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有翡 第14話「憎むべき敵」あらすじとネタバレ感想

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有翡
画像出典 Shanghai Fanstory Works.
目次

あらすじ

地下道に潜む周翡たちに、紀雲沈(きうんちん)は若き日の話を聞かせる。北刀(ほくとう)の関鋒(かんほう)に師事していた紀雲沈は、名を上げて門派を再興させるため、山川(さんせん)剣の後継者である殷沛の父・殷聞嵐(いんぶんらん)に戦いを挑んだのだった。挑戦を拒まれた紀雲沈は息子を人質にして殷聞嵐を呼び出す。しかし2人の戦いのさなか、殷家は何者かに襲われていた。紀雲沈を罵る殷沛に、謝允は真の敵を討つべきだと諭す。一行の前に青龍主が現れるが、謝允の口から出たのは驚くべき言葉だった。

ドラマ公式サイトより引用

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ネタバレ感想

洞窟の中の一行は、湧き水のある小部屋みたいな場所で、青龍主と官兵が立ち去ってから逃げればいいと、しばし休憩する模様。
あ、官兵!安平軍は官兵かっ。ようやく納得。

青龍主を怒らせておいて逃げるだと?甘すぎると、紀雲沈(きうんちん)に噛みつく殷沛(いんはい)。
地の果てまで追ってくるタイプの人なんだってさ。真っ先に殺されるのは俺だろうと。

謝允(しゃいん)が、青龍主には18人の養子がいると聞く、九龍翁に若君と呼ばれていたなって言うと、殷沛は、そんな大層なモノじゃない、飼い犬を息子と呼ぶヤツがいるだろう?だって。
青龍主と話す時は、みんなひれ伏すんだそうな。体に印までつけられて。でも殷沛は利口で従順でおべっかが上手いから(と、自分で言う)、ヤツのお気に入りになった。九龍翁は気が利かないから、靴すらも舐めさせて貰えなかった。それで仕方なく、殷沛に取り入ってきたらしい。
えーそっち?てっきり九龍翁のほうが立場は上だと思ってたよ。

殷沛は、九龍翁に紀雲沈を殺させようとしたけど、腐っても北刀、取り巻きがいた、さすがだな、だって。
ふん。花正隆は明らかに紀雲沈を庇ってたけど、周翡達は違うから。たまたまだから。だけどアンタ達のほうがむちゃくちゃだったから、戦ったんだからっ。

九龍翁がいれば、私が何をしようと鞭打ちくらいで済んだが、もう鞭打ちでは終わらないだろうなって言う殷沛に、周翡は笑いながら、殴られるわねって。さっきから周翡、殷沛の話を、ひとりだけニヤニヤしながら聞いてるんですよ。なんだろ。バカにしてんの?
そして紀雲沈は、いちいち動揺し過ぎ。ノミの心臓かいな。

紀雲沈がついでくれたお酒かなんか飲みながら、謝允は、南刀と北刀の最盛期を担ったのは、李徵(りちょう)と関鋒(かんほう)だったと言います。
李徵は江湖に顔が広く、後に四十八寨を築いて名を上げた。関鋒は李徵より10ほど年上で名高い人物だったけど、反乱後は世間と距離を置き、隠遁生活を送るようになって消息を絶ったんだって。
この反乱というのは、政権の転覆でしょうか。

周翡も、李瑾容から聞いたことがあると言います。南刀は、凛として北風に舞う雪のよう、北刀は水に似て断水纏絲(だんすいてんし)と呼ばれた。
呉楚楚(ごそそ)が、北刀ってすごいのねっていうと、殷沛が、技だけでなく、卑劣さも凄いぞーだって。コイツ、少し離れた場所に座ってるんだけど、ちょいちょい話に入ってくる(^m^)

ここでよーやく、紀雲沈が話し始めましたよ。グズグズうじうじの原因を。

有翡
画像出典 Shanghai Fanstory Works.
聞いてやるから、はよ、言うてみなはれ。

若い頃、刀法を身に着けて中原に乗り込もうとした紀雲沈を、師匠は止めた。隠遁していた関鋒を、若い紀雲沈は、意気地なしの老いぼれだと蔑んでたんだって。やっぱり、若い頃はそういう人だったか。
関鋒は、何事も熟考して行えと忠告し、お前の手中の刀は、農民の鍬や商売人の算盤と同じ、事を成すための道具だ、人を成すものではない、くれぐれも取り違えないようにって言ってくれたんだそう。

