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「惜花芷~星が照らす道~」【1】皇帝サマ、あんた一体何考えてんだ?

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惜花芷

ちょっと「明蘭」っぽい家族ドラマかなと最初は思ったんですが、悪意に振り回される展開が適度で、無駄な引き延ばしがないので、あちらよりずっと爽快でした。
主役2人は、様々上手く行き過ぎ感はあるものの、お陰で変なストレスなく見られた。それはそれで大きな利点だと思うの。これでもかこれでもかと主役を苦しめ続けるのも、物語としてはアリなんでしょうけど、鬱展開が長すぎるとしんどいので、私にはこれくらいでちょうどいいかも。
ただし。でっかい「ただし」付きです(笑)

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目次

所感 ネタバレです

いや、それにしても、皇帝サマ、いったい何したかったん?
これに尽きるの、本当に。ワケ分からないの、あの偏執。
その偏執が、特に終盤の物語を進めるエンジンになってるんだけどさあ。

っていうのをだね、海一天(ハイイーティエン)氏が、まー存在感バリバリに演じておられます。
最後まで見ても、あの執着に皇帝としての特別な思惑があったのかどうか、イマヒトツ分からなかったんだよねえ。あるとしたら、単純に自分の刀、自分の犬として、生涯コキ使うためってくらいかなあ。それを鞭だけじゃなく、飴を大量に投下して制御しようとした?
自分が育てた、出来のいい甥への情も確かにあったのでしょうが、なーんか変だったなあ。花芷(かし)への嫌がらせも、舅じゃなくて息子を取られまいとする姑みたいだったし。
んー、そこは性格か?(^m^)

惜花芷
画像出典 百度百科

っていうね、この皇帝への、なんでなんで?が、たっくさん残るんですよ。
すっきりしないはっきりしないハテナを、ずーっと抱えて見る羽目になるという。
これが、でっかい「ただし」でした。
どん底に突き落とされた花家の復活劇も、主役2人のラブラインも可愛いサブカプも、見てる最中は面白かったんですよ。でも見終わって残ったのは、皇帝への、なんで?(大笑)

一見しただけでは理解し難かったので、もう一度、ざっと見返してみたところ、それなりに理解出来たことも、あれ、ならもしかして?と思ったところもありました。あくまで想像だけど。
花芷に直接手を出すまでは、顧晏惜が皇帝を結構信用してたってのがポイントだったかも。
でもさあ、カットが入ったのかもしれないけど、これだけ分かり難いのは編集ミスだろうよー。メインは花家事情と花芷の頑張りのほうでしょうし、皇家の様々は端折ってあったのかもしれないんだけど。
私の理解力不足ってことはー、ないよね?あるのか?

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まず1話で、凌王の世子、顧晏惜は先帝の孫だって、朝臣の台詞がありました。わざわざそう言うくらいだから、今の皇帝と先帝は親子じゃないのかなと思ってしまったのよ、最初は。
おまえが3才で先帝に抱かれたのは誰もが知ってるって皇帝も言ってたし、皇帝と凌王は兄弟だから、母親のほうが先帝の子ってこと?と。
でも、母親は周王妃だった。周氏の娘。
ということは、臣下達の前で先帝に抱かれたってのが、儀式とかしきたりみたいな感じで「先帝の孫」という、選ばれし者的な通称ってことだったのかな。皇帝の息子の憲王や恵王は抱かれてないから、その冠言葉はつかない、と。

あ、そうよ、凌王の正妻が死んだ件に触れると皇帝の機嫌が悪くなったのも、分かり難かったんだよ。

凌王の正妻一族、周氏の父親と兄が謀反を企てたけど、犠牲者を増やさないために皇帝はその一件を内密に処理した。お陰で顧晏惜の母親や多くの官吏が救われた。でもその責を負って凌王は朝廷から遠ざかり、顧晏惜は10才で皇帝に引き取られたって、七宿衛のクズ副司使相手に顧晏惜が話してました。

でも真相は、自分を嫌っていた正妻を疎んじた凌王が、当時大軍を持っていた周氏の舅と義兄を唆してた。それがバレた時、凌王は周氏を見捨て、無関係を貫いた。
その事実を皇帝は当時から見抜いており、だからこそ真相を暴くと皇家の醜聞になると考えて、公にはしなかった。でも凌王は兄に見抜かれていたのすら気付いていなかった、ある意味ボンクラ。
そのボンクラが更に、自分に尽くす側女を使い、周王妃の暗殺を黙認した。ま、促したみたいなもんね。

この人は本当に、自分のことしか考えてない人だったよなあ。自分が糸を引いた母親の火事に巻き込まれて、精神的な成長を阻害されてしまった娘のことを、恥だと感じて閉じ込めてたりするし。
皇位争いの本命だったみたいだけど、ホントかぁ?こういう性根を、兄皇帝も気付いていたのでは?顧晏惜に偉そうに語ってた価値観も、けっこうな歪みでした。

妻暗殺まで皇帝が気付いていたかどうか分からなかったけど、そりゃあ「先帝の孫」を、そんな父親の元に置いとく訳にはいかんと、皇帝が思っても仕方ないかも。
それでも、だとしてもお前の父親なんだと、ちゃんと凌王と会話しろって勧めたりする。お付きの宦官長青のほうが、あの親子は歩み寄れないでしょう、なんて言うのに。
冷酷に人の命を奪うけど、人としての情が分からない人ではなかったりする。
ただ、ちょっと(いや、相当に)異常さはあるけど(笑)

