あらすじ
袁紹(えんしょう)に皇帝であることを明かした劉平(りゅうへい)は、唐瑛(とうえい)に会わせるよう命じる。一方、皇帝が自分の側にいることを面倒と感じる袁紹(えんしょう)は、曹操(そうそう)が攻めてこられないよう前線に劉平を送ってしまおうと考える。さらに、袁紹は許攸(きょゆう)に曹操に帰順した振りをし、皇帝が袁紹軍にいることと兵糧庫の偽情報を流すよう指示する。
三国志 Secret of Three Kingdoms 公式サイトより引用
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ネタバレ感想
分かりました。どうしても私を殺すというのなら、どうか潘揚の手で。
涼しい顔で言ってのけた劉平です。
案の定、潘揚は、できませぬ、漢の皇帝だからです、と。
尚も疑って「バカにしていたが、成りすますとは大した度胸だ」とか言っちゃう袁紹。
陰で聞いていた蜚(ひ)先生が、王越を呼びました。
あー、11話で、孔融(こうゆう)の復元した春の祭祀を襲撃しに来ましたからね。曹丕の喉の傷はこの人の剣。
やって来た王越は、この手で殺しかけたのだ、間違いないと証言しました。
ちょいと水戸黄門的な。
崔琰(さいえん)と高覧(こうらん)が慌てて壇上から降りて膝をつくと、袁紹と王越以外の全員が、同様に礼をとります。
袁紹の顔に、ぐぬぬぬぬぬ…と書いてあるよ(大笑)渋々膝をつき、頭を下げる袁紹。
劉平は、唐王妃に会いたいと告げました。
唐瑛にどうするつもりだと聞かれ、袁紹と手を組むつもりでいたが、予想以上に袁紹も軍師も高慢、郭嘉の言うことは全て正しかったと言う劉平。唐瑛も、袁紹に漢王朝への忠義などない、だから先帝も決して袁紹には身を寄せなかったと言います。劉協が苦労して、曹操と袁紹との均衡を保っていたことが、劉平にも身に染みて分かった様子。
でも、どちらを選ぶのかと聞かれて、答えに詰まる劉平です。唐瑛は、自分の道を進んでくださいと言いました。先帝や楊彪、伏寿の意見に従うことはないと。
劉平も、許都から出てみたこの間に、曹操を倒すことが全てではないと内心決めたみたい。伏寿と司馬懿が怒るだろうなあ。
片や、袁紹は頭を抱えていました。厄介者を拾ってしまった感、ありあり。
なぜ鄴で皇帝は許攸(きょゆう)に会いたがっていたのか、それを探って来いと言われた許攸。ぽてぽてと劉平の元に現れるのですが、この人の小物感よねえ(^m^)
待ち構えていた劉平は、袁紹の兵糧庫は烏巣(うそう)だと、曹操に嘘の場所を教えれば、生きて帰れないの分かってるよね?と許攸に言います。ま、当然ですよね。
でもこのままいけば袁紹が勝つし…という許攸に、それをひっくり返さぬかと唆す劉平。
曹操に本当の兵糧庫の場所は陽武(ようぶ)だと教えるように告げ、手紙を渡して、今日自分に会ったことがそなたの命を救うと言いました。家族を蜚先生に人質にされて敵陣に潜入させられる許攸、乗ったかな。
唐瑛の元には潘揚。ボロボロになった竹簡を大事そうに揃えながら、これは師から貰った剣の奥義書だと。自分は間もなく敵の軍営に攻め込むから、いつか修繕してくれ、だって。死を覚悟してるね。
だけどもう唐瑛は、過去に囚われていません。潘揚がいなくなった後、あっさり竹簡を火にくべてしまいました。唐瑛の飲んだ毒は、どれほどもつんでしょうか。
軍の規律や師の教えなどはみんな、形を変えた檻なのだ、なぜ変える必要がある。
それが潘揚の持論みたいだけど、西園軍の掟だなんだと、そんな亡霊に囚われるのはもう本人だけでいいでしょ。既に壊れてるそんな檻に、なぜ可愛い妹弟子まで必死で取り込もうとするのか。さびしんぼか。その上、自分の死後まで縛り付けようだなんて。
テントを出ようとした劉平は、監視を命じられている高覧に声をかけられます。
そなたが名高い高覧か、キミのことは皇帝の私の耳にも届いているよ的に、心をくすぐっていますね。河北の将軍達のことまで、皇帝は心に留めてくれていたのかっていうのは、傲慢横暴な袁紹の元にいる真面目な軍人の心には響くんじゃないでしょうかねえ。
そこに崔琰が来て、袁紹の軍営を案内してくれることに。とは言え、密談なんでしょうが。
戻ってきたらまた話そうね、高覧♪っていうのも忘れてない、劉平。
この人、宮廷を出ることで現実を突きつけられて、どんどん生来の人たらしを発揮できるようになりましたね。郭嘉サマサマじゃない?