これは周翡もまだ理解できないみたい。若いね。そうなんだよ、道具に過ぎないんだよ。それを取り違えると、変な自意識に囚われて突き進んでしまう。強い自分はすごい人だと驕り、周囲を見下すようになる。技術と人間性は別物よ。達人として名を馳せる人は、そこら辺の意識も自制心も、身に着いてるんじゃないの?

当時の紀雲沈にも、理解できなかったらしい。
刀は武器、刀法に魂があるなら、断水纏絲は自分の手足であり魂そのものだと考えた。鍬や算盤などとは、比べ物にならない。
驕ってましたね、やっぱりね。
聞きながら、殷沛が涙を流してますわ。ここからもう?とは思うけども。

中原に入り、手中の刀であっという間に名を上げた紀雲沈は、得意の絶頂にいた。ここで門派を立ち上げて、北刀を復興しようと考え、半年で7人に果たし状を送り、全て倒した。
そして町の噂を聞いてしまいます。

北刀の紀雲沈はすごいらしいが、殷聞嵐(いんぶんらん)には勝てないだろう。関鋒が隠遁したのは、山川(さんせん)剣の殷聞嵐に敗れたからだ。

それを聞いて、行っちゃった訳だ。殷聞嵐に挑戦しようと。
殷家荘の前で待つものの、果たし状は突き返され、お引き取りをと言われてしまいます。
中にいた殷聞嵐を呼び止め、私が怖いかとか言い出す紀雲沈。あー、ありがちですな。強者はこんな若造なんか、相手にしてないだけなのに。
3日待って出て来なければ、山川剣は北刀に劣ると天下に告げる、だそうな。告げられたところで、きっと殷聞嵐には、痛くも痒くもなかったでしょうけど。

紀雲沈にとってこれは、若かりし頃の身の程知らずな奢りだから、深い後悔と共に、めっちゃ恥ずかしい話なんだろうと思うけど、それを聞いてる周翡は、ちょっと違った視点ですね。
李瑾容も段九娘も紀雲沈も、そんな若さで江湖に爪痕を残しているのに、私は何してるんだろうって方向に思考がいっちゃってます。

門前で待っていた紀雲沈にちょっかいをかけたのは、勉強したくなくて飛び出してきたチビッコ殷沛。遊びたいと言う殷沛を連れ出す紀雲沈。
殷沛を抱いて、講談師の語る殷聞嵐を称える話を聞いた紀雲沈は、北刀なんて山川剣の敵じゃない的な内容に、ムカついちゃったんですな。でもさあ、ここ山川剣のお膝元なんだもん、講談みたいなエンタメなんだもん、そういう話にするに決まってんじゃん?子供か?

紀雲沈は、殷沛を人質に取り、殷聞嵐に手合わせを迫ったらしい。殷沛のことは大事に扱ってはいるものの、やり方は卑劣ですわなー。果たし状ではなく、脅迫状だろうって手紙を見た殷聞嵐は、紀雲沈に応じます。
師の雪辱を果たすとか、大層な口上でしたけど、紀雲沈は全く殷聞嵐の相手にはならなかった様子。コテンパンだったんだと。殷聞嵐は、傷が治り切っていない状態だったらしいのに。

有翡
画像出典 Shanghai Fanstory Works.
殷沛パパはとーってもデキたお人だったというのにっ。

紀雲沈の剣を飛ばし、喉元に刃を突き付けた殷聞嵐は、だけど自らの剣を折りました。そのまま紀雲沈を殺すこともできたのに、助けてくれたのね。
紀雲沈は、その時、殷聞嵐は地煞との戦いで傷を負っていたのに、殷沛を人質に取られたために仕方なく応じたことを、後になって知ります。殷聞嵐、血も吐いてましたね。

