だって序盤、ポンコツ過ぎるんだものー。
ポンコツで弱い癖に、意外と意思が強かったり頑固だったりして。
それってば、周りを巻き込む常套手段な訳でね、それで回ってくってことだ。しゃーない(諦)
と思って見てたんですが。
所感 ネタバレです
おや?なんだか、結構な逞しさを持った子になってない?あれ?いつの間に?となるんですよ。
なんだこれ、不思議。
そもそも仙界だの蘭の精だのの話なので、なんだそれ、そんな設定、初耳よ?なんてのを気にしちゃいけない。都合よく掟だの法則だのが出て来ても、あ、そうなんだ、へえ、で見進めるものよね、と思って見てはいました。
過去にも、人参の精だの板藍根の精だの、いくつか見たりリタイヤしたりしましたが、だいたい訳わからんもんね。それと、正邪とされている2つの勢力は、正が必ずしも聖ではないってのも。
余談だけど、バンランコンって見ると、どうしてもバンコランと読んでしまう私は相当古い(^m^)

で、女主、最初、コレなんだもの。
これで、なによぅ、ぷんぷん!って一人で暴れたりするんだもの(笑)
若い視聴者が自己投影しやすいキャラといえばそうだけど、右上の「恋恋劇場(恋恋剧场)」ってのを見て、あ、そうだったのかーと納得しました。
「劉皇后の仰せのままに」もそうでしたな。
王鶴棣(ワンホーディ)のドラマは初めてだったんですよ。
昔「鎮魂」の主題歌をYoutubeで探していた時に、こんなのを見つけてしまいましてね。

「鎮魂」の白宇(バイユー)、朱一龍(チューイーロン)、「流星花園 2018」の官鴻(グァンホン)、王鶴棣が腕相撲(笑)
この時は「鎮魂」と「成化14年」を視聴済だったせいか、正直、ほう、この子が道明寺役かあと思いつつ、あんまり印象に残ってなかった。当時ハタチくらいだったはずで、先輩たちの間に埋もれてた感。贔屓目だったかもしれないけど、白宇と朱一龍の存在感がデカ過ぎて。
だけど今や、コレですわ。

似合いますわねえ、黒い大魔王ルック(笑)
雷の中でキスすると、仙界の下っ端仙女、小蘭花と、月族のボス月尊、東方青蒼(とうほうせいそう)の魂が入れ替わっちゃうんだけど、その時は、コレ。

うつ伏せで足バタバタさせて、口尖がらせて、目を丸めに開いてオネエ言葉(笑)
1話のラストから2話の最初にも、白髪の東方青蒼で中身小蘭花のワチャワチャがあるんだけどね。なのでのっけからもうこのドラマは、いろんな王鶴棣を楽しむためのものなんだと、納得してたんですよ。
表情を変え、態度を変え、かなり、やりがいのある役だったんじゃないだろうかと。
終盤、割と素に近い表情で偉そうさを消して(笑)、小蘭花の記憶を無くしている仙女を、甲斐甲斐しくお世話するのに、全部空振りで困惑する姿も良かったし。
でもこれ、自分が以前小蘭花にしてきたみたいな、塩対応を返されてる訳でね。BGMも軽いヤツ(^m^)
東方青蒼と小蘭花を取り合うのは、仙界の戦神、長珩(ちょうこう)@張凌赫(ジャンリンホー)です。

確かにこちらは白い仙人っぽい(笑)
彼は「探偵麗女~恋におちたシャーロック姫~」が初見。ブログにはしてないけど。
理系の大学生だった彼は、スカウトでこの世界に入り、あれがデビュー作だったようで。全く演技経験なしでいきなりの主役は、大変だったことでしょう。頑張ったねえ。あの作品、評判いいものね。
彼もまた、2役演じています。
魂は長珩なんだけど、一旦人間界に転生して、ダメダメ御曹司の蕭潤(しょうじゅん)になってて。
これがまた、楽しそうなんだ。えー加減でマイペースな蕭潤に、大魔王、東方青蒼もタジタジで、苦虫嚙み潰したような顔で、振り回される。おもろ。
ベースが仙界と月族の話なので、背景等々、幽玄な雰囲気のCGを多用していて、雲鯨とかね、かなり綺麗だったんですが、人間界の時はビジュアルも背景もガラリと違えていて、また面白かった。

