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君子盟 第8話「洞穴の黒い影」あらすじとネタバレ感想

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君子盟
画像出典 Tencent Technology (Beijing) Co., Ltd
目次

あらすじ

楚啓児が殺された事件と、古書に書かれた伝説との関連に気づいた蘭珏と張屏の前に、新たな犠牲者が現れた。封(ほう)家の四つ子の兄弟が殺害され、1人の死体と、残る3体からも頭部と6本の腕が持ち去られていた。殺害現場へは外からの侵入が難しいため、室内を調べていた張屏は、隠れた地下道があることを発見。犯人がそこから死体を持ち去ったと推測し、蘭珏と共に後を追う。地下の暗渠で洞穴を見つけた2人は、そこで黒衣の怪しい男の姿を目にする。

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君子盟 2024.7.10現在のリンクです

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ネタバレ感想

殺されてしまった無名閣の封(ほう)兄弟は、丁度六聖賢の絵の修復を手掛けていたところでした。
赤い顔料に毒が混ぜられており、遺体は1体が消えていて、残りの3体も頭と両腕がないんだと。
六聖賢の莫日根(ばくじつこん)に見立てるためね。
ならば、今は保管されている楚啓児(そけいじ)と孫神医の遺体も集めたいはず。
医聖の翁兀勒(おうごつろく)、舞聖の阿納日(あのうじつ)、知聖、頭が4つある莫日根。
以降狙われるのは、農聖の賛桑(さんそう)、典獄の聖、悪を裁く、烏尤(うゆう)、楽聖の羅那錦(らなきん)ですね。
捕まっちゃってる龔毓貞(きょういくてい)が、楽聖の羅那錦かもしれないから、残るは2人かも。

四兄弟が修復していた絵の上には、驚堂木(きょうどうぼく)って木と絹の布片が置いてありました。
次のターゲットのヒントかもと考える張屏。

残されていた3つの遺体は、毒で殺されたのち、血を全て抜いてから切断されたのだそうな。
血の痕跡はないものの、遺体にはなぜかノミに刺された後があったと。清潔な無名閣なのに。
建物の外には護衛もいるこの屋敷、抜いた血を捨てたり、切り取った遺体を運んだりできるのは、建物の中に何か秘密があるはず。

張屏は、書庫の奥に、隠し通路の入り口を見つけました。そこは血の匂いでいっぱい。
王硯に連絡を頼み、蘭珏と旭東、張屏は中へ。
隠し通路の中は、頬紅を落としたところと同じような暗渠。都のあちこちに通じる水路が、地下に張り巡らされてるみたいね。
中には、血の流れる何かを引きずった跡。
だけど、その先には水が溜まってました。旭東を外に出し、水門を閉じさせる蘭珏。

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無事に水が引き、先に進んだ蘭珏と張屏は、物音のする先で、切り取られた腕や頭を発見。
その奥に進むと、そこは地下牢のようになっていました。
器や毒の処方箋なんかが残っていて、明らかに人がいた痕跡。
物音に飛び出した張屏と蘭珏は、そこにボロボロのマントを纏った人物が、導火線みたいなのに火を点けているのを見ます。

震天雷(しんてんらい)だと、蘭珏が張屏をひっぱった時、男が火を点けた爆弾は爆発。
崩れた岩や土砂に巻き込まれてしまったものの、ひとまず2人は無事。
急いでその場を離れて避難したけど、通路が塞がれてしまいました。

そこに悪あがきはよせと男の声。これが真犯人なんでしょね。
自分を悪霊だと言った男は、都に張り巡らされているこの水路の暗渠に長年住んでいる模様。
そんなところに住んでるヤツが犯人だから、4兄弟はコイツのノミに食われてたのか?もしかして。

こういう時に犯人が偉そうに滔々と語る、生死は表と裏、みたいな、謎かけめいた話は面倒くさいんだけど、ヒントがちりばめられてるんでしょうかねえ。
けどまあ、結局、全ての犯人はコイツ。
龔毓貞は最後の羅那錦なので、捕えてあるだけで殺してないらしい。
来た者は生きては帰れぬと言われ、打つ手なしかに見えましたが。

