あらすじ
李子龍は王憲の救出と引き換えに、隠し持っている兵器・博浪を渡すよう固安郡主に迫る。郡主はやむなくその要求をのむことに。しばらくして西厰に自首した郡主は自らの正体を明かし、博浪の保管場所を問い詰める汪植に対して、自白の条件として王憲赦免の勅命をもらうことを要求する。博浪の在りかが判明し、隋州と汪植は二手に分かれて城内の捜索に乗り出す。だがその一方で、護衛が手薄になった西廠は、郡主の援軍によって密かに包囲され…。
成化十四年~都に咲く秘密~ 公式サイトより
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ネタバレ感想
「おまえのような逆賊の子」と固安郡主は汪植に言ってましたが、ドラマではここ明らかにされてなかったですよね。以前汪植は、広西の出身だと冬児に言ってましたけど。
汪植のモデルになった汪直という宦官も、広西、今のチワン自治区の瑤族という少数民族の出身だったようなんですが、どうも当時そこで反乱があったらしいんですね。ドラマでは出てきませんが、万貴妃の実子ではない皇太子の生母もその瑤族の人で、反乱の鎮圧時一族全てを亡くして捕虜となり、献上されて宮廷に入った人だったんです。汪直も同じような境遇だったのかもしれません。
ドラマでは語られていない汪植の出自もこの流れを汲んでいるとすれば(時系列にはだいたい沿っている)、汪植は同胞である皇太子の生母を排斥した万貴妃が恩人という、難しい立場でもあるんですね。冬児に聞かれた故郷が言いにくそうだった訳だ。
さて李子龍と手を組んだ固安郡主、最初は王憲の救出と手持ちの博浪半分という約束だったのですが、完成品の博浪は手元に1つだけ。王憲が無事に戻らないと完成させられない。李子龍、さらっと条件を違えましたね。それなら救出後完成させて全部寄こせ、に。
章鞏柱になって西廠に向かった固安郡主は、汪植と丁容の前で正体を見せて収監されます。なんだか分かりにくいやり取りをしてましたけど、資料にはまだカラクリがあるってことかな。
汪植からの知らせを見て、再度資料に当たる唐泛と冬児、何か見つけたね。
んー、固安郡主の言い分ねえ・・・
解釈の違いもあるとは思うんですが、景泰帝が兵を出さなかったのは、無血で兄の天順帝に皇位を譲るつもりだったのかもしれないんですよね、既に病床にあったので。
郡主の言う、亡くなった日に天順帝の即位式を華々しく挙げやがってーっていうのも、即位式みたいな行事は、予め予定を組んでないとできるものじゃないので、偶然その日に景泰帝が亡くなってしまっただけなのでは?暗殺説もあるそうだから、そちらを取っているのかもしれませんが。
自分が長公主だったことも誰も知らないって言ってますけど、そのプライドもやたら強いんですよね。誇りを持てと教えられて育つのでしょうから仕方ないとは言っても、本当に郡主の考えるような経緯で天順帝が即位して、成化帝がそれを引き継いで死後も景泰帝を蔑ろにしているのなら、郡主だって幽閉されていてもおかしくないんじゃないのかなあ。ただ生かされているって感じて、気に入らなかったのだろうか。
唐泛が見つけたのは、郡主が密かに博浪を大量に保持しているという証拠でした。
郡主は打ち上げ花火なんて言葉を使って、汪植達を慌てさせていますが、それらは未完成の、今はただの鉄箱なんですよね。
でも、ひとつだけあった完成品が町中で爆発してしまいました。被害は甚大です。
現場に行った隋州、めっちゃ怒って王憲の牢を開け、王憲に剣を突き付けて郡主の前に。
だけど騒ぎにしたくない西廠に阻まれてしまいます。
王憲を赦免せねば、皆道連れにしてやると言う固安郡主に、汪植は言いましたよ。
代宗(景泰帝)がご存命ならば、あなたの所業を見てどう思うだろうかと。
ホントにね。
朝廷の礎が強固で天下が平安という意味で、景泰帝に名付けられた固安という名前を持つのに。父は争いたくなくて兵を出さなかったと自分で言ってたのに。罪もない民衆を大量爆死させて、その報を聞いて、どうして笑えるのか。
これは李子龍の策でしょうねえ。だとしても、郡主も同意したんだから。今更泣く資格もないのよ。
唐泛の策が王憲死罪の報でなかったら、もう少し違ってたのでしょうか。
やー李子龍は既に接触していたし、遅かれ早かれだったかなあ。
陛下もまた、汪植との分かりにくーいやり取りの後で、王憲と固安郡主を流刑とする勅命を出しました。
ただ、唐泛は見抜いてたみたいですよ。
手始めにこの爆発を見せて危機感を持たせ、死罪を免れるよう画策し、博浪を都中探させることで警備を手薄にして、協力者が王憲と郡主を助け出す手筈だろうと。
ひとりで残って説得するつもりのようだけど、自分もかなり危ないぞ?まだ相手が李子龍だって知らないですからねえ。
「こたびはどうやって知り得た?」の答えが分からなかったー。そこが知りたかったのに。
博浪を探していた隋州達、妙に順調なのに違和感を持ちます。
で、隋州も気付いた。唐泛が危ないっ。
果たして、西廠の牢には李子龍達がやって来ました。青歌が唐泛に剣を突き付けます。唐泛は青歌だって知らないけど、見ているこちらには分かるので、ここでさらっと切られはしないだろうなとは思えます。なんとなく青歌はこれまでのやり取りで唐泛に対して、ちょっとした情を持ち始めている気がするんですよね。話も合うしね。でも青歌の目をあれだけ近くで見たら、あっさり正体分かりそうなモンだけどな。
そして、間に合ったーっ。きゃー、見せ場ですよー♪
逃げる直前の郡主の「感謝する」は、ギリギリまで唐泛が粘って、命の保証をするって説得しようとしたからなんですかね。
唐泛に李子龍が剣を向けた時、ようやく隋州が中までたどり着きましたよ~。
外で何人相手してきたのかな。青歌もさっぱり歯が立ちません。
唐泛のいた牢の扉を閉める隋州。なんで閉めるんだって、唐泛はまたボンクラなことを。守りながら戦えないのよっ。中のが安全なんだってば。何度目だよ、分かるだろ。
さすがの隋州もへろっへろになったところで、西廠と錦衣衛も駆けつけ、李子龍は撤退しました。
ってかさ、お前が死んだら誰が飯作ってくれる?って、咄嗟に出るのはソレなんか。
でもま、それが隋州の心の支えでもあるらしいんだけどさあ。
ここしばらくはただの意地の張り合いになってた2人も、なんとか元通り、になりそかな。
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