あらすじ
銅の不正に関与した大番頭・張四郎(ちょうしろう)の私宅を突き止めた百里弘毅。そこには先回りされたかのように2人の死体が。別経路から突き止めた高秉燭も現れ、2人は銅にまつわる告発状を見つける。その頃、聯昉では間者のあぶり出しが始まり、ある者の名が浮上していた。一方の武思月は高秉燭の過去を調べるため不良井の戸籍庫管理人・丑(ちゅう)じいの元を訪ねる。
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ネタバレ感想
前回の「ぷるぷるぷる」からのー「キッ」で、ひとり妓館に戻り、お金で情報を聞き出したアーラン。
頑張ったね(^m^)
申非(しんひ)に七娘達を家に送らせて、どこぞにひとりで出かけて行きました。
皇帝のところでは、まだ七娘の叔父、巽山公(そんざんこう)、柳襄(りゅうじょう)が跪いていたようです。陛下に、百里家の財を百里二郎に残すよう口添えして欲しいらしいんだけど、陛下は、ふふんっと鼻で笑って、随分とお優しいことだけど、魂胆があるに決まってるでしょーがって口ぶり。
楊煥(ようかん)は、垂柳行を守るためでしょうって言うんだけどさあ、大半が柳家の所有で利益の大半が入ってくるって言うんだけどさあ。
百里家のものって言ってなかった?天堂の建設現場では。
表向き、百里家のものだけど、内部は柳襄に食い尽くされてたってことか?何かあれば、百里延の責任にできるようにガワだけ百里家で、中身の利益は柳家? そんな取り引きがあったのかナンだか知らないけど、それで、柳襄は七娘の縁談に了承したのかな?
楊煥の続きは、柳襄は、百里延の罪で垂柳行の営業が停止して、利益が入って来なくなったから、慌ててるんだろう、ですってよ。
いやー、百里パパが気の毒過ぎる。その上、そんな毒蛇みたいなヤツらがウヨウヨしてる中にアーランを放り出すのは、そりゃーもう、心配で心配で仕方なかっただろうなあ…
聯昉(れんほう)の執事、韓冬青(かんとうせい)のところには、趙陽(ちょうよう)という間風の肉売りが怪しいとの知らせ。末端である間風の趙陽は、ハヤブサを使って聯昉内部の間者との連絡係をしていたみたいなんだけど、拷問されても何も吐かないので、そのまま始末されましたわ。
内衛府では、武攸決(ぶゆうけつ)が武思月(ぶしげつ)を呼び出して、妹が子供の頃に好きだったお菓子をデラリと並べ、ご機嫌取りかな。
この兄妹は、皇帝と同じ、武家の末家。だから武氏としての言動が求められるんだと。でも武思月は内衛の仕事をしているから、武氏の名前は出したくないんですって。武氏というだけで、ロクに評価もされず、手柄を立てれば武氏が手を回したと言われ、失敗すれば無能だと言われるんだそう。それで、月華君呼びで統一させてるのか職場では。だけどこの兄貴の妹なんだから、呼び名程度じゃ、どうにもならないよね。
愚物と一緒にされるのは嫌だと言った武思月を、兄貴は、愚物とは陛下のことかとか言い出します。そんな訳がないだろう。では晋王や駙馬のことかと。武思月は分かるでしょと言ったので、ソイツらのことっぽいな。駙馬って貴人の婿のことみたいだけど、誰の婿かね?武則天は唐の高宗の皇后だったから、皇帝の娘の婿?
