あらすじ
央銀に併呑された通商の張鳴泉は財産持ち逃げを試み、魏若来は命がけで阻止し、沈図南に勇気を認められる。訳も分からないまま兄の遺志に従う魏若来は暗号を発信するが、林樵松は李晟達の助言で暗号に気付く。沈近真は兄や林樵松から情報を探りつつ、黄金を引き取りに央銀へ向かう。
みるアジア
ネタバレ感想
亡くなった兄ちゃんからの遺言で、央銀の貸金庫に行った若来は、預けていたものが金塊だったことにびっくり。
執務室に戻って、急いで預かり証と鍵を壁の絵画の裏に隠します。
後は「晶報」の4面に連絡暗号を載せて、受け渡しをしないといけませんな。
ソワソワしてるところに、黄従匀(ホアンツォンユン)が出勤してきました。
黄秘書には熱いお湯を入れとけって指示を忘れていて、慌ててポットからお湯を入れるものの、だばだば零してる。かわいい(笑)
黄秘書が発送してこいと封書を渡すんだけど、差出人が黄従匀個人名の私信みたいなのも混じってるよ。公務だって言いつつ、このちょっと後ろめたいのを隠そうとしてるみたいな妙な態度を見ると、自分の私信の送料も会社持ちにするってことなんじゃない?ちんまいけど、これは横領ですよ。
若来の同期が廊下を歩いてたら、黄秘書に、電信の授業があるだろ、早く行けと叱られてます。
ふーん。その日、何の授業があるか把握済みなんだね。他の新人には早く授業に行けと言い、若来には仕事を渡すんだね?
同期の2人が、たかが秘書の癖にボス気取りでヤなヤツって陰口言ってるのが可笑しかったわ。他の人達にもそう映る態度ってことよ、この人。
だけど、若来がだばだばお湯を零した時、様子がおかしいと見て、何かあったのか?って聞いてくれるくらいの何かは持ってるんだけどもねえ。
一方、鴻芳(ホンファン)服飾店にやって来た沈近真は、二階の部屋に入った途端、徐諾(シューヌオ)に叱られました。接触日以外に来るな、と。
こういう細かいところから、バレてく訳だからねえ。今は疑われてなくても、疑われた時は、日々の行動を洗われちゃうんだから。
確かにエエとこのお嬢さんがオーダーメイドの洋服屋に頻繁に出入りしても不思議ではないけど、なんだかんだと首を突っ込み過ぎるし、動き過ぎる。そしてちょいと認識が甘過ぎる。
叱られても、全く意に介してないしなあ。いくらやり手でも、思いが強くても。あ、強過ぎるからか。徐諾としては不安だよね、この子。
沈近真は、兄の部屋に忍び込み、央銀での業務計画を書き写してきてました。確かに重要な情報なので、徐諾はそれを江西に送ることに。
現状は、孤星を捜しつつ連絡を待ってるところ。若来がもうじきコンタクトすると思うけど、足がつかないといいんだけどなあ、心配だよね。
軍法処のほうでも、孤星の行方を探ってるし。李晟達(リージェンダー)は、すっかり子飼いだ。
林樵松(リンチャオソン)は、賢くなければ江西から上海にはたどり着けないと言います。
若来くんとこは、にーちゃんも賢かったんだね。前回の回想シーンでは、にーちゃんは若来に、お前は頭がいいんだからちゃんと進学しないとダメだって言ってたけど。
更に林樵松は、任務に失敗した場合、共産党は新聞で連絡を取り合うことも知ってました。
あー、各新聞社に手が入ってしまうー。文彪(ウェンビャオ)が有料記事の洗い出しに出て行きます。
孤星が去った後、本が少しなくなっていた程度で、他に余り有用な証言ができない李晟達に、隠せない苛立ちを向けた林樵松は、自分が最初に捕えた共産党は、軍学校時代の同級生で同居人だった話をしました。その相手を拷問死させたこと。