そこは張屏の頭脳です。
でもせっかく蘭珏が張屏の傷に気付き、不潔な場所だから傷口は覆ったほうがいい、お前は私を憎んでいるがここで死にたくはないだろう、なら力を合わせて…とか言ってくれてるのに、全く聞いてねえ(大笑)
蘭珏の言葉を遮って、分かったぞ!と立ち上がり、クマみたいにウロウロしながらだーっと話し出します。
犯人は六聖賢の降臨順に殺しているので、龔毓貞はまだ生きている。今なら、残りの2人も救えるかもしれない。

蘭大人、せっかく気遣ったのに、無駄だった…orz ってなってますが(笑)
張屏も、あ、いや…って、時々陳籌(ちんちゅう)の時にやっちゃうやーつーって感じで。蘭大人の話もちゃんと聞いてました、命を救って貰った礼を言います、て、すんごくきまり悪そうに、拱手(^m^)
蘭珏もそれを横目に見て、クスッと笑うんだけど、でも、龔毓貞の件は蘭大人が悪いんだからねっ!って言うことも忘れない張屏だよっ(笑)
どんな理由があってもと言った張屏の言葉の先を、あーあーはいはいな感じで、誤りは誤りだと続けた蘭珏。その無垢な心は世にも尊いと、嫌味を返しました。
ふっ。頭の回転の早い人達の口ゲンカ(笑)

残る2人も、その道で傑出した人物のはず。
蘭珏は、部屋に残されていた布片は、雲裳坊(うんしょうぼう)の作る赤霞鎏金緞(せきかりゅうきんたん)って特別なもので、呉という名人だけが織れる布だと気付きます。農聖はきっと、その人。

同様、残されていた驚堂木には、大理寺の印が入っていたと張屏。大理寺卿かも。
驚堂木って何かと思ったら、裁判の時とかに、裁判官がコンコンッとやるアレらしい。木槌バージョンと文鎮みたいな形の木片バージョンとあるのね。

なんとかしてここを出るのが先決となった時、張屏は、犯人は毎度、ヒントを残してきたから、さっきの話も謎かけかもと気付きました。
うお、めんどくさくてスルーした犯人の言葉、やっぱりそうだったのね。

生死は表と裏。死の味を知ってこそ、生とは何かが分かる。

そんな台詞でさあ、生門と死門があるはずだとか、遺体の火葬場の上に、煙の排出口があったとか、分かってしまう2人の頭脳。
というか、私には、犯人がそんなヒントをわざわざ残す意味が分かりませんが。

煙突みたいになっている中から叫んだ張屏の声を、外を捜索していた旭東が気付いてくれました。
王硯も駆けつけてくれていて、なんとか這い出した2人。
そのまま一目散に、王硯は雲裳坊、蘭珏、張屏は大理寺へ。

なんだけど。
張屏が憧れまくっていた大理寺は、なんだか、のーんきな空気が漂ってました。
陶周風(とうしゅうふう)という大理寺卿は、罪人達を集め、自分が作った教化教本を使って、意識改革の授業みたいなのをしてるんだけどさ。罪人達、ちーっとも悔い改めてない表情(^m^)

跳び込んで来た蘭珏と張屏は、丁度運ばれてきた赤い花を怪しいと遠ざけるんだけど、そこに毒は仕込まれてはいませんでした。
蘭珏から、命を狙われていますと言われてビビリまくる陶周風。
手を握って縋られた蘭大人ってば、イヤそーに思いっきり引き抜いてますわ(^m^)2回握られて、2回とも容赦ない(大笑)

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えいっ。握んなっ。

そこへ、雲裳坊に行った王硯が、ひと足遅かったと言って合流してきました。呉さん、気の毒に。
陶周風は王硯にも思いっきり縋ってます。
ふむ。張屏、憧れの大理寺のトップがこんなおじさんで、幻滅しなかったかねえ。
とはいえ、この人もこれだけの人じゃないんですが。

夜。やれやれって感じで、自宅に戻った張屏は、自分の家を覗いている人影に気付き、棒を持って近付くんだけど、それはご近所の馬おじさんでした。
南方国境の軍にいる息子から手紙が来たけど、字が読めないから張屏に呼んでもらおうと来たみたいよ。子易(しい)という息子からの優しいお手紙には、馬おじさんも張屏もほっこり。
でもそこで、馬おじさんは、息子に聞いたという南方の風説の話をしてくれました。

