あらすじ
真実を知るため、鑑査院の主になると宣言する范閑（ファン･シエン）。そんな范閑の元に沈重（シェン･ジョン）が訪ねてくる。言氷雲（イエン･ビンユン）を忘れられない妹のためだった。待ち構えていた范閑はこの機に内庫で私腹を肥やした者の名を尋ねるが、しらを切られてしまう。一計を案じた范閑は上杉虎（シャンシャンフー）の所へ。沈重が肖恩（シャオ･エン）の死の黒幕だと告げて上杉虎をあおり、皇太后の元へと誘う。
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ネタバレ感想
王啓年(ワンチーニエン)に、鑑査院の主になり、慶国一の重臣となると宣言した范閑。
そうしてこそ、真相を探れる、そのためには助っ人と友がいる。
王啓年は側にいてくれると言ってくれたけど、言氷雲(イエンビンユン)もと考えてるなら、説得は容易ではないと言います。
今までのあの人見れば、誰でもそう思うんだけどさ(笑)でも前回、不審がりつつも、范閑は自分の知らない何かに辿りついていて、それは鑑査院だけでなく慶国にも関わる内容のようだってことくらいは分かったでしょ、そして、知りたそうにもしてたよね。
そして、沈重(シェンジョン)の口から不正をしていた者を吐かせるのはもっと困難。
試すさ、信用できる者は少ないから他言無用だと言った范閑に、王啓年は、登り詰めたいなら、自分を梯子としてお使いくださいって言ってくれるの。でもきっと范閑は梯子じゃなくて、仲間だと思ってるよと思ったら、やっぱりね。
去り際に范閑は、梯子じゃなくて相棒だと言って行きましたよ。
妹と会った沈重は、また彼女が言氷雲に会いに行ったことで大荒れ。
泣きながら、縁を切ったという妹を見て、何を言われたと、言氷雲に会いに行こうとします。
数日猶予が欲しいと言った妹を置いて、沈重は、范閑に会いに行きました。
人払いをした沈重は、妹を利用するなと言うんだけど、そんなの最初だけだぞ？
後は勝手に押しかけて来るんだぞ？
言氷雲がまた妹を唆すなら、官職を捨ててでもこの手で殺すと言う沈重に、范閑は言います。
言氷雲は俺が殺す。上京の内庫の帳簿を調べたら、長年、慶国の者が私腹を肥やしていた。
沈殿も知っているな？名前と証拠を教えてくれたら、妹君は言氷雲に会うことはない。
教えてくれない沈重。なら、手を打つのみだと范閑。
お手並み拝見と言って、沈重は帰っていきます。
古狸が教える訳がないと、話を聞いていた言氷雲が出て来ますが、これ、ただの宣戦布告だよねえ。
まともに聞いて、言うわきゃーないことくらい分かってるもの。
范閑は、上杉虎(シャンシャンフー)に会うと。会えば殺されるぞと言氷雲は言うんだけど、范閑には考えがあるのね。皇太后から信頼されている沈重を追い詰める駒は、現状どこの勢力にもついていない上杉虎と、連なる辺境軍ってことか。
屋敷に戻った沈重が、妹を数日家から出すなと指示していると、部下から范閑が外出し、葬儀屋に買い物に行ったと聞かされます。
その頃、上杉虎の屋敷では、門の前に、贈り物だと、大量の棺と葬儀用の飾りが置かれたとの知らせ。
更に范閑が会いに来たと聞いて、いきり立つ上杉虎のところに、親衛が亡くなり、俺も心が痛い、弔うために棺を買ったと言いながら入ってくる范閑。
手間が省けたと范閑を殺す気満々の上杉虎ですが、范閑は、死に追いやったのは沈重だろと言います。
ケンカはしない、話をさせろと、その攻撃をかわす范閑は、肖恩の行方を教えると言いました。
