あらすじ
沈翊は聞璟(ウェン・ジン)の他、華木姚が誘拐された際、彼女に食事を届けるよう陳銘峰(チェン・ミンフォン)に依頼した段(ドアン)兄貴と呼ばれる男の似顔絵も描いていた。だが解決の糸口が見つからず、沈翊は自分の絵に問題があるのではと悩む。杜城はそんな沈翊を励まそうと冗談半分で声をかけるが、その言葉がきっかけとなり、聞璟、陳銘峰、段の関係が明らかになる。
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ネタバレ感想
杜城(ドゥーチョン)はひとりで現場を歩き、複数のスマホを持って、予約投稿や電源の予約オンオフを試してます。
ただの体力バカではなかった(笑)当たり前か(^m^)
この手は私にはヤヤコシイくて、あまり考えたくない分野なので、えらいぞ杜城。
ちゃんと地下鉄にも乗って、最初から全部の流れを再確認してるのね。
で、分かったぞと、沈翊(シェンイー)の部屋に飛び込んできました。
監禁から身代金受け渡しまで、全部、ひとりでやれる、と。
沈翊は、絵に問題があったのかと考え込んじゃって、杜城はなんだか嬉しそうに、達人でも自信を無くす時があるんだな、気にするな♪って、慰めてますが。
でもそこで「骨」というワードにひっかかった沈翊。
彼らの似顔絵から、その頭蓋骨の形を窓ガラスに描きます。
窓を動かして重ねたところ、頭蓋骨の形、ぴったり一致。
わー、もう、あの気持ち悪い恋人の聞璟(ウェンジン)と段(ドアン)兄貴、同一人物の変装かよーっ。
2人は同一人物?と言った杜城に、3人かもと沈翊。
あ、アイツだ、朝食を運んだ陳銘峰(チェンミンフォン)。
杜城と沈翊は、3人の似顔絵とその骨格を描いた透明のプレートを重ね合わせて、陳銘峰に見せました。3人の骨格は一致する、と。
この人の家に大量にあった、コンニャク芋だの豚足だのは、皮膚を作るためかっ。
沈翊は立体像まで作ってましたよっ(笑)
さすがにもう、言い逃れはできないわねえ。
ただここからがヤヤコシイ。
あの更に気持ち悪い婚約者、いましたわね、陳廷飛(チェンティンフェイ)。
アイツ、大学に入る時に陳銘峰(チェンミンフォン)に改名して、陳銘峰の名前で入学し、卒業後に陳廷飛に戻してるんだって。で、その時に、陳銘峰に成りすますために、筆跡も真似してるんだと。
だから陳廷飛の筆跡は、聞璟(ウェンジン)の筆跡に似てるけど、ちゃんと鑑定すると別人で、聞璟の筆跡は陳銘峰と同じだと判明ました。
陳銘峰が長いこと準備してこんなことをした根本には、身分を乗っ取るという陳廷飛のヤラカシがあった訳だ。
印刷店をしていて、証明書を扱うこともあった陳銘峰は、自分と同じ高校、同じ名前の証明書を持ってきた人物に気付きます。華木桃(ホワムーヤオ)も、その時一緒に来店してました。
陳廷飛は人の身分を乗っ取って、大学に入り、卒業したと。そしてその黒幕は、学長である華木桃の父親だったと。
でもなんでまた?自分の身分では受験が出来なかったの?と思ったんだけども。
ここの詳細がちゃんと描かれなかったということは、検閲かもしれませんね。警察にあれだけ個人データが揃ってる国で、人の身分を使って大学に入るって多分、あり得ないだろうし。
どこか削られたんであろうこの流れだけど、陳銘峰が、大学に入って就職してと、当時持っていた夢を涙ながらに語るシーンが入っているので、その辺りを補完して考えるに。
学長だった華教授の計略で、陳銘峰は身分を乗っ取られ、自身は大学に行くことができなかった。多分受験して合格もして、だけど実際に大学に通ったのは改名した陳廷飛だったんじゃないかな。陳銘峰本人には不合格の連絡が入っていたんじゃないかな。