今回の結果は受け入れる、10年後また挑戦する、でも剣を折ったのは、私に対する侮辱だって言った紀雲沈に、殷聞嵐は笑って、若者の前途を断ちたくなかったのだって言いました。一回りも二回りも、器の大きい人でしたねえ。剣だけでなく人としても、勝てなかったってコトだ。
そこへ、屋敷が襲われたと使用人が飛んできました。

そこで殷沛が立ち上がり、おまえが父を呼び出したせいで、我が家は襲われたと。
これは、間が悪かったとしか言いようがないけど。でもこの襲撃で、一族郎党、百数十人が殺されてしまったらしい。
殷沛を連れて、殷家荘に行った紀雲沈は、その惨状を目の当たりにしました。倒れて既に亡くなってしまっている殷聞嵐に縋りつく殷沛を抱いて、紀雲沈は殷家荘を出て行きます。

幼いのに、一族の亡骸を見てしまったなんて、心に傷が残ったはずって、呉楚楚の言葉は優しい。
謝允は、紀雲沈は人の言葉に操られただけだと言いました。若さゆえの衝動、そんなに己を責めることはないと。
殷沛は、一族を滅ぼされた気持ちが分かるかって言ってるけど、謝允には分かるのよ。自分ばっかりが悲劇の中にいると思うな。それに一族滅亡の恨みをぶつけるのは、紀雲沈ではない。本当の仇は別の悪党だろう、ばかめ。

謝允は、憎むべきは真の敵だ、逆恨みをしても人はおまえを責めぬだろう、だが、それでいいのかと言います。真の黒幕は、おまえの愚かさを笑っている。
その通りよっ!

だけどうじうじ紀雲沈は、自分は過ちを犯した、償いを逃れることはできないってさ。
はいはい、もー勝手にしてくれやー、と、なりませんか?

私を養ったのは一族を死に追いやった男だって、まだ言ってる殷沛。殺したのは別の悪党だ。おまえはソイツらに育てられたのか?え?と、なりませんか?(笑)

そして、ここでは語られてはいませんが、前回花正隆(かせいりゅう)と話していたように、花正隆の許嫁の策略で事情を知ってしまい、紀雲沈の元を飛び出して、青龍主に拾われたと。

そろそろ大丈夫だろう、ここを出ようと紀雲沈。

その頃、聞煜将軍は謝允達を探していましたが、見つからず。仕方なく、軍営に戻って、甘棠公(かんとうこう)に報告をすることに。
あの抜け道は、一般的な捜索では探せないでしょうけど、やっぱり聞煜将軍は、イマひとつ、詰めが甘い人だよなあ。きっと青龍主はネズミを使って、探し当てるんじゃないの?

と思ったら、出て来た青龍主。聞煜将軍が南方に去ったことを知ります。その時、ネズミが来た。報告に来た。衡山(こうざん)の方角だなって。先回りされそうー。

抜け道を出た5人。これからどうするの話になり、周翡は紀雲沈に、よければ四十八寨へ来ませんかと言います。でもその人は厄介ね、解放しようかって。
ここでひとり放り出されたら、青龍主に捕まって殺されるだけですからね、殷沛も慌てて憎まれ口で抵抗します。南刀なんかより山川剣のほうか強いぞとか。子供かっ。
じゃあ見せてみなさいよ、使えっこないわ、私は祖父上や母上には劣るけど、少なくとも他人の犬になんかならない。
ド正論(笑)

そこに、青龍主の銅鑼が聞こえてきます。
聞煜将軍なら、大丈夫じゃなかったの?って謝允に詰め寄る周翡。そう思うわよね。詰めが甘いんスよ、あの人。謝允も、仕方なく、悪党と本気で戦う気なんてなかったんだろうって言うんだけど、がしっと周翡に足を踏まれる(笑)

ひとまず5人揃って逃げることに。
だいぶ歩いて、ここまでくれば大丈夫だろうと言った時、足元をあのネズミが走り、向かいから青龍主が来てしまいます。

首輪をつけたまの犬が逃げられると思うか?と青龍主。
どういう意味?と聞いた周翡に、殷沛は、自分達は毎日薬を飲む、人には分からない匂いだが、それをあの尋香鼠(じんこうそ)は嗅ぎつけると言います。
早く言いなさいよって。まさしく。手遅れなら、黙っててって、剣の柄で殷沛の喉の経穴を突きます。かなり怒ってるねえ。当たり前だけど。そして相変わらず、そんな殷沛を気遣う紀雲沈。っていうか、殷沛、いろいろ突かれ過ぎ(大笑)
だけど殷沛も、まだ何か企んでたりする?どーも、そんな顔なんだよなー。

