あらすじ
劉平(りゅうへい)や曹丕(そうひ)たちの目の前に捕虜になった者たちが連れてこられる。その中には鄧展(とうてん)もいた。突然のことに少し動揺したが、劉平たちと鄧展は話を合わせ窮地を脱する。その頃、曹操(そうそう)の配下だと誤解され牢屋に閉じ込められていた司馬懿(しばい)は、一芝居打って釈放され、審配(しんぱい)親子の信頼までも得るのだった。
三国志 Secret of Three Kingdoms 公式サイトより引用
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ネタバレ感想
疑いの晴れた劉平が戻り、伏寿も曹丕も牢から出されました。
魏文(ぎぶん)と名乗った曹丕には医者を、伏寿には着替えをと淳于瓊(じゅんうけい)。
伏寿が着替えている間、2人は食事を、その後に贈り物があると言われます。見送る淳于瓊の顔、何か企んでますね。感じ悪いよ。
鄴(ぎょう)の牢屋では、司馬懿が騒いでいました。わざとでしょうけど。
そこへ、怪我を押して審栄(しんえい)が入って来ます。父親の審配(しんぱい)が来るから、殺されないように守りに来たんだって。ぼっちゃんは、すっかり司馬懿を信じ切っちゃいましたね。
一周回って可愛くみえてくるよ
曹丕に劉平は、袁紹につくつもりなら身分など偽らない、そなたの父を助けたいと言ってす。でもまあ、袁紹を見極めに来てるんだけどね。
テーブルの葡萄を知らなかった劉平に、曹丕がこう食べるのだと、皮ごともりもり。巨峰っぽいタイプなので、皮の周辺はすっぱ渋いだろうよ。
曹丕は、葡萄など口にしたこともなかった境遇や、曹操がいなかったらこんな果物を食べることもなかったと聞き(これは劉協の境遇だけど)、いつか西域への道を開いて、好きなだけ葡萄を献上しますって。約束だぞ、なんて、ちょっと微笑ましい。
そこに伏寿が戻り、淳于瓊も贈り物を外に用意したと、入って来ます。
外に出ると、捕らわれた4人の曹操軍の間諜。この中に知った者はおらぬかと。試されてるんだな。
そこには鄧展(とうてん)がいました。郭嘉の命で楊平の似顔絵を持ち帰ろうとした、あの鄧展です。皇帝夫妻と曹丕の顔を知ってる鄧展も驚いてる。劉平=楊平ってことも知ってるしね。
どうだ、いたかと聞かれ、いると答えたのは曹丕でした。
鄧展を指し、曹操の親衛隊で我が魏家の仇だと。剣を借りて切りかかろうとする曹丕を、淳于瓊と劉平が止めます。
劉平は、鄧展が生きているのは服従したからですねと言い、淳于将軍は、必ず秘密は守ってくれると信じますと。鄧展も、劉平達を皇帝の使者だと答えます。
淳于瓊は、曹操側だった者にも皇帝の使者だとバレているのを不用心だと笑い、今は袁紹の配下、決して情報は漏れぬと言いました。
なかなか複雑な状況。でも対袁紹という点では、鄧展も劉平も同じ立場。欺いて懐に入り込もうとしてる。背後の思惑は一旦置いといて、今は協力体制かな。
伏寿も、劉平が曹丕を止めたことを咎めませんでした。劉平はそんな伏寿を、変わりましたねって言う。まあね、邪魔者は消すべし消すべしだったしね。
でも楊平のことを知っている鄧展は、郭嘉の元には返せないと伏寿。淳于瓊には話してないんだから、まだ望みはあると能天気に言った劉平に、淳于瓊には言わなくても、曹丕には話すでしょ?と。
あ゛…な劉平です。でもなぜ鄧展が、皇帝の使者だと正しく答えたのかを訝ります。
や、誰と連絡してるのかって、郭嘉でしょ?あのびっくり顔は、皇帝の使者が袁紹に接触に行くよーの連絡で、会ってみたら皇帝本人だったよ、おい!なのか、曹丕まで来ちゃってるよ、おい!のほうか。
でも、楊平=劉平ってことを、まだ話してないのはなんでかな。
牢にいた司馬懿と審栄の元に、パパ審配。
司馬家って難しい立場だね。昔々の司馬防と曹操との繋がりが、ずっと続いていると思う者は、司馬家は曹操派だと思うし、司馬防がなぜ温県に引っ込み、自分も息子達も出仕を断っているのかを知る者は、曹操とは一線を引いていると思う。
一介の儒学生を、なぜ郭嘉の部下がつけるのか、弟が曹操に殺されたと言うが司馬家の兄弟は皆存命、曹操は弟を殺したのに官職をあたえるのかと、審配は問い詰めます。
司馬懿の口八丁劇場開幕っ!
