あらすじ
地煞山荘が寨門に迫るその時、周翡の母である当主・李瑾容(りきんよう)が帰還し、四十八寨は危機を免れる。意識を失った周翡のもとを訪れた李瑾容は、周翡が段九娘に枯栄手の気を注入されたこと、また李徵の刀を手に入れたことを知り、感慨を覚えるのだった。自らの命を顧みず推雲掌(すいうんしょう)を放った謝允は、残された時間が少ないことを悟り、周翡に別れを告げようと決意する。一方、四十八寨から撤退した沈天庶と兪聞止は、謝允の正体と体の異変に気づいていた。
ドラマ公式サイトより引用
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ネタバレ感想
しっかり持て、ひと暴れするぞ。
これはさ、びっくりもするし、ぽーっともなるかなっ(^m^)
戦えないと言っていた謝允が、これほど強かった。ならばそこには人には言えない事情があったはず。でもそれを押して、四十八寨のために力を貸してくれてるんだもんねえ。まあ、この場でそこまで頭は回らなかったかもしれないけど。
周翡も立ち上がり、戦います。
見回すと、謝允が戦ってる、徐舵主(じょだしゅ)も楊瑾(ようきん)も、張博林(ちょうはくりん)も。最初の3人なんて、四十八寨の人じゃないのに。多分人数では全く不利なんだろうに、一人でも多く倒せと。
その時、合図の花火が何本も上がりました。
当主の帰還だと、口々に叫ぶ四十八寨のみんな。
謝允に推雲掌(すいうんしょう)を叩き込まれ、へろっていた沈天庶もマズイって顔になり、撤退だと告げました。谷天顕(こくてんけん)や兪聞止(ゆぶんし)は、ここまで攻めたのにって、慌てて駆け寄って来るんだけど、李瑾容と精鋭が戻り、更に安平軍まで来てしまったら、逆にこちらが袋のネズミだと言われてしまいます。
撤退していく沈天庶を見て、ほっとして力尽きてしまう周翡。
慌てて謝允が駆け寄って、膝に抱き上げました。
そのまま、周囲を見回す謝允。ひとまず窮地は脱したものの、この人にはこれで一安心とは言えない秘密があるから。今、心に去来するものは何かなと思わされる表情よね。
その頃、呉楚楚は李晟(りせい)を探して、川べりまで降りていました。
地煞や四十八寨の兵が転がる中、そこから橋を見上げた呉楚楚は、途中の木の枝と草の蔓に、李晟が引っかかっているのを見つけたよっ。あんなに遠いのにっ。愛ねっ(笑)
へろへろで飛虹橋の上を撤退していく沈天庶、谷天顕、兪聞止は、戻って来た李瑾容一行と鉢合わせしてしまいます。その状態で戦う羽目になった沈天庶は、李瑾容に義手を斬られてしまい、取れた拳の部分を投げつけて逃げて行きました。窮余の策ではあったものの、あんな鋼鉄の握り拳をぶつけられたら、結構な衝撃だろうよー。
そこに楊瑾や徐舵主と駆けつけた呉楚楚。李晟がこの飛虹橋の下にいると。
なんとか引き上げることに成功するんですが。
ねえ、李瑾容の顔よ。やっぱり李晟には、こんな心配そうな顔をするんだねえ。
眠っている周翡の元にやって来た李瑾容。顛末は聞いたんでしょうね。
李瑾容は、傍らの刀を目にします。霓裳(げいしょう)夫人から送られた、あの李徵(りちょう)の刀。それは李徵が、伝家の刀と言っていたものらしい。なるほどね。それが周翡の元に巡ってきたのは、まさに天意ってことか。
霓裳夫人も、よくぞ修復して保管してくれてたものだし、そんな大切な刀が折れちゃったというのに、好敵手殷聞嵐(いんぶんらん)との手合わせが楽しくて、大笑いしてたおじいちゃん(^m^)
脈をとる李瑾容に、周翡も目を覚ましました。
少し休めばよくなる、馬吉利も手加減したはずと李瑾容。馬吉利ー(泣)
でも脈を診た李瑾容は、今までなかった内力の存在に気付きました。華容での段九娘(だんきゅうじょう)との一件を聞いて、彼女に会ったのも縁だと納得する母。