有翡
画像出典 Shanghai Fanstory Works.
あ、いや、周さん、あんましうちの子いぢめないで…

うちの犬を返してくれ、そうすれば貴様らの骸は傷付けんっていう青龍主。
謝允は何か閃いたみたい。
なるほど、そういう謝礼の仕方があるのだな。余は初めて聞いた、と言って、信号弾みたいなのを打ちます。青龍主が現れるまで、正直信じていなかったが、あの伝承はどうやら事実のようだって、笛で殷沛の顎を上げ、山川剣を出せば助けてやると言います。

みんな、謝允が話をどう持ってくつもりなのか、黙って聞いてる(^m^)

犬など死んでもいい筈なのに、青龍主はなぜか追って来た。悪党らしくもない。
そして殷沛に、作り話をするならもっと頭を使えと言うと、察した周翡が、あなたは青龍主の物を盗んで逃げたのね?九龍翁は護衛として使われたって続けます。
山川剣を持っているから助けただけだと謝允。余を欺けると思うなって言って、殷沛の目を見てちょいと合図してますね。

青龍主は聞煜将軍から、主は貴人と聞かされているので、聞将軍は貴殿の配下ということか、お尋ねするがいったいどこの貴人で?って聞きます。謝允が何か言えって合図。呉楚楚がすっと前に出て、皇室の血を引く方ですと言いました。嘘じゃないわ、前王朝だけど。
謝允は、自分の身分は高貴で聞煜将軍は配下、でも付き従われると煩わしいから、花火で連絡を取っている、間もなく駆けつけると言います。

青龍主、この品はお前の物ではない。持ち主のない剣を奪い合うのは、賊のすること。青龍主ともあろう者が、そんな品位に欠けることをするはずがない。

そう言って、謝允は後ろ手にした指で、行け行けの合図。
周翡達は、そのまま傍らを通り過ぎていきます。青龍主の部下が動こうとするのを、青龍主は止めました。

続く洞窟に入っていく5人。謝允も周翡も、青龍主が足をケガしているのに気付いていました。聞煜将軍との戦いでやられたのではないかと。だから謝允は、また将軍を呼んだぞって策に出られたんだって。

1対1なら、青龍主のほうが強いみたいだけど、将軍の部下の兵達は、訓練された軍隊ですからね。青龍主も、さきほどの戦いで自軍は全滅しかけたと言ってました。軍隊が来てしまうと分が悪いと思っただけじゃなく、皇族を敵に回すのは避けたいのね、こういう人も。

だけど、あのネズミが、ちょろちょろと走り回っています。尋香鼠は敏感で、人けが多いと怖がって動かないんだそう。ということは、この辺りに軍隊などおらぬ。
早々にバレましたー。

みんなを先に行かせ、追って来るネズミを切り捨てた周翡。
青龍主の部下達と戦ううちに、青龍主も来てしまいます。

謝允は周翡がいないことに気付き、呉楚楚を紀雲沈に任せ、急いで戻ります。半時経っても戻らなかったら、抜け道を通って、四十八寨に呉楚楚を届けると約束してくれた紀雲沈。
だけど、任せろと言われたから置いてきたって、簡単に言われて、は?オマエら、アホか?的な謝允が良かったわ(^m^)

一方、青龍主と戦う周翡。相手が手負いってこともあってか、だいぶいい戦いをしてるんだけど、周翡は、丹田に溜めた気が枯渇してしまったらしい。仕方なく、周翡は謝允に倣ってハッタリをかまそうとします。

四象山の人よね、でも木小喬(ぼくしょうきょう)の足元にも及ばない。
おまえ、何者だと言われて、当てて♪

そこへ、太い蔓が落ちて来ます。謝允が落としたんだわね。周翡は嬉しそうに蔓につかまって、青龍主と何手が交え、刀を取られてしまったものの、笑いながら飛んでいきます。追えって言った青龍主も、ほんの少しだけ、ニヤリとしたな、刀奪ったからかな。

けど、謝允の元に降りると、ひとりで青龍主に向かうなんて無謀過ぎるぞって怒られる(笑)言い返しても冗談を言っても、謝允は怒ったままです。本気で心配したからね。しかも、贈った刀の鞘、刀本体を取られてしまったからって、その場に投げ捨てるんだよ、この子。これは普通に腹立つでしょーよ。

有翡
画像出典 Shanghai Fanstory Works.
はあっ?アンタねえっ!