人間界バージョン
小蘭花、東方青蒼、長珩、それから仙界の有力者の娘、丹音、先代の戦神、赤地女子の5人が、2役。あ、小蘭花と東方青蒼は、最後もあるので、3役みたいなものかな。
長珩に恋してる丹音仙女は、名もない小蘭花を最初はバカにしてるんだけど、小蘭花に命を助けて貰ってから、ツンデレながらちゃんと見直してくれる。そのうち、長珩が実は以前から小蘭花が好きだったことを知って、苦しむようになるんだけど。根はとってもいい子なんだよねえ。
そんな丹音の2役は、人間蕭潤の従者の曲水、男性なんですよ。これも結構良かったんですわ。
世界観、あらすじはこちら。
月(げつ)族を統べる月尊(げっそん)の東方青蒼(とうほうせいそう)は、暴虐の限りを尽くしていたが、仙(せん)界との死闘の末に10万の配下の兵を封印され、彼自身も仙界にある昊天(こうてん)塔に閉じ込められた。
「蒼蘭訣 エターナル・ラブ」公式サイトより
それから3万年、昊天塔の封印が揺らぎ数多の神仙が駆け付ける中、戦神・長珩(ちょうこう)の身の危険を感じた、蘭の花から生まれた仙女・小蘭花(しょうらんか)も駆けつける。しかし、落下した彼女は昊天塔の中に吸い込まれ、何かに唇がぶつかる…。それはなんと、東方青蒼の唇だった!? 口づけを交わし、心が入れ替わってしまったことをきっかけに心と体が同期してしまった2人。この日を境に、東方青蒼は小蘭花が感じる痛みや感情を同じように感じるようになり…!?
あらゆる感情を失ったはずの魔王が感じる悲しみや喜び。 はじめは殺したいほど煩わしく感じていた小蘭花に対して、徐々に芽生えていく恋心。住む世界の異なる2人が出会い、想いを分かち合う時、身悶え必至の胸キュンロマンス・ファンタジーが幕を開ける!
血も涙もない冷酷な大魔王だった東方青蒼が、失っていた七情を取り戻していく変化。
長珩に憧れるダメダメ仙女だった小蘭花が、東方青蒼と共に過ごすことで変わっていく想いと、出自の秘密。
そこに、月族と仙界との争い、それぞれの思惑が絡んで、ってお話です。
それにしても出て来た時から胡散臭かったよなあ、仙界のトップ、雲中君(笑)
この人、知ってるけど、誰だったっけと思いながら見てたら思い出した。
「流光城市」の秀成で「大宋少年志2」の陸南山だったよ、全部胡散臭い役だったよっ(笑)
だから雲中君も、もっと悪いかと思ったら、さほどでもなかったけども。単に自分達の利だけ考えてる人だったけども。
長珩の親友でいろいろやらかしたのは、気持ちは分からないでもないけど、身勝手過ぎて同情もできなかった容昊(ようこう)なんだけど、子供時代が「天才基本法」のチビ花巻だった。この子もあっちこっちにいるねえ。
元は人間だったとはいえ、何万年も普通に生きちゃう仙人になって、元神って魂の元みたいなのがあれば蘇ったりする世界にいたら、完全に失うことを受け入れられなくなっちゃうのかもしれないけど。自らの手を汚した結果が、大事な師匠の尊厳まで踏みにじる羽目になるんだもんねえ。この2人の結末は、他に道はなかったでしょうな。
あと、とっても印象に残ったのは、小蘭花の師匠司命と、東方青蒼の従者、黒龍の觴闕(しょうけつ)でした。
司命は、李一桐(リーイートン)なんですよ。ほんの少ししか出てこないのに、存在感。
小蘭花の回想の中の、飲んだくれ師匠が良くってねえ。この人、もうキャピキャピヒロインなんかより、こういうのがいいよと、すんごく思った。

目が座ってる酔っ払い(^m^)
師匠は、小蘭花には人間界に遊歴中ってことにしてたけど、本当は、捕われてた愛する人を助けた罪で三界の外に追放されてたらしく、一緒に追放されてたのは、李晟@有翡だったよね?瞬間しか出てこなかったけど。
觴闕は、東方青蒼の行くところならどこまでも、な忠実な従者なので出ずっぱり。
まだ七情を取り戻していない東方青蒼が小蘭花に冷たい時期でも、小蘭花の善良さに先に絆されちゃったりしてて。さほど賢くはないのかもしれないけど、情のあるいい人。気付けば、小蘭花の友達の訳あり結黎(けつれい)を好きになっちゃうのも、カワイイ流れでした。
ただ、いくら逆らえないとは言っても、大事なことを、東方青蒼の弟の巽風(そんほう)に喋っちゃったり、東方青蒼の意向を聞かずに手渡しちゃったりするのは、ダメっしょ。

ラストは、まあ、本当でも幻でも、これで良かったんじゃないかなと。
ご都合かもしれないけど、ここまで2人とも、頑張ったもんね。
作品情報
- 制作 2022年発表 全36話 爱奇艺
- 原題 「苍兰诀」
- 演出 伊峥、銭敬午
- 脚本 劉曉琳、白錦錦
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