ただ、心配なのは、皇帝不在の許都で、どんだけ荀彧が苦労しているのだろうかってとこなんだけど。
案の定、崔琰は、劉平が前線に送られる前に逃亡を助けてくれるみたいです。袁紹に背くというよりも、袁紹が皇帝を脅して歴史に悪名を残すことが耐えられないんだって。崔琰らしい理屈ですが、そんな想いを捧げるに値する武将ならともかく、袁紹だからねえ。
劉平は、袁紹が負けた時の準備をしておくといいと言いました。もう曹操は持たないだろうに、まさか陛下が手助けを?となってます、崔琰。その時、儒学生を送って行った伏寿が戻って来ました。
伏寿の笑顔がめちゃくちゃ可愛い。
崔琰の問いには応えず、頼みましたよとだけ言って劉平は伏寿の元に。
袁紹は、自分の軍営に皇后まで連れて来てくれて有難いみたいなコトを言いますが、崔琰と何を話していたのかが気になる様子。劉平は、鄴で世話になったから、この戦が終わったら三公に就けると約束したと言いました。今聞いて、崔琰、慌てる(笑)
こんなに早く勝った後のことをお考えとはって、おべっか袁紹。劉平に、当たり前だ、それに崔琰はもうどうするか決めたようだ、とか言われてしまって、崔琰、更に慌てる。
伏寿を休ませるよう言って案内させ、崔琰に向かう袁紹。皇帝を助けたそうだが、素性を知っていたのかと。
ただの儒学生だと思っていた、律儀な儒学生のまとめ役だったので手を貸しただけ、崔琰はそう言いました。本当は漢王朝の使者だとは言われてたけどね。
皇帝はただの律儀な若者ではないぞって袁紹。何企んでんだーって感じね。
崔琰さん、大事なことを考え込む時、ヒゲ撫でるのねー。
さて、伏寿と向き合う劉平。今回は曹操を助ける件、言ったら騒ぎになりそうだなあ。
それ前に、手枷の痕に気付かれてしまいました。身分を明かさねばならなかったことも含めて、理解してくれる伏寿。
私がここに来たのは、唐王妃を救うためと袁紹を篭絡して名簿を手に入れるためだと言う伏寿に、劉平は、袁紹は勝てませんと言いました。
袁紹は帝位を狙っている。この戦に袁紹が勝てば、漢王朝はなくなってしまうと。
やっぱり伏寿、取り乱しちゃったね。故郷で曹操軍に散々な目に遭わされているから。でもこんな時代だから、少し地域が違えば恨みは袁紹に向けられてたかもしれない、他の諸侯かもしれない。とは言っても個人的な感情は、全体を見る目で語れるものじゃないけど。
だから、徐州や下邳の恨みは仕方ないとしても、董妃が死んだのは曹操のせいかあ?
