あらすじ
常巍が死んだことで、父の冤罪(えんざい)を晴らす手がかりを失った蘭珏は、悲嘆のあまり胃病を再発させる。食べ物を口にしない蘭珏のために、張屏は陳籌と2人で蘭(らん)府に押しかけ、料理の腕をふるって食事療法に没頭する。命の恩人の蘭珏への恩返しに、高価な薬を買おうと薬房を訪れた張屏は、店員が調合している生薬が、死んだはずの玄機が服用していた動悸(どうき)の薬と分量までぴったり同じであることを発見。玄機が生きているのではないかと疑う。
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ネタバレ感想
すっかり胃にきちゃって、ご飯を食べない蘭珏さん。
多少は食べないと、体力が持たないわよ。ただ、旭東(きょくとう)に言われても聞かないんだよね。旭東は使用人だから気を遣って主人には強く出られないし、蘭珏は普段から命令する立場だから、いらない、で終わっちゃう。
なら誰がいいか。ふふっ。いるじゃん、空気読めずにグイグイできる人がっ(^m^)
そこに、王硯さん。
病欠していたらしい蘭珏は、朝廷の様子を尋ねます。
態度には出してないらしいけど、柳太傅(りゅうたいふ)を断罪するつもりが子飼いの玄機(げんき)を断罪する羽目になった皇太后が怒っていることを、朝廷のみなさんはみんな分かっている模様。ピリピリしてそうだなあ。
蘭珏の胃痛は、絶望だった訳だねえ。
皇太后の怒りを買い、臣下の分際で陛下を利用したから、もう礼部尚書は無理。使節として南棟国に行く望みは潰えた。摩籮村の件を知る人も死に絶え、手がかりはあの笛だけ。でもそれについても見込みは薄い。蘭林の冤罪を覆す道はほぼ断たれた、と。
王硯さんは励ますけど、まあ、こうなっちゃってる人は、ひとまずとことん落ち込まないと、前は向けないかもね。
そこへ、南方へ派遣していた使用人が戻ってきたんだけど、摩籮村の場所さえも、もう分からなかったらしい。以前は案内人がいたものの、村人達もあの事件で全滅し、この20年で案内人たちも全員亡くなってしまってた。笛のことも、近隣の長老達にも分からなかったみたいよ。
万策尽きたって感じね。
蘭珏は、部屋の中にある名前の書かれていない小さな仏壇に抹香をあげてました。
逆臣だからね、堂々と祭ることはできないんだね。
私は役立たずで、まだ堂々と墓碑を建てられない、お許しくださいと叩頭する蘭珏。
この20年、冤罪を晴らすことだけを願って生きてきて、不本意なことにも手を染めたけど、これでは生きていても意味がないと嘆きます。
そこに、ありますと張屏が入ってきました。
生きていれば希望はある。
そうなのよ、死んでしまったら、諦めてしまったらお終いだけど、生きてさえいれば、この先にはまだまだ未知の世界が広がってるんだってばー。
張屏は、再度常巍(じょうぎ)の家を調べたらしいんだけど、指示した人物の手がかりは見つからなかったらしい。それでも、何か別の手立てを考えると言います。
でもすっかり、もう何もないんだもーん、もう全部無駄になったんだもーん、ふーんだ(駄々)になってる蘭大人には響いてはいませんが。
張屏は、20年前のことは冤罪かどうかまだ分かりませんが、必ず真相を突き止めますと仏壇に向かって叩頭しました。
翌朝。蘭府に朝からやって来たのは、張屏と陳籌(ちんちゅう)。
元気のない蘭珏を、食で療治するって、食材持参で(笑)
連れてきたニワトリ、次の瞬間には丸茹でにされてたよっ(^m^)
張屏と陳籌は、麺を作ったりお粥を作ったりたくさんの小皿におかずを作ったりして、蘭珏が何をどれだけ食べたかを記録します。
2人にそばでじいっと見られながら記録されてる蘭大人。結構な圧だよね(笑)いらないと言えずに、仕方なくちょいちょい食べ始めましたわよ(^m^)
蘭大人は、野菜のおかずとかより、豆の煮たのとか、山楂糕(さんざしこう)みたいな、柔らかい甘味がお気に召したらしい。
それでも充分。口から食べ物を入れれば、人はそれなりに元気になるもんよー。
陳籌がつまみ食いしたらしい山楂糕をぺとっと歯にくっつけて笑ったのは、うん、まあまあご愛敬。
その頃、張屏は部屋に籠って今までの出来事を整理していました。
埋葬人と常巍に嘘を言って唆したのは、もしかしたら同じ人物かもしれない、と。
ご機嫌で蘭大人を案内してきた陳籌が部屋に入っても、摩籮村への地図に線を引いたりしている張屏は、集中していて気付きません。
陳籌が声をかけようとしたのを止めた蘭珏は、邪魔しないように、しいーって、抜き足差し足、部屋を出て行きました。
これだけ一生懸命に真実を解き明かそうとしてる姿を見たら、蘭大人もいつまでも悲嘆にくれてる場合じゃないでしょーよ。
翌日、薬屋に蘭珏の薬を買いに来た張屏と陳籌。これは何度も命を助けられた恩返しだと、張屏は旭東にお金貰って来なかったのね。当時だって、ちゃんとした薬屋で処方される漢方薬は高かったでしょうに。
でもそこで、張屏はこの間、玄機の家から旭東が探してきた動悸の薬と同じ処方箋を見てしまいます。
あれは、他の持病も持っている玄機だけの処方だったはずなのに。
じゃあ、死んでない?