あの時の遺体は偽者、肖恩本人は死体の山に隠した。
その後、范閑が尾行すると、奪還作戦を見破っていた沈重に指示された狼桃(ランタオ)と何(ホー)道人が現れて、狼桃が肖恩を殺した。全ての黒幕は沈重。
范閑の話は、あの後、上杉虎が沈重から聞いたことと同じ。
ぴたりと止まった上杉虎に、范閑は、俺が肖先輩をみとった、アンタへ遺言だ。
復讐は絶対にするな、沈重は敵に回せない、全てを胸に秘めて、生きていればいい。
陳萍萍(チェンピンピン)を沈重に替えた遺言ね。肖恩は上杉虎には何も言及はしなかったけど、でもま、一緒だよなー。
目を潤ませて伝えた范閑(演技)に、上杉虎も槍を下ろします。
肖恩を殺した者は不倶戴天の敵と叫ぶ上杉虎。
范閑は、沈重には権力があるが、アンタはどうだと言いました。親衛は殺され、上京から動けない今のままでは、到底沈重には立ち向かえない。町中で暗殺すれば、当然死罪、肖恩は生きろと願っているのに、死ねば誰が肖恩の供養をするんだ。
脳筋虎ちゃんは、すっかり口の上手い范閑にやられたなっ(^m^)
范閑ってば、ぷるぷるする虎ちゃん見て、ふっと笑いそうになって、慌てて表情を引き締めてます。
はい、最後のキメ言葉。
今、この上京で、沈重を殺せるのは俺だけだ。
虎ちゃんは、槍を床に落としました。
沈重の元にも、上杉虎が范閑を殺さず、一緒に皇宮に向かったとの報告が入ってますわよ。
皇太后に会いに行った范閑は、くっさいお世辞を放って、傍らの海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)の顔を歪ませつつ、皇太后の誕辰の贈り物として、この上ないものを見つけた、誕辰の日まで待てずにお持ちしたと言いました。
献上するがよいと言われて、大将軍、お呼びだぞー♪(笑)
范閑が上杉虎に提示したのは、力は貸せる、でも敵を討つつもりなら、尊厳は捨てろ、だったのね。
まず皇太后に下って、軍神がこれほど礼儀正しくへりくだるのかって態度を見せ、長い間の寵愛で傲慢になっている沈重への信頼を薄れさせ、失脚させる策。
それを、脳筋虎ちゃん、頑張ってやってのけるんですよぅ。
なんか可愛くなっちゃったのよ(笑)虎ちゃんと呼んじゃうくらい(^m^)
沈重のところにもその件は報告されます。間者も退出させられたと聞いて、范閑の意図は分からないままに、沈重も慌てて皇太后の元へ。
范閑が挨拶した時、お盆を落とした宮女が間者だったんでしょうかね。
皇太后の部屋には、皇太后と海棠朶朶、范閑と上杉虎の４人のみ。
皇太后に、大将軍なのだから頭は下げなくてよいと言われても、跪き、頭を下げ続ける虎ちゃん。
皇太后の門下に入るよう、范閑が説得したと言うと、虎ちゃんは、皇太后さまに忠誠を誓い、今後は必ずや服従します、ですって。
北斉の内情に口を出した范閑に、皇太后は不服そうですが、范閑は、沈重に陥れられて上京で孤立無援となった大将軍は大勢を見たのだと、言葉巧みに進めていきます。
それでも、信じ切れない皇太后に、虎ちゃんは、軍の腹心全員の名簿を渡しました。辺境軍を皇太后に差し出すってことですね。
そんなキリキリとした場面で、傍らの葡萄をささっと口にする海棠朶朶が目に入っちゃう范閑。
おま、ここで食う？って顔だよ(^m^)
皇太后が、見返りに何を望むと聞くと、虎ちゃんは、義父を死に追いやった沈重に敵討ちをと答えます。
その上、肖恩奪還を企てたものの、それを沈重に阻止されて、狼桃と何道人に肖恩は殺されたことも告白。沈重の話とは違うと言った皇太后に、狼桃と何道人に聞けば分かると范閑。