兄貴は、永川(えいせん)郡主の誕生日に行って来いと言います。武思月は郡主の護衛に行くつもりってわざと主張したけど、兄貴は郡主に武思月の婿候補を見繕って貰うつもりらしい。どうしても兄貴は、妹を内衛の仕事から離してしまいたいらしいねえ。例えば内衛に入る時に、それなりのコネ的忖度があったとして、それが周知の事実だったとしても、この人はそれを実力と手柄で打ち払おうと必死で励んでるんだけどなあ。そういえば、5話で徐瑗(じょえん)が、魯執(ろしつ)が死んだのは武思月のせいって面と向かって言ったのも、奉御郎の妹だからってねじ込んで入ってきたクセしてってのが、元々ベースにあったのかもしれませんな。
嫁ぎたくないという妹に、陛下も武思月の婚姻を気にしていると兄は言い、妹は密告者の件も陛下から命じられたと言い返す。話は高秉燭にも及び、下手人だと言う兄貴に彼は違うと言って、武思月は出て行きます。
兄貴は武思月が高秉燭(こうへいしょく)と接近するのが面白くないらしい。まあ、そうでしょうな。全部押し付けるに丁度いいと目論んだ相手が、意外に立ち回りが上手く腕も立ち頭も良くて侮れず、その上、どうやら妹はその相手を信じているらしい。まだ武攸決がどういう立場なのか分かりませんが、高秉燭に罪を押し付けようとしてないか?ってのはビシビシ感じるしなー。単に身分の低い相手とどうこうなるなよって話じゃなく見えるんだもんなー。
さて、アーランは、深夜、垂柳行の大番頭、張四郎の私宅に出向いていました。やっぱりか。
妓館で聞いた翟(てき)氏の出張先ね。白浪が掴んだ、張四郎は私宅で女遊びをしてるって話と繋がりましたわね。
呼びかけても返事がないので中に入ってみると、部屋は真っ暗。でもお酒かな、お燗をしてる感じの壺はまだ湯気を立てたお湯の中。テーブルには料理も置いてあるまま。
翟氏は既に殺されてましたよ。倒れているのをひっくり返し、びっくりして尻もちをつくアーラン。
翟氏の隣には、同様に殺されている男も。
ぷるぷるしながら、翟氏の髪を触って匂いを嗅ぐアーラン。波斯鬱金香油(はしうっこんこうゆ)の香りだったんでしょうね。間違いない、と。
そこに物音。急いでアーランが隠れると、やって来たのは高秉燭でした。
死体を確認していたところに出て行ったアーランは、料理は温かい、死んで間もないはずだと告げます。高秉燭は2人は刀で刺され、死亡時刻も近いことから、同じ人物に殺されたこと、男は、垂柳行の大番頭、張四郎で、奩山(れんざん)の銅にも関わっていることを教えてくれました。
高秉燭は、張四郎の口封じは完全に想定内だけど、女はと。
そこはアーランが。
工部監事、黄安(こうあん)の側女で翟氏、黄安は父の部下。翟氏は先日妙な追い出され方をし、ほどなく黄安は死んだ。
いいわね、こうして少しずつ情報を共有していくの♪
2人で考えると、黄安は自分の死を予測して、翟氏に何かを伝えたか、翟氏はそのために口封じをされたかと、さっくりと話が進む。
検視人の直感で、何か託されているという高秉燭に、翟氏の遺体を確認して貰うと、帯の背中の部分に文書が隠されていました。
それは、林仲の密告の内容を黄安が書き記した上奏書。
林仲は奩山の帳簿係で、銅の着服を見つけ、それを主導したのは巽山公(そんざんこう)、柳襄ってことまで気付いたんだね。黄安と一緒に調べたのかもしれないけど。でも事実を知った黄安は、自分も狙われることに気付き、上奏書を書いて翟氏に預けて逃がした。でも翟氏、それを持ったまま妓女を続けてたなんて、不用心じゃないか?しかも、柳襄とグルだった張四郎の私宅に出張しちゃうとか。翟氏は翟氏で、証拠を握って独自に張四郎を脅すつもりだったのかな。この2人が黄安も知らないところで結託してたのなら、上奏書は翟氏が隠し持ってないよね?
おまえの婚姻も陰謀の一環だったと言われ、悩んじゃうアーラン。パパの言ってた言葉を思い出しています。結婚式の日、すごく憔悴してたよなあ。あの時は既に何か気付いてたんだろうか。でもだとしたら、あんなに怒ってまでアーランに、柳家に守って貰えるだなんて言うかなあ。こんなとんでもないことをしでかしてる柳襄に。だって婚礼の夜、書斎に戻る時は、安心した顔してたよね。
柳襄は、百里家から打診された結婚話を、百里延を抱き込む目論見で承諾したけど、不正に気付かれてしまい、殺害し、罪を擦り付けた。
そんな高秉燭の言葉を聞きながら、アーランは、父の死は自分のせいだと呟きます。
確かに唐変木な(笑)アーランのこれからを心配した百里延が、柳家の後ろ盾を願って七娘との結婚話を持ち出さなければとは思うけど、でも黄安が知って前日に殺されてるから、遅かれ早かれ知ることにはなるよね。あ、そっか。黄安の死と事情を、当日書斎に戻った時になんらかの形で知って、びっくりしてるうちに早くも手が回ったってことかな。
高秉燭は、早々に仕組まれてたんだから、自分を責めるなって言ってくれてる。
よく考えろ、どうやって敵を討つ?