李晟を心配する周翡に、李晟は呉楚楚が見つけてくれて無事だから、己の身を案じなさいと李瑾容。でも謝允はどこと聞かれると、何者だか知っているの?という聞き方をします。前朝の皇帝だとは知らないかもしれないけど、普通の人じゃないのは明らかに分かってるよねえ。
周翡は、簫川であること以外、普段は千載憂として曲を書いていると話しました。塞に忍び込んだ賊だと、未だ警戒されているのかもと、そこだけは弁明してますが。
李瑾容は、そのことはもういいと言い、とにかく体を休めてから、何があったか話しなさいと言って去って行きます。
その頃、謝允は、預かっていた長命鎖を布に包んで懐に入れ、いつもの小さな笛を手にして、あまり時間がないと言ってます。やっぱりか。ならばこういうタイプの取る行動は、調子のいいことを言っといて、黙って消える、かな。これさあ、されるほうは腹立つよねえ。
でも謝允より先に周翡の元に現れたのは、李晟でした。
ふふっ、ようやく素直に話ができたな、2人共。まだ気恥ずかしくて憎まれ口は叩くけど、お互い成長したってことですな。ま、一安心。だって部屋を出た李晟、スキップして去ってくんだもーん(^m^)
周翡は、謝允の推雲掌を思い出していました。あれはなんなのか。あれほどの手練れが、どうして。
その時、外から謝允の笛の音。
いつものように軽ーい調子で、ずんずんと部屋に入ってくる謝允。だけど周翡もさすがに学んでいましたよ。ただ黙ってじっと謝允の顔を見ているよ。
あなたって、何か考えてる時ほど、軽口を叩く。
気楽な時ほど、真剣な口調で話すのよね。
そう言われて、何か私に聞きたいことでも?と言う謝允だけど、周翡は内心考えていたことを口にはしませんでした。
沈天庶が推雲掌と呼んだ技は何なのか。
手練れなのに、なぜ悪党に追われたらコソコソと逃げるのか。
海天一色とは何なのか。
なぜそんなに秘密を抱えているのか。
でも顔を見れば分かる、何を聞いても作り話で誤魔化す気だと思った周翡は、聞きたいことは何もないと言いました。
謝允、ちょいと肩透かしの顔になったね。手ぐすね引いて待ってたっぽいので。
なら失礼すると、長命鎖を返して出て行こうとした謝允を、周翡は呼び止めます。
このまま何もなかったことにするつもりかと、思っているのに、聞けない。
で、どこに泊るのって、結構マヌケな質問に、謝允は塞の客房だって言ってから、ペラペラと話し出します。うん、これはー、用意していた嘘だろなあ。
ここは自然に恵まれていて、夏は過ごしやすそうだから、しばらくいる、傷が治ったら、塞の中を案内してくれ。
周翡にも内心、白々しいと思われてるわ。
んもー、いろいろと心にはあっても、周翡の口から出るのは大丈夫なの?とか。分かるわ。上手く説明できないし、聞いても素直に話してはくれないだろうし、だけど気になるし、心配だし、ぐるぐるだよね。
ようやく、なぜ海天一色を探していたのかと聞けた周翡に、謝允は、悪党どもに渡したくない、ここまで知られたら話しておこうと言うんだけど。
呉楚楚の長明鎖、山川剣の鞘、李家の腕輪。
これらは海天一色に関わる品だ。
それ以上、聞かないでくれ、きりがない。
まだ隠すかっ。ここまで知られたならって、これだけかっ(笑)
巻き込みたくないんだろうけど、李家の腕輪があるから既に塞ごと狙われてるし、知る権利はあるよねえ。何も知らないのに狙われる身にもなってみなはれ。
周翡は、もう無茶なことはしない、どこに行く時もあなたに話す、相談すると言います。
散々言われてきたけど、今までほとんどぶっちぎってきたしな(^m^)
よし、それから?と聞いた謝允は、周翡がそれからと続けようとした時、笛で首のあたりの経脈を突いたんでしょうね。点穴ってやつかな。周翡を眠らせてしまいました。
軽口だからいいだろうと思ってたのかねえ。散々、わたしの妻だの娘だの、もっと好きになっただの、言い続けて来たクセして、君は私のことが知りたいのだな、君の中で私の存在が大きくなってしまった、引き際を誤ったって、アータ。
