所感
このドラマは、サムネイルだけ見て以前からウォッチリストに入れていたもので、なんの事前情報も入れずにふと、見始めたのですよ。そしたらね、例えばね。
こんな感じとか。
こんな感じとか。
めっちゃ既視感があったんですよねえ。
「紳士探偵L 魔都・上海の事件録」に、とても雰囲気が似ています。
ほらね。後ろに写っている巡査の制服も、もしかしたら同じなのではあるまいか?
舞台も同じ、時代も同じ1930年代なので、西洋文化の入り込んでいる上海、だけどいろいろと問題もあってな?って感じなんでしょうが、それにしちゃー、雰囲気似すぎてるなーと思ったら。
監督さん、同じ方でしたー。
となると心配だったのは、最終回、ちゃんと終わるのか?←
だってー、白宇(バイユー)好きだからねー?あの消化不良感ったらなかったのよっ。
でも、こちらのドラマはオーストラリアのドラマを上海を舞台にしてリメイクしたものなので、まあ、そのせいってことはないかもしれませんが、終わりました。ちゃんと作品中、ずっと根底にある主人公が解明したい謎が明らかになって、完結しております。ホッとしました(笑)
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1930年代って、満州事変が起きたり、愛新覚羅溥儀が満州に脱出したり、東洋のマタ・ハリと呼ばれた川島芳子が暗躍してたりって時代です。紳士探偵の副題で「魔都」と入れられてるみたいに、上海にはフランス租界があって、表向きは華やかだけど、その分かなり情勢的には難しい時代。各国のスパイも相当いたでしょうし、犯罪も横行していたでしょう。1930年代後半には、日中戦争もありました。
だけど、建物や調度品やファッションを映像で見る分には、とっても美しい訳ですよ。
私は子供の頃、山口淑子さんの李香蘭時代の写真を見て、その醸し出す雰囲気と美しさにびっくりした覚えがあるんですが(当時はこの方、既に政治家だったので)、その時ぼんやり感じたレトロモダンへの憧れの匂いが、どちらのドラマにも漂っています。だからもう、画面が、ビジュアルがすごく好き。
しかもこちらは、殺人事件は次々に起きるものの、全体的に漂うムードに「魔都」感は余りありません。だって、主人公が蘇雯麗(スーウェンリー)という、フランス帰りの謎のお金持ちの女性で、完全に素人ながら探偵を名乗って、警察にだーいぶ迷惑を掛けまくりながらも、頭の良さと行動力で、ビシバシ事件に突っ込んでいくっていうお話だからさ。で、最初はとにかく迷惑で邪魔でどーにもならん(-”-)と思っていたはずの羅秋恆(ルオチウホン)警部を、気付いたら思いっきり転がしまくるってお話だからさ(^m^)
んもーね、警部、ものの見事に転がされます。…おまえ、変わったねって、何度か周りから言われてたよ(笑)
全30話なんだけど、12話で既に、元カレの容疑者をこっそり見張ってる時に、蘇雯麗が余りにもガン見し過ぎて、ヤバイ、このままじゃバレそう!って警部、いきなりキスしちゃいますからね。普段は冷静な蘇雯麗なんだけど、この人、自身の過去に絡む人物が出て来ると、かなりパニくっちゃうとこがあるので。
でもそれで、落ち着いたか?って言われて、落ち着く大人な2人ってのも良かったな。
あ、それ前に雯麗からも一回してたっけ?割と普通にさらりと。
バタバタしちゃう、可愛らしいカップルは別にいますからね。
警部の部下の沈暁安(シェンシャオアン)と、蘇雯麗が1件目の事件の時に引き取った、趙依桃(チャオイータオ)です。
あ、字幕ではタオツーとなっていましたが、百度では少桃子となっていたので、タオズじゃないのかね。原音でもそう聞こえてましたが。包子はパオズだよね?公子はゴンズだよね?
