あらすじ
周翡は紀雲沈から文闘で北刀の断水纏絲を伝授されていた。謝允たちは洞窟の入り口を塞ぎ見守っていたが、青龍主の配下たちに居所を突き止められてしまう。やがて青龍主が現れ、周翡は紀雲沈が力を回復する時間を稼ぐべく交戦する。北刀をも取り入れた周翡の進歩の早さに圧倒された青龍主は、周翡を始末しようと攻撃。だが、青龍主がかつて殷聞嵐(いんぶんらん)夫人の物であった護身衣を身に着けていることに気づいた謝允は、海天一色(かいてんいっしき)の話題を出して、青龍主の動揺を誘う。
ドラマ公式サイトより引用
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ネタバレ感想
周翡と紀雲沈(きうんちん)は未だ文闘中。
そこに、入り口に積んだ石を崩し、とうとう青龍主の銅鑼隊が来てしまいました。
ただ彼らは盲目で戦闘要員ではないため、目の前に立たれても意外と落ち着いてる謝允(しゃいん)。自分が足止めをするって言うんだけど、殷沛(いんはい)は、耳の良さが常人とは異なる、侮るなと言います。
それを聞いた銅鑼隊は、おまえまだ生きていたのか、主に引き渡して処分して頂こうってさ。でもその前にこの2人だと言う銅鑼隊に、謝允は得意の軽口戦法。銅鑼陣の仕組みを知っていて、弱点にも気付いているようです。おまえが教えたなと言われた殷沛は、バカ言うな、仲間じゃない、点穴で動きも封じられていると言い返します。
そこで謝允、仲間じゃなくたって、今は組まないとダメなことくらい、わかるだろう?って。ま、殷沛も、それは理解してるよね。謝允達が負ければ、自分の命もない。
だけど耳が良いというのは、相手の力量も計れるってことのようで。謝允は、武力が足りないと言われてしまいます。ならば試してみるかと言ったところに、青龍主登場だ。うへえ。
でも同時に、周翡と紀雲沈が目を開けて立ち上がりましたっ。間一髪。
周翡が青龍主の前に立つと、紀雲沈は後ろに座ります。捜魂鍼(そうこんしん)を使うんでしょうね。その間、周翡が時間稼ぎをすると。
青龍主は周翡をスカウトしてますわ。よしよし、もっともっと喋って時間をお使いっ。
話しながら近付いてきた青龍主の喉元に、剣を突き付けた周翡。始まってしまいました。
そっと後ずさる謝允がカワイイ(^m^)
捜魂鍼を出した紀雲沈を、殷沛が横目で見ているよ。知ってるのかな、これの効果。
ああ、きっと知らないな、小娘ひとりに相手をさせるとはって、嫌味言ってるから。
紀雲沈は、黙って頭に鍼を刺していきます。
周翡は、枯栄手の手技も断水纏絲(だんすいてんし)も蜉蝣陣(ふゆうじん)も破雪刀も、全部組み入れて戦えるってことだよね。考えたらこのわずかな間に、すごい進化。
そのことに青龍主も気付き、これ以上進歩はさせぬってさ。
戦う2人ですが、周翡、結構優勢なんだよね。青龍主の胸に何度か剣が当たるんだけど、青龍主は下に刃物を通さない護身衣を着込んでいました。
周翡を止めた謝允は、話し出します。
かつて、ある蓬莱の匠は、その神業で優れた兵器を生み出し、兵器以外にも暮雲紗(ぼうんしゃ)を作った。非常に軽く、着れば無敵になれる。その暮雲紗はおそらく山川剣殷聞嵐(いんぶんらん)夫人の物では?閣下にはきつ過ぎるようだ。
蓬莱というのは地名。後で分かりますが、謝允にも深い関わりのある場所です。
何が言いたいと言う青龍主に、謝允は、興味深いだけだと言います。
殷家の全てを手に入れても、第二の山川剣にはなれぬ。
何を知ると青龍主。
何でも知る。海天一色もな。
その言葉に、青龍主は目を見張ります。
謎が多過ぎる海天一色。それを知る人物を、青龍主は殺せないってことか。
ちょいと休んだ周翡がまた前に出ますが、スタミナと力の点では、青龍主の方が上だねえ。それを謝允が体を張って庇うと、青龍主は寸前で刀を止めます。やつは私を殺せないと笑う謝允。
青龍主は呉楚楚に目を向け、そちらに走り出しました。
呉楚楚の首を絞める青龍主。腕に打撃を受けた周翡を治す謝允。
そこでようやく、紀雲沈が動きました。
青龍主と呉楚楚の間に入って助け、呉楚楚を遠ざけます。
紀雲沈は、殷家の人々を殺したのは本当におまえかと聞きます。
だから何だという青龍主。
私にも関わりがある、答えを確かめた以上迷いはない。
戦い始めた2人を見ながら、殷沛の元に集うみなさん。
一番見たいのは青龍主の死だろうという謝允に、さすが謝殿は賢いと殷沛。手を組むべきだと言われ、手を組むと決めた以上、力は尽くすと言います。
捜魂鍼について聞く周翡に、謝允は後で説明すると言って、殷沛の点穴を解かせました。
戦う2人。
そういやあ、青龍主の部下達ってどこ行ったんかね?