曹操に対抗するために董承を騙して売る策略を練ったた劉協と、それを実行した伏寿、楊修、唐瑛のせいでしょ、直接的には。あとは、不運。身代わり策を見破られそうになってたし、可哀そうだけど亡くなってくれて、ほっとしたはずだよ、伏寿も。
曹操が死ねば、私が袁紹の傀儡になってもいいのかと劉平は言いました。
どっちについてもそうなるなら、人としてマシな曹操のほう、今のところはってね。
26話で司馬懿に言われた、同床異夢になるぞってのがコレだね。
なぜ郭嘉が自分を外に出したのかが分かったと、劉平は呟きます。
その郭嘉、ひっじょーに斬新なカメラアングルで登場。
思わず笑ってしまったよ。改めてデコ広いな、この人(^m^)
お前を遣わしたのは、袁紹か陛下かと許攸に聞く郭嘉。
陛下には人を驚かせるところがあるが、おまえと通じていたからかって許攸。
そだねえ、郭嘉からなんだかんだと教わったもんね。立場を越えて、響き合ってたし。
司馬懿のところには、楊修が駆け込んできました。許攸が帰順したとの知らせ。
名簿を持っていないので、これは罠だと司馬懿。楊修は張繡と烏巣を側面から攻める予定らしいのですが、そうなると軍営が曹丕と曹植だけになってしまう。
許攸ヒトリで軍営をカラにしたかと、司馬懿はアイツやるなあ♪になってますけど、この2人の元にはまだ劉平の意図は伝わっていないので、深読みの2人、間違えなければいいけど。
司馬懿は、ふて寝の曹丕の元に顔を出します。
兵糧の件で、曹操に大目玉くらったみたいですね、曹丕くん。それだけじゃなく、曹丕のせいで皇帝を袁紹に取られたとみんなの前で罵られたのだそうで。
司馬懿は、問題も分からぬまま策だけを与えてしまった、問題は曹司空との間にあると言います。もともと親密だった曹操との間に何があったのか。いつから曹操の態度が変わったのか。
曹丕は、曹昂(そうこう)が死んでからだと答えます。この表情、司馬懿には見当がついたな。
27話で許攸にも言われてたっけねえ、それで得したのは誰だと。
司馬懿は私に付き合って、一芝居打ってくれと言いました。
劉平の元には崔琰の部下が、準備は整ったと伝えに来ましたが、唐瑛を置いていくその計画に、伏寿が異を唱えます。伏寿は劉平達を待たせ、袁紹の元に向かいました。
司馬懿が軍営内を歩いていると、馬に靴下を履かせているおじさんに会います。
蹄の音消しかな、奇襲に行く準備でしょうか。烏巣かな、陽武かな。
司馬懿は、おじさん、行かないほうがいいよなんて、曹操をディスりつつ助言してるんですが、うーん、この面構えはさあ、その辺の下級兵じゃないと思いますよ、司馬懿さーん。
その上、曹操は父が推挙したとか言うもんだから、自分の素性もバラしてますわ。
へぇ、司馬防んとこの小僧か、って顔。
曹操は芝居を打って自らの名声を上げ人心を掌握するって言った司馬懿に、おじさんは笑って、政において何が芝居で何が本心か、分かるものがこの世にどれほどいるかと言います。
ホントそうね、司馬懿だって、人一倍芝居して物事動かしてきてるクセして、人のこと言えるかいな。ってなコトに気付きましたかね、言われて黙ったわよ。それともおじさんの言葉の、タダモノじゃない感が伝わったか。
しばい芝居しばい司馬懿、ヤヤコシイ。
おじさんは、曹司空の芝居が下手で一目で見抜かれるなら、おまえの父親の言うように、北部尉程度の才なんだろうと、もし生きて戻れたら飲もう、忠告のお礼をするよと、名乗らずに出て行きました。
残った司馬懿、ん?となります。「北部尉程度の才」という言葉を知っているのは…げ、曹操本人じゃないかー!つってな(^m^)
もしや、義和は曹操を殺さないのではと気付いて(なんでここで気付くのか、凡人の私には全然分かりませんでした)、司馬懿は急いで許攸の元へ。へらあっとした許攸は、おまえが仲達かと、劉平の手紙を渡します。
読んだ司馬懿は怒って、振り向きざまにかかと落とし。見事に割れるローテーブル(笑)
司馬懿は許攸の胸倉掴んで、唐瑛はっ!?と。
さて伏寿。鷹揚な皇后のふりで袁紹の心配をするテイの伏寿に、曹操軍にいるスパイ達からの手紙の箱を見せびらかす袁紹です。記名はない手紙みたいでしたね。急いでしまう袁紹。
伏寿が、漢王朝の王妃を辱める相手とは手を組めぬ、唐王妃を解放しくれと言うと、袁紹は、手を組む代わりに漢王朝はどんな見返りをくれるのか、だってさ。皇帝と皇后がここに来たのですよ、何も考えてないと思いますか?って微笑む伏寿です。
無事に唐瑛に会い、鎖の鍵が外されるのですが、ん?伏寿の目配せは何?
ってところで、次回です。
いやー、やーっと曹操が出て来ましたよー。
このドラマ全54話なんですけど、前半まるっといなかったね。
威厳のある面構え、自分の馬の装備は自分でするトップ、司馬懿の失礼な助言にもきちんと耳を傾ける人柄。袁紹とは、めっちゃ対照的な描かれ方ですよねえ。
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