確かに許都に出仕したが、曹操は昔のことで司馬防を恨み、自分には居場所がなく帰郷した。
父は袁紹に近い河北を地盤にしており、弟の楊平は楊大尉(楊修の父、楊彪)の一族、楊大尉と袁紹は姻戚。だから郭嘉は父を疑い、司馬家が袁紹につくのを恐れ監視している。
自分が鄴に来たことが許都に知れれば、司馬家はお終いだった。郭嘉の積み上げた企みを一掃したい。そのために袁紹に助けを求めに来た。
審配に流石ですねとか、審栄のお陰です、支えたいとかも、忘れずに入っております。
審配もコロリと騙されました。ちょろい親子ってコトなのか、司馬懿の口の上手さなのか。
治療を受けていた鄧展は、医者が帰った途端に傷口に当てられた布地を開きます。中には連絡文。燃やしたところに、曹丕が入ってきました。
鄧展はやっぱり郭嘉から、皇帝の使者の件を聞いてました。
郭嘉からの連絡は一方的で、誰が持ってくるのか分からず、こちらからは連絡が出来ないらしい。それで言ってないのか、楊平=劉平を。捕まった時も、情報を売って生き延びろと指示があったと。それは郭嘉と満寵との会話にもありました。
なぜ温県に派遣されたのかを、鄧展は曹丕にも言いませんでした。郭嘉の命で指示された仕事は、誰にも話せないのだと。なんかちゃんとした人だなあ、この人。
曹丕の次は劉平です。これはちょいと緊張の瞬間ですね。
私に聞きたいことがあるだろうという劉平に、私は戦人、朝廷のいざこざに興味はないって。
やっぱりそういう人なんだ。許都に鄧展が来るって時も確か、鄧展なら頼もしいって話でしたよね。
鄧展は郭嘉から、皇帝の使者を守れとの命があったと言います。さっきの手紙ね。曹丕のことも、命に従うのみだと。曹丕も使者、袁紹サイドには言わない、守る、ですね。
2点を確かめて帰ろうとした劉平に、今度は鄧展が、自分は危険な存在だろうに、なぜ曹丕を止めたのかと聞きました。
あれこれ考える暇などなかった。命に従っただけの罪なき者を殺せぬ。
鄧展、ちょっと息を飲んだ感じ。陛下がこういう人だったとはって。
その通り、私は命に従うだけ、だから郭嘉に会えば似顔絵のことを話すと言った鄧展に、劉平は、それも間違いではないが、その時は自分の考えで決めて欲しいと。
立場上は敵だけど、郭嘉同様、深いところで繋がれそうな人ね。腕も立つ、信も義も忠も分かってる。こういう人こそ、漢王朝に欲しい人材。郭嘉絶対!なので無理だけど。
司馬懿のいた牢は、袁紹の参謀だった田豊(でんほう)も入っている鄴でも重要な牢だったみたい。田豊は、袁紹に疎まれて投獄されちゃった人。でもその進言は正しくて袁紹は戦に負け、それすらも袁紹の気分を害すことになって、後に処刑されちゃった気の毒なお人。
司馬懿は、唐瑛もここにいると踏んだのね。探りを入れると、審栄はペラペラと喋ります。
この間、鎖に繋がれた女が入って来た、我らも鎖を外せぬ、どうやら刺客らしい。
郭嘉の間諜も拷問されているところらしく、司馬懿は、もうひとつ手柄を立てませんかと、審栄を唆します。泳がせて郭嘉の元に案内させよう(ニヤリ)、だって。
