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「長歌行」大人になった呉磊くんがちょびっと苦手だったんだけど、払拭できたかもしれない。

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長歌行
画像出典 百度百科

ディリラバさんは、あの顔だけでもうとてつもない存在感なので、誰が相手役で隣に並んでもビジュアルで食っちゃう感じがあって(笑)「安楽伝」での龔俊(ゴンジュン)でも、うーん?と感じちゃってたんですが。
このドラマを見て、そっか、呉磊(ウーレイ)くんみたいな濃さだと、並び立つのかもと思った次第。

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目次

所感 ネタバレです

最初の李世民の台詞でもお母さんの態度でも、明らかにこの人の母は訳ありなのね?だったので、長歌の復讐心が、いつどう変化していくのやらと思って見てましたが。
明確に対比できる人物を黒幕にした構図は、分かり易くて良かったです。

「鳳凰の飛翔」を見てても思いますが、滅ぼされた国の再興を虎視眈々と狙う人達は、物語になるんだわなあ。
でもこちらの黒幕は何よりも個が強かったし、隋の復興なんて無理なのも本音では分かってただろうし。そうなればもう今まで辛酸を舐めた自分が報われるためには、息子を権力者にしないと!な訳だから、捲土重来を大義名分にしてただけ、みたいなものでしたけどね。

その身に降りかかった出来事にかなりの差はあれど、皇族として、想いの中にある個か国かの問題だよね。本人の資質もあるんでしょうが、国は民あってのものって考えに早々に立ち戻った長歌のほうが、幼少期に導いてくれた人が真っ当だったってことじゃない?そしてそれはとりもなおさず、長歌が敵と定めた人物から受けた薫陶な訳で。
なんたって李世民は「貞観の治」の太宗皇帝なんだし。

長歌行
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割と物騒な叔父姪の師弟関係(笑)

てかさ、真相を知ってる大人世代が語らな過ぎだよね。どんなドラマでも毎度そう思うんですが、情報公開(笑)し合えばいいのに。なんだかんだ理由をつけて、相手を思い遣ってるテイで秘密にするから、単純なコミュニケーション不足で転がってく物語の多いこと。

ちっさい子供でもない限り、内緒にされるほうがややこしくなるわよ。更に長歌、この性格なんだもの、暴走するのなんか、目に見えてる。そして案の定、皇太子璽を盗んで逃げちゃう訳だわよ。
だからまず母だよね。娘の性分なんか分かってるでしょうに。
何があっても決して恨みを抱いてはならないなんて、耳障りのいい言葉で臭いものに蓋するんじゃなく、どんなに恥ずかしい過去でも、最初から全部打ち明けた上で、更に政治が、国の行く末が絡んでいる、だから恨むなと諭すのが、母として先達としての責任だったでしょう。のっぴきならない状況なのは分かっていたのに。
ま、それじゃあ、ドラマにはならないけど(^m^)

それに、詳細も長歌の人となりも、かなり分かっているはずのおっさんが、思い込みの強さでアカラサマに長歌を危険視、とかね。皇太子璽の窃盗は許されざる罪だとは言え、命を奪う云々の前に、まず語り合えよと思ったのは私だけかね。臣下としては言及できない皇族の秘密が、そこにはあったのだとしても。まあ、最初は捕縛しろだったのが、全然捕まらないから、やれ、となった訳だけど。
思い込みの強さは長歌も変わらなかったけど、何一つ真相を知らされてなけりゃ、序盤の長歌の行動は、仕方ないよなと思いますもの。

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あ、最初ね、李世民の周囲のおじさん3人、なかなか区別がつかなくって(笑)
房玄齢(ぼうげんれい)、杜如晦(とじょかい)、後から加わる魏徴(ぎちょう)ね。
房玄齢の方は見たことあるなと思ったら「少年歌行」の唐家の長老さんでしたなー。

そういえば、見たことある方々はめっちゃ多かったですよ。
久しぶりーの「成化14年」の冬児は、相変わらず可愛かったな。撮影時期も余り変わらなかったみたいで、見た目もほぼ一緒でした。
久々と言えば「陳情令」の兄上もいたし、「有翡」の沈天庶も徐舵主も、あっちこっちで見かける「君子盟」の少年蘭珏も、「少年歌行」の無双も、「三国機密」の老宦官もいたし。
先日「惜花芷」で見た顧晏惜パパのクズ凌王が、こちらはとってもいい人で出てたし、花家次男の妻が黒幕だったし。その上、「大理寺日誌」の阿里巴巴(アリババ)が黒幕の息子だったよっ。ちょ、ありばばっ!と思わず声に出ちった(笑)

