あらすじ
曹丕(そうひ)、曹植(そうしょく)そして曹節(そうせつ)の3人は、郭嘉(かくか)が残した袋を開け、劉平(りゅうへい)の正体を知った。曹丕は劉平を慕う曹節がこの秘密を漏らしてしまうかもしれないと言って、袋を劉平に渡すよう曹植に命じる。それを受け、劉平を人目の付かない書庫に呼び出した曹植は、劉平に袋を渡す。しかしそれは、曹丕の罠だった…。
三国志 Secret of Three Kingdoms 公式サイトより引用
漢王朝の秘密を知ってしまった曹家の3人。卞(べん)夫人と共にご飯を食べていますが、曹節は分かり易く食欲がないみたい。
曹節は「情に発して礼に止まる」とはどういう意味かと、卞夫人に聞きました。
男女の間に情が生まれても、それが礼法にかなわないなら、その気持ちは諦めるべきである。
ほう、そういう意味なんだ。
ちょいと横顔が緊張している曹植と、ポーカーフェイスの曹丕。
そういえば、曹植、嫁は一緒にご飯食べないの?
あ、朝ごはんだけは母親ととか、そんなんありそうですね、あちらでは。
兄嫁を好きになってもいいのですかと言った曹節を曹植が止めたもんだから、卞夫人は、曹植が甄宓(しんふく)を好きなんじゃないかと誤解しちゃったよっ(笑)とんだトバッチリ。
今のは子建の話ではありませんと言った曹丕。曹節は席を外してしまいます。
子建にそんな度胸はない、節は色恋の話をしたい年頃なんですよって、曹丕がまとめました。
早く嫁に行かせないと。節は陛下のことが…と言いかけた卞夫人に、無駄ですよ、陛下には皇后さまがいると、手も止めずに言う曹丕。曹植は複雑そう。
曹丕は、郭嘉の手紙を曹節のところからこっそり持ち出したんですね。それを曹植に預けて、曹丕は、今朝の曹節の様子から、手元にあったら何をしでかすかと。皇后様は兄嫁だと知って希望を持ってしまった。騒ぎになれば父上が気付く。
言ってることは間違いない。でも、今の曹丕は信用ならんのだよなあ。
燃やしますと言った曹植をまた止めて、袋がなくなったら曹節が気付く。早く陛下に知らせて、節をなだめて貰おう。
は?なんでそーなる。形としては勝手な横恋慕。相手を煩わせるなよ。
それに、袋残して手紙だけ燃やせばいいだけじゃんか。なんか変な目論見の匂いがするよ。
あ、わざわざ人目を避けてって言ったよね。まさか、2人セットで陥れようとか?
でも素直な曹植は全く疑わず、実行してしまいます。
その頃、曹節もあれを持っていてはいけないと思い、箱を開けるものの、袋はなくなっています。慌てる曹節ですが、皇后のところに行く卞夫人に同行するよう呼ばれてしまいました。
こういう丸窓越しに撮られるシーンが多くて、とっても美しい。
伏寿は、曹植もお嫁さんに贈り物を用意してくれてました。
飾りっけのない崔琰の姪、崔家は着飾るのを禁止してるんだって。でも伏寿は、一生で一番美しいのは婚姻した時、「女は己を喜ぶ者のために容(かたちづくる)る」だそうで、もっと着飾りなさいって、自分の簪の中からひとつ差してあげました。
帰る卞夫人達には同行せず、皇后さまに話があるとひとり残った曹節。
いきなり、陛下とは夫婦ではないのですねときたよ。
笑う伏寿に、郭祭酒の残した袋の中に陛下の素性が、陛下は先帝の弟ですねと。
伏寿は、口を慎みなさいと、言葉鋭く叱りました。
お二人がどのような関係でも構わない、でも袋がなくなりましたと告げる曹節です。
驚く伏寿が、他に知る者はと聞くと、子建兄さんです、あとは、子桓兄さん…
曹丕と聞いた伏寿は顔色が変わり、人を呼び、劉平の居場所を尋ねます。
曹植の時はまだ落ち着いてたけど、曹丕と聞いた途端、危機感MAXになりましたよ。
曹植は口実を作って劉平を、倉、文献を保存してあるあそこは書庫ですよね、まで呼び出しました。人払いをする曹植に、劉平も何か感じたみたいですが、書庫に入った途端、曹植は、楊殿と呼びかけました。
一旦はとぼける劉平ですが、持っていた書物の間から曹植はあの袋を出します。
布袋に入った他の書物を取り落とすくらい、曹植にとってもこの現実は大きいのでしょうね。
本当ですかと聞かれ、本当だと即答した劉平は、丞相に言うつもりかと聞くんですが、曹植は答えられません。
露見したときのことを考えていなかったのですか、どうする気ですかと聞く曹植に、兄劉協の遺志と漢の民を守らねばならぬ、廬龍(ろりゅう)の時と何も変わらないという劉平。
