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山河令 第27話「絶世の知己」あらすじとネタバレ感想

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山河令
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目次

あらすじ

四季山荘の外で周子舒(ジョウ・ズーシュー)に出くわした葉白衣(イエ・バイイー)は温客行(ウェン・コーシン)が鬼谷の谷主と知っていたのかと周子舒を問い詰め、温客行を庇う彼に対し剣を抜く。そこに温客行が助けに駆けつけ、結局、傷を負ったものの葉白衣の追及を免れた周子舒と温客行は四季山荘に戻る。そして、周子舒は張成嶺(ジャン・チョンリン)に強盗に遭ったと嘘をつくが、温客行の胸中は複雑で…。

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ネタバレ感想

山河令 登場人物 登場順一覧(21話~最終話)はこちらから。

夜。外でひとり、簫を吹いている老温。
四季山荘に入ってからの、楽しい日々を思い起こしています。群鬼冊を見た葉白衣(イエバイイー)が来てしまえば、あの日常は脆くも崩れ去ることを思っているんだろなあ。

そして案の定、暗い空を飛ぶ白い人。

山河令
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空をバタつく白い何か。パイセンの跳び方はなんとなくバタバタしている(^m^)

でも道に下りた途端、その肩に手をかけたのは、阿絮でした。
お待ちしていましたと言った阿絮に、パイセンは嘲笑っているのかってね。パイセンが阿絮を治そうと会いに行った大巫(ダーウー)が、阿絮の友達だったことに、ご機嫌ナナメ。
なんで自分で頼まなかったって言うんだけど、阿絮は死ぬ気だったんだから、当たり前なのよ。みんな、そこ、忘れ過ぎ。

それでも阿絮は、丁寧にお礼と感謝を伝えると、パイセンは、無駄足だったとしても温客行(ウェンコーシン)に埋め合わせはできたと言います。
ただ、知っているのか、温客行の正体を。

阿絮の答えが良いのですよう。
容炫(ロンシュエン)と我が師の共通の友人、甄如玉(ジェンルーユー)殿の息子です。私の師弟で、終生の知己です。

うわあお、終生の知己っ。
言葉にされると、おおぅ♪ってなりますな。

パイセンは、阿絮が騙されてると思い、老温は鬼谷の谷主だって言うんだけど、阿絮はもう当然、驚かないよね。

ヤツがおまえに付きまとう目的はなんだ。甄夫妻は義侠の徒だったのに、息子は堕落したケダモノ、実の子ではないのかもな。
実の子です。

全く動揺せず、老温を庇うような阿絮に、パイセンは知っていたな?って言います。
もっと早く知りたかったのですがって阿絮に、同じ穴のムジナとなったかとパイセン。
私ときたら、当代一流の侠客のつもりが、若造共に踊らされた。
かっ、かわいいぞ、パイセン。私ときたらっ、私ときたらーっ(笑)

阿絮も、故意に隠したのではない、龍淵閣でようやく甄衍(ジェンイェン)だと気付いたと。
甄衍が師弟になったのは鬼谷に入る前、その時四季山荘に連れ帰れば、後の出来事は起きなかった。情理の両面で、私も責めを負う。

葉白衣は怒ります。
鬼谷が江湖に入ってから、大勢の罪なき者が死んだ。義兄弟への私情より、公の大義を考えろ、偏狭な考えで秦懐章(チンホワイジャン)の教えに恥じぬのかと。
でも阿絮も負けてない。
共に過ごして老温の心根は分かったはず、鬼谷の罪状を谷主ひとりに問うべきではない。

パイセンは、あの鬼谷の谷主にまで上り詰めた男だぞ、谷主なら当然、三千の鬼の罪業を背負うものだって言うんだけどね。実はこの人、鬼谷には、とある思いがあるんだよね。もう少し後で出てくるんですけど。
パイセンは自分の龍背剣に誓ってたらしいよ、鬼どもが世間に害をなした時は、自分が必ず鬼谷を平定すると。それはある意味、尻ぬぐい。

それならば、お手合わせをと阿絮は言いました。
谷主を守るのか。
師弟を守ります。

平行線ですからね、しゃーない。だけど、今の阿絮では、かなわないよねえ。
私に剣を抜かせるなってパイセンは言います。あのデカイ龍背剣と阿絮の白衣は、双方とも容炫の父、容長青(ロンジャンチン)作なんだよな。

