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三国志 Secret of Three Kingdoms 50話 潜龍観の仕掛け あらすじとネタバレ感想

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三国志 Secret of Three Kingdoms
目次

あらすじ

曹操(そうそう)は反乱を企てた伏完(ふくかん)の娘である伏寿(ふくじゅ)の命を求めた。劉平(りゅうへい)は司馬懿(しばい)に会いに行くが、司馬懿はこれからは自分のやり方で乱世を渡っていくと冷たく突き放す。そして、劉平を崔琰(さいえん)と孔融(こうゆう)が儒者の集会を開く予定である新しく作られた潜龍観(せんりょうかん)に連れていく。

三国志 Secret of Three Kingdoms 公式サイトより引用
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司馬懿は唐瑛のために用意してあった、花嫁衣裳や小物を並べて見ていました。
これを着たおまえは、美しかっただろうなって。
そこへ曹丕が入ってきます。仲達、おまえの勝ちだ。
曹植が騎馬で宮中に押し入った罪を、曹操は公にしたのだそう。
司馬懿は、若様の勝ちですと言いました。
曹丕は、伏完の件を楊修と共に調べろと言われたみたいなんですが、司馬懿は、なら楊修の手助けをしてくださいと。また何か、画策してるようですわ。

伏完の遺体の傍らで、劉平と伏寿は彫像みたいになってました。
伏寿は、父の遺体を傷つけさせないでと願います。
劉平は、私はまだ皇帝だ、あなたの家族もあなたも守るなんて言ってますが、本気で動き出した司馬懿に、謀略で勝ちめはないからなあ。
伏寿は、皇后としての最後の矜持、足手纏いにはならないと言います。私のために漢王朝を売り渡さないで。
死を覚悟しているであろう伏寿によしよしされる皇帝よ…

翌日、伏寿は宮中を出て行きます。

三国志 Secret of Three Kingdoms
画像出典 天津唐人影視股份有限公司

曹操のところでは荀彧が、伏完は死んだ、これ以上調べてもいいことはないと進言していました。やっと漢王朝と上手くいき始めたというのに。皇后様に罪が及べば、臣下が君主を欺いたことになり、漢王朝とは両立できなくなる。
曹操には、きましたね、持病の頭痛が。イライラも募るだろうよ。
荀令君は陛下を庇うのか、だがヤツらは一体何をしたと。

頭の古い漢の老臣のために、将来を台無しにしてはいけないと言う荀彧は、今回も今までも、旧臣だけの暴走と企みで劉平自身は関わっていないことが分かってるんだけどね。疑い深い曹操はそこの切り離しができない。荀彧の見開かれた目のパチパチが印象的でした。

ただ曹操サイドで考えてみれば、信じたのにまたか、またか、またか、状態なんだよね。前回「自分が陛下を信じようと思うのに、忠臣達が邪魔をする」と言っていたので、そこは分かっているんだろうとは思う。だけど結局、それを止められない皇帝な訳ですよ。止められないのか、敢えて黙認しているのかと疑心暗鬼になってて、もう切り捨ててしまえの方が楽よなあ。

曹操は、おまえだって漢の老臣ではないかと、荀彧のことまでストレートに疑いを口にして責めました。
あああ、荀彧の目。あなたのために全力を尽くしてきた、私を疑うとおっしゃるなら、もう言うことはありません。

退出した荀彧の次には崔琰。
おまえも皇后のことで来たのかと叫ぶ曹操に、孔融と進めている儒者の集会のことだと。
機嫌を収めた曹操は、孔融と上手くやって進めてくれ、もし孔融が皇后の件で騒ぎ立てたら、宜しく頼むと言います。
崔琰は、ひとつ教えてくださいと言いました。皇后様をどのようになさるおつもりかと。
曹操は、反乱を企てた者と同じだと言います。
崔琰はただ、分かりましたと答えました。

崔琰さんも、何か考えていそうだなあ。自爆することにならなきゃいいけど。
荀彧さんもそろそろでしょうか。哀しいなあ。

そして曹操は宮中に足を運びましたよ。宣戦布告?欲しいのは皇后の命だってさ。
そういえば謀反ってなんなんでしょうね。皇后が臣下に対して謀反を起こすというのかって、劉平は言ってましたが。その目論見に国家の転覆が含まれなければ、謀反とは言わないんだよ、確か。
だから伏完の企ても、王朝に害をなすと伏完が思った丞相の暗殺なら、それは別に謀反じゃない。反乱には違いないけど。それを、自分が狙われたから謀反だ謀反だという厚顔さってのは、確かに劉平の立場から言えば、腹立たしい驕りです。でも現在の地位を与えたのは、他でもない劉平。
なんだかんだやり合ってましたが、これは負けたね。