更にキリキリした話をしているのに、傍らのライチまで皮剥いて食べてる海棠朶朶(笑)
何道人が皇太后に呼ばれて大殿前の階段に着いた時、沈重も到着、２人は一緒に謁見へ。
何道人が来ましたと取り次ぎがあったのに、入ってきたのは、何道人より先に沈重だったというね。
更に、虎ちゃんはまだずっと跪いたまま、何道人も跪いて挨拶したのに、焦っている沈重は立ったままでした。それを見た范閑は、呼び出された訳でもないのに取り次ぎもなく入って来たことを、チクリと刺して、皇太后にその態度を目立たせます。
皇太后は、自分はそんなに簡単に唆されはしないと言いながら、２人の前に椅子を出して座りました。跪いたままの虎ちゃんの後ろに、背を向けて座る形。
沈重の命で肖恩を殺したのかと聞かれ、なかなか答えない何道人でしたが、沈重からGOサインが出て、確かに命じられたと言います。
皇太后は肖恩の命は取るなと言ってあったらしい。その命に背かれた訳だからねえ。
それでも皇太后は、沈重は肖恩を監禁したことで恨まれた、殺したのも身を守るためだろうと、沈重を庇いました。
そして虎ちゃんに、父親を殺されて恨みも生まれるだろうが、斉国は内外に問題を抱える、国のためにわだかまりを捨て、力を合わせて国を守ってくれと。
表情が見られない位置に座っているとはいえ、虎ちゃん、大丈夫かなと思ったんだけど、一瞬、ぐぎぎっとなりつつも、虎ちゃんは立ち上がって皇太后の隣に跪き直し、仰せの通りにと答えたわ。
それを聞いて、皇太后は沈重にも釘を刺しました。暗に、おまえももう、私の手駒になった大将軍のことはつけ狙うなって感じ。
范閑にも、説得は功績だと言った皇太后に、范閑はもうひとつ贈り物があると、内庫の帳簿を差し出します。帰国後、内庫の権限は自分に託される、李雲睿が管理中、貴国と私腹を肥やしたが、今後は、その分を国に収めるのは勿体ないから、取り引きの３割は皇室に、３割は皇太后さまへの贈り物としますと言いました。裏取引ね。
軍隊と利権と、２方向から攻めましたよっ。
更に皇太后は「私腹を肥やした」に食い付いた。
范閑は、え、御存じない？慶国の内庫の店と沈殿で得た利益です、かなりの額ですが？報告してないのか？って、ちょっとわざとらしいなあ(笑)
沈重は、内庫には確かに裏帳簿があるが、金は南慶に流れた、錦衣衛には入っていないと言い訳。范閑に、親切に金儲けの手助けとは、その徳の高さに敬服すると嫌味を言われる(^m^)
沈重は、不正の金は南慶の皇室にも関わるので、内部から腐敗が進むと思い、手助けしたと言うわ。
范閑は、自分は欲深いから、南慶人ではあっても、斉国と共に稼ぐまでと言って、裏取引を納得させ、更にもうひとつお願いがあると言いました。
沈殿、不正を行った慶国の者か誰か教えてくれ。
沈重は、その者が動けば南慶に混乱を招くチャンス、機密は話せないと言いました。
范閑も利益が途絶えたソイツに自分が狙われたら、内庫も安泰じゃなくなるんだけどーと言ったんだけど、皇太后にもその話は止められてしまいます。
沈重は、前途洋々であるにも関わらず、こんな裏取り引きを持ち掛けて、斉国に首根っこを掴まれるような真似をして、命が惜しくはないのかと聞きます。
皇太后も、確かに斉国に投降したい以外に納得しにくいと言うんだけど、范閑はその予定はないと言い、瞬間で、目を潤ませました。
すげーな、演技派だなっ。
そして語った理由が、聖女に一目惚れしたからっ。会いたくて会いたくて震える、みたいなっ(大笑)