でもだからこそ顧晏惜は、皇帝に対して恩義を感じてるってことだよね。育てて貰った恩だけじゃなくて、謀反が公になれば、本当は母親も、もしかしたら自分も連座のはずだった。
邪魔な相手は始末すればいいと公言している皇帝だけど、その決断は正しかったのかと迷うこともある、それでも皇帝なんだから決断しなくてはならないって台詞もあったけど。
そういう、周囲からは見えない葛藤も恩情も、顧晏惜だけは知っているってことかな。

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だけど皇帝サマ、跡継ぎ問題、どうする気だったんでしょうか。
自分の息子2人には全く期待してなくて、息子2人を束にしても、甥には勝てないと公然と言い放てば、そら、息子達は面白くないに決まってる。
もう1人のちびっこ息子なんて、存在すら忘れてたんじゃなかろうか。
後になってこの子の存在がクローズアップされた時、額を切りつけて、オマエ、皇位継承ナシな、で放免にしたし。誰が決めたんだか知らないけど、顔に傷のある人は皇帝にはなれないらしいんでね。
顧晏惜も早々に、皇位に興味はないことを示すため、自分で顔に傷をつけちゃってましたが。

だというのに、息子2人は変わらず冷遇されたまま。そういう境遇の顧晏惜を育ててみたら、息子達よりはるかに出来がいい、なら次期皇帝はコイツだなと密かに思っていたのかもしれない。だから皇太子問題は私事なのだと言い訳して、のらりくらりしてきた、とか?
だとしたらそれって私事というよりむしろ、本当の意味で国のためを思えば、皇太子にするべき人材は息子達じゃないって話な訳で。
ただ発表時期が難しかったんじゃない?周囲に有無を言わせないくらいの、顧晏惜自身の実績も必要だったでしょうし。
でもお陰で誰を推すかで、臣下達に無駄な派閥争いが勃発してたっぽいじゃん。そこはほぼ描かれてはいませんでしたが。
そんなこんなで呼び戻してみれば、顧晏惜は自分で顔に傷つけちゃうし(笑)でもこれはまあ、顔の傷のしきたりなんぞ、自分が有耶無耶にすれば済んだでしょうが。

みたいな誰にも言わない思惑があったんだとしたら、謀反のくだりから続いて、顧晏惜の母親をむざむざ死なせた凌王に対して、あの火事に対して、触れられたくないのは分かる気もします。
結果的に、だいぶ見逃してきたつもりだったけど、未だこれほどまでに顧晏惜を傷つける父親なんぞ、もういいだろうになるのも、むべなるかな。

ただ、海一天氏なので、もっと捻くれてるんじゃない?って、つい思ってしまうっていう。顧晏惜に向ける笑顔も、心からの笑顔なのかもしれないけど、裏で何考えてるのと穿って見てしまうという。
終盤の訳の分からない執着に関しては、むしろ、この不気味さが海一天!みたいだったからねえ(笑)

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さて女主、花芷は、映画「無名」で王一博の元婚約者役だった張婧儀(チャンジンイー)。
ドラマで見るのはお初です。
映画では役柄的にビスクドールみたいだったけど、こちらでは苦労しながらも頑張る姿に好感が持てました。家族見捨てるのもアリだよ?と顧晏惜じゃないけど、私も呟いたけどね(^m^)
とはいえ、危ない相手だってわかっちゃいるのに、皇帝に向かって嚙みつき過ぎよ、アナタ。

惜花芷
画像出典 百度百科

そして男主、胡一天(フーイーティエン)なんですが。
この方も私は他を見ていないので、 あ…「同居人は名探偵」を途中リタイヤしてた… 分からないんだけど。
この顧晏惜役は、クールで感情を余り表に出さないってのは分かるよ。分かるんだが、ずーっとおんなじ顔してませんでした?見方によってはちょいとボーッとした、まん丸い目のまんまの真顔。目が丸くて目の下が長いので、そういう印象を残しがちな顔ってことなのかな。でも例えば芍薬に対してとか、もちょっとこう、何か滲み出るもんはないのかしら?と、思ってしまったもので。

惜花芷
画像出典 百度百科

李宏毅(リーホンイー)も「少年歌行」「純真ロマンス」しか知らなかったら、スンッとした真顔の人ってイメージだと思うんだけど、私は「パラレル・ラブ」「劉皇后の仰せのままに」で、だいぶ顔芸(笑)も見ちゃってるからなー。あの人は眉が特徴的な動きをするのよ(^m^)
も一回ちょっと、表情、見返してみようかな。私の見逃した細かい表情演技してるのかもしれないし。
今、少しずつ書いてる「大理寺日誌」の魏哲鳴(ウェイジャーミン)も、今のところほぼ真顔なんだけど(笑)ちゃんと目で演技してる気がするんだけどなあ。

芍薬が上手だったから余計に、一緒のシーンでそっちに目を奪われちゃったかなとも思います。
あ、芍薬役は「七時吉祥」の錦蘿だったんですよ、ちょっとびっくりした。全く別人だもの。
いやーすごいな、盧昱暁(ルーユーシアオ)。めちゃくちゃお上手でした。

惜花芷
画像出典 百度百科

そういえば皇帝の息子恵王役で、女媧石紫輝@翟向陽(ジャイシャンヤン)もちょいと出てたよぅ。
この方「蒼蘭訣」にも出てたんですって。女主の育てていた花の精で。見逃したわー。

分からん!をモチベに皇帝のこと書き過ぎた(笑)
ドラマ全体的なレビューは次の記事で。

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作品情報

  • 制作 2024年発表 全40話 优酷网
  • 原作 「惜花芷」空留
  • 監督 朱锐斌、蓝志伟、古志威
  • 脚本 何妨、曹听月、张炜炜

人物相関図

惜花芷 人物相関図
画像出典 公式サイト
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