李晟達を脅すために、多少話を盛っていたとしてもさ。
こういうことは普通にあったんだろうなあ。やりきれませんね。日本でも特高警察が暗躍した時代があって、小林多喜二の拷問死は有名だけど。
命をかけて国を、思想を、信仰をって感覚は、今の日本を生きる私には正直ピンとは来なくて、語る言葉を持ちません。ただ人間は、環境やキッカケや、いろんな要因が絡み合った状況下では、どんな凄惨なことでも出来てしまう生き物だってことだけ。
さて、電信の授業には、若来も無事に参加出来てました。
前回と同じシーンの兄ちゃんとの回想。しっかり勉強しろと言われて、自分だって働いて稼ぎたいのに、また学校行けって話ぃ?って態度だったとこね。
そんなことを考えていて、講師の話をちゃんとメモしてなかった若来。
間が悪いことに、沈図南が覗きに来ちゃった。講師は「G」の説明してるのに、若来のノートには「A」しか書いてなかった。
お隣に座ってた丸っこいメガネくんは、試験の時、若来の行動を見てか、自分もみんなを誘導してた子ですよね。さっき、黄秘書の文句も言ってた(笑)新人の中では、近いところにいる感じの子かな。
ぼんやりしてる若来をつついて、沈顧問が来てるぞって、教えてくれた。
若来のノートを放り投げて、沈図南は出て行きました。
不真面目なと思われちゃったよう。でも、昨日兄が死にました、なんて言えないよなあ、あの状況を。
沈近真が射撃練習をしているところには、なぜか林樵松が来て、おべっか使ってます。
沈近真の職場で武器の開発をして、淞滬(しょうこ)警備司令部にも卸してるからか。
銃の説明をしてる沈近真を、ぽーっと見てる林樵松。
ちょ、あーた、顔、顔!(笑)
やっぱりこの人、お上手ですよね。主役タイプではないかもしれないけど、売れっ子バイプレーヤーなのはよく分かる。なんたって、あの辟邪(へきじゃ)だからね(^m^) ←「軍師連盟」怪演でした。
この間から、我慢できずに見始めた「晩媚と影」にもちょいと出てたよー。
沈近真は、林樵松から何か情報を得ようと、食事に誘いました。
大丈夫かなあ、徐諾には止められてるってのに。
若来は、風邪を引いてるふりで顔を隠し、新聞社に尋ね人の掲載依頼に。
ああ、こっちも不安だー。
て、あーた、顔、顔っ!←2回目。林樵松です(^m^)
沈近真と食事に行って、ナイフとフォークを持ったまま、ぼーっと沈近真を眺めてる(笑)
本当に憧れの人なんだねえ。これが可愛さ余って…になってくんだよねえ。
沈近真は、林樵松に寄りそうような言葉をかけていきます。
あんな処長の下で、仕事だからとはいえ、つらいでしょうと言われて、虚を突かれたような顔になる林樵松。うるうるしちゃってる。
誰かがやらなくてはいけないことだと、割り切らないといけない職務なんだろうけど、本当はやりたくないのね。ただまあ、軍人として訓練もされてるし、元々加虐性がないとも言えないかもね。あそこまで出来ちゃうってのは。
でもこれで、沈近真は本当の理解者だと、誤解してくれたでしょうか。
そして沈近真も、知りたかった情報を得ました。
まだ孤星は捕まっていない。
「晶報」の新聞社から、文彪が資料を抱えて帰ろうとしている頃、若来も央銀に戻ってきました。
うわーん、鉢合わせはしてないみたいだけど、これどうなんだー?
丁度急いで部屋を出て来た沈図南は、ありったけの警備員を連れて、貝当(ペイダン)路に向かえと言います。張鳴泉(ジャンミンチュエン)を止めるんだって、何、なにやらかそうとしてんの?
