あらすじ
必死に助けようとしていた韓英(ハン・イン)が息を引き取り、内力を使い切って倒れてしまった温客行(ウェン・コーシン)。そんな彼を張成嶺(ジャン・チョンリン)に託した周子舒(ジョウ・ズーシュー)は秘密の部屋に隠れるように言い残すと、四季山荘の門前で待ち受ける段鵬挙(ドワン・ポンジュー)の前に進み出る。一方、清風剣派は毒蝎の放った薬人に襲われる。そこで顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)は生き残った者たちと裏山の洞窟に逃げ込み…。
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ネタバレ感想
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早朝、平安銀荘に駆け込んだ阿絮。
でも店にはまだ誰もいないみたいです。
四季山荘では、老温が韓英(ハンイン)に必死で気を送っています。
成嶺も傍らで、ちょいとつまめる食べ物を差し出したりしてますよ。
老温を気遣う韓英は、いくら内力が豊富でも無尽蔵ではありません、あなたが内傷を追ったら、どう責任を取ればいいのですかって言うんだけど、老温は、お前が死ねば、阿絮は生涯悔いを残す、心のしこりになるのは、秦九霄(チンジウシアオ)師弟だけで充分だって。
命を賭けて韓英を生かすつもりの老温を心配して、少し休んでください、私が代わりますって成嶺。でも老温に、おまえのお粗末な内力は役に立たないって言われちゃう。
やっと焦ったか、今後は師匠に甘えて鍛錬を怠けるんじゃないぞって。
それを聞いた韓英は成嶺に、荘主の弟子になったのかって聞きます。わずかに頷いた成嶺に、韓英は、君がとても羨ましいって言うんだよ。たった一日でも荘主の弟子になれたら、心安らかに死ねる。
もー、韓英ってば(涙)
再開した老温から気を受ける韓英に、成嶺は、快復したら師匠に弟子入りしましょう、私の師兄となって、四季山荘に住んで、鍛錬して田畑を耕すのですって、韓英にとっても、幸せな夢を語って励まします。
その時、外でなにやら物音がします。見に行く成嶺。
老温はやっぱり、自分が瑠璃甲を複製したせいで、韓英は晋王に騙されて偽物に命を賭けてしまったって、かなり責任を感じてるんだな。
その頃、阿絮も町で、機関雀と天灯が飛んでいるのを見ます。
急いで戻ってみると、四季山荘の門前では、盾で身を守る陣に向かって矢が降り注いでおり、山荘を守るカラクリが起動していました。成嶺がカラクリを動かしていたみたい。お、偉いぞ、成嶺。阿絮にも褒められた。
阿絮は、段鵬舉(ドワンポンジュー)が、自分を捕えに来たことが分かってました。
老温の元に行こうとすると、外から両脇の通用口から攻め込めという声がします。阿絮は成嶺に、まず奎木浪(けいぼくろう)を、次に星日馬(せいじつば)を回せと指示。
すごいな、ここのカラクリ。龍雀(ロンチュエ)も、やっぱり天才だったんだねえ。
室内では、老温が必死で韓英に気を送っていました。死ぬな、阿絮と約束したんだ。
でも、韓英はもう亡くなっているみたいだよ。さっきまで話せていたのに。
阿絮は、韓英が亡くなっているのを確認して、老温を止めます。
私が悪いんだと、動揺する老温。
韓英は、天窗の襲撃を知り、自分に構わず成嶺を連れて逃げろと言ったらしいんだけど、それを拒んだ老温を見て、自ら心脈を断ったらしい。
私のせいだ、偽物の瑠璃甲で世間を混乱させなければ、韓英は犠牲にならずに済んだ。私のせいだ、全て私が悪いと呟く老温の様子が変です。
記憶がオーバーラップしていて、両親が死んでいる光景や、周囲に立つ鬼達、そしてもうひとり、20年前の趙敬の顔が過り、老温は倒れてしまいます。
脈が乱れていて、丹田はからっぽらしい。内力を全て、韓英に与えてしまったんだなあ。こんな時に。
戻って来た成嶺は、韓英と並んで横たわる老温を見て驚きます。
阿絮は2人に駆け寄ろうとした成嶺を呼び止め、話があると言うんだけど、成嶺は聞きたくない、最後に見た父と同じ表情ですね、一緒に死にますって言うんだよぅ。バカじゃないわ、この弟子は。
阿絮は、早とちりするな、誰も死なせないって言いました。