逆に、そなたならどうすると聞かれた曹植は、廬龍で、あなたこそが漢の皇帝だと分かったと言います。やはり曹操とは違うって言った劉平に、曹植は曹丕に言われた通りに、曹節の心が揺れ動いているから、宥めて欲しいと伝えました。
曹節は純真だから、秘密を洩らしはしないだろう、この袋をどうするべきか分かるなと言って劉平が袋を返した時、そこに曹操が現れました。
ああ、やっぱりか、曹丕。
膝をついてしまう曹植。曹操は皇帝と近しくなることを望んでいないと楊修に言われた後ですよ、曹植、素直過ぎるな。
父上、話を聞いてくださいと曹植は言ってみるのですが、寄こせと言った曹操は曹植の手から袋をもぎ取り、曹植を叩きました。
ここは宮中だ、自重せよと言う劉平に、曹操は笑います。
余にそんな口を利けるのか、騙したな。最愛の息子を攫い、味方に引き込んでその父を騙すのか。
劉平は、袋の中を見るがよい、郭祭酒はなんと言っていると言います。
曹植も、陛下は真正の皇帝の血筋ですと言います。
袋の文を見た曹操も、さすがに表情が変わりました。
さて、こちらは司馬懿。
曹丕が大声で司馬懿を呼びながらやって来ました。
父上が陛下の素性を知った、司馬家に捕り手が向かった。全て話せば何とかしてやる。司馬家を救う最後の機会だ。
自分で種撒いといて、全くこの人は。
司馬懿は、願いを聞いてくれれば恩は返しますと言います。
家の者と逃げろと、父と兄に伝えてください。
曹丕は逆上し、真相を話せば司馬家は安泰なのに、なぜだ、それほどの者かと叫びました。私は死にませんと言って部屋を出る司馬懿を睨みつける曹丕、ここまでしても、おまえは俺を選ばないのかって怖い顔ね。
司馬懿は門の外にいた兵達と、出て行きました。
この時点でまだ曹操は書庫にいるので、画策したのは曹丕ですよね。
溜息をついた曹操は、曹植を退出させ、笑いながら見事だと言います。
まんまと皇帝の座を手に入れ、息子や配下の者まで味方につけた。
劉平は、自分は先帝の双子の弟、先帝の詔に従った即位だと言いますが、玉璽は皇后が持つため、2人で謀れば詔など偽造できると曹操。
劉平は、丞相は郭祭酒の文を理解していないようだと言います。
ましてこの書き付けだけでは、皇帝を貶める証にはならない。
そこへ曹仁(そうじん)が入ってきます。この人がまたねえ、脳筋でやっかいなご仁なのよ。
司馬懿が満寵(まんちょう)に捕らわれ、温県にも人を送ったとの報告。
今度は劉平が動揺する番。
曹操は、証が欲しいなら一緒に来るが良い、あの楊平の兄が何を話すのか聞いてみよう。
捕らわれた司馬懿は余裕で、満寵に話しかけてますが、満寵は無言。
そこに、劉平と曹操、曹仁。
曹操は、司馬懿に、話してみろ、これは誰だと言いました。
とぼける司馬懿に、曹操は満寵に吐かせろと。
楊平はどこにと聞いた満寵に、設定そのままのお芝居をする司馬懿。
満寵は拷問しようと、焼きゴテを手にします。
見つからないのは満府君のせいなのに、私を拷問するのはおかしくないかって司馬懿は、まだまだポーカーフェイス。ここの拷問など遊びだと言う司馬懿に、満寵は笑って、私もそう思うが、陛下はどうかなと。
焼きゴテが押し当てられる直前、劉平が口を挟みました。
曹操は、司馬懿を罪に問わぬ手があるのかと言います。
それを聞いた司馬懿が、曹丞相は陛下を軽んじているという噂は本当のようだって言った途端、満寵の焼きゴテが胸に押し付けられました。
陛下、私は知りませぬと叫ぶ司馬懿に、見ている劉平、涙目です。
焼きゴテ2個目を直前で止め、何か言おうとした劉平に、司馬懿はやめろと叫びます。
曹丞相がこんなところに陛下を連れて来て拷問を見せているのは、私を哀れんだ陛下があらぬことを口走るのが狙いでしょう。それを使って、陛下を貶める。そのような考えは謀反と同じ。
劉平は、帰ろうとしました。止める曹操に、朕を役所に留めるというのかと言います。
曹操はそのまま帰らせることに。
満寵は3日後におまえの父親が来る、続きはまたその時に。
うへえ、まだやるのか。
牢の中に急ぐ劉平。そこには曹丕がいました。
司馬懿の面倒は私が見る、だってよ。
劉平が甘ちゃんで、信じ切ってた曹丕が謀ったのよ、これ。周囲は誰も曹丕を信じていなかったのに。とっとと殺さないと、いつかやられるぞって言われてたのに。やっと気付いたかな。
劉平はそのまま帰るしかなかったようです。