周翡は、殺気とは荒ぶるものかと思っていたけど、これが本当の殺気なのねって。
極めて微かで平坦、表には現れず、でも至る所に存在する。
本物の殺人剣だと言った謝允は、でも捜魂鍼は効果が表れても長くはもたないと。
それを聞いて、殷沛が参戦しました。様子を窺う周翡。
紀雲沈に、捜魂鍼のリミットが近付いてきたみたい。
劣勢ながらも殷沛は、貴様に暮雲紗は似合わんと言って、なんとか暮雲紗をむしり取り、周翡と叫びます。周翡は謝允に間に合わせの剣を渡し、紀雲沈が自分の刀を周翡に投げ、暮雲紗のない青龍主を切り捨てました。
おおお、即席にしては、良い連携~。
座り込む紀雲沈の傍らで、謝允が言います。
彷徨う魂を捜し、亡霊となる。捜魂鍼、またの名を大環鍼(だいかんしん)。
関外に伝わる秘法で、廃れたものを復活させる。重い病も、死に至る傷も、覆い隠せる。ただし。
その後を紀雲沈が続けました。
起死回生の時間は3刻のみだ。
つっと殷沛が目を逸らします。どんなに恨んでいたとしても、育ての親なのよね。親子だった時間は2人だけが知るのみだけど、あれだけ後悔していた紀雲沈は、いい育ての親だったことでしょうよ。
紀雲沈は、死を前にして周翡と手合わせできた、断水纏絲を伝えられて満足だと言いました。北刀でも南刀でももう構わない、覚えているのは殷聞嵐(いんぶんらん)のかつての言葉。
あなたはこれから、剣の山、火の海を越え生きる。私はただ若者の前途を断ちたくなかったのだ。
紀雲沈は、阿沛、すまない、私にできることはこれだけだと言います。
殷沛も泣いてるんだよねえ。この子にもちゃんと情が残ってるのは、今までの様子で分かってはいたけど、意固地だからなあ。
希望と野心に燃えていた若かりし頃を思い出しながら、紀雲沈はこと切れました。
その手に刀を戻す周翡。
立ち去ろうとした殷沛を、謝允が呼び止めます。
紀殿と共に青龍主を倒し、恨みは晴らしただろう。では十数年の育ての恩はどう返す?
みな死んで、願いはかなったでしょうと周翡。
おまえも海天一色を?と聞いた謝允に、私のすることに口を挟むなと殷沛。
まだ何かする気かよー。
殷沛は、暮雲紗を手に、これは殷家のものだが、もう必要ないと言って、呉楚楚に渡しました。いらなければ捨ててくれ。そう言って去って行きます。
優しくして貰ったからねー、呉楚楚には。この人なりのお礼かな。
周翡達が紀雲沈を埋葬して別れを告げている頃、李晟と道長は斉門の禁所にたどり着いてたみたいですよ。
道長は李晟に、なぜ祖父や父と同じ破雪刀ではなく、双剣を使うのかと聞きます。
李晟は昔から、見るもの全てを気に入り学びたがる子供で、双剣も見た時に単剣よりすごいと思ったから、瀟湘派(しょうしょうは)の双剣剣法を学んだんですって。瀟湘派って、王夫人のとこだよねえ。
その後、南刀を学びたくても伯母に言い出せず、今に至るまで進歩がありませんと言う李晟。自覚があるだけで素晴らしいと道長。
道長の李晟への評価は、ある程度、よいしょも混じっていたようにも思えるけど(だって今、この子手放したら、斉門の技を伝える候補がいなくなる)、だとしても、李晟には、こうして手放しで褒めて貰える、認めて貰える経験が必要だったんでしょうね。道長も、思ったより適性があって、内心本当に喜んでる気もするし。
道長は、実際のところ、家伝も門派もたいして重要ではないし、李徵の孫だからといって南刀が必須な訳ではない、漁師の子だからといって漁ができるとは限らない、それがどういうことか、己に問いかけるのだと言いました。
おまえの剣法は、思い切りが足らず潔さがない。雑念が多過ぎるからだ。特に双剣なら、超人的な集中力が必要。