物語は、李世民の玄武門の変から始まります。
李長歌は皇太子、李建成の娘だったけど、両親の仲は余り良くなく、長歌も父親よりも叔父の李世民に懐き、可愛がられ、文武共に教えを受けてた。この兄弟が、徐舵主と沈天庶(笑)
従妹である李世民の娘の李楽嫣(りらくえん)とは、とっても仲良し。
いかにも深窓のお嬢様な楽嫣を、活発な長歌がイイコイイコと可愛がってたみたいな関係性だったんだけど、玄武門の変が起き、李世民を両親の仇と思う長歌は、楽嫣とも今までのようにはいかないと、突き放そうとします。でも、大人しい楽嫣が、何があっても長歌を信じ、案じ続けることだけは譲らなかったのが良かったな。

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そしてしばらくは、長安を出奔した長歌と、望まない縁談を避けようと病気療養の名目で洛陽に向かうはずだった楽嫣が、身なりのいい恰好で1人ぽやぽやしてるところを攫われて、だいぶ苦労するお話が平行します。
何もできない皇族のお嬢さんが市井に放り込まれて、人々の生活と苦労を知り、どんどんしっかりしていくのも良かったのよ。趙露思(チャオルースー)がとっても可愛かった。キャピキャピじゃない役のほうが、この人、良くない?

そういえば長歌も、身分を隠すために男装でしたっけ。
うーん。どう見ても男には見えませんでしたけどね。ま、いいや。

長歌行
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で、男主、阿詩勒隼(アシラシュン)と出会い、最初はお互い素性を隠しつつ、なんだかんだと助け助けられで仲良くなる。隼は比較的早めに長歌が女性だったと気付くけど、誰にも言わないでいてくれて、まあ、気付けば惹かれてたって流れ。

長歌行
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濃いぃ2人ですな。

隼のほうも、実は唐を脅かす存在の遊牧民族の中でも力を持つ、阿詩勒部の将軍でした。
阿詩勒部は現在トップに延利(イエンリー)っていう可汗(カガン。ハーンってやつね、君主)がいて、その下に、熊師、狼師、鷹師って組織があり。隼は抜きん出て実力がある鷹師を率いる特勤って立場で、可汗は養父、義父ね。
で、アリババ(笑)渉爾(シャアル)が狼師の特勤で、延利可汗の甥。
渉爾の母親は元隋の公主。政略で阿詩勒部に嫁がされ、次々変わる可汗の側室?妻になり続けながら、少しずつ蜘蛛の糸を張ってきた人。まあ、長年熟成されてきた恨みがあるってことで。

長歌行
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この延利可汗って人も、なんだかなーなのよ(笑)
国の安定を図るため、李世民は阿詩勒部と同盟を組もうとするんだけど、野心が強い可汗は、李世民を騙し討ちしようとします。
や、アータ、無理だろう。唐にしてみれば、辺境でちょいちょいやらかされる面倒くささを収め、民を守るための同盟だよ。なのに一旦受けた盟約の日に相手を暗殺なんてコトしたら、大国、唐は威信をかけて潰しに来るでしょ。どちらにとっても悪いことしかない。
それでも可汗の命には背けない、なんちゅー隼。阿呆なトップを持つと辛いわね。ってか、組織離脱案件でしょうよ、こんなの(笑)
仕方なく長歌は、民のために戦となるのを避けるため、射手に成りすまして自分の失態で李世民の暗殺に失敗したテイを作り、事なきを得ます。ま、それで長歌は更に災難に巻き込まれますが。