その時、老温が気配に気付いたぞー、来るぞ来るぞー。

倒れた阿絮に、パイセンは、秦懐章に免じて命だけは助けてやると言います。
だけど懐章なら、偏狭な弟子が四季山荘を汚す前に弟子を殺して門派を廃するって言うんだよ。それに阿絮、カッチーンときましたな(^m^)
我が師匠をまるで分っておられぬ。師が存命なら、我々の傍らに立つでしょう。

山河令
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ほんっとーに申し訳ないんだけど、ここで初めて、阿絮、いい表情するなあと思いました。ここのシーンはピカイチ。

葉白衣が刀を振り上げた時、老温が割って入りました。
でも相手は剣仙だからなー。ただパイセン、切ろうと思えば切れたのに、老温に当てたのは刀の刃ではない面の部分。
飛ばされた老温を受け留めようとした阿絮も一緒に飛んで、倒れる2人。

葉白衣は、青崖山の鬼が鬼谷を出たら必ず抹殺すると誓った、お前は鬼どもを率い江湖に災いをもたらした、許しがたい罪業だが、哀れな境遇に免じて、自害を許してやると言いました。
老温も叫びます。殺すなら殺せ、悪霊となってこの醜い世を呪い続けてやる。

感情をむき出しにして叫ぶ老温を見る、阿絮の表情が良かったな。阿絮がやーっといい表情を見せるようになって、私は嬉しい←ナニサマ
支え合いながら立ち上がろうとするんだけど、立てずに2人して、ころりんってなっちゃうのも良いですよね。切羽詰まった場面ではあるんだけど、必死さが可愛いの。ようやくよ、ほんっとにもー、ようやくですよ、2人共さあ。

では望みを叶えてやると刀を向けたパイセンに、阿絮が言いました。
思い上がるな。容炫を守ったために、甄如玉の一家は離散した。だから師弟は身寄りを失い、鬼谷に落ちたのだ。胸に手を当てて、良心に問うてみろ。お前に裁く資格があるか。
甄如玉は名医として人々を救い、善行を積んだ。その息子がなぜこんな憂き目を見る?
あなたが師弟の立場なら、より良き者になれると言うのか?生きたいと望むのは罪か?

これはねえ、パイセンには少なからず響いたと思うの。
だってそもそもの始まりは、容炫親子なんですよ。そこの原点の関係者、唯一の生き残りなんだ、パイセンは。それで尻ぬぐい、後始末をして回ってる。老温の件は、多分その一番大きな尻ぬぐいになるのではないだろうか。

それでもパイセンは、それは別の話だと言います。ただ、刀は下ろしてしまってる。
温家に負い目はあるが、私は鬼谷の討伐を誓った、鬼谷は存在すべきではない、こいつの命は貰う、だが鬼谷を討伐した後、我が命で贖う。
いらなーいっ、パイセンの命なんて、誰もいらなーいっ←

阿絮は言います。
人の心こそ魔物。鬼谷を消滅させても、人の心の貪欲や醜さは消えない。
師匠なら義のため、私情を捨てると言ったが、思い違いだ。師匠の目は澄んでいた。師弟の境遇を知ったら、あなたのように居丈高に裁きはしない。師弟を導き、悔い改めさせ、過ちを償わせる。あなたなど、師匠の友である資格はない。旧情など捨てればいい。殺すなら、兄弟共々一緒に殺せ。

老温が驚いている(笑)
キミが逡巡している間、阿絮も覚悟を決めてたんだよ。めっちゃ気遣いつつ。

パイセンも、思うところがあったのね。良かった良かった。
四季山荘で悔い改めるのもいいだろう、でも江湖で会ったら殺すぞは付け加えて、行っちゃいました。

すまなかった、話すつもりだったんだけどって言う老温に、阿絮は、葉白衣に会ってどうするつもりだったと聞きます。やっぱり老温は、足止めするつもりで外にいたのね。できなかったら死ぬだけだ、おまえと成嶺の前で暴露されるよりいい。
阿絮、笑い出しちゃった。風流な温客行が、随分と情けない顔だなーだって。んで、ジャレ合いながら立ち上がります。老温も阿絮が近道して先回りしたけど、ダメだったらどうする気だったって聞くんだけど、ま、同じよね。考えてたことは一緒。