あー。ねー。いつも他人と比べてばっかいるからね。人の目にどう映るかとか、体裁とかプライドとか。自らに集中してないから。
道長は、自分の教えた剣法を徐々に習得して欲しいと言いました。
李晟は教わったのは陣法だけですよと言いますが、天下万物の理はただひとつ、陣法はすなわち剣法なり、剣法もすなわち陣法、おまえの理解次第だと道長。
ああ、そうね、周翡は道長から蜉蝣陣を学んで、すぐ自分の刀法に結びつけたっけね。
これが道長から李晟への、餞の言葉でした。道長は諸国を放浪すると言ってますが、この顔は何か目的がありそうよ。
さて、こちらは無事に外に出られた周翡達。じゃれてる2人の後ろの呉楚楚の顔よ(笑)疲れ切ってますな。
広い牧草地の川べりで休憩しようとする3人。謝允が先に走って、お嬢さん2人のために甲斐甲斐しく準備している間に、周翡はまた少々具合が悪くなります。枯栄手の気を完全に飼い慣らしていないうちに、断水纏絲を習得したり、青龍主と戦ったりでしたもんね。一旦はおさめますが、後々来そうだな。
もう青龍主のような敵とむやみに戦うなって言う謝允に、一緒に臆病者になれと?って言っちゃう周翡。私をそう見るのかって、背中を向けた謝允を追おうとした周翡に、また異変。
気付かない謝允は、壺に草花を飾って、即興で詩を詠み、タイトルは「死を恐れる」だと言います。周翡は慌てて、さっきのは言い間違い、あなたは臆病者じゃないってフォロー。嬉しそうな謝允。
いやあ、あの周翡がフォローの言葉が言えるようになったー。人の気持ちを考えるようになったー。
呉楚楚が、紀雲沈に応えて無理な勝負をしたのはなぜと聞きます。
周翡は納得できないのよと言いました。
悪人は長い間、得意げにのうのうと悪事を隠そうともせず、大手を振って生きている。なのに善人達は恰好の標的にされ、怒りの声も上げられない。
謝允は、次に書く物語は逃亡兵の話にしようと言います。死を恐れる臆病者は英雄より物語になる。
わかったわよー、いつか機会があったら世に知らしめてあげる、謝允は勇敢だってって周翡。よっ、それは有難いって謝允。こういう何気ない軽口で和む感じが、今まで全然周翡にはなかったもんねえ。思えばこの子も、随分ととんがってたワケだ。
その逃亡兵の話を聞かせてよと言われた謝允は、思い出すように話し出します。
これは本人の話だわねえ。
逃げる前、その男は自分こそが英雄だと思っていた。故郷に錦を飾り、愛する人を娶るのだと。だが男は英雄になることなど、望まれてはいなかった。朝廷にとって、敵を誘い込む餌でしかない。死ねば任務が完了する。だから男は逃げた。
周翡も呉楚楚もちょいと気付いたでしょうね。朝廷って言葉も出て来たし。
回想シーン。兵達が転がり、ところどころ燃えている戦いの後。
鎧の腹に矢が刺さったまま横たわっていた少年が、剣を支えに立ち上がり、矢を引き抜いて慟哭します。
導師のような感じの手に背中をとんっとされて、瘀血(おけつ)を吐いた少年が目覚めると、傍らに手紙がありました。
安之(あんし)、我が巧力を駆使し、毒はお前の経脈に封じた。今後武芸は使えない、だが無事、生き続けられる。
安之と呼ばれた少年は、洞窟内に作られた部屋を飛び出し、砂浜に駆けだします。多分あの導師のような手の人は、自身の命と引き換えに、安之の命を救ってくれたのでしょうね。
そしてこの場所が、実はちょっと前に謝允の言っていた「蓬莱」なんだよね。
と、この回想シーンは言葉にはしていないみたいよ。
謝允がそれを思い出して、ぼーっとしてたみたいよ。
周翡につんっとされて、それで逃亡兵はどうなったのと聞かれ、我に返る謝允。
どうもしない。苦労して故郷に帰ったが、愛する人なは会えなかった。
どうして?
相手は水草の精だから、鯉に乗って旅立った。
瞬間の周翡のテレッ!