でもま、自分にも言い聞かせてる言葉だね。そろそろ覚悟して、離れなければと。
李晟のところには呉楚楚。
李晟、なぜか亀に餌をやってました。飼ってるん?カメさん(^m^)
こちらの会話は、もじもじはしていても、概ね良好です。
良かったら弟を呼び寄せるといいなんて言ってるけど、どこにいるのでしょうね、弟。少し後のシーンでも、呉楚楚がもうすぐ弟と会えるのねなんて言ってるんですが、ドラマ最後まで弟出てこなかったし、消息も不明のままだったと思うんだよね。その割には何度か言葉では出て来るので、カットされちゃったのかなあ。
さあて、兪聞止。荒れております。いやいや、間違いなくアンタのせいだろう。
なのに、役立たずめと、なぜか谷天顕に剣を突き付ける。でも沈天庶に、私の配下です、柱国からの叱責は無用と言われてしまいました。
尚も地煞のせいにしようとしている兪聞止に、沈天庶は、地煞の兵が塞門を破ろうとした時に、撤退の命を下したのはどなたですかなと言います。そうよねえ、まんまと周翡に捕まって、ビビッてた癖にさあ。
でも、悪びれもしないのよ、兪聞止。
しかし驚いた、世にも名高い地煞山荘の大荘主、沈天庶が、四十八寨の若造にやられるとは、だって。かー、オマエだってやられた癖にって言い返したー(笑)
でも沈天庶は、謝允の正体に気付いてしまったみたいね。若造とは誰のことですかなと。
兪聞止も以前から疑ってはいたものの。奴は死んだはずと言います。
しかし、死んでおらぬ上、推雲掌まで使いました。
あの若さで、あれほどの力を持つはずがない。
そう言った沈天庶は、未だ推雲掌で受けた内傷が治っていない模様。
2人はいろいろ知ってるんだね。
要するにだ。
10年前、謝允=簫川(しょうせん)は、どんな医者でも消せないと言われる奇毒、透骨青(とうこつせい)にやられて、死ぬばかりだったらしい。だから兪聞止は、簫川は死んだと思っていた。
でも、沈天庶によれば、世にも稀なる達人が、自らの命と引き換えに己の内力を差し出して毒を抑えれば、助かるかもしれないんですってよ。透骨青の毒は、地煞の五荘主、胡天瑛(こてんえい)のものなので、沈天庶はそれを知っていたってことでしょうか。
なんと運の強い男だと驚いている兪聞止。でも沈天庶は、その方法でようやく命を取り留めたのならば、内力を使うことを避けた筈。もし使えば毒が経絡を回り、暴れ回るでしょう。残された命は幾月もないかと、って言うのよー。今回使っちゃったしね。やっぱりなー、もー。
兪聞止から見ると、簫川はいわゆる政敵なワケですね。現皇族の血縁なら名字は陳だと思うので、誰かの婿とかそんな立場の皇族かもしれんな、コイツは。
謝允当人はもう、全く表舞台に立つ気はないけど、未だ擁立しようとする旧臣の存在がある、だから身分を隠して放浪して、こっそり海天一色を探ってたんでしょうけど。
となれば今回のことで、兪聞止にとって邪魔な政敵は死んだも同然。今回の四十八寨攻めにも収穫はあった。ただ、どうして四十八寨のために命を張ったのか。その狙いは海天一色ではないか。だとすれば、いずれ配下が水波紋の品を奪いに来るはずだと、沈天庶は読んでますが。
海天一色の品だの水波紋の品だの、名称が分かり難いんだよなー。
水波紋の品と呼ばれていたのは、霍家堡(かくかほう)の慎独印(しんどくいん)だけだった気がすると思ったんだけど、山川剣の鞘も、青龍主が水波紋の品だと見せびらかしていたらしいんだよねー。とするとやっぱり、海天一色の品は隠されている物のことで、水波紋の品がその鍵か。
大荘主の傷が癒える頃には水波紋の品は奪われているかもしれないとか言って、沈天庶から、さすがにもう面倒くさいなコイツと思われたのかもしれない兪聞止(笑)
信じられぬというなら他を当たってくださいと言われてしまい、今、地煞に手を引かれてはいかんと慌てて、ほんの冗談だと誤魔化して去っていきました。けっ、小者め。