成嶺になんて言う?
おまえがやったって言う。
ちょ、あしゅうー。
なんて言いながらよろよろ帰る2人。カワイイ。

だけど、やっと、心から笑ってるかな。まだ老温には、鬼谷のもろもろがあるけど。
それにしても、よくパイセンが思い留まってくれたもんだ。だって阿絮が言ったのは、元はと言えばおまえが自分の弟子をちゃんと管理できなかったからじゃないか、なのになんでおまえがエッラそうにその被害者を裁こうとするんだよ、おまえなんか、師匠の友達でもなんでもないわ、ばーかばーか、ぺいぺいぺいっ!みたいなもんでしょ?(違)

さて、阿湘は用意して貰った家で繕い物をしてます。それをじいーっと見ている曹蔚寧(ツァオウェイニン)。自分の縄張り(笑)に、阿湘がいて生活してる~♪ってなもんか。
旦那さまの軽薄さがうつったわって阿湘が言うと、温殿は真の君子だって曹蔚寧。
そこへ、師兄莫蔚虚(モーウェイシュー)が手紙を持って来ました。阿絮と老温からのものみたい。その差出人は誰だって師兄が聞くと、阿湘は本当のことを言いたくなくて、悪口を言いました。驚いている曹蔚寧を、師兄は話があると外に連れ出します。

師兄の話は、やっぱり阿湘のことでした。
素性を知らないのか、腕の立つ侍女だということだが、主に会ったのかと。
勿論、その主から直接託されたのですと言う曹蔚寧。どこの達人だと聞かれて、曹蔚寧は言い淀みます。そこ、内緒だからね。存じ上げていますが、私からは話せません、身分や名を明かさぬと阿湘と約束したのですって。

うーん、そこさあ、きちんと設定作っておくべきだったよねえ。明かさないと約束したってのは、怪し過ぎるもの。どんな訳アリだよと、普通に思われるに決まってる。ちゃんと決めておけば、正直者の曹蔚寧だって、それくらいは守れたでしょうよ。

莫蔚虚は、曹蔚寧の気持ちは分かっているとした上で、正直に言うと、ここ数日見ていると彼女に若干の邪気を感じると言います。おお、鋭いな、にーさん。
平時ならこれほど警戒はしないけど、今は清風剣派は山を封鎖している時だからって兄さんに、曹蔚寧は言いました。高盟主は瑠璃甲を師匠に託したのでしょう?冤罪を疑われる中で、師匠に大切なものを預けたのだから、清風剣派が山を封鎖し、危険を冒す覚悟を固めるのも当然。でも疑心暗鬼になって、罪もない娘を疑うのは嫌だ。

明らかにしたいって師兄の言い分は、もっともなんだよねえ。どこの不届きな門派が、素直な曹蔚寧を騙して、密偵を送り込んだかと、そう思うのもむべなるかな。
だけど真摯な曹蔚寧の言葉に、いい人師兄はひとまず引いてくれました。

阿湘は、瑠璃甲なんて今は狙ってませんもん。でもそれより大きな爆弾を抱えてる。ただ、沈慎が納得してくれたように、普通の人間に戻って、普通の生活がしたいって願いを理解して貰うには、ひと悶着あるよね。師兄や師叔はなんとかなっても、半妖怪が控えてるしなあ。それより先に、曹蔚寧本人の苦悩もあるか。

四季山荘では、老温をお風呂に入れて、阿絮が薬草を選んだり、成嶺が薬湯を用意したりしてます。内力に傷を負ったってことでしょうか。老温は、ゆで上がりそうだって言ってますが。
師匠の傷は痛みますか?強盗とは驚きですって成嶺。あは、そういうことにしたんだ。阿絮のは外傷かな。
治ったら討伐しましょうって成嶺に、阿絮はお前の師叔が全員殺したって言います。お風呂の老温、ちょっと半笑い。
成嶺が行ってしまった後で、もっと上手い嘘をつけ、我々が強盗なんかにやられる訳がないだろう、バカな弟子で良かったな、だって。確かにそうだ(^m^)

