか、これにも気付くだろうとか、これは…協力してくれてるのか?とか。
気付き合えるアンタ達が異常だからね?直接的だったのは、ヒ素混入のリークだけじゃないの?

僕は近真同士の資本論に救われた。今度は僕があなたを救いたい。
そう言った若来に図南は、妹の考えは幼稚で極端だと思っていた、でも最も幼稚で極端な人間は自分だったと気付いたと。
若来もまた、近真同志も言ってました、あなたもいずれ共産党に入るだろうとと。

そこに、生き残っていた三強子が来て、図南に銃を向けたのを、若来が止めます。
図南が、韶州(しょうしゅう)駅で君達を下車させようと言うのを断った若来は、お元気で、いつかあなたと肩を並べて戦いたいと言いました。

貨物列車の扉を開けて春苗を出し、春苗と三強子は一緒に列車から飛び降ります。
若来も貨物列車の中から、しばらくの間、図南を振り返っていたけど、すっと視界から消えていきます。
残された図南は、少しだけ、笑顔を見せました。

てかっ、広東軍から大枚はたいて購入した資材はっ!?←

次の駅に着き、止まった列車からひとりだけ降りた図南。
兵士たちに銃をつきつけられるけど、贛南経済封鎖処、特派員の涂南申(トゥーナンシェン)だと言って、身分証を見せます。ごろごろ死体の転がる列車からひとり、普通に歩いて降りて来る違和感よ(笑)

兵士たちが調べに入った貨物列車の中身は、全て石でした。えっ。
あたいもまんまと騙されたー(大笑)
列車を使いますよぅってのも若来の仕組んだフェイクで、本物は船便だったかーいっ。
倉庫での春苗を見て餌かなと思ってたのに、列車内の攻防がスゴ過ぎて吹っ飛んでたっ。
だけどその作戦で、孔令崢も元宝も亡くなってしまったよぅ。
って、当時、そういう人達がどれほどいたのかって話なんでしょうね。
この頃から前線で戦っていて、生き残った人達もどれほどいたのかって話なんでしょうね。

そしてここで、図南がどうやって若来に情報を渡したかのネタばらし。
いつのことだったのか、万年筆に暗号文を入れて連絡をし。
若来が参考にした、広東の七十二行商報という新聞に記事を掲載させ。
暗号文を解いたから若来は70元と知った、か。
そこら辺の情報だけだったんだろうか。建物前の石像の間に暗号文を入れたのは。
というか、そこに密書を置くからって、いつやり取りしたのよっ?

図南が瑞金から逃げ戻った後、林樵松が鉱山を爆発させても、いい案だと言ってたのは、林樵松を欺くため?
三江口の暗号表については、分かりやすく近真に協力してた。
ヒ素混入は、堂々とリークした。
近真が亡くなった後、共産党経済包囲作戦の評論を破り捨てた。
広州行きに林樵松もついてくると知って、参ってた。
広州から、あからさまに林樵松を見る目が変わったのは、近真の仇ってだけじゃなかった訳だ。林樵松の視線も広州からまた変わってたけどね。それは南京でももう不要な人物だと知ったから。
図南が具体的に、若来が動きやすいようにし始めたのは、広州からかー。

江西には、無事に船で物資が届きました。春苗が元気に運び出しを指示しています。
あの時の作戦会議で、監視の目を逸らすために鉄道を使うと見せかけて、水路を使うことを決めてたのね。倉庫で医療物資を運ぶのを、スパイの剛子に見せたのはやっぱり餌。あの時、春苗の目が鋭かったのは、若来から本物の荷担ぎ人の特徴を聞いていて、林樵松の部下の剛子はそれに該当しなかったから。
更に、フェイクの鉄道を最後まで本物に見せるため、孔令崢たちは命をかけて演じた。うわあ。

孔令崢と元宝の最期を思い出す春苗。
2人は近真の隣に、お墓を作られました。他に数人の犠牲者と共に。

今思えば、林樵松から薬瓶を見せられた図南が、若来はなぜ同じ失敗を繰り返そうとするのかとヒントに近いことを呟いたのに、アナタの裏をかいたのではと林樵松は言ったよね。あれは、アナタの読みなど所詮ねって、サラッと言ったみたいにも見えるし、逆に図南はそれを確認したようにも思える。ああ、やっぱりコイツは疑ってないな、よしよし、と。
実際、貨物が石だったと聞いて、無表情のまま立ち止まってたけど(笑)

1934年10月、共産党は根拠地の移転を決定しました。8万6000人の紅軍を連れた「長征」だそうで。
陜北という新しい根拠地に着いたのが、1935年10月だったんですと。他のドラマ等で共産党を称して延安と言ってた場所ですね。

瑞金を出発する時は、名残惜しそうにしてたものの、歌いながら、すっきりとした表情で歩いてた若来だったけど。近真たちのお墓を置いて拠点を移すのも、なんか辛いわ。
ただ実際は、映像になってるような爽やかな行軍では勿論なかったようで。

瑞金から南下してから西に向かい、中央部を迂回して北上し、距離にして1万2500kmあったんだって。しかも国民党軍と戦いながら徒歩で、ですからね。1年かかるわな、そりゃあ。
最終的には数千人にまで減っていたんですと。すごいな。なんか。想像を絶するよ。ちなみに、毛沢東、周恩来、鄧小平も参加していたそう。有力者は守られてたんでしょうが、よく生き残ってたね。

陜北でも金融の仕事を続けていたらしい若来は、1936年12月、名前を変えて上海に戻ります。
街では、張学良と楊虎城が蒋介石を拘禁したと、西安事件の報道がされてました。日中戦争の直前ですな。これからの上海もだいぶガタガタするはずだけど。第二次上海事変。映画「無名」でもちょいと出て来た大山大尉事件。

若来は上海で、地下組織の孤雁(グーイン)同志と連絡を取ることになったらしい。
2人で新たな金融の伝説を作るべく、船を下りた若来は央銀にいた頃のような良いスーツとコートに身を包んでいました。やっぱり人民服より似合ってるよねえ。
前髪の上げ方を、少し央銀の頃とは変えてるかな。年齢を経た表現かな。

追風者
画像出典 BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.

声を張り上げる新聞少年から申報を買った若来。晴れ晴れとした顔で歩き出します。
思い出すわね、申報。4話で、兄ちゃんの遺言で、近真に接触するはずだった時の目印。
あの時おどおどビクビクしてた青年は、こんなに立派になりました。

人力車に乗って、上海証券取引所に向かった若来を待っていたのは、孤雁。
振り返ったその人は、沈図南でした。
少し気まずそうな照れ臭そうな図南を、真っ直ぐに強いまなざしで見つめる若来。

これからまた難しい状況になる上海で、彼らがどんな伝説を作り上げるのか。
それもまた、いつか見られたらいいのになーと思ってしまいましたよ。
いやー、面白かったです。
プロパガンダ臭は否めなかったものの、それを差し引いても、いいドラマでした。

ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 テレビブログ 華流・アジアドラマ(韓国以外)へ

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次