四十八寨では、たくさんの戦死者達を埋葬して、お葬式。
塞が守られたのは、みんなが命がけで戦ってくれたから。我らはこの恩義を永遠に忘れぬ。
当主の言葉に、塞規を唱和するみなさん。
張博林、すんごく力入ってたから、やっぱり相棒は亡くなっちゃったんだね。
夜。1人で外に立つ李瑾容は、謝允を呼び出していました。
謝殿のお陰で地煞を退けることができた、感謝するって、にこやかに言う李瑾容だけど、結局言いたいことは、でも早く出て行け。
ちょっとだけ、誰に師事したと聞いたり、顔色が悪いぞと言ったりしたけど、謝允も全部誤魔化しましたからねえ。恩人には違いないけど、これだけ隠すってことは、何を抱えているか分からないって判断になるよね。当主としては、これ以上娘に近付けたくないと思ってもおかしくはない。気付いている周以棠(しゅういとう)なら、少し違う判断を下しそうですが。
下山の令牌を手渡されてしまって、早々に別れの挨拶をされちゃう謝允。
ただ謝允も、娘さんはあなたに認められようと努力しています、時には褒めてやってくださいと、それだけは伝えました。
帰り道、邪魔者扱いか、そろそろ去らないとなーって言いながら、ちょっと寒そうに腕組みをした両手で二の腕あたりをぎゅっとするんだけどね、これ、毒の作用なんですよ。出て来ちゃったんだなあ。
目を覚ました周翡。
点穴で眠らされたということは、また逃げる気じゃと、謝允を捜しに。岩陰に隠れているのをあっさり見つけて詰め寄り、その手を引いて静かな水辺に連れて行きました。
あなたと一緒に海天一色を探すと言うと、なぜだと謝允。
災いの元だからよと周翡は言います。
10年前に塞が襲われたのも、今回の戦いも海天一色のせい。災いの元を断つまで安心できない。
それは危険だと言う謝允だけど、周翡はあなたがいるって言うんだ。あなたは福の神みたいなもの、一緒に幾度も危機を乗り越えた、怖くないって。
言葉の出ない謝允です。余命いくばくもない状態になっちゃってるしねえ。
できることなら、君とここにいたい。
世間を離れて気楽に生きてみたい。
そう言った謝允に、でも海天一色を探すんでしょう?と周翡は聞きます。
謝允は、それは私の本意ではない、やむを得ないのだと。
言ってみれば、親族の尻ぬぐいみたいなもんなんだよねえ…気の毒に。
周翡は謝允に贈り物があるんだけど、まだ出来ていないから1日待ってと言いました。
贈り物を待つなんて聞いたことがないと言いながら、謝允は周翡にありがとうと。
帰り道、仲良く手を繋いで歩く2人です。今までの出来事がいろいろと流れて。
やだわーもー、走馬灯かい。
でもこうやって改めて見ると、お気楽に軽口叩いて一緒にいられた時間って、今となっては貴重だったのね。周翡は始終ツンツンしてたけども。
それがようやく素直になれたというのに。
周翡は前途ある継承者。私は宿命に逆らえぬただの砂粒だ。
別れの時が来たな。
そんなモノローグを残して、翌朝、謝允は消えました。
それに気付かず、周翡は頑張って自分で刺繍した小袋を手に謝允の客房に向かうのですが、応答がありません。そこに呉楚楚が、李瑾容から一緒にお使いを頼まれていたと呼びに来たので、部屋の中をあらためずに行ってしまうんだよねえ。
周翡は呉楚楚に長命鎖を返そうとするんだけど、武芸の出来ない呉楚楚では危ない、出歩く周翡では危ないと、結局李瑾容に託すことになりましたよ。
その頃、謝允は水辺で笛を吹いていました。周以棠を呼びに来た時の、安平曲。
もう塞は出てしまったんだろうね。
さて次回は、霍家堡が滅煞大会を計画、零陵(れいりょう)という街にみなさんが集結します。久々の霓裳夫人も、眉毛皇子も来るのよー。そして周翡も、そこで謝允を捜します。
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