お前のほうか嘘が上手い、良いのを考えてくれと言われた老温、気まずそう。そして、もう成嶺を欺きたくないと言いました。顔を見ると言えないこともあるから、そこで聞いてくれと言って、話し始めます。

成嶺は家族を失った、それには私も無関係ではない。
おまえが襲わせたのか?
違う。

でも老温は、春先に流行った童謡の後半は、自分が作ったと言います。
彩雲は散った、瑠璃は砕けた、青崖山の鬼と泣く者は誰ぞ?
一旦疑いの種を蒔けば、噂は勝手に広がる。武庫を狙う者達は、五湖盟を狙う。
直接手は下していないし、命令もしていないけど、間接的に噂を撒いて五湖盟を狙わせた訳で、それをあの時、老温は、丸窓に腰かけて、ただ見ていましたよね。

父は死んでも秘密を洩らさなかったのに、五義兄弟は責任を逃れ、神医谷を追われた私達を見殺しにした。血で償わせたいと思ってはいけないのか?
復讐心だけが私を支え生かしてきた。でも後悔した時には、もう引き返せない。おまえに話そうとしたが、お前が許しても、成嶺にどう向き合えばいい?手を下していなくとも、その一因は私にある。私が成嶺にしたことは、五湖盟が私にしたことだ。

老温の逡巡は、阿絮のほうより成嶺のほうがウェイトとしては大きかったのか。時々、ちょっと気まずそうな顔になったりもしてたよね。頑なに師叔と呼ばせなかったのも、それだ。だからめちゃくちゃ優しかったし、素直に懐いてくれる成嶺を、可愛がってたんでしょうけど。あの頃、自分にもこういう大人が側にいてくれたらの思いも、あったかもなあ。

鏡湖派を滅ぼしたのは誰か知っているのかと、阿絮。
鬼谷の誰かが裏切ったか、誰かが鬼谷に罪を着せようとしたかだと、老温。

んー?でもさあ、あの時、鬼達は纏魂糸(てんこんし)を使ってたよね。趙家義荘の時と同じく。阿絮なんか戦ったじゃん。それを老温は見てたじゃん。そしたら、長舌鬼(ちょうぜつき)が関わっていると気付かない?あれ以降の、谷主が指示していない「鬼谷の仕業」は全部、無常鬼、白無常、黒無常、長舌鬼、開心鬼、急色鬼が実行犯。その裏には、毒蠍がいて、趙敬がいると、今なら簡単に繋がらない?

だけど老温の悩みは、阿絮の明解な言葉で落ち着きます。
大巫(ダーウー)に治して貰ったら、一緒に真相を暴き、張(ジャン)家の仇を討つ。その時に、成嶺にはきちんと打ち明ける。成嶺が恨んだら、それを受け入れる。そこは辛くても向き合うしかない。

ホント、そう考えると単純明快です。
伴う感情を廃して考えると、骨子はこれなんだよね。

お前が谷主だろうがなんだろうが、その前に俺の師弟なんだって、阿絮の言葉は心強い。
風呂から上がったら、美味いメシを作ってくれ。人生とは日に3度のメシに過ぎない。積年の恨みなんぞ知ったことか。バカほど大層なことと考えて騒ぎ立てるけどな、みたいな。
うお、確かにそうだ。食って寝る。生き物はそういうものだ。
ならばアナタも少しくらいは、メシが作れるようになりましょうか~←

老温も笑っちゃったね。

山河令
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お風呂シーン二回目でしたっけ?阿絮のほうはこの先また、上半身脱いでどーんがありますな。

岳陽城では、趙敬が相変わらず書を書いています。
毎度、筆を手にしているシーンは子供みたいで、真面目な顔だったり、得意そうな顔だったり、ちょっと面白くなっちゃうくらい真剣に没頭している風なんですよね。腹の中真っ黒な趙敬って人のこの一面を、こんなオトナコドモみたいな面白い感じに見せているのは、中の人の力なんでしょうねえ。

