あらすじ
皇太后を襲った法陣の謎を解くため、蘭珏は呪禁科で拾った書物の切れ端を手がかりに、書かれた謎の字の解読に取り組む。字を目にした辜清章は、かつて知り合った僧の持つ書物にあったと蘭珏に告げる。僧の居所を突き止めた蘭珏は、法陣が30年前に皇太后の命で呪禁科が敷いたものと同じだったことを知り、当時は赤子だった皇帝が、すり替えられていた可能性に思い当たる。そんな時、都では「本物と偽物の龍」の落書が人々を騒がせていた。
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ネタバレ感想
家に帰った張屏は、居眠りする陳籌と、食卓に籠をかけて残されていたご馳走を見ます。
そこには「不要浪費」って書かれてた。無駄にするな、だって。
いよいよ、殿試が始まります。張屏も一応参加。さすがに欠席はしなかったか。
列席してる王硯が目で合図。ふふっ。やっぱりここまで来たな♪って感じね。
でも挙子達は集まったのに、陛下が来ない。
その時、何か金属音がしたのかな。柳羨(りゅうせん)が、殿中に武器を持ち込む不届きものは誰だと言った途端、鎧に身を固め、武器を携えた陛下が現れました。
その姿に柳羨は、礼法を重んじてください、軍装はふさわしくないと言うんだけどね。
陛下には当然、考えがあったのよ。
礼装がふさわしいと言うが、それはなぜだと聞かれた柳羨は、礼装は天地と宇宙を示す吉祥を表す天子の象徴だからだと答えました。
陛下は、天地と宇宙など遠すぎて見えぬ、朕が本当に見たいのは、糸を繰り日夜働いた者たちだと。
刺繍をした者は、それに見合う報酬を得ただろうか、布を染めた者、裁断をした者の暮らし向きはどうか、飢えていないだろうか。
立派な人よねえ、陛下。
みんな、頷いてますわよ。柳羨でさえも。張屏も嬉しそう。
南方の国境の民も命ある人間、国を守るため犠牲にする道具ではない。都ではまだ南方からの香辛料が入って来ないために、料理を味気なく思う程度だろうが、明日、己の身に難が降りかかれば、危機を痛感して思い知るはず。その時どうするか。
ここにいる前朝からの老臣と重臣達は雍の過去と現在、そして挙子達は雍の未来を支える。
朕が軍装で来たのは、過去と現在、未来に告げるためだ。国境を侵され戦火が止まぬ今、朕は天下の民のために親征を行う。
陛下自ら戦に向かうと。柳羨は慌てて引き止めようとしますが、陛下の決意は固い。
王硯も我慢できずに、自分が父に代わり出征しますと声を上げました。陛下も満足そう。
そこに応熹(おうき)が、皇太后の言葉を伝えに来ました。
道は険しいが、皇帝は御身を大切に、一日も早い凱旋を願う。だそうで。
これで決まりですね。
陛下は、殿試の論題を「君子、不戦を尊ぶも、戦えば必ず勝つ」としました。
夜、相変わらずあの紙の陣と文字について調べていた蘭珏のところに、薬草茶を持って来た辜清章(こせいしょう)。蘭珏から陣と文字を見せられ、初めて見る陣だが、この文字は「回」ではないかと言います。
本草を学んでいた時、普救寺の僧から虫を薬として使う古来の方法を聞いたことがあって、その術を記した書物で見た文字だと。その僧は、素覚(そかく)という名前だったらしい。
張屏の家で、旭東の報告を聞く蘭珏と張屏。
素覚を詰問すると、素覚は呪禁科(じゅごんか)の生き残りだと白状したんだって。
あの法陣も回生陣という秘術で、最後に使ったのは30年前、それも、今の陛下に、ですって。
ふむふむ。皇太后と呪禁科の関係性が炙り出されてきますね。
陛下は、生まれてすぐに大病を患い、呪禁科が術を施したんだそう。
玄機が死者も復活するという回生陣を敷き、二日二晩術を続けると回復なさったと。
てな旭東の報告を、あっさり張屏が否定。術で病が治るものか!(笑)
ではなぜ治ったのか。
自然快癒か、もしくは、赤ちゃんの取り替え。
思えば皇太后は唯一の子供であるはずの陛下によそよそしく、長年政権を譲ろうとしない。
可能性はあるものの、摩籮村との関係が分からないよね。鏡湖先生はなぜそこを結び付けたか。
摩籮村の事件と呪禁科の蠱毒事件は同じ20年前だったことに、蘭珏が気付きます。
同時期に先帝が崩御し、陛下が即位。陛下は子供だったので、皇太后が垂簾をしたと。
もしすり替えだったなら、それが漏れないよう呪禁科は、口封じで全滅させられたのかも。
