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「安楽伝」面白かったのです。でもちょっと期待し過ぎちゃってたかもしれません。

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安楽伝
画像出典 百度百科

初めてのディリラバ。
めっちゃ美しく派手なビジュアルのお方だなと思ってはいたんだけど、逆に、動いている姿が余り想像できなかったんですよ。お人形さんっぽいイメージで。
でも違った。←当たり前(笑)
序盤のぐいぐい女海賊演技は、生き生きしていてとっても新鮮に映りました。
ある程度、見進めてくと、まだやるんか…だったけど(^m^)

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目次

所感 ネタバレです

それに、相手役は龔俊(ゴンジュン)でしたので。
「山河令」での老温(ラオウェン)が、まー美しかったですからね。私は阿絮(アシュー)はほとんど響かなかったので、紛れもなく老温贔屓だった訳で。

だから、ものすごく期待してしまったんでした。
でも考えたら、タイトル「安楽伝」なんだよね。任安楽(じんあんらく)が主人公だったんだよね。
仮の姿の安楽でいる時と、本当の帝梓元(ていしげん)でいる時と、演じ分けるディリラバさんは、結構楽しかったんじゃなかろうかねー(^m^)

安楽伝
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龔俊は、クソ真面目で頑固な堅物ながら、智謀知略にも長けた皇太子、韓燁(かんよう)役。
子供の頃の許嫁、帝梓元を一途に想い続ける人なんだけど、それはもう、ちょっと意地になってんじゃないの?なんかメンドクサイ…くらいなのよ(笑)
アイメイクも控え目で、まあるい目で驚いてたり、タジタジしてたりが多いんですよ。
それはそれで可愛いっちゃカワイイし、役者なんだから、いろんなキャラクターを演じてナンボだってのも分かる。
だからこそ気付いたんですよ。
老温という役が、どれだけ彼の魅力を引き出し、引き上げ、確立してくれた役だったのかと。

韓燁だって、戸惑ったり困ったりしてるその裏で、それなりに動ける人ではありました。
皇太子としては、めっちゃくちゃ、ちゃんとした人でもありました。
それでも、キャラクターとしての魅力は、そうね、イマヒトツだったと思います。だけど龔俊って役者の存在感が、それをフォローしてた感。
そういえばこのドラマも、監督は「山河令」の方でしたっけね。

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だってさー、傍若無人で明るいおバカさんを装って自由気ままに見えるその裏で、しっかりがっつり復讐計画を進めてるヒロインな訳よ。
傍若無人と言っても、よくある中国ドラマの「お転婆」とか称される、頭の悪い勘違いヒロインではない。やりたい放題に見えるのは全部演技で、わざとやってることだから。その割には、結構なやり手だってのは早々に見せて来るけど。
ヒロインのキャラクターがそこまで立っている。

そこにきて更に、陰になり日向になり、10年間ヒロインを支え続けた男が近くにいる。
彼は韓燁の唯一の親友、刑部尚書の洛銘西(らくめいせい)@劉宇寧(リウユーニン)なんだよ。
考えても御覧なさい←(笑)
気持ちだけは強いけど、事情を何も知らない清廉な皇太子韓燁と、全てを知っていて周囲を欺き(バレたら死罪)、ヒロインのためだけに動いてきた幼馴染の元侍衛、洛銘西(恋心隠しまくり)とでは、どっちが美味しい役なのか。
それにこの設定だと、最終的に悲恋に終わるのは洛銘西だろうとすぐに分かる。
好みの差ってのはあれど、ま、持ってかれちゃいますわなー。

安楽伝
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劉宇寧は、今やOSTと言えば、この人、みたいに、あっちこっちのドラマで歌声を耳にします。
「山河令」も「有翡」「黒豊と白夕」もそうだったよね。
歌手デビューとほぼ同時くらいに、役者としての活動もちょいちょい始めてたみたいだけど、ここ最近、演者としての作品数もかなり増えてる気がします。
あんだけ歌って演じて、めっちゃ忙しそうだね。そして、ぐんぐん垢ぬけてきたね←