そこへ、蠍王が報告に来ました。
温客行の侍女、顧湘(グーシアン)が曹蔚寧と、英雄大会後、山を封鎖している清風剣派にいますって。莫懐陽(モーホワイヤン)も、もう半年も籠っているんだそう。
蠍王は、清風剣派に瑠璃甲があるのか、それが狙いかとザワついているんですが、趙敬は落ち着いたもの。私が探りに行ってきますと、また先走りそうになる蠍王に、言います。
何を探るのだ、次の英雄大会開催の表明はしている、高崇(ガオチョン)の盟友、莫懐陽も欠席はできまい、大事な時だ、身を慎め。
大事な時だからこそ、探っておきたい、温客行は行方知れずなのに、腹心が清風剣派にいるのは怪しいと蠍王。
だけど趙敬は、瑠璃甲は十中八九莫懐陽の元にある、温客行が素早く反応したに過ぎないって。それだけのことだろう、騒ぐなって感じよね。ここら辺が、古い狐と若い狐の差かしらん。

あ、そっか、世間ではまだ、高崇の持ってた本物の瑠璃甲3つがどこにあるのか、明らかにはされてないのか。趙敬は、瑠璃甲が莫懐陽の元にある根拠を3つ並べます。

分かってたのなら早く言ってくれればいいのにって蠍王は、明日にでも清風剣派を滅ぼしますと言います。でも趙敬は、まだそんなことを言うか、野蛮なヤツめって。莫懐陽はとにかく強いらしい。充分な勝算がなければ動いちゃダメって言うんだけど、蠍王は、一騎打ちするわけじゃない、闇討ちか、それでもだめなら薬人を大量に使うと言ってしまいました。

ぴたっと止まる趙敬。
薬人は全て処分しろと言ったはずだ。私の話を、何だと思っている。

怒らせちゃったよーん。蠍王も、何と何を趙敬の命に背いて、こっそりやってたか忘れちゃったのかしらん。それとも単にうっかり口走っちゃったのかしらん。

暗殺を生業とすること自体、江湖では許されぬ。
その上、蠱術で人心を惑わし、人間を薬人にする。
天は許さぬぞ、人も神も憤る。

どの口が言う、ではあるんだけど、なんとなく分かるんだよな。今の趙敬はこういう「テイ」で生きている。もうフェーズが変わってるんだけど、それに蠍王はついていけてない。

高崇を倒したのは蠱術ですよ、信じてくださいと蠍王。
でも趙敬は、また分からぬのかと。
私が蠱術に関与していると知られたら、名声を失い武林を敵に回す。長年の苦心があっという間に水の泡だ。

蠍王はついに本音が出ましたねって、涙を流して言いました。
何が一心同体だ、役に立つ時だけ愛する息子、でも役に立たねば切り捨てる。

趙敬が信用ならないヤツってのは間違いない。のし上がるまで裏の仕事を任せていた人を、晴れて望みの地位を手に入れた後、邪魔になるというのも、よくある話。
だけどだいたい、裏稼業を請け負っていた人のほうも、相手の立場が以前とは変わっているってことに、認識がついてってないことが多いんだよね。頭を切り替えられずに、這い上がっている最中と同じように振舞ってしまう。同じように行動してしまう。なんなら過去を持ち出して、脅迫しようしてしまう。

そういう意味では、もう薬人は全て始末しておけとか、血気に逸るなとか、慎重に行動しろとか、趙敬は、なんだかんだずっと蠍王を、窘め諫め続けています。黙って切り捨てようとはしていなかった。今までは、まだ。まだ使えると踏んでいたからでしょうが。

蠍王は、扱いに不満を重ねてたけど、もし蠍王がそこを自覚して、表向きだけでも、もう毒蠍は、偉大な趙敬サマのお陰で、心を入れ替えました~♪みたいなパフォーマンスが、対趙敬含めてできていたら、もう少し扱いは違っていたかもしれない。そうしたら、あの毒蠍ですらも懐柔し更生させられる趙敬サマの人徳よと、そういう使い方もあったかもしれない。だとしてもそれも一時で、遅かれ早かれ、でしょうけどね。そもそも蠍王のベースにあったのは、愛だからなあ。