ちょっとびっくりしたな。こんなに分かり易くなるとは。
謝允ですら、ん?あれ?な顔になってます(^m^)
気まずくなって、食べ物を探すって立ち上がった周翡は、そこで倒れてしまいました。
未だ、2つの気が暴れていて、脈が不安定なんですって。衡陽(こうよう)になら、救える人の当てがあるんだそう。ただ、旅に出ていて不在かもしれないと。
それでも、目的地は衡陽となり、周翡を背負って急ぐ謝允。楚楚たん、がんばれっ。
さて、久々の聞煜(ぶんいく)将軍。山の中を、ひとり警戒しながら進んでいます。
そこに謝允達が鉢合わせ。丁度良かったんだけど、軍営に帰ろうという将軍と、軍医には治せぬという謝允で、ちょいと言い争い。将軍が心配してくれてるのも分かるけど、引かないので、周翡の命が危ない、そなたに何ができると言い放ってしまう謝允。
ようやく納得してくれた将軍に再び呉楚楚を託して、周以棠(しゅういとう)の元に送らせ、謝允は先を急ぎます。
周翡は、子供の自分が父親の周以棠に背負われている夢を見ていました。今日は父上の背中が硬くてゴツゴツしてる、すごく痩せたみたいって。ま、若いですし?
以前と違って心地よくないって呟くと、我慢してくれ、雲よって。それを聞いて、あなただったのと気付く周翡。なんて呼んだ?って聞かれて、娘ができたら、雲と名付けるつもりだった、私を父上と呼んだしなーって謝允。あら、いい名前じゃない?ゆんちゃん。
四十八寨では、李瑾容(りきんよう)が周以棠宛てに伝書鳩を飛ばしていました。もう5通目らしいけど、返事は来ないみたい。李瑾容は馬吉利(ばきつり)に、自分の代わりに下山して欲しいと頼みます。そこに、近くで呑気に果物を食べていた李妍(りけん)が縋ります。
兄上も周翡も山を下りてるのにー、私も一緒に行きたーい。
先にはトラブルしか見えませんがね。試験に合格して山を下りた2人ですら、すっかり消息を絶っているんだもん。この子なんか一緒に連れて行ったら、爆弾抱えて歩くようなもんなのに、馬吉利も李瑾容も、まー信じられないくらい、甘い甘い。
伝書鳩の手紙は、地煞(ちさつ)山荘の沈天庶(しんてんしょ)に燃やされていました。
出す頻度が高まっている、李瑾容も我慢の限界のようだって。近々動きがあることを想定されちゃってる。
やっぱりこれ、寇丹(こうたん)が来る情報をシャットアウトして、沈天庶が出す情報を止めて、焦れた四十八寨を動かそうとしてるんだよね?
沈天庶は、二荘主、谷天顕(こくてんけん)に準備をさせ、自分もまたついでに衡陽に行って、敵と会って来よう、だって。周翡がこんな状態の時に、沈天庶まで来るのかー。
李晟が四十八寨に向けて山道をひとり歩いている時、先を急ぐ谷天顕を目撃してしまいます。
先を急いでいること、衡陽で待つ人がいることを聞く李晟。
あ、そうそう、谷天顕役の范哲琛(ファンジェチン)さんは、声優さんでもあって、沈天庶の配音も担当されてます。おおー、違う違う♪と聞き比べてしまいました。確かにとっても良いお声。
琅琊榜(ろうやぼう)の蒙挚(もうし)将軍の配音も、この方なんですよ。琅琊榜2にもちょいと出てらしたし、明蘭にもいたねえ。恐妻家の将軍(^m^)
聞煜将軍と呉楚楚も、山道を歩いていました。漁師が仕掛けた落とし穴に気付いた将軍は、その場に呉楚楚を残し、進路を確かめてくると行ってしまいます。
そこに、李晟が現れました。李晟は四十八寨で、呉楚楚の似顔絵を見ています。
君は呉将軍のご令嬢か、俺と周翡は君の似顔絵を…と言って気配に気付き、説明している暇はない、地煞がいるから隠れてと呉楚楚を隠し、呉楚楚に剣を持たせて自分は出て行きます。
李晟はわざと自分から落とし穴に飛び込み、わあっと声を上げました。
その声を、地煞と聞煜将軍が耳にします。
地煞に引き上げて貰った李晟は、わざと顔を歪めて、自分は近所の漁師だと告げました。
谷天顕には巨豹って二つ名があるのか。谷天顕の人を観察する目は鋭いですな。嘘がバレなきゃいいけどねー。
さて、次回は、衡陽でのいざこざ。
謝允が白髪のおじいさんに化ける回~(^m^)
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