これで様々辻褄は合うものの、摩籮村との関連だけが未だ謎。
これ、蘭林の元を訪ねていた女性がキーパーソンなんだけどね。
そこに陳籌が、街に撒かれていた紙を持って走ってきました。
龍、一匹は空を翔け、一匹は淵に沈む
瞬く間に過ぐ30年、龍は誠か偽物か
あちこちに撒かれて、街は大騒ぎらしいよ。
2人がようやくこの可能性に辿り着いたってのに、扇動する者がいる。
てか、毎度タイミング良く方向性を示して来るのは、鏡湖先生以外にいないダロよ。
素覚のことを知ったのは辜清章からだと聞いた張屏は、今まで黙っていたけど、自分が話をした鏡湖先生と辜清章は、声や物腰がそっくりだと、ようやく告げました。
張屏はもうほぼ確信してるものの、案の定、蘭珏の強烈な否定を食らいます。
言い合いになっちゃって、旭東と陳籌が気を遣う気を遣う(笑)
帰り際、それでも蘭珏は、皇太后の容態がかなり癒えたので、摩籮村の残党捜索に入るだろうから、水器は隠せと言い残していきました。
張屏が知り得たことを紙にまとめていたところに、ひょっこり現れたのは陛下ですよ(^ー^)m
ちょっと外を歩こうって誘い出して、一緒にお焼き食べながらブラブラ。
殿試の結果は余りよくなかったんだそうで、陛下は仕官したくないんだなと気付いてました。あれは張屏の実力ではないと。
陛下、何しに来たのかと思ったけど、実力を敢えて出さなかった張屏が心配になったんだねえ。出征前の忙しい時に、どうしても話しておかなくちゃと思うくらいに。
張屏は素直に、今までどれだけ無知のまま突っ走ってきたか、様々知ってしまって、その想いが揺らいでいることを吐露し、陛下に静かに発破をかけられてます。まだまだ甘いぞと。
闇に身を置いてこそ、闇を破ることが出来る。
それこそ、とてつもない闇の中で踏ん張ってる人がそれを言うのよー。
2人が露店で剣南道の羊の乳でつくったっていう乳扇(ルーシャン)を食べていると、市のみんながそれぞれに南征軍のために国のためにと、朝廷はやっと戦う気になってくれたと、寄付をしていました。それを見やる陛下のほっこりした顔よ。
乳扇の屋台のおっちゃんも、自分も国のために戦いたいから軍属に志願した、今日で店は終わりだと言います。無事に凱旋したらまた乳扇を売りますよ、と。この役者さん、他のドラマでも何度かお見かけした気がする…
陛下は市を眺めて、見よ、私だけの天下ではない、皆の天下だと言います。
1人の力では何も変わらぬだろうが、皆が微力を尽くせば、希望が生まれる。陶周風(とうしゅうふう)が書いた物語は、お前を都に誘い出し、この世に小さな希望を落としてくれた。
今、答えずともよい、よく考えよ。
カッコいいなあ、陛下。
そこに子供達が走ってきて、あのチラシを落としていきました。それを拾い上げて読もうとした陛下から、ひったくって捨てる張屏。流言はお聞き流しをと言ったけど、既に陛下は知っていました。
本物か偽物か、それがなんだ。本物なら皇帝として国のために戦い、偽物なら民として同胞と共にやはり戦う。
陛下は、お前の居場所はある、私の帰りを待てと言って、帰って行きました。
んもー、カッコ良過ぎるなあ、陛下っ♪
出て来た当初は、こんなに素敵な人だとは思いもよらなかったわよっ。
例えば、取り替えだったとして、どこから連れて来られたの分からないけど、人の心根は血筋じゃないってことよねえ。皇帝の子じゃなくても、それを知っているのが皇太后と玄機だけだったんだとしたら、教育はしっかりされてきたはず。そう育てられれば、人はそうなるのねえ。
さて、蘭珏と王硯も、しばしの別れの盃を交わしていましたよ。
簡単な膳を囲み、普段通りに別れようと言いながら、蘭珏はふと無口になってしまい、逆に王硯に励まされます。私がいないと庇う者がいないから気を付けろと、戦場で酔いつぶれるのが夢だったんだから、喜んでくれよ、と。
全く、命をかけて出征していく2人が、残していく人達を励ます図。
南征軍の出立の日。その声を窓辺で聞いていた張屏は、急いで帰ってきた陳籌から、自分の身に危険が迫っていることを知らされます。皇太后の布令が2つ出ており、ひとつは火傷を治す名医の募集、もうひとつは、水器を持つ者の捜索だって。張屏の水器を知る者は多い、まずいと不安がる陳籌に、大げさなと言う張屏だけど。玄関に誰かが来たことを察知し、大慌てで身支度。
でも、外から聞こえてきたのは。
進士になったら師匠は用済みかぁ?