貝当路には、通商銀行の倉庫か金庫があるのかな。お金を持ち出そうとしてるっぽい。
そこに若来たちが駆けつけます。
それは犯罪だ、通商銀行は央銀の傘下に入った、資産は央銀のものだと、若来が叫ぶけど。
あー、乱闘になっちまいました。
うわーん、若来、張鳴泉に蹴られて血だらけになっても、足にしがみ付いてるよぅ。
張鳴泉が若来の頭に拳銃を向け、3つ数えて、うわあ、撃たれるーと思った時、張鳴泉が腕を撃たれ、拳銃を取り落としました。はー、間に合ったー。
銃を持った人たちを引き連れて、沈図南が現れましたよ。カッコいいな、兄さん。
沈図南は、自主退職か血の制裁かと2つを突き付け、張鳴泉を撃退。
張鳴泉は捨て台詞を残して、去って行きます。
血だらけの若来(涙)
助け起こした沈図南は、銃を突きつけられたら引き下がれ、無駄死にだと叱ります。
そうだよねえ、一生懸命だったのは分かるけど、命のほうが大事だよぅ。
無駄死には英雄じゃないって、沈図南の言葉。
ここはちょっと考えてしまったよ。
多分、数えきれないほどたくさんの共産党員が命を落としている現状。
この時代を描く中国ドラマは当然、共産党が正義であるって流れになってはいくんだけどさ。信念のために命を落とすのは、無駄死にとは言わないのだろうか。
だけど、頑張った若来に、沈図南は、外灘路にある洋食店で、自分の名前を出せば無料で食べられると教えてくれました。目も腫れちゃって、ちゃんと開かないような顔して、ありがとうございますと笑う若来。
謝謝先生って言われて、謝謝ってもーおまえはー、みたいに、沈図南が言っちゃうのが良く分かる。
↑みるアジアでは、日本語中国語両方の字幕を出して見られるので、たまに双方出して見るのも面白いね。
愚かだが勇気は買うと、認めてくれた沈図南。
まあ、そうだよねえ。自分の指示を、こんなにも必死になって遂行しようとする部下。バカだけどカワイイって感じだろうよ。けど一足遅かったら、死んでたからね?同時に、勘弁してくれも込みよね(^m^)
ただ、張鳴泉も言ってましたが、騒動の場所はフランス租界だったらしく、いろいろと問題があるみたい。家に帰った沈図南は、宋先生にフランス租界への根回しを頼んでました。
そこに、林樵松に送られて、沈近真が帰宅。
兄ちゃんは妹が林樵松と近付くのを、良く思ってはなさそうだね。
まあね、同じ国民党サイドとはいえ、手段を選ばない組織だしね。
だけど妹は、自分だって、処長の康少捷(カンシャオジエ)とつるんでるじゃないと言い返します。共産党隠しで多少林樵松を庇うような言い方になってたとしても、強い(^m^)
図南にーちゃんは、近真に言い返されて溜息をつく時、どっと老けて見えるわよ(大笑)
林樵松が軍法処に戻ると、文彪たちが新聞を調べてました。
尋ね人欄の数字や記号を全て洗えと言われ、きっと徹夜でしょうね、みなさん。
翌朝、出勤途中で、街中で新聞を売り歩く子供から晶報を買った若来。
依頼した文章は載ってたんだね。
その頃、徐諾は新聞を見て、数字を紙に写し、本を使って暗号を解いてました。
でも淞滬警備司令部でも、文彪たちが怪しい数字の羅列を突き止めてたっ。意外に有能じゃないかっ。
暗号表となるものを李晟達に聞きに行くものの、この人は拠点となって世話をするだけで、連絡の方法は何も知らない人だった(笑)
ただ孤星が去った後、本が数冊なくなっていたって李晟達の言葉を思い出した林樵松。
徐諾が暗号を解き終えた頃、林樵松は5冊の本を持って、暗号解読のために戻っていきます。
うわあ、若来が心配…
この日は、接触予定の前日だったらしい。若来は、持参する前日付けの申報を買いました。
徐諾と沈近真は、日新書局で何かあったことに気付きましたね。李晟達が裏切ったことも感付いたかな。
そしてやっぱり、明日の央銀には自分が行くと沈近真。
徐諾は、孤星は面が割れているし、もしかしたら既に捕まっていて、これは捜査隊の罠かもしれない、危険過ぎると言うんですが。
徐諾が抽斗から出した拳銃を奪い取った沈近真は、あなたは上海の責任者、何かあったら困る、今回は自分が適任だと押し切りました。強い(笑)
上海の責任者に、おじいと言ったもん(大笑)
そして。
捜査隊のほうでも、ばっちり暗号が解けてしまってましたよ。
明日午後3時、央銀、25日の申報が目印。
いやー、若来ぃー。
にーちゃんが死んじゃうくらいだし、受け渡すのは金塊だし、これがとっても危険だってことは、薄々分かってはいるだろうけど、詳細を知らないもんねえ。あんな血だらけになっても拳銃突きつけられても、しがみ付いて離れなかった子だしなあ。
おばちゃん、めっちゃ心配よ…
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