司馬懿は審栄をも下がらせて、間諜を逃がします。
間諜は逃げられずに奥に向かったと、倒された審栄に聞き、ほくそ笑みながら追いかけました。この司馬懿からは逃げられぬぞと大声で叫びながら。
その声は、唐瑛に届きました。
何者だ、騒がしい。
唐瑛の叫びに司馬懿は、一際頑丈そうな扉の前に駆けつけます。
騙されたことに気付いた郭嘉の間諜を一撃で始末し、牢の扉を叩いて、司馬懿は必ずやり遂げるぞと唐瑛に向かってメッセージを残しました。
助けに来てくれたのは嬉しいだろうけど、唐瑛も司馬懿が無茶しないか、心配だよね。
ただ、なんで唐瑛が捕まってるのか、よく分からないんだ。袁紹は田豊をあんな理由で処刑する人だから、推して知るべしってことでいいのかな。
その頃、曹丕は鄧展を診た医者の元を訪ねてました。郭嘉の間諜だと思ったようですが、医者は何も知らない様子。鄧展が温県で掴んだ情報を探りたかったらしいけど、でもまだそれ、伝わってないよ?
あの薬は弟子が用意したと言う医者が、助けてと叫んでしまい、曹丕は咄嗟に殺してしまいました。ぬあー、問題起こしやがって。まだまだ青いぞ、曹丕ー。
伏寿と一緒に葡萄を食べて和んでいた劉平の元に、失神させた兵士を担いだ鄧展が。
曹丕が人を殺して捕らわれた、力ずくで助けると言う鄧展に、劉平は傷を負っているのに一人では無理だと止め、伏寿は見捨てましょうと言います。
見捨てられず、先手を取ろうという劉平に、伏寿は、いつか曹丕に殺されるわと呟きます。
殺されはしないけど、禅譲するよねえ…
曹丕を捕えた淳于瓊は、劉平達のことも疑います。連行しようとしたところに鄧展が現れ、2人がいないと伝えました。慌てた淳于瓊達が走り去った後、曹丕を捕えていた兵を鄧展が気絶させ、後ろから劉平がやって来ます。
4人で逃げるけど、伏寿もいるしねえ。
途中で鄧展が立ち止まり、囮になると。仕方なく鄧展を置いて逃げようとした時、鄧展は劉平の耳元で言いました。
やはり郭祭酒に話します。
では、生きよ。
鄧展、あっぱれな最期だったよ。
生きてたら時限爆弾みたいな役割だったけど、人としては惜しい人を亡くした…。
伏寿に、そなたのせいよと言われて、曹丕、ごーん。
いや、その通りよ。若様、先走り過ぎなのよー。
鄴の街中では儒学生達が、己の才を競う蘊蓄の語り合いをしてました。得意げに真ん中で語っているのは、司馬懿が鄴に来た時、前に並んでいた柳毅(りゅうき)です。
司馬懿は審栄に入れ知恵をして、柳毅を言い負かしました。
それをじっと見ていたのは、崔琰(さいえん)。審栄なんか見ちゃいない、司馬懿が教えたことを見抜いてますねー。
さて、んもーいかにも頭でっかちって感じの鄴の儒学生達、あんまし役に立ちそうにないんだけど、どうなるでしょね。
だけどっ、ようやくっ、盧毓(ろいく)がっ。
成化十四年の丁容さま、余銘玄(ユーミンシュアン)が、いよいよ次の最後辺りで出て来ますー♪
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