師匠が殿試の発表に合わせて、出て来てくれたらしいのよぅ。カワイイ。
師匠は、都に入った途端手配書を見たって言うんだけど、適当に誤魔化す張屏です。
陳籌も大喜びで師匠を歓迎します。麺の屋台車を紹介したりして。カワイイ。
師匠にお茶を出しながら陳籌が、張屏ってば大理寺に入って暮葉生(ぼようせい)の後を継ぐのを渋ってるんですよぅって言うと、師匠は仕官する気をなくしてるのか、それはいい、私の後を継ぎなさいって(笑)
あれだけの執着が揺らいだ理由をストレートに聞かず、さらっと流しながらどんな張屏でもいいんだ、好きに生きればいいんだって、師匠はいつもそういう態度だよね。
ずっと暮葉生が一番で嫉妬してたけど、屏は誰にも渡さぬ♪って抱き着くのがカワイイ。
師匠は毎日、朝出かけては夜帰って来るらしい。都に慣れて良かったって陳籌と、慣れ過ぎだって張屏。
陳籌の心配を受けつつ、張屏はどうしても確かめたいことがあって出て行きました。
蘭大人にまともにぶつかってもダメだからね。
辜清章の動きを探ろうと尾行し、薬舗で火傷の処方ができる薬草を買ったことを突き止めます。
蘭珏に会い、辜清章は皇太后に近付く気だと訴えるんだけど、蘭珏はけんもほろろ。じゃあ、なぜ呪禁科(じゅごんか)に現れて、素覚という元呪禁生のことも知っていたのかと、更に詰め寄る張屏ですが。
その言い争いを、辜清章本人が聞いてましたわ。
あの日は、本当にたまたま呪禁科とは知らずに通りかかった、素覚と知り合ったのも偶然、自分は医者だから、本草書に書かれた薬草を買うのが日常だ。
いっやあ、偶然が過ぎるわ(笑)
辜清章は敢えて、張屏の顔を見ないで話してるもんねえ。
張屏はそれ以上言えず、帰っていきました。悔しい悔しい。
本当に、全く、少しも、蘭大人に疑いはないんでしょうかねえ。上手に信頼を畳み込まれてはいるけど。
一方、今日は早く戻って来た師匠。
何やら一生懸命書いてるなあと思って、画面を止めてみた。うわあ、これは。
張屏と陳籌の麺の屋台車の設計図よね。改良しようとしてくれてたんだ。
そこに陳籌。
師匠が毎日出かけているのは、屏の物を選びに、だそうで。屋台改良用の部品も、でしょねえ。
陳籌が、次の科挙に受かるかどうか占ってくださいと言うと師匠は、官吏になることなどどうでも良い、2人で毎日楽しく暮らしている、何よりではないかってさ。
そこに、金吾衛が張屏を探しにやって来ました。
咄嗟に師匠は陳籌を外に出し、張屏が戻ってきたらそのまま連れて逃げろと強く言いつけます。
入って来た金吾衛は、曹征(そうせい)将軍でも熊梟(ゆうきょう)でもなかったね。初めての人。
勝手に家探しを命じ、何をお探しでしょうかと立った師匠を抑えつけ、刀を突き付けます。
外では、帰ってきた張屏を陳籌がなんとか家から遠ざけようとしていました。
家の中では、部下が水器を見つけてしまいました。そして、脇門があることも。
咄嗟に師匠は、屏よ、逃げろと叫びます。
金吾衛達は一斉に脇門から出て行き、師匠を抑えつけていた男は、その首を切って、後を追っていきました。
待って、ししょー。ここで叫ばなければ切られなかったんだろうか。分からないけど。
張屏が陳籌を振り払って家に駆け戻った時、師匠はもう張屏の名前を呼ぶしかできませんでした。
うわーん、辛過ぎる。あんなに幸せそうに張屏に抱き着いたの見せられてさあ。それがフラグと言えばそうんでしょうがー(涙)
張屏は、殺してやると呟いて飛び出して行きます。
陳籌が止めようとしますが、体格でも腕力でも勝てそうにない。
仕方なく陳籌は、後ろから思いっきり棒で張屏を殴り付けました。
すまない、師匠の死を無駄にできない、と。
そりゃそうよー、今張屏が飛び出してったって、ただ殺されるだけ。
命をかけて師匠が守ってくれたのに、台無し。
そんなんで後追ったら、すぐ、師匠に怒られるってばっ。
ここからエンディングまで、師匠の映像と歌ですよ。
んもー。分かってるけど、やってくれるわ。
16話で今回だけと書いてしまいましたが、ここにもあった、エンディングが師匠の歌。
でもこっちは何度も再生できない、辛くて。
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