なんで木桃の父親がそこまでしたのか分かりませんが、高校時代から廷飛を木桃の結婚相手として見繕っていたのかもしれませんな。だけど廷飛は大学に合格出来なかったとか?(笑)
立場だのプライドだのが大事な父親だから、娘婿がこれではまずいと、合格者の中から同じ陳姓の陳銘峰に目を付けたのかもしれず。陳姓きっとたくさんいただろうけど。
陳銘峰がここまで時間をかけて計画するほどの恨みなんだから、こんな感じでしょうか。自分の将来を閉ざされた恨み。木桃に罪はないと分かっていながら、父親と廷飛が大事にしていた娘をターゲットにして同時に復讐しようと考えた。学歴があったなら自分だってこれくらい、的な鬱屈も抱えていたから、聞璟でいる間は、理想のようにスマートなインテリを演じた。でもこれ、あと足りなかったのはビジュアルもだったってことでもあるなあ。
大学入学のすり替えができてしまったってところが、問題だったのかもしれませんね。
今の中国でいい大学に入るって、かなりの激戦らしいですもんね。そんなことができるなんて、フィクションでもダメよ、ってところかもね。
陳銘峰の人生を踏みにじった華教授と陳廷飛の転落シーンはなく、木桃がガラス越しにあれが聞璟だったヤツだと陳銘峰を見せられ、あり得ないってところで終わりました。
受験の不正は普通に処罰の対象だろうから、ここも脳内補完しておきましょうかね。
エラそうな2人はきっと罰せられて、木桃はあんなヤツと結婚せずに済んだだろうと。
沈翊の自宅には、白にゃんこ。カワイイ。
何か考え込みつつ、沈翊はバスタブにお水張ってます。
ここさ、水道出し始めは水が茶色いんですよ。でも一杯になると透明。
出し始めはサビが混じるのが普通なのかな?
海外のホテルでもそういうところあったから、生水飲める日本の水道水が、特別に素晴らしいってことなんでしょうねえ。
沈翊は着衣のままバスタブの中へ。鼻つまんで、頭までどっぷんと浸かり込みます。
6話で、曹棟(ツァオドン)から海に落とされた時、あの女の面影が過ったからだよね。
どうやら沈翊は、最初に35才の雷一斐(レイイーフェイ)の絵を描いた時なのか、その後なのか分からないけど、海に蹴り落とされてるっぽいんだけど、多分まだそのシーンは出て来てないよね。その時の衝撃で、顔が思い出せないみたいなんだよね。
沈翊は、心檸(シンニン)心理クリニックというところに出向いてました。
退行催眠みたいな治療を受けてるのかな?
人は瀕死の時に、忘れていた記憶を再構築することがあるんだとか。
それでも、沈翊が望むほどには思い出せないのが辛そうです。
杜城は局長から、最近続いているという児童誘拐事件の資料を見せられてます。
おそらく、同一犯。
杜城、捜査は早いが事後の書類処理が遅いと、局長に言われちゃってる。
でもワカル、それはわかるよ(^m^)
そういえは先日、NHKのスペシャルドラマだった「ストレンジャー〜上海の芥川龍之介〜」をU-NEXTで見たんですけど、杜城役の金世佳(ジンシージャー)が出ててね。東大に留学していたことのある、中国共産党の創立メンバーの役で。数分だけの出演だったけど台詞は全部日本語で、それが、めーっちゃお上手だったんですよ。え?待って、ナニゴト!?と思うほど。そしたら、彼自身も大阪芸大に2年間、留学されてたんですってね。びっくり納得!でした。でも関西弁じゃなかったよ(笑)
杜城は、沈翊に誘拐事件の絵を頼もうと部屋に行きますが、沈翊は不在。でもそこで、7年前のあの女の絵をなんとか描こうと試した数枚と、心理クリニックの名刺を見つけます。
杜城もクリニックに向かい、出て来た沈翊には声をかけずに見送って、クリニックの先生に会いました。
既に沈翊はここに3回来ていて、先日溺れたことで、少し記憶を取り戻してるんだけど、まだまだはっきりと顔は分からないことを知ります。
もう少し、なんだけどもねえ。