全員が、たまげる(^m^)
海棠朶朶に送られながら、范閑は沈重を陥れるためだとは言えないだろ、本気にするなよーってな。機嫌をとる范閑に、笑っちゃう海棠朶朶。この２人の相性はいいよなー。
でも辺境軍は皇太后のものになっちゃうじゃんと言われて、范閑は虎ちゃんの名簿の写しを手渡します。相変わらず下手っぴな字で書いてある(笑)
抱き込むか排除するかは、陛下のお手並み拝見、そっちに不利はないってさ。
それでも沈重は安泰だと言った海棠朶朶に、奴は才があり自信家だ、それが同時に命取りになると。
范閑は、猜疑心と越権という種を撒いたんだって。
命に背いて肖恩を殺し、不正の件も報告なし、今回はお咎めがなくても、この事実を皇太后は覚えている。以前なら不満があっても責めなかっただろうけど、今は上杉虎が傘下に入ったから。これからは違うから。
それが、皇太后の元に残された沈重と虎ちゃんの態度で浮き彫りになります。
范閑の口八丁を信じるなと沈重は言うけど、海棠朶朶は人気だし范閑だって所詮若者だと皇太后。
尚も強めに注意を促そうとした沈重に、上杉虎が、皇太后のお考えがお前に及ばぬと言うのかって。上手いぞ、虎ちゃん。
それでもひとまず皇太后は沈重を庇います。
そして、裏取引を斉国が公にすれば、范閑は慶国で罪に問われる、范閑の生死は握ったも同然だと。
それにも沈重は敵の思う壺だと言うんだけど、莫大な利益らしいんでねえ、皇太后はすっかりその気よ？まず試してみると言われても、もいっちょ、慎重に考えろと沈重。
少々気分を害し、めんどくさくなったみたいな皇太后は、視線も合わせずに、では保留にする、2人とも下がれと言いました。
軽く拱手をして、失礼しますと、さっさと踵を返した沈重に対し、虎ちゃんは、跪き、ひれ伏して、失礼しますと大声で告げました。
皇太后は、沈重の後ろ姿を見ながら、大将軍とあろうものがひれ伏さなくとも良いと立たせます。
礼儀こそ忠臣の心得、体は心を表すものですと虎ちゃん。
皇太后は、沈重が去って行った方向を見ながら、よくぞ言った、体は心を表すもの、実に的確であるなと言います。
ほらほらほら、その差が浮き彫りよっ♪
沈重は随分庇われてもいるし、自分は皇太后の信頼が篤い、新参者の上杉虎め、へこへこしやがってみたいにバカにしてたのかもれしれませんわね。傲慢なのが露わになったワケだ。
范閑も言うてます。
沈重は錦衣衛を束ねるが、軍では上杉虎の勢力が勝る、上杉虎が慎むほど、沈重が増長したように映る。
皇太后も上杉虎の狙いは承知していても、自然と不満は生じるものだと。
沈重を見送った皇太后の視線が、すっかり物語ってましたもんねえ。
海棠朶朶は、それでも２人は殺し合いはしないと言うんだけど、他の者が殺すと范閑。
陛下に伝えろ、沈重を殺すと言った以上、必ずやる。
皇帝に写しを手渡した海棠朶朶。皇帝は范閑をすっかり気に入った様子。
だけど、策謀や手腕も見事で書も素晴らしいって、書は違うわよ、書はっ。
んで、開いた写しの字を見て、字は汚いが…ごほんごほん的な(笑)
他には何か話したかと聞かれた海棠朶朶は、奴に忠告しておいたと言いました。
この忠告ってのがまたね(^m^)
そこは次回でございます。
と気付けば慶余年シーズン１もあと３話。
シーズン２はいつ来るのー？とんでもないとこで終わってるんだよ、この46話目がっ。
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