ま、それはそれとして。
この沈巡査が、琅琊榜弐の簫元啓をやってた呉昊宸(ウーハオチェン)でねー。あちらと違って、こちらはめっちゃ癒し系でした。なんかこう、出て来るだけでホッとしちゃって。
警部にはよく減給だって言われちゃってるんだけど、お仕事もそこそこ頑張ってると思うのよ?普段は割と、怖い警部に従順なんだけど、車追わせて運転させたら目が座っちゃって人が変わったみたいになったり、時々警部にも突っ込んだり、桃子に向かって、にへら~と笑ったり。桃子へのプレゼントに長靴を選ぶトンチキさも含めて、とってもいいキャラクターでした。好き。
琅琊榜のほうでは、出て来ただけで、すんごく個性的な顔の人だと思ったんだけど、現代劇だと特にそうは思わなかったので、あれは古装ヅラマジックだったのかもしれません。沈巡査は三波豊和さんに似てたわ。
ちなみに桃子は、ちっちゃい上に童顔なので、一見10代に見えますが、卜冠今(ブーグァンジン)は呉昊宸と同じ1994年生まれ。撮影時は25才だって。
彼女は白宇と「忽而今夏 未来へ続く、あの夏の恋」に出てます。老け顔で有名な(^m^)白宇の高校生役ぅー?ってあのドラマで(未見だけど)、卜冠今は体操服みたいなの着てても何も違和感がありません。この子の公称身長162cmは、違うだろうなあ(笑)
あっ、古装ヅラマジックと言えばっ。警部もそうっ。
羅秋恆役の高偉光(ガオウェイグァン)は実は初めてだったんですが、百度を見てたら、何「夢幻の桃花~三生三世枕上書~」のサムネイルの白髪ヅラの人でしたかっ!と。
あのサムネ、白髪?銀髪?なのに眉毛濃すぎない?(笑)と思ってたやつぅ。いずれにしても食指は動かなかったので見てはいませんが、いやあ、ぜったいこっちの羅警部の方ががカッコイイだろー。高偉光って人の持つ雰囲気に羅警部は、バッチリ当たり役じゃないかと思うんだけど、あちらを見てないので、なんとも言えないか。
ただ、背の高い男性のチェスターコート丈の上着って、めっちゃカッコイイじゃないですか。紳探で羅非もよく着てたけど、羅警部も目立ってたんですよ。この方、191cmもあるらしいので、んまー、似合うこと似合うこと。
雯麗役の馬伊琍(マーイーリー)が164cmらしいんだけど、ピンヒール履いて並んであの身長差ですからねえ。背が高くてスタイルが良くてあの顔でってねえ。ドラマを見てると、中国14億の層の厚さを、これでもかっと見せつけられる気がします。
そういえば、警部も羅秋恆(ルオチウホン)、紳探も羅非(ルオフェイ)でしたっけね。
そうだ、三国志 Secret of Three Kingdomsでは任紅晶、有翡では段九娘の董璇(ドンシュアン)もいました。蘇雯麗のお友達のお医者さん役で。この方は任紅晶の美しさがダントツかな。
あと、蘇雯麗のおうちの家令がねえ、どこかで見たことあるんだよー、うーんと考えてたら、紳探で、チャーリー王と王大山の2役をされてた郭秋成(グオチウチョン)だったり。
有翡ではずーっと鬱ウツしてた紀雲沈役の阮聖文(ルァンションウェン)が、めっさチャラ男な蘇雯麗の従兄役で出てたり。
無印琅琊榜の蒙挚(もうし)将軍役だった陳龍(チェンロン)も、監察医で出て来ます。最初、分からなかったんだけど、あれ、このギョロ目は、このよく動く目玉は!?って(^m^)
結婚して家庭に入って貰いたい沈暁安と、結婚はしたいけど、蘇雯麗の助手として働いていたい桃子とか、昇進を蹴っても、蘇雯麗の近くにいたい羅警部とか。仕事や結婚観みたいなものも、軽めに折り込まれていて、こういうのも時代と共に変化していくのだろうなーと。だけど本当にこの時代の上海の人達が、こういうことを考えていたのだとしたら、だいぶ日本より進んでたんじゃない?
1つの事件が前後編2話で解決するので、負担なくサクサク見て楽しめると思います。
多少、雯麗に、まぁた危険も顧みずに突っ込んでくよ、この人ぁ…とは思うんだけど、それしないとお話が続かないのでねえ。
ダメだからね?って言われてるのに出て行っちゃー危険な目にあって、危機一髪のところを助けて貰って、ごめんなさい、でも来てくれると思ったってのは、まあ、お約束だと思いましょう(^m^)その無鉄砲さゆえに解決できて、結果警部のお手柄になったりしてるしね。
それにしても、蘇雯麗の周囲、殺人事件起き過ぎっ(大笑)
作品情報
- 制作…中国 2020年発表 全30話
- 原題…旗袍美探
- 原作…「Miss Fisher’s Murder Mysteries」オーストラリアドラマ
- 監督…鄧科(ダンカー)
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