誘拐事件の容疑者らしい監視カメラの映像写真から、似顔絵を描く沈翊をじーーーーーーっと見ている杜城。ちょ、兄さん、兄さん、見過ぎ(^m^)m
杜城は、7年前の沈翊を思い出してました。
取調室の椅子に座ってリクライニングをぐぃんぐぃんする沈翊(笑)
今の落ち着きから考えると、別人だね、この態度。ギリ10代くらいだったんでしょうか。
閆(イェン)さんに絵の素晴らしさを褒められて、ニコッと笑うところなんかは、根っこの素直さが垣間見える感じだけど、ま、あれくらいの年の子にありがちな、ちょっとイキがってる少年み。
杜城にとっては、沈翊の絵のせいで敬愛する上司が殺されてる訳で、女に騙されて描いただけだと言っても、ケロッとしたあの態度が許せないと思っちゃったのも、まあ、分かる。
閆さんの代わりに取調室に飛び込んだ杜城に噛み付かれ、沈翊は8才の少年杜城の絵をその場で描きました。過去の絵も未来の絵も、自分には簡単に描けるんだと。
それを見た杜城は、その女の絵を描いてくれと頼みます。
描いたら帰るぞと言いつつ、沈翊は描き始めようとするんだけど、はたと止まってしまいました。
ここで初めて本人も、あの女の顔の記憶がなくなっちゃったことに気付いたらしい。
杜城は強要し、沈翊は抵抗し、そして杜城の口から、刑事が死んだことを聞かされて驚く沈翊。
今まで知らなかったから、あの態度だった訳ね。自分の才能が、1人の刑事を殺すことになってしまったのだ、と。
慌てて閆さんも入ってきて杜城を止めますが、泣きながら大事な人を亡くしたことを訴える杜城を見て、沈翊もショックで固まっちゃいました。
あの女の、ただひとりの目撃者である沈翊。ことの重大さに気付き、頑張って描こうとするんだけど、どうしても思い出せない。
ここで沈翊は杜城に言われてしまいました。
絵筆を捨てろ。おまえの絵は人を傷つける。画家失格だ。
心因性のショックで部分的な健忘症状態になっている人に向かって、この言葉はキツイけれども。ある意味、八つ当たりではあるものの(笑)
ヘラついてたのは態度だけで、根はちゃんとした人だった沈翊にとってこれは、画家として筆を折るに充分な出来事だった訳だねえ。
更に先日の出来事で女の服の模様周辺の記憶が蘇って、なんとか思い出したくて、心療内科に通っている。
児童誘拐犯の似顔絵を描き終えた沈翊は、ぼんやりしている杜城を置いて、ひとり、とぼとぼと部屋を出て行きます。
似顔絵を李晗(リーハン)に預けて、杜城も急いで沈翊を追いました。
ようやく杜城も、沈翊は沈翊で苦しんでいることに、思いを寄せてやることができたか。あの時、あそこまで追いつめたのは自分だしな(^m^)
だけどさ、海沿いの岩場に立つ沈翊に、飛び込めよ、邪魔はしないって(笑)
沈翊は、ずっと自信があったんだと言います。誰であろうと、自分に接触した人を忘れることはないって。でもあの女だけは、幻のように姿が掴めないと。
杜城は、何年も経ってるんだから、それが正常だと言ってくれます、おお。
でも沈翊は、僕を恨んでいるだろう?と。
7年前、雷隊長を描いた後、沈翊は海に蹴り落とされてました。
女が去った後、やって来た黒いブーツの足に。振り返っているので、一瞬相手を見てもいるはずだけど。それがその女が着替えてきたのか、別の人かはまだ分からないね。
沈翊を連れて、北江分局に戻った杜城は、鍵をかけてあったロッカーの中を見せました。
中には写真がいっぱい張ってあるけど、何をしまってあるロッカーだったんでしょね。
ってところで次回です。
ただ、杜城がここでまた随分と沈翊を信用して寄り添っているので、雷隊長の事件の資料をしまっているロッカーなのかもしれないなー。
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