俺が天窗の首領だった話は覚えているか?外の兵達は天窗だ。韓英と同じく俺が育成した。それに晋王は俺の従兄だ。俺を殺しはせぬ。
わざと笑顔を作って言うんだ。
信じない成嶺だけど、阿絮はおまえに嘘は言わない、天窗は俺を捕えに来ただけだって言います。だけど老温は、内力を消耗して魔に魅入られた。気を整えねば、武芸の腕前を失うか死ぬかもしれない。
え、内力を消耗するってそんな大変なことなんだね。
阿絮は、成嶺に老温を託します。秘密の部屋に入って、老温を守ってくれと。老温が目覚めたら、俺を助けに来いと。んもー、めっちゃ可愛くイヤイヤする成嶺。それを見る阿絮の慈愛の目。
外からは無粋な天窗の兵達の唱和。
門を開けてひとり外に出る阿絮。待ち構えていたぽんじゅーは、元気そうだ、やはり七竅三秋釘(しちきょうさんしゅうてい)を解いたか、荘主に釘を打たれ不自由になった兄弟は我慢ならぬだろう、なんて笑ってますが、厳しい顔をした阿絮がずんずん近付くと、びびって、止まれっとか叫びます。け、この小者め(^m^)
それにね、アンタ、阿絮はまだ釘、そのまま入ってるわ、バカモノ。
清風山では、曹蔚寧(ツァオウェイニン)と阿湘が仲良く山を歩いていました。お買い物の帰りかな。
曹蔚寧が言ってる、比翼の鳥、連理の枝って長恨歌ですよねえ。夫婦の誓いには違いないけど、悲恋なんだよなあ。
曹蔚寧は阿湘がいるからご機嫌だけど、でも阿湘が塞いでいることにも気が付いていて、3人が懐かしかったら、四季山荘に行こうか?って言ってくれたりする。悩みを話してくれって言うんだけど、阿湘には言えるはずもなく。
物心ついて以来、こんなに平穏な日々は初めてで、曹蔚寧や師叔や師兄が優し過ぎて、まだ慣れないだけ、甘やかされる暮らしは幸せ過ぎる、いつか皆が消えてしまわないか心配でって。
縁起でもない、吹き飛ばそう、ふーなんて、いーい雰囲気だったところに、ぼーって警報の音が聞こえてきちゃいます。
敵襲だって言う曹蔚寧に、耳を澄ませてと言う阿湘。これは毒蠍の薬人だと気付きます。
急いで戻った屋敷は、門弟達があちこちに倒れていて、みな、血の付いた爪の痕がついてます。薬人だねえ。蠍王、いよいよ趙敬の命を無視して、ぽんじゅーと密約して、瑠璃甲狙いで清風剣派襲撃を決行しちゃったか。
生き残った門弟達と共に、曹蔚寧と阿湘も、師叔達が逃げ込んだという裏山へ。
阿絮は、頑丈そうな檻の馬車に乗せられていました。
部下がぽんじゅーに、七竅三秋釘は血肉と一体化していましたと報告しています。
ぽんしゅーは一向に出発しようとせず、阿絮に、お前は長年晋王の寵愛を受け、権勢を振るってきたが、心は常に四季山荘にあった、どれほどの場所かと思えば、この程度か、なんて憎まれ口を叩くんだよ。ムカつくっ。
やっぱり韓英に偽物を掴ませ、四季山荘に逃げるのを追って、阿絮の居場所を掴むってのは晋王の策。阿絮に忠実な韓英が陰陽冊のことを知れば、それで阿絮を助けようとするはずだと、その情報を韓英に教えたところから、もう計略だったんだってよ。ムカつく。
ぽんじゅーが待っていたのは、四季山荘に火を放つところでした。
燃え上がる四季山荘を目にして、呟く阿絮。
「四季花常在 九州事盡知」
晋王は、旧知に未練があるなら、その者を始末せよ、故郷を離れがたいなら、そこを破壊せよと命じていたらしい。サイアク。
成嶺と老温が逃げ込んだ秘密の部屋は、耐火構造も完璧だろうか。きっと大丈夫だとは思いつつも、心配。
護送されながら、阿絮は昔を思い出していました。晋王に「天窗」の名前を進言した時のこと。我が身を賭して、この悪世に光をもたらせたら。そんな思いで付けた名前だったのにね。
晋王も、天窓を通して暗黒の世界に光を入れるのだ、いつの日か、光を遮る者を一掃してくれるって言うんだけど、結局晋王がしたことは、世の中のためにではなく、自分のために邪魔になる者を一掃することでしかなかった。この10年間、気付けば阿絮は、ただその片棒を担ぎ続けただけだった。
清風山の裏山の洞窟の中では、負傷した師叔が師兄に気遣われていました。そこへ入ってきた曹蔚寧たち。洞窟には頑丈そうな扉があって、中から操作しないと開かないみたい。