でも周翡は内心、こんな怪しげな男をなぜ信頼してしまうのかな、顔がいいからかな、なんて思ってるんだけどね。そこはようやく、周翡のメンタルが少しまともになったかもしれない。謝允のサポートに気付いて、思わず出ちゃった嬉しそうな笑顔とか。今までは、子供ってだけじゃなくて、取り付く島もないくらい、情緒のないカチコチ娘だったけど。

3人と合流して、鍾乳洞みたいな洞窟に入った周翡と謝允。謝允は周翡が刀を取られたことも分かっていて、間に合わせに、入り口に落ちていた剣を拾いました。ほんっとにもー、細かいところによく気が付く男だよぅ。
あ、だけど周翡、謝允に貰った刀を失くしても平然として、刀はどうした、知らないって態度なんだよ。やっぱり変だよね。わざわざ自分のために用意してくれたもの、贈ってくれた相手にソレってないと思うんだけど。
ここでのケンカも、呉楚楚がいてくれて良かった。
謝允に、これからはなんでも力で解決しようとするなと言われても、反発するだけだけど、呉楚楚にも、慎重にねって言われたら、え、あたし?あたしが悪いのお?ってなったしね。心配したのよって言われて、渋々納得したしね。

でも笑っちゃったわ、謝允、帰ったら背負い箱を用意してやるよ、刀がいっぱい入って、背負うと扇のように広がるんだって。孔雀かっ。呉楚楚まで噴いてる。
でもそう言いたくもなると思うのよ。前も書いたけど、この子、自分の武器を大切にしなさ過ぎ。使い捨て感覚なんだよね。明日死ぬかも分からない武芸の人って、そういうものなんだろうか。ただこの子に、情がなさ過ぎるだけなんだろうか。

でもそこじゃなく「帰ったら」に引っかかった周翡。どこに帰るのと言い、謝允がちょっと気まずそうに、四十八寨って言ったら、ぱっと笑顔になるという。来て欲しかったんなら、一緒においでよって言いなよ、素直じゃないなあ。紀雲沈には言えるんだから、謝允のことは充分意識しちゃってるってことなんでしょうけどねえ。
この時の呉楚楚の顔も良かったよね。謝允だけに向けて、もうこれ以上、突っかからないでって感じで、周翡を連れてくの(^m^)

呉楚楚を見てると、その心情や反応は理解できるんだけど、周翡はなんでそうなるんだ?ってのが多くて。中国ドラマって女性のメンタルが割と変って思ったりもしますが、呉楚楚みたいな人も描けるので、みんな「そう」じゃないんですよね。主人公として据えた時に、変な子になり易いのかなあ。

鍾乳洞の中には戦闘の痕が残っていて、人骨なんかも転がっていました。大丈夫なのかな、ここ。
謝允は、青龍主はケガをしているから、諦めて撤収するまで、ここでやり過ごそうと言います。

その頃、李晟(りせい)と道長は、斉門の禁所にたどり着いていました。
道長が仕掛けに水を注ぐと、仕掛けが回り、石造りの門の扉が上がります。水を満たさないと、外からも内からも開かない門なんですって。
雨降ったら、勝手に開いちゃうんじゃ…いや、ま、いっか。

ひと足先に落ち着いていた紀雲沈もやって来て、周さん、呉さん、それから簫…って言うんだけど、現皇族なら「簫」じゃなくて「陳」なんだよね、なぜ真っ先に簫が出た?
謝允は、あれは全部出まかせだって誤魔化します。
紀雲沈は、山川剣についての伝承の話を聞きます。実は全くない訳じゃないんだよね、山川剣についての云々も。だから狙われたんだろうけど。でもそんなことも知らないだろう周翡が、それも全部出まかせよって口を出しちゃう。謝允は何か言おうとしてたのに。ちょっとアナタは今、黙ってなさい。