26才で、初めて映画に出た時の写真を見たんですがね。…うん。えなりくんかとおもたよ
この人は決して、めちゃくちゃイケメンって訳じゃないけど、雰囲気の作り方や自分の見せ方が上手いのかな。ダテにステージに立ってないってことかな。
日本だと、高橋一生が多分そのタイプなんだろうと思うけど。

ということで、良かったんですよ、洛銘西が、ものすっごく。
頭脳明晰で冷静で、洞察力も決断力もあって、ずうっと梓元のためだけを思って、だけどそんな長年の自分の気持ちを押し付けることなく、人生を費やしたと言っても過言じゃない計画の変更を余儀なくされそうになっても、おまえはどうしたい?と聞く。
いねーよ、こんなにも頼もしいできた人っ!(笑)

もうひとり、とても印象に残ったのが、洛銘西の配下で、ずっと側に仕えていた琳琅(りんろう)。
ひとりでどんだけこなせるんだってくらいに有能な子で、明らかに洛銘西のことが好きだったけど、洛銘西にとっての一番は帝梓元ってこともしっかり弁えていて、ほんっとーに健気でした。

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ねえ、そんな子をあんな風に死なすことないじゃんっ!って思ったよ、ほんと、あそこはっ(怒)
ここは冷北@裴子添(ペイズーティエン)の扱いの酷さってのも相まって、コラ、脚本!でしたねぇ。
なんなん、あの中途半端な悪役設定は。
中途半端なクセして、終盤、だいぶ引っ掻き回してくれて、韓燁の妹、安寧公主まで死なせた上に、そこら辺のゴタゴタでフェイドアウトせずに、洛銘西を恨んでひょっこりと出て来てコレだ。
洛銘西と琳琅、可哀そう~(涙)だけの駒にされてしまった。

裴子添と言えば「大唐女法医」でも、なんっか中途半端な役だったんだよなー。
記事にはしてませんが。

こういっちゃーナンですが、そもそも安楽と韓燁のカップル感って、設定のせいもあって、それほど~?に見える。妻にしてーなんて言ってからかう姐さんと焦る弟分、みたいで。本当の弟分の温朔(おんさく)がいるから、多少は薄まるものの。だから並び立つってイメージで言うと、安楽には洛銘西のほうがよっぽど似合う。

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そういう補完のためなんでしょうか、前半は計画のために安楽が、何度も何度もフザケタ迫り方をし、中盤は、どう見ても韓燁も惹かれているのに、いやいや、自分には婚約者が…って必死で自分を律しようとし、後半は2人して崖落ちからの、誰もいない場所なら素直になれるー、みたいなイチャコラ時間を作られています。最後には韓燁くん、わざと遠ざけようとするみたいな、あるあるの流れも来る。

そういうのに時間使い過ぎて、冷北=莫北のバックグラウンドがおざなりで中途半端になったんとちゃうか?と、つい思ってしまいました。
まあ、安楽と韓燁のラブシーンには、需要もあるんでしょうが。
個人的には、アッパレな散り方をした安寧公主を、蓋を開けたら、あんっな中途半端なクズ男だった冷北に騙されて云々なんてので、終わらせて欲しくはなかったわ。
彼女にも罪はあったには違いないんだけど。あの時点で、子供に何ができたよっ。

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そういえば私は、いなくなるなら、洛銘西が据えた帝梓元の替え玉のほうだと思ってたんだけど、結局あの人、どうなったんでしょね。
物乞いだった彼女を、まだ少年だった洛銘西が拾い、帝梓元の替え玉として10年間、代わりに幽閉させてた。洛銘西に拾われていなければ、早晩、餓死でもしてただろう身の上だったのが、自由に外には出られないってだけで、衣食住に困ることなく、いい暮らしが出来てた10年の間に、盛大に勘違いをするようになってしまった。