伏寿に説明しつつ、3日後、司馬家の者は皆死ぬ、いけない、兵を挙げると行こうとした劉平を、伏寿は止めました。許都で兵を挙げれば必ず混乱すると、劉平も思い直します。
猶予は3日。上手い策が考えつくんだろうか。
自然の美しいところで一緒に普通の生活がしたいと、唐瑛と同じようなことを劉平は言い、伏寿もずっとそんな夢を見ていると言います。
ああ、これはフラグですねえ。このドラマもあと10話です。
日本のドラマであと10話っていうと、ほぼ始まったばかりだけどね(笑)
顔に叩かれた痕をつけた曹植は、部屋で落ち着かなく立ったまま、詩を詠んでいます。
そこへ曹操が入って来ました。
欺く気はない、今は漢王朝とぶつかる時ではない、許都が安泰でなければ遠征は無理、陛下と手を組むべきと言った曹植は、曹操に怒鳴りつけられました。
偽の皇帝と手を組めと言うのか、父をどうするつもりだと。
曹植は、陛下に徳がなければ、私は廬龍で死んでいた、どうであれ陛下は皇帝だ、郭祭酒が袋ごと曹節に渡したのは、希望の光を消したくなかったからだと言いました。この子はしっかり郭嘉の思いを汲んでいる。それを理解できてるのは、この子だけなんだね。
父上が命を賭けて戦ってこられたのは、民のためではなく曹氏だけのためなのですか。
図星を差されて逆上する曹操は手を挙げますが、曹植を打つことは出来ませんでした。
最初は違ったと思うんだよね。でも権力者は、いつの間にかこうなっていくよね。
みんなどんどん疑い深くなって、権力を守る方向に向かい出す。いつ寝首をかかれるかと疑心暗鬼になっていく。それは、自分がそうしてきたからさ。
余には多くの息子がいるが、大業を成せるのはおまえだけだろう。
跡継ぎにするつもりだったのだ。そんなおまえに失望させられるとは。
その頃、曹植を助けに行こうとする曹節を、曹丕が止めていました。で、曹丕が仕組んだことに気付いてしまう曹節。そんな妹を、兄は追い詰めます。
なぜ捨てなかった、陛下と皇后様は一緒にいるべきではないと思っているからだろう。
大変なことをした、私も兄さん達も、と泣き崩れる曹節を抱き寄せて、そうだ、我らは罪人だって言いながら、ちょびっと鼻をすすりながら、でもなんだかすっきりした顔だったね。
まあ、これで、曹植は失脚でしょうからねえ。
曹丕は父上にこの話はするなと諭します。お前まで逆らえば、陛下を一層追い込む。
陛下は正統な後継者だと言う曹節ですが、そういうことを訴えても、もう聞く耳は持たない、話が大きくなれば、陛下も私も死ぬ、父上は子建は許しても、私は許さぬって言われて、それについては納得しちゃう。
父上には証がない、陛下には味方がいる。
ふーん、妹なんか、なんとでも丸め込めると思ってたわね、この人。
そこに卞夫人から曹節の呼び出し。
私がついている、何も言うな、何もするなと釘をさすことも忘れない曹丕。
曹操は郭嘉の文を満寵と曹仁、曹丕に見せていました。
曹仁なんか、偽物偽物って大騒ぎするだけじゃない?
満寵は、郭嘉の文字を見て固まってますが、やはり曹仁は兵を率いて捕え、拷問するって言ってるよ。正当な漢王朝の血筋を。そんなことをすれば曹家がどうなるとか、コイツは本当に全く考えてないんだな。
曹丕は証がないから、それはダメだと言いました。あれこれ言われるし。
なら身近な者を捕えて、片っ端から満寵に拷問させて聞く、だと。
郭嘉の忠実なワンコだった満寵だけが、どうしてこれを知っていたのに郭祭酒は隠し通してきたのかってことに、思考が飛んでいます。
血筋は正統というところだけ曹操が信じないのは、偽者だとしたほうが都合がいいから?
あの血の詔を見ても、こんなのは偽造と言えばいいだけだから?
DNA鑑定もない時代に、血統を証明する術ってなんだろうな。
曹操は必ず司馬家の者を捕えよ、今後こそは根絶やしにすると。
街を厳重に見張り、宮中の出入りを止め、証を得るまではこの話は漏らすな、陛下に不敬を働くな、心ある者にとやかく言われないように。
さて、曹丕はどう出る。
曹操は曹丕だけを残しました。
曹植にだけ爵位を与え、お前には与えなかった真意を考えてみたことがあるか。
言っただろう、お前は余に一番似た息子だ。
またかよっ。
でも曹操は、司馬懿を助ける気はなさそうです。
ぷるぷるしてるけど、曹丕、アンタ自分のせいだよ。
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