この延利って人は、養子の隼の実力や配下をがっつり掌握してるのを怖がって疑い続けてたけど、思いもよらない方向から陥れられてようやく、隼は実力を持った忠義者だったと気付く。でももう遅かった。
ま、しゃーないですな、人を見る目のない威張りんぼなんで。
小さい頃は仲良しだった隼と渉爾を引き離し、お互いに牽制し合うように仕組んだのも可汗だったんだからねえ。終盤になって、ようやく隼が告白するんだけど、アンタももっと早く言ってやりなよっ(笑)
それもさあ、渉爾が可愛がってた狼の子を殺してその毛皮を隼の矢筒にした、だったっけか。それで渉爾が隼を憎むようになったらしいけど。可汗の手前、殺したのは自分じゃないって言えなかったのと、聞く耳持たなかったのとってコトだったんでしょうかね。つまんない仲違いだよ。あのカワイイ狼の子が可哀そう。

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弥弥古麗(ミミクリ)とか穆金(ムージン)とか、兄上の司徒郎郎とか、亡くなっちゃった少年2人とか、アホ太子とか(笑)他にも言及したい人達はいるものの。
やっぱり触れておかなきゃならないのは、皓都(こうと)ですよねえ。
劉宇寧(リウユーニン)は見る度に、いい役貰ってるなあと思う。「安楽伝」といい「長歌行」といい。あら、どっちも迪麗熱巴のドラマだ。
この辺りまではサブで光ってたけど、ここ数年は主役を張るようになってますもんね。今、本当にいい活動状況なんでしょねえ。

隼が男主なのは、間違いなくそれでいいと思うんですが、それでも皓都贔屓って人も多いんじゃないのかなあ。割と自然にこの人、葛藤やその結果の変化がよく見える役なんだよね。恩のある義父、杜如晦の言うことは絶対!で、自分の感情なんて必要ないとばかりに押し殺して冷酷に徹していた人が、楽嫣を守るために近くにいるようになって、どんどん惹かれてっちゃって、実は優しい人だったことが隠せなくなってくる。傷ついたり悲しんだり驚いたり慌てたりホッとしたりが、露わになってくる。
それを、お、出た出たと確認するのが楽しかった(笑)

長歌行
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有無を言わさず、アンタそこに座りなさい状態で畏まるデカイ皓都。

で、今回しみじみ思ったんですけど、劉宇寧って人の顔は、ガーンとなった時とか哀しい時とかの、しょぼくれた表情がとっても似合う(^m^)雨に濡れた子犬感みたいな。あのデカイ図体して(大笑)
この感じは映画「熱烈」で王一博にも感じたことで、考えたら2人共、濃くない顔付き。そっか、こういうのが私自身に刺さるタイプのひとつなのかと、いい年して理解しました。

そんな訳で、こちらのサブカプは、生暖かい目でによによと応援してましたよ。どっちかってーと主役2人よりも、好きだったわ。
しっかり自分の足で立ち自分で考えられるようになった楽嫣に、多少の誤解はあっても、私を騙したと怒られちゃう辺りは、ハラハラどころか、むしろ楽嫣、よくやった!だった鬼視聴者(笑)
多分、上手くいくんだろなあとは思ってたしなー。逆にこれで、更に皓都が人間らしくなったし。

長歌行
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うたた寝する楽嫣に無表情のまま、そーっと肩を貸すとかっ。

それに比べて魏叔珠(ぎしゅぎょく)はねえ…
ダメダメなだけじゃないんだけど、なんだろうなあ。方逸倫(ファンイールン)って、こういう噛ませ犬的な役が多いですよね?個人的に、いまひとつ好みの役者さんではないので、この人が主役のドラマは見てないからかもしれないんだけど。
このドラマでも、出て来るだけで、あー、今度はしっかり頼むよ?と思ってしまってたよ。

最後は、母親の本性を知ってショックを受けつつ、幼少時の情も忘れてなかった渉爾が、ちょっといい働きをしてくれて良かったわ。この人も、親世代の妄執に巻き込まれただけみたいなもんだもんねえ。隼に比べたら、小粒なのは否めませんが。

そんなこんなで、長歌行、楽しく見終えました。
草原の将軍って役がかなり似合っていたので、タイトル通り、大人になった呉磊くんがイマイチ苦手感はだいぶ払拭できましたよ。

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作品情報

  • 制作 2021年発表 全49話 腾讯视频
  • 原題 「长歌行」
  • 原作 「长歌行」夏達
  • 監督 朱锐斌
  • 脚本 裴雨飞、潘南、王雨婷 、纪桑柔、袁帅
  • 撮影期間 2020年3月29日~2020年7月27日
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