監視役に付けられていた慕青(ぼせい)がまた、半端な男だったので。監視役の癖して、いつの間にか自分を護衛だと思うようになっていて、替え玉が身の程知らずに増長していくのを止めることもできなかった。苦言を呈せば、ぎゅっと手を握られ丸め込まれて、簡単に黙り込むって、アンタ。何のためにいるんだよっ(笑)
それを洛銘西に咎められれば、ぶるぶる震える癖して。だいぶ残念な人だったよ。
洛銘西、人選ミス!
だけどまあ、あの事情だったし、10年前は洛大人も少年だったしなー。まだ、しっかりと訓練された駒はいなかったんでしょね。

10代後半の少年と10代前半の少女が10年、一緒に暮らしてたんだから、仕方ないっちゃー、仕方ないんでしょうけどね。でも慕青のほうは確実に惚れてたけど、替え玉が頼れるのはこの人だけだから擦り寄ってただけで、めっちゃスキンシップ多めに接していても、だって私は皇太子の許嫁になるんだもーんで、頭一杯でしたけどねえ。全てを捨てて、慕青と駆け落ちしようなんて気は、ハナからなかった。

いやしかし、どこぞの古代壁画から抜け出してきたような替え玉さんでした。
どこかで見たことあるなと思ったら、「風起洛陽」の永川郡主でしたわ。
あちらでも、首のほっそい不思議な雰囲気の人だと思ったけど、この帝承恩役は、そこが特に強調されてた気がします。でもこの独特の見た目って、役者としてはアドバンテージだよね。すんごい個性的。

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あ、勢いに任せて、書きたいことをだだーっと書きすぎた(笑)
遅ればせながら、設定と大まかなストーリーを。

発端は陰謀によるお家取り潰し。
元々この国は、韓家と帝家が一緒に興した国みたいなんだけど、帝家は領地も譲って(ウロ覚え(笑)家臣となり、韓家が皇帝の座についてました。
だけど、そういう立ち回りのできる帝家です。軍事力もあり、周囲からの信頼も篤かったのでしょう。
それを危険視した黒幕は、帝家の謀反説をでっちあげ、国を守ろうと戦いに行った帝家8万の軍を騙して全滅させた上、一族を皆殺しにしてしまった。

そんな中、皇太子の韓燁は、自分の許嫁だった帝家の娘、帝梓元の命だけはと懇願し、梓元だけが助けられて、山奥の屋敷に幽閉されることに。
当時の韓燁と帝梓元、洛銘西は幼馴染みたいなもんで、3人は旧知の間柄。あ、あと韓燁の妹、安寧公主もそうでした。

この事件に韓家兄妹は心を痛めるものの、裏にどんな思惑が潜んでいたか何も知らないまま必死で梓元の命乞いをした兄とは逆に、人が変わったようになった妹は、この件から逃げるように将軍となって辺境に向かってしまいます。
ってことは、よ。単に親友の不遇に心を痛めた、程度のことじゃなかったって訳だ。

帝家の忠臣だった洛家は、いつかこの陰謀を暴こうとひとまず韓家につき、この10年の間に洛銘西は、刑部尚書にまで上り詰めてました。韓燁が唯一腹を割って、梓元のことを話せる相手としても存在し続けてた。
なー、洛銘西ー♪
ここでは洛尚書と呼べ。
てな、やり取り、何回あったかね(笑)逆もあったね。ここでは洛銘西でいい、なんてのも(^m^)
全てを隠して梓元と共に真実を暴き、復讐する計画を練りながら、何も知らずに梓元を想い続ける韓燁の話し相手になってた洛銘西の精神力よ。