師叔は阿湘を心配してくれるんだけど、キツイ顔立ちの門弟が、門外派と女人禁制みたいなコトを言い出します。この非常時に、女の子ひとり、外に追い出す気かよ。
師叔も、非常時には臨機応変、融通が利かなすぎるって怒ってる。
師叔は薬人に噛まれていました。阿湘は懐から、多分阿絮の作った薬を出します。主の友人が作った薬です、屍毒に効きますって。血の色が赤黒くなったら、解毒できた印だと。
師叔は匂いを嗅ぎ、間違いないと判断したのか、莫蔚虚(モーウェイシュー)を呼んで、みんなを治療するように指示しました。
お嬢さんの主は、あの化け物と戦ったことがあるのかと聞く師叔。
何度か遭遇している、化け物は蠱術により、半生半死になった人間だと答える阿湘。怪力で痛みを感じず、バカですが爪に毒を持ちます。
それを聞いて、師叔は鬼谷の仕業だと誤解してしまいました。
なぜ鬼谷だとと聞く阿湘に、師叔は、昨夜悪鬼どもの襲撃を受けたが、掌門が撃退したと言います。鬼谷と毒蠍がセットで襲ってきてたのか。
だけど、そんな事情、ここの人達は分からないよね。鬼谷への恨みを募らせる師叔に、阿湘の表情は曇ります。
曹蔚寧が、師匠はどこですかと聞くと、言い淀む師叔。あの顔のキツイ門弟が、師匠は我々を逃がすと、単独で化け物達に突入したって言います。
心配する曹蔚寧を慰めようとした師叔は、師匠は大丈夫、きっと谷主を殺すために援軍を呼びに行ったのだと言います。
それを聞いて、動揺してしまう阿湘。
師叔は、悪鬼共が集結したのだ、おそらく谷主の温客行(ウェンコーシン)も現れたはずと言います。その言葉に、今度は曹蔚寧が固まります。師叔に、今なんと?と聞いたところで、阿湘が静かに言いました。
谷主は、温客行よ。
驚愕で見開いた曹蔚寧の目から、涙が零れます。
燃やされたはずの四季山荘でしたが、荒れてるだけですね。あの火はいったい?ホログラム的なもの?それとも、秘密の部屋って、隠れ家的な屋敷の体裁も整ってたのかな。
大師匠、韓兄さん、四季山荘の列祖様、御加護をお与えください。
苦しむ老温の傍らで祈る成嶺。ひとまず無事でしたよー。
老温はまた夢を見ていました。一鍋(イーグオ)を抱いて、いじめっ子に追い詰められているところ。
26話の冒頭でも、このシーンはありました。あの時は、いじめっ子達を追い払ってくれた大人に、姓は甄(ジェン)かと聞かれ、違うよと言ったところで飛び起きたのですが。
今回は、その大人の顔までちゃんと見えました。
チビ甄衍(ジェンイェン)に声をかけてきたのは、若かりし頃の、趙敬。
人違いだと言った甄衍に、趙敬は、私は太湖派の趙敬だ、父君や母君の親友だよと。
その言葉を信じた甄衍は、趙敬を隠れ家まで案内してしまいます。
やって来た趙敬がずっと、一鍋を抱いてるのが可笑しいんだけど(^m^)
甄如玉(ジェンルーユー)は笑顔なので、全く疑っていなかったのかな。
趙敬に買って貰ったサンザシ飴を食べながら、一鍋と外で遊んでいた甄衍。
でも室内では、趙敬が正体を現していました。思ったとおりあなただったと、谷妙妙(グーミヤオミヤオ)が言っているので、ママは疑ってたっぽいね。
趙敬は、武庫の鍵を出せと迫ったのでしょう。容炫(ロンシュエン)夫妻は亡くなり、跡継ぎもいない、武庫を開けねば、皆の努力の結晶が埋没すると。
言い合いになっている2人を、そっと扉を開けて、甄衍が見てしまっていました。
武庫を開けたら「陰陽冊」は贈ると約束するっていう趙敬です。そうすれば神医に戻れる。一家で逃げ隠れしなくても済む。
だけど、谷妙妙もタダでは転びませんでした。既にお茶に毒を盛っていたみたいよ。
気を巡らせた時に、違和感があったはずと言います。神医谷を甘く見るな、夫が武芸を廃された今、常に先回りしているってママ。
解毒剤を渡せと言われて、3粒入った壺を渡します。これが三か月分だと。毒が回れば消せない。私達が生きていたら、定期的に取りに来て、さもないと…
これは脅しだったんでしょうか。2人は殺されてしまったけど、趙敬生きてるしなあ。
趙敬はそのまま帰り、入れ替わりに飛び込んで来た甄衍が、ごめんなさいと泣きながら許しを請います。そして、殺された両親の姿。
老温は飛び起きました。
私だ!(趙敬を引き入れてしまったのは) アイツを殺してやる!