今日ははお前が先に来た、誰が見てもおまえを下手人だと思うはず。婚礼の日の俺のように。つまり、見たものが真実とは限らん。
高秉燭、お兄ちゃん属性だなあ(^m^)
あの晩、一緒に馬に乗ってた時は、なんなんだこのめんどくせーぼっちゃんはって感じだったけど、少しずつ2人が互いを認め合いつつあるのが、ちょっと楽しい。起きてる事は凄惨なんだけども。
武思月は、芙蓉牡丹令を出して大理寺の護衛を退け、単独で不良井に出向いていました。
不良使の王登成(おうとうせい)に、5年前の高秉燭を知りたいと、戸籍係の丑(ちゅう)じいのところに案内して貰います。丑じいの反応を見ると、高秉燭は不良井でも扱いが特別みたい。敵意はないと告げて、ちゃんと教えて貰えたんだろね。
白浪は食堂で柳襄の御者を煽てて騙し、黄酒2甕で柳襄の行動予定を聞き出します。
家に戻って、高秉燭に得意げにメモを渡すのがカワイイ。だけど賄賂に黄酒3甕使ったって吹っ掛けてるのはご愛敬。刃物を磨いてる高秉燭を見て、巽山公なんて大物狙ったら危ないよって心配するけど、高秉燭から、多分3甕以上分のお駄賃貰って即ご機嫌になっちゃう(笑)ちゃっかりしてても、脊髄反射では毎度高秉燭を心配してくれてるのが、憎めないんだよね、この子。しかも結構有能だし。
聯昉では、韓冬青が、間者は善巧か浮屠かと言ってます。公子楚(こうしそ)の護衛の安白檀(あんびゃくだん)が、善巧は一生万象殿から離れられないのにって言うけど、韓冬青は、奩山と天堂工事の銅の着服と百里延の殺害を、聯昉は見逃し、痕跡にも気付けなかった、間者は間風や神足みたいな下っ端ではないと。
万象殿の出入りは複雑で記録も残すんだそう。外界と接触したなら媒介者がいると安白檀。
それが、趙陽だったと韓冬青。趙陽は10年前は有名なハヤブサの調教師だったんですと。聯昉のハヤブサで機密を外に伝えたと見ているんだけど、ただの間風ひとりにできることじゃなく、聯昉に入って長い筈の人物がハヤブサを馴らしているはずだ、と。
韓冬青は、これは聯昉の危機、臥仏令の発令をと公子楚に願い出ます。臥仏令っていうのは聯昉の機能を止める命令みたいですね。一旦止めて、何が何でも間者を見つけ出さないとと韓冬青は思ったみたいだけど、公子楚は、陛下の耳目を止めることはできないと言います。難しいわねえ。
ここで5年前の高秉燭の回想。
仲間達7人に合図して、不良井からこっそりと外に連れ出した高秉燭。ただただ、みんなに見せてやりたかったんだよね。外の世界を。サンザシ飴すら知らない子達に。素直に無邪気に喜ぶ7人が、カワイソカワイイ。
同じ民なのに、なぜ不良人は神都に入れないのか、いつか全ての不良人を自由に神都で暮らせるようにしてやる。
そんなことを思い出しながら、7人のお墓の前で酒飲んでた高秉燭のところに、武思月が。
お墓には墓標もない、不良井で調べてきた、埋葬されているのは仲間だと武思月。
それを聞いて、何か言いたそうにしたけど、まあいいと高秉燭。俺が死んだ時、埋葬する場所に困らないだろとか言うんだけど、なんで墓標も立てないんだと突っ込まれて、付きまとうなと拒絶します。
行ってしまおうとする高秉燭に、武思月は不良井で調べてきたことを叫びました。
大慶元年4月、不良使の高秉燭は、不良人7人を連れて不良井を離れ、事件に遭遇。
同月、不良井は封鎖、高秉燭は命を絶った。
おー、公的には高秉燭は死んだことになってるんだ。
てか、それなのに大理寺の検視人として「高秉燭」のまま働いてたの?偽名くらい使えや(笑)
今回の事案と俺の過去は関係ないと気色ばむ高秉燭だけど、武思月は一切怯まず、丑じいに会って来たと言いました。公文書にあったこの簡単な記録以外に、真相を知る者はいない。なぜ隠す?