曹操は陛下万歳と叫んで、出て行きました。

三国志 Secret of Three Kingdoms
画像出典 百度百科

劉平は司馬懿の屋敷にやって来ます。私の知っている仲達はどのような者か確かめに来たって言うんだけども。司馬懿、衣装が高級そうになっている。外套、総毛皮ですねえ。
食事の時間だったようで、食べ始めた司馬懿は、うちで作った菓子だ食えと劉平に勧めます。温県でも食べていた2人の好物。

劉平は涙を流して、信じないぞとかほざいてますが(あら、失礼)、今まで司馬懿の情に甘えて、ずうっとおんぶにだっこだったのはアナタでね。司馬懿ならなんとかしてくれるって全幅の信頼を寄せていたと言えば聞こえはいいけど、全ての尻ぬぐいを丸投げしてました。司馬懿を助けるために、劉平も頑張ってはきたけど、結果、唐瑛は死んだよね。
家族思いで愛情深いところは確かに根底に持っているけど、元々司馬懿という人間がその野心全開にして物事を動かそうとするなら、かなり冷酷で大胆なことのできる人なんだよ。

司馬懿は、なぜ信じぬ、道が違うだけだと言います。
表情は穏やか。なんかさ、足手纏いを切り捨てて、これで伸び伸びと自分の知略で世の中渡っていけるわ、すっきりしたわーみたいに見えるのは私だけでしょうかね。ただこの表情には、根っこの優しさも垣間見えますけどね。

劉平は、司馬懿と話したかった。私には話せる者がいないと言います。
退位すれば曹操は皇后を許すだろうかと。
退位して故郷に戻る、それで終わるのか?と司馬懿。
曹操と戦はできないが、皇后も傷つけられたくないと言う劉平に、失う痛みが分かったかと司馬懿は言います。でも、相変わらず表情は穏やかなんだよなあ。
でも劉平は、まだまだ感情論の中。私を恨むなら皇后ではなく私を殺せ。
本当に、本気でそんなこと思ってるんだろうか。視座が低すぎるんだよなあ。
お前を殺せば、君主を殺した罪で私も命を狙われる。この顔は、感情に振り回される弟に、いつもの道理を説く顔だ。

司馬懿が自分の道を行くというなら、そうすればいい、でもなぜ皇后に手を出すのかと言った劉平に、司馬懿は、私は自分のために伏完を利用しただけだと言いました。
私はずっとそうだ。自分のやり方で愛する人と家族を守ってきた。
だから、おまえの理想のために自分を曲げたのは間違いだった。これからは、自分のやり方で乱世を渡っていく。

まだ分からないのかなあ、劉平は。
唐瑛を守れなかった劉平を恨んで、その仕返しに伏寿を追い詰めようとした訳じゃないわよ。結果がそうなっただけよ。司馬懿は曹丕のために、曹家に害を及ぼす伏完の反乱を防いだだけ。
だけどそこには多分、何か裏約束があったんじゃないかと思う。事前に司馬懿は、伏完に会いに行ってるからね。だけど計画は予定通り実行され、その上で潰されたからね。だからそこに、なんらかの裏取引の可能性が感じられる訳だけど。
もしかして、ここで伏完が全てを背負って死ぬのなら、ぎりぎりで伏寿の命だけは助ける取り引きをしたかもしれない。それくらいでないと、伏完だってバレてる計画を実行しないんじゃないかな。ただ曹操は絶対に許さないだろうから、表向きは殺したとして、何か助ける策を考えてるとかさ。

それにしても、劉平はちょっと考えてみるといいよ。今までどれだけ司馬懿の思いに沿わず、劉平の思いに沿わせてきたのか。自分だけが自分の信念を曲げずに周囲を曲げさせてきたこと。その是非はここでは別として。自分だけが正しい訳じゃない。司馬懿には司馬懿自身の、正しいと思う道がある。
魔王になるな、なんて、余計なお世話よ。

ほら、笑われた。
皇后を救うなら、手はある。お前が優しさを捨てさえすれば、救えるぞ。
今度は劉平が、自分を曲げる番だってか。

司馬懿は劉平を外に連れ出しました。
潜龍観(せんりょうかん)、儒者の集会のために、崔琰が孔融に協力して建てたものらしい。
崔琰と孔融はここで何をするつもりだと思うと司馬懿は言い、柱を押してみろと。
柱は揺れ、天井から木くずのようなものが落ちて来ます。

先日儒学生達は曹操に抗議に行った。崩れやすく燃えやすいように細工して建てられたこの場所で、儒者達が巻き込まれたらどうなる。誰がやったと思う?