驚く成嶺が追いかけます。
その頃、四季山荘に続く梅林に、平安(ピンアン)と景北淵(ジンベイユエン、七爺)、烏渓(ウーシー、大巫)が来ていました。
大巫(ダーウー)は、荒らされた四季山荘を調べ、一人の男の焼死体があったと言います。韓英ですね(涙)あり得ないと言った七爺(チーイエ)、自分が見てくると言いますが、大巫は、遺体は阿沁菜(アチンライ)に埋葬させたと。
七爺は、晋王が子舒(ズーシュウ)を殺すはずがないと言います。でも大巫は、晋王はおまえさえ殺そうとしたって言うのよ。ほんっと、晋王ってさあ…
七爺は、四季山荘の兄弟が従っていたはず、師弟や弟子もいた、子舒の遺体だとは断定できないって。
あ?七爺は四季山荘の師弟達が全員亡くなってしまったことも、今まで知らなかったんだ。大巫が伏せてたんだねえ。だから阿絮は天窗を抜けたのだと、今聞くっていう。平安を咎めるな、私が口止めした、ですって。
そこへ、放せー、師叔ーって、大騒ぎしてる声が聞こえます。
一行は、暴れている老温と、抱き着いて止めようとしている成嶺を見つけました。
平安がいてくれて良かったね、面識あって良かったね。
師叔、落ち着いてー!
アイツを殺すー!
振り払われた成嶺に駆け寄った平安。
2人を紹介された成嶺が、師匠は天窗に連れ去られ、師叔は魔に魅入られましたと言うと、急いで追いかけてくれたのは大巫。
大巫に止められて数手やり合い、心を鎮めろ、魔に魅入られるぞ、私は周⼦舒の旧友だと言われて、ようやく、阿絮、どこにいると呟く老温。大巫は延髄に一発入れて、老温を気絶させます。
いいところに来てくれたけど、あと1日早かったらなあ、もー。
清流剣派の洞窟。
阿湘と曹蔚寧が離れた場所に座り、黙りこくっています。
そこへ、師兄が食事を運んできてくれました。2人の様子を見て、こんな時にケンカするなって。そう思うよね、あれほどラブラブだったのに。
曹蔚寧が外の様子を聞くと、化け物は攻め込めぬが我々も出られぬと師兄。
籠城を続けても、空腹で剣も握れなくなる、それより決死の覚悟で戦ってはと言った曹蔚寧に、師兄は、化け物より腕の立つ師匠から未だ連絡がない、援軍を呼びに行ったはずだと。師叔は、一昼夜待って戻らなければ、外に出て戦うと決めたらしい。その場合、お前は湘さんを連れて逃げろ。
思いつめた顔で、阿湘を見る曹蔚寧に、師兄は、師叔の命令だ、清流剣派の歴史を途絶えさせてはならぬ、部外者の湘さんを巻き添えにできないと言います。湘さんの主は達人、先祖伝来の奥義書を携えて、助けを求めに行け。
それを止めたのは阿湘でした。
私は逃げません。私を家族とみなしてくれたはず。ここにいるからには、みんなと共に命がけで戦います。私はこう見えて、あなたより大勢を殺してきたかも。
阿湘、腹が決まったって顔してるなあ。
あなたはどうする?って突き付けてるみたいにも見えます。
信じてくれるのか、鬼谷だったからと殺すのか。
阿湘が、清流剣派に来るまで、どうしてあれほど迷い、戸惑い、偽悪的なことを口にしてきたか。それでも阿湘の言葉を信じてくれるのか。
さて、曹蔚寧、男としての見せ場です。
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