秘密の話ではあるので、謝允も出まかせでしたよーって言います。
ただ剣についての噂はあるらしい。南刀と地煞が戦った時、追い詰められた南刀が自らの刀を折った。それはあり得ない振舞いなので、江湖には噂が広がった。武林の達人の武器を手に入れた者は、その絶技を引き継げると。
謝允も不思議に思い、調べるために鍛冶を学んだって言います。これもどこまで本当かは分からないけどねえ。

紀雲沈は、確かに荒唐無稽な話だけど、かつてそれを信じた青龍主が殷家荘を襲ったのでは?って。
あれ?殷家荘は青龍主に滅ぼされたの?地煞じゃないの?殷聞嵐は地煞との戦いで傷を負っていたって言ってたから、また地煞かと思ったんだけど。青龍主だったなら、殷沛はハナから何かするつもりで、出自を隠して、自分から青龍主に拾われに行ったんじゃない?

謝允は、それは殷沛に聞こうって、みんなで殷沛の元へ。
そういえば殷沛は、布に包まれた刀をずっと持ち歩いてるんだよねえ。それが山川剣の象徴の剣なのかな。

なぜ、青龍主はおまえを連れ戻そうとした?
殷家荘が襲われた経緯を知って、紀雲沈を恨むようになったらしいが、なぜ青龍主の元で何年も辱めに耐えた後、わざわさ武芸を捨てた敵を殺しにきた?

謝允が聞いても、口を開かない殷沛。
周翡は、客舎に来たのは、九龍翁を殺すためだったのでは?と言います。頷く謝允。
おお、やっぱり、殷沛にも裏の計略があったんだ。

まず店の主人に難癖をつけ、周翡に箸で鞭を落とされても怯まず、客舎に入って戦いを挑んだ。筋書き通りに捕えられ、周翡を挑発して九龍翁を殺させた。そして青龍主と聞煜将軍が来るのを待っていた。呉楚楚を人質にしたのは、聞煜将軍を青龍主に対して、けしかけるため。
でもそちらは失敗し、周翡達と行動を共にすることになった。

んー、だけど周翡と謝允がたまたま客舎にいたから、それができたけど、九龍翁を殺せるほどの手練れがいなかったら、どうするつもりだったんだろう。九龍翁も青龍主も、全部花正隆にやらせようとしてたのかな。ちょっと無理があるんじゃない?あ、聞煜将軍が、客舎の方面に向かっていたのは知ってたのか。休むならあそこしかないから。
怒った周翡は、黙って殷沛の頬を張りました。ま、それくらい仕方ないかもね。騙されて、まんまと片棒担いじゃったんだから腹も立つ。

分かってるなら、聞く必要などあるまいと逆切れする殷沛。
おまえの周到な計画には感服するよと謝允。
周翡は、紀雲沈は武芸を捨てている、もし九龍翁を殺せる人がいなかったら、どうするつもりだったんだと聞きます。そう、そこよ。

殷沛は周翡に、おまえはどこまでも運に恵まれていると言います。
家柄はよく腕も立つ、甘やかされて身の程も知らない。

まあな、その認識は当たってるかもしれない(^m^)

私が紀雲沈に連れ出されず、山川剣を学べていたら、お前など足元にも及ばん。
あはは。でもまだ殷沛は知らないのですよ。自分自身に、ちょいと問題があることを。そもそもこの人に継承は無理だったことを。それが明らかになるのは、まだ先。

だけど殷沛に煽られて、怒ってしまった周翡、止める謝允を見上げて、だってだって、アイツあんなこと言うよー?って訴えてる子供みたいなのは、可愛かった。

殷沛は九龍翁に、紀雲沈は敵だと伝えた。悪党が北刀を討つことに疑問はない、九龍翁はそれを信じた。殷沛が殷聞嵐の息子だってことは知らないし、青龍主の元に戻る気がないことも知らない。

ふむ。して、その先は?
ってところで次回でーす。

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