時間を稼ぐために、追加料金を払って蘭珏の薬をその場で煎じて貰っている間に、件の薬を引き取りに来た人物が玄機の家の家令だと気付いた張屏。
後をつけていくと、案の定、玄機府へ。
屋敷では、引っ越し準備をしてるみたいな感じですよ。
張屏は、蘭珏を呼んでくるよう陳籌に頼みました。
やって来た蘭珏に、初七日を終えてすぐ屋敷を畳むのは変だと言う張屏。
そして3人はそれぞれ役割分担。
改めて弔問のテイで蘭珏とお悔やみの品を持った張屏が正面から尋ね、変装した陳籌は、さっきの薬に猛毒が混じり込んでいたから回収に来たと薬屋の使いの役で。
陳籌の話を聞いた家令が、慌てて薬を取りに奥の建物に入って行くのをこっそり付けた蘭珏と張屏は、その建物の中に隠し部屋があるのを突き止めました。
ただ途中、引っ越し荷物を運んでいた男を、張屏は振り返って見てましたね。
どこかで見覚えがあるのかな?
家令が出て行った後、部屋に入った2人。
いろんな書物や蝋燭と糸を使った変な装置みたいなののある、おかしな部屋。
家令が入って行ったのは、壁際の本棚の隠し扉。
蘭珏は、傍らに八卦のカラクリがあるのを見つけます。どうやらこれが隠し扉の鍵らしい。
試しに動かしてみると、張屏が手にしていたお椀みたいなのに、部屋の片隅から矢が飛んできました。あっぶねー。
うっかり間違えて回すと、部屋にいくつかある隠しボウガンから矢が射られるらしいわよ。
注意して違うやり方を試すと、本棚は左右に開き、地下への入り口が現れました。
張屏は部屋にあった燭台から蝋燭を取って、蝋燭を刺すトンガリを武器代わりに、蘭珏には石の灰皿みたいなのを鈍器代わりに渡します。
とは言っても、2人とも腕力はからっきしだからなー(^m^)
中に入ると、カラクリ扉は勝手に閉まってしまいました。
こういうの怖いよね。毎度思うんだ、奥に入る前に、先に扉を開ける仕掛けの目星をつけとくとか、扉が完全に閉まらないように何か噛ませておくとか、なんでしないのだろう、と。
はいはい、ドラマドラマ(^ー^)m ではあるんですがー。
でも少し入ったところで、2人は後ろに何者かがいる気配を感じます。
だけど、まずはただ脅して逃げてったっぽい。更に地下室の奥では、人影が動き回ってる。
蘭珏が、おまえが死を偽装したと既に上奏させたと言うと、玄機は刀で襲ってきました。
蘭珏はあっさり吹き飛ばされたけど、張屏がなんとか殴って刀を手放させます。
今度は張屏が組み敷かれたところ、蘭珏が拾った刀を、後ろから玄機に突き付けました。
非力とはいえ、さすがに2人がかりだし。玄機も武官じゃないし。良かった良かった。
私にはなんの恨みもないはずだと言う玄機に、蘭珏は捕らえに来たのではない、摩籮村の一件を聞きに来たと言います。
でもさ。この玄機ってヤツは、この期に及んでも保身で、自分に都合よく話を歪曲させます。
ま、今までずっとそういう生き方をしてきたんでしょうし、刀を突き付けられても、相手が知りたいことを正直に話すようなタマじゃないと思うんだけど。
最初は蘭林は敵と結託したと言い、父はそんなことはしない、事実だけを言わないと陛下の前に引き出すと言われて、観念したみたいに言い直しても、それだってまだ嘘っぽいもんなー。
でも意外と蘭大人、素直に信じ込んじゃうんだよねえ。策略は得意な癖に。張屏のほうが冷静だわよ。
その頃、あのカラクリのあった部屋では、急いで戻った家令が、何者かに殺されていました。
ああ、もう1人いる。こいつは玄機を狙ってるんだろうか。
狡猾で残忍な摩籮族は南棟の間者で、しかも妖術を使う。蘭林は妖術に惑わされて南方に行き、軍の機密を暴露したため、南征軍は全滅した。だから直接的な原因になったにしても、蘭林は冤罪。
当時、玄機のいた呪禁科(じゅごんか)には摩籮族に対抗できる呪禁師がいたため、何かおかしいと気付いた蘭林は玄機に助けを求めた。それで玄機は摩籮族討伐のために向かったが、ひと足遅く、南征軍は全滅し、蘭林の売国の罪は決定した。
これが言い直した玄機の言い分。
蘭大人は、すっかり信じて刀を下ろしてしまいます。
人はさあ、自分がこう思いたいと考えている内容を耳にすると、一も二もなく信じてしまうんだな。
今の話を陛下と皇太后の前でしろと取り乱す蘭珏に、張屏はこの話は疑わしいと言います。