劉平は驚きます。数百人の儒学生の命で曹操を陥れようとしているのか。
司馬懿は、全てはお前のためだと言います。これに目をつぶれば、愛する皇后を救えるぞ。
まあ、それに頷く劉平じゃないけどなあ。
これしか道はないのだ、どうするかは陛下がお決めください、そう言って、笑いながら司馬懿は去って行きます。

今まで幾人かにもドラマ中で言われてたと思うんですが、劉平という人は、時代が違えば、平和な世に生まれていれば、徳の高い賢者の皇帝だったと思うんですよね。だけど乱世ではこの人の考え方は、絵に描いた餅みたいなところもあって、真心だけではどうにもならない政治の複雑さや世の中の流れがあって、その中で、この理想論と甘さが鼻につくような描かれ方。でも見方を変えれば、例えば現代の道徳観に基づけば、どうしてこんなにも清廉な人が窮地に陥るのだろう可哀そうに…となる。
うまいなーと思います。献帝は漢王朝最後の皇帝になる訳ですもんね。
んで、結局のところ、司馬家独り勝ちになるんだよなー(笑)

劉平は伏寿が幽閉されている屋敷にやって来ました。
曹操から皇帝は入れるなと言い渡されていた警備兵は止めますが、劉平は朕を退位させてから言えと伝えよと言って、入っていきます。

眠っている伏寿は、劉平が手を握ると笑顔で握り返しました。
謝る劉平に伏寿は、謝らないでください、我らは自分の心に背くことが出来なかったって。
罪なき者を殺したら理想に近付けず、ただ死んだように生きるしかない。
姉さん、腹座ってるなあ。
伏寿は気付いたんじゃないでしょうか。劉平が自分の命と他の人達の命と天秤にかけるような事態に陥って、罪のない命を奪えないと苦悩していることに。

潜龍観には儒学生達が続々と集まっています。
崔琰は、孔融に会い、計画を話して孔融を閉じ込めました。あとはあなたの筆に任せると。
死出の道に向かう崔琰の見る太陽。

三国志 Secret of Three Kingdoms
画像出典 天津唐人影視股份有限公司
このドラマでは珍しい構図でした。

潜龍観には満寵も入り、外には司馬懿が立って見ていますね。
会は始まり崔琰が挨拶を始めます。でも先に2人の祭祀を行うと言って、出した位牌は趙彦と伏完のものでした。趙彦は孔融の弟子で、董王妃のために楊平を調べてしまい、17話で亡くなった人です。そういえば、ここに参加している盧毓(ろいく)も伏完の弟子でした。2人共、儒学者だったのね。

劉平は、楼の上から潜龍観を眺めて悩んでいました。

そこで崔琰は突然、漢王朝の存亡はこれで決まると言って、柱の仕掛けを動かし、潜龍観は崩れ始めます。慌てて逃げ出そうとする儒学者達ですが、扉には鍵がかかっていました。
ああっ、盧毓さんが柱の下敷きにっ。この人、魏の4代皇帝の時代まで生きた人なのにいっ。

と思ったら、これ劉平の想像シーンだったっ。わあ。
見て見ないふりをしたら、こうなるという。
劉平は、潜龍観に行くと決めます。

潜龍観の中にいた満寵は、何気なく壁に寄りかかり、天井から木くずみたいなのが落ちてくるのに気付きます。辺りを見回す満寵。
ゆっくりと柱の仕掛けに手を伸ばす崔琰。
満寵は、急いで出ろ、ここは危ないと叫びました。
崔琰は満寵に、おまえは曹操に飼われている猟犬ではないか、2人の儒学者を殺したお前がなぜ祭祀の邪魔をする、今日曹操がお前を寄こしたのはどうしてだと言います。

そこに、間に合った劉平が入ってきました。驚いた崔琰、柱から手を放します。
劉平は、ここで趙彦と伏完を祭るなら、朕も来なければと何食わぬ顔で言いました。
崔琰は計画がバレたことに気付きましたねえ。その後の劉平の、朕の道は、命が軽んじられる中、どんな犠牲に対しても恥じる気持ちと後ろめたさを持つことだって言葉が、まんまだもんなあ。
今、漢王朝は衰え、天下は乱れている、皆には心の中に賢者の道を持って欲しい。

ここであわや共に死ぬところだった満寵の顔からさ、なんか毒気が抜けちゃってるんですけど。ちょっとこの人、どこかで何かしてくれるかもしれないなー。曹操の猟犬ってより、郭嘉の忠実な飼い犬でしたもんね。郭嘉のために、自らまっずいスープ作っていそいそと持って来るような。あの時の郭嘉の苦笑いが忘れられないよ(^m^)17話です。
だから曹家の思惑とは別に、どうして郭嘉があそこまで劉平を見守ったのかってところを、ずうっと心に留めているはずなんだよね。

劉平は満寵に、皆を連れ出してくれと頼み、崔琰に向かいます。
崔琰さん、いなくなって欲しくないのよー。荀彧と崔琰がいなくなっちゃったらもーさー。

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