蠍揭留波(シェジェリウボー)よ、警告しておくぞ。
あらまっ、蠍ちゃんの本名ですか?こんな難しい名前だったんだっ。

汚い手を使って、私の苦労を台無しにしたら…
私を殺すのですか?
私の命はあなたに救われた、もう要らぬなら殺せばいい。

子供の頃に拾われて、暗殺者に仕立て上げられたのかな。てか、その指導したの誰よ。

親不孝者って、蠍王を殴った趙敬は言いました。最も大切なものを託しているのにと。
あああ、喜喪鬼の言葉が思い浮かびます。趙敬のこの言葉は、完全に逆効果だ。
失望した、出て行けと言われた蠍王は、涙を流して瑠璃甲を握り、自分も博徒だったとは、知らなかったなって呟きます。こっちは艶鬼の言葉ですねえ。

師兄が去った後、曹蔚寧は珍しく厳しい顔付きで、雨を眺めていました。
そこに、なんの話だったのって阿湘が来ますが、門派の話だよって。そして阿湘も、阿絮と老温の手紙の内容は話しません。
ここでの曹蔚寧の、阿絮と老温は類まれなる高潔な知己って評は、そっか、この子は本質だけを見られるんだなあと思えます。だから表面的には、躾の行き届いていない粗雑な女の子って感じの阿湘でも、心は綺麗なんだと、見抜いてたってことかな。もうひとり、きちんと見抜いて欲しかった人はいるんだけどね。まあ、それはまた後で。

お店でご飯を食べていた四季山荘組。成嶺を見る老温の顔が、ヘタレってると思いきや。

山河令
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窺うように見てたんだけどー、次の瞬間、ニヤつく(^m^)

成嶺に酒を飲ませてしまうという、いたずらっ子っぷりを発揮。だけど阿絮も止めないのね。私も数日前にやられたぞって、そんなシーンあったっけ?

そこへ、平安銀荘の平安(ピンアン)がやって来ました。
大巫(ダーウー)達はまだ薬の調合中らしいんだけど、春節には間に合いそうだと、七爺(チーイエ)が言ってたらしい。平安は葉白衣からの手紙を持って来ていました。
「群鬼を除き、山河を清める」とだけ、書いてある。鬼谷討伐をするぞってことですね。成嶺は、すごい、私達も行けますかって言うんだけども、兄さん達は複雑。

夜、片手で薬研をごろごろしてる阿絮。
干した酔生夢死を粉にして、薬にしているみたいです。
眠れないらしい老温が来て、手伝おうって言うんだけど、やっぱり途中でにやっとして、薬研の中に入れる干した草を阿絮の頭にパラパラ。
これはさあ、甄衍の素が出たのか、心配事を忘れようとわざとふざけてるのか。

阿絮には、また俺に隠れて何かしたろって言われちゃうんだけど、何もしてはいないらしい。ただパイセンの鬼谷討伐の件はね、どうせ正邪が一戦交えることは予測済みだったから、阿湘を外に出したんだって。魑魅魍魎が死に絶えれば、百利はあっても一害もないってさ。
じゃあ、なんだよと。
やっぱり、成嶺のことなんだねえ。阿絮が治って鏡湖派の敵を討つまでってのは分かってるけど、どうしてもソワソワしちゃうみたいです。
でも阿絮には、堂々たる谷主が情けない、子供一人も欺けないなんて、俺のことは長い間、欺いた癖にって、逆に薬草を投げられて、からかわれてしまいます。お前の薬はさすがだ、もう眠くなってきたって逃げ出す老温。こういうとこ、兄さん、上手いんだな。口下手みたいなクセに。

成嶺は、庭でひとり、鍛錬していました。早く強くなりたいんだよね、この子も。
それを眺めて老温は思います。
引き返す道を見つけた途端、悪鬼の首領が人に戻った。
優柔不断になり、秘密も陰りもない日々に憧れ、誰かと共に過ごしたいと願うなんて。

嘘をつくのも騙すのも人を陥れるのも、平然としてきたのにね。大切な存在ができるって、こういうことなんだねえ。
たださあ、ならばさあ、どうしてさあと、数話後に思わされます。嘘ついたんじゃないんだけど、あの「報・連・相」の手抜かりは、ないわよー?

さて次回は、めっちゃ可愛い春節準備と、久々に天窗組が登場するよー。
と、気付いたら、山河令も残り10話を切りました。

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