言えないか、言う勇気がないか、恐れている。
高秉燭は、不良使って役目にありながら、掟を破って仲間達を外に出し、事件に巻き込まれて死なせてしまったこと、更にそのせいで不良井が封鎖され、大事な不良井全体にまで迷惑をかけてしまったこと、全部を自分の罪と抱え込んでる訳ね。
武思月は、神都を守っていた不良使がなぜ人目を逃れ続けることになっているのか、知りたいと言います。おまえには関係ないとうらぶれる高秉燭だけど、小五が死んだ時の状況を覚えているかと言われて、思い出しちゃう。
楽しく城外の林の中で遊んでいたのに、剣戟の音を聞いちゃったんだねえ。
7人には後で城門で落ち合おうと言って、ひとりで音のほうに走ってったんだけど。
その音は今の皇太子が襲われていた音だった。
皇太子によれば、何者かの助けで命拾いした、でもその者は二度と現れなかったと。救ったのはお前とその7人なのではと武思月が畳みかけました。
どんな事情があるか知らないが、一人で抱えず伝えるべきだと武思月は言うんだけど、真相など誰が気にすると高秉燭は言いました。おまえだって事案の解決のためだろう、大理寺も内衛も功を争っているだけだと。
彼らも神都の民だと武思月が言うと、高秉燭は笑いました。神都の民だなんて初めて呼ばれたって。
それでも俺の問題だと、拒絶する高秉燭に、武思月は必死で言い募ります。
無駄死にはさせない、お前が死んだら荒れ塚に眠る者を誰が知る?彼らの無念は誰が晴らす?
おまえは身勝手だ、彼らを名もなき孤魂にする権利はない。
武思月は剣を抜き、それを捧げてお墓の前に跪きました。
内衛、月華君の名において誓う、何が起きたにせよ、功罪を示し、必ずや正しき裁きを下す。
刃で指を切って、血を含んで誓いを立てたのね。
それを見た高秉燭は、真相を話し出したよ。
回想シーンだったんだけど、うおお、やっと知れるーと思ったわ。
当時の桐陽王、現皇太子の馬車が刺客に襲われていて、それを高秉燭が助けに入ったんだけど、刺客達もかなーり強かった。危ないとなった時、7人が飛び出して来た。
そこへ、官兵達がやって来て、まだ戦っている高秉燭達を置いて、桐陽王の馬車を守りながら去っていってしまった。てか、いっぱいいた官兵、ちっとも戦ってなかったわよ。ただ逃げてったわよ。
その間に、仲間達は刺客に殺されてしまった。
高秉燭は守ろうとしたのに。7人は高秉燭を助けようとしたのに。ヤツら、その生死も顧みずいなくなった。
この直後に、不良井が封鎖されたってことは、一見して不良人だと分かったから見捨てたってことか。
桐陽王も桐陽王だよね、その者は二度と現れなかったって、あーた、死んでたら現れないわ。
でもそれが不良人だったから、誰だか分からない者達に救われたってことで終わったのかな。桐陽王には不良人でしたとは伝えられてなかったのかな。だけど、そか、この程度なのか、現皇太子は、ってことだろうなあ、これなあ。
泣き崩れる高秉燭を見て、武思月も泣いてます。
両手で顔を覆って泣いてる高秉燭くん見て思ったんだけど、黄軒さん、手、小さくない?(笑)
兄弟はいつもそばにいる。毎晩夢で会うんだと高秉燭。
小五は女連れで白馬に乗って現れて、妻を娶ると言ったんだって。高秉燭が祝福して婚礼に出ると言うと、小五は、あそこは冷たい、高使には堪えるって答えたんだと。
話てる最中から、2人共泣いてたけど、ここでまた高秉燭は顔を覆って号泣しちゃいます。
夢から醒めたくない、醒めれば胸が締め付けられる、この5年、苦しみしかない、全部俺のせいで死んだって高秉燭を抱き寄せて慰める武思月。
彼らにとってあなたは英雄、だから立ち上がって敵を討たないと、彼らの死が無駄になる。
そうだ、無念を晴らさないとって、高秉燭も落ち着いてきましたな。武思月の膝の上にころんと横になって、付き合ってくれて感謝する、この5年、初めてこの話をしたと、そのまま目を閉じました。
目覚めたら立ち直ってと、その頬に手を置いて呟く武思月もまた、今までの高秉燭を思い出します。そんな思いの中で、あの時、銅を追うのを諦めて自分を助けてくれたことを思い、必ず、誓いは守ると。
さて、次回は、突撃柳襄邸。
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