事件当時まだ自分も10代の少年だった洛銘西は、その時から既に布石を打ってました。
まず、梓元の替え玉を代わりに幽閉させて監視役を置き、梓元のことは靖南に逃がしてた。
どういう経緯で海賊になってたのか忘れたけど、帝家か洛家繋がりのなんたら幇みたいなところだったんでしょうね。
これだけでも、バレたら処刑間違いなし。でもそれを彼はシラッとやってのけてます。

そして10年後。いよいよ洛銘西と帝梓元の復讐が始まるって流れの中、韓燁は梓元の幽閉を解いて貰おうと、手柄を上げるために海賊討伐に向かい、そこで任安楽と名前を変えて逞しく生きていた帝梓元と出会います。

韓燁ぼったんはずうーっと、凛とした心の強い少女、帝梓元のことが忘れられなかった。
それを純愛と見るか、執着と見るかは人それぞれだけど。10年も会っていなかった許婚に操を立てて云々が長過ぎて、途中から、融通の利かないメンドクサ男認定してしまったわ、私(^m^)
最初から報われないと分かっていながら、ただ梓元のためにと、命を張って画策し続けた洛銘西も、唯一無二の頼もしい味方とはいえ、ねっとりしてるっちゃーしてますがね(笑)そこにあったのは忠義心や幼馴染の情だけじゃなかったし。
この本心を隠し通した日陰の身の粘っこさみたいなのが、劉宇寧、殊の外、お似合いでねえ。
そして誰にも言わないその想いを、間近で見ている琳琅だけは気付いている。
だから最後は2人で、ゆったりと余生を過ごして欲しかったのにいっ。

黒幕の理由が明かされた時は、しょーもなっ!だったけど、この次に見たドラマも同じ理由でさー。
権力の隣にいる女って、みんなこうなるのかしら。皇帝達の疑心暗鬼も酷いけど。

そこに北秦って国の邪な思惑も絡んで、お話は転がっていきます。
先にも書いたけど、この北秦との絡みで将軍である安寧公主は亡くなってしまうのですが、そこね、一体どうなったよ?な脚本なんですよ。
最後は北秦との決着かしらと思ったのよ。でも違ったの。
途中でさ、北秦はまともにやったら到底勝ち目がない、みたいなことがちょいちょい台詞に出てきて、んー?じゃあ、なんでコイツらはヤラカシてんの?と思ってはいたんだけども。

要するに、ほんっとーに単純に、出自のせいで虐げられてその身を顧みられなかった皇子が、あのでっかい隣国を引っ掻き回して、あわよくば手に入れることができたら、自分も認めて貰える!で、似たような野心家と繋がって動いてただけっぽい。
ヤツ、莫北は、北秦の皇子でありながら、安寧公主の護衛として長年潜り込み、信頼を得て、内部からいろいろと画策してた。
だから中途半端に失敗した後は、北秦という国の判断としては、バカな子が勝手にしたこと、国としては、ええ、そんなこと考えてもいませんぜな逃げ方をしたってことか?

安楽伝
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先にも文句言っちゃったけど、莫北が闇落ちした説明が足りないから、あれほどすんごいシーンにした安寧公主のことも、見た時は、うおお、とは思ったけど、よくよく考えるとシーンの凄さだけを目的に作った感じがしちゃうんだよねえ。見栄え的に。まー勿体ない。安寧公主が背負わされたものが2つとも大き過ぎて、カワイソだったわよ。
まーね、原作があるものだから、仕方なかったのかもしれませんがね。

あれ、面白かったと言いつつ、文句ばっか言ってますね、おかしいな…
文句だったとしても、それだけ言いたいことがいっぱいあったという点において、このドラマは面白かったと言えるんじゃないかと思ってます。あはは。

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作品情報

  • 制作 2023年発表 全39話 优酷 (U-NEXTでは52話)
  • 原題 「安乐传」
  • 原作 「帝皇书」星零
  • 監督 成志超 (山河令)
  • 脚本 赵玄、黎欣然、陆星璇、冷雪

人物相関図

安楽伝 人物相関図
画像出典 公式サイト
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