この人、8話で、王硯と共に摩籮村事件の公文書見てますからね。
もし本当に摩籮族が南棟の間者で、それを成敗しに行ったなら、公文書にもそう記載があるはずだと。
玄機が討伐に向かっただなんて、一切の記載はなかったわよ。突然空が赤くなって、村人が硬直して全滅したって不思議話だけだったわよ。
三度目にようやくホントのことを言うんでしょうかね、コイツ。
玄機は、軍の機密が漏れたのは私のせいだと言いました。
呪禁科に、摩籮村の巫女を招き入れたのは自分だから。その責めを逃れるため、村を滅ぼした。
天灯の常巍と、毒薬の埋葬人を連れて、山の上から摩籮村を見下ろしていた玄機。
摩籮村の全滅を天罰に見せかけるために、天灯に爆薬と毒を仕込み、村の上空で爆発させた。
2人がその後、身を隠していたのは口封じを逃れるため。
でも20年経った今、普請現場に常巍がいたことに、玄機は気付いていなかった。心臓の病気で高所には行けなかったから。
ただ鳳凰の頭の紛失は、皇太后が柳太傅(りゅうたいふ)を失脚させる手助けをする好機だった。
更に、常巍が誰かに命令されて鳳凰の頭を盗んだことも、玄機は知りませんでした。
摩籮村の生き残りでは、と玄機。
復讐しに来たのだ、あの者は妖術で聖湖の湖面を沸き立たせたと。
その回想には、笛の音が響いてました。あの不思議な紋様の笛なんだろう。
てか、生き残りがいたんかーいっ。
地下室の周辺にも今、もう1人いるんだけど、摩籮村の件にも、未だ出て来ていないだろうもう1人がいる訳だ。ということは、この「もう1人」達は関係があったりするんでしょうか。でしょうな、多分。
千秋儀建造は、権勢を知らしめようとした皇太后と玄機の計画だったけど、鳳凰の頭が盗まれたのは、予想外だったってことかな。あんなの常巍にしかできないことだけど、常巍が現場にいたことを知らなかったんだもんね。
あ、それが常巍だってことは知らずに、頭が盗まれることは知ってたのかもしれないか。誰か分からないところから密書が届いて、みたいな。そんなの信用してなかったとしても、事実として鳳凰の頭が盗まれてしまったから、それに乗って柳太傅を失脚させようと企てたって話なら、理解できます。
でも、張屏と蘭珏、王硯と皇帝が介入して、柳太傅を陥れるのは失敗、逆に自分が追われてしまった、とな。
で、そこには、別の思惑が存在している。
だから玄機はそれを、村を滅ぼした自分への復讐だと考えた。うーん、自分への、じゃないかもしれない。玄機の動きは、ただの道士だった人間ひとりができることじゃない気がする。「自分達」への、かもね。
もしかして、その思惑の主は、今までの事件の裏にもいたのかもしれません。けど、ここに来て、その存在が浮かび上がってきたってことね。物語は丁度中盤ですよぅ。
コメント
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初めて訪問してます
中国ドラマ詳しい方に質問すると、わかるかなと思い、以前見たドラマの題名や俳優さんが全く思い出せません
ただ、挿入歌が頭の中で聞こえて、気になります
内容は歴史もの、フィクション、主役は女性、剃髪ではない、準主役の女の子が途中で目が見えなくなる(宮廷?の刺繍とかをする仕事)そのこをひそかに想う男性がうさぎを贈る、主役の女の子は本当は地位のある人の子供で最後は悪をやっつけ幸せ掴む、草原の部族のシーンもあったととりとめもない記憶なのですが、みられらことがあるなら教えてほしです
コメントありがとうございます。
私もそう本数を見ている訳ではないので、そのストーリーに覚えはなく。すみません。
髪型から清朝ではなく、本当は地位のある人の子で、宮廷の刺繍の仕事というと「風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~」くらいしか、思い浮かぶものがないですねえ、ごめんなさい。しかも、このドラマは見ていないので、うさぎのくだりはあるのかどうか分からなくて。お役に立てずにすみませんm(_ _)m
突然、変なお尋ねしたのに早々にご返事頂きありがとうございます
準主役の女の子がチャオルースーだと思って作品を探したけど違ったようで…
中国ドラマ、はまりますよね。韓流見てても、中国の[はぅ]を聞きたくなります
ほんと、ありがとうございました