南方には20年前くらいまで、外界と関わらず山奥に住んでいた謎の部族がいた。その部族は人の魂を奪う能力を持つと言われていたが、ある日天罰がくだったんだそうな。
その夜、雷鳴が轟き、一瞬で明るくなった空に血の色の霧が広がって、部族は全員その場で硬直し、全身に亀裂ができて死んだらしい。

張屏は、その噂の事件を調べるために、王硯に協力を頼み、大理寺の公文書庫へ。
20年前なら、今の陛下が即位した年なんですって。
嶺南道越裳県摩籮村(れいなんどうえつしょうけんまらむら)というところの文書がソレでした。
永宣元年の7月。馬おじさんの話通りの事件があって、村人全員が硬直して亡くなった。当時その周辺は、山津波が桟道を破壊していて、復旧には数か月かかった。事件の原因は村人の邪術で、死んだのは天罰だとされたまま、結審。

王硯と張屏は、死因はあの毒だと予測はついているものの、天罰で終わらせてしまったなんてと驚いています。更に王硯は、当時、都から村まで何日を要した?と、何か思い当たることがあるみたいな顔ね。張屏を帰らせて、どこかに急ごうとするんだけど、張屏は、事件に関係することなら私が役に立つかもしれない、所要日程を算出できると食い下がりました。

2人は蘭珏と合流。張屏は地図を確認しながら、破壊された官道なら60日前後だったところ、90日前後かかったはずだと推測しました。
顔を見合わせる蘭珏と王硯。

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だけど2人はそれ以上、張屏と話を共有しようとはしませんでした。これは私事だからと、お前は大理寺で大理寺卿を見守れと帰されちゃう張屏。
蘭珏パパ、蘭林の当時の行動に関係する話になるらしいやね。

蘭林はその年の4月の始めに出発していたらしい。回り道をするので三月かかると手紙が届いていたので、到着は丁度、事件のあった頃。そして10月に帰京していました。
摩籮村の事件周辺の話と一致します。

蘭林が道に背く罪を犯したとは思えないと、父親の言葉を回想する蘭珏。
危険な場所だからこそ、自分が行く、自分の代わりに誰かを危険には晒せない。
そんな父親に、蘭珏は、蘭の花の香嚢を渡して見送ってました。
次に父親を見た時は、断頭台だったんだそうで。
そりゃ悲し過ぎるな、息子。
どう見たって悪いことする人には見えないパパ。龔尚書の話からだって、そう。
だからこそ、信じているし、冤罪を晴らしたい。王硯の目も赤くなってる。いい人だ。
とはいえ、蘭大人、今まではやり方が性急過ぎて黒過ぎたんすけどね(笑)

今回の犯人が摩籮村の事件にも関わっているのなら、逮捕して調べれば蘭林の冤罪の謎も解けるかもしれないと蘭珏。
王硯は、この話をどうして張屏には言わないのかと聞きます。張屏なら役立つはずなのに。
蘭珏は、父親の絡む事件は、南征軍全滅という朝廷には苦い過去が絡み、蘭林もろくに調べられもせず、断罪された。朝廷には蒸し返されたくない裏があるはずと言います。
張屏が知ったら、猪突猛進して騒ぎを起こす。

追い返されちゃったはずの張屏は、それを盗み聞きしてました。
でもそこまでなの。中途半端に。
その後、蘭珏は続けるんですよ。

張屏は向こう見ずで官界の内情も知らない。真っ直ぐな心を持つのは貴いことだが、そのせいで水の深さまで考えず、事に直面して分別を失う。身を滅ぼさぬか心配だ。

一応な。認めてはいて、その危うさを心配もしてくれてました。
張屏はそこまでは聞かなかったけど、でもま、今までも何度も、無鉄砲に突っ込むなと言われていたしね。そのせいで大事なことも知らせて貰えないのかと、ちょっと身に沁みたかもしんない。
ただし。張屏は聞いてしまったのだ(笑)さて、どう出るかな。

張屏と旭東は明け方の街を一緒に歩いてました。一晩中、大理寺にいたけど、何も起きなかったと。
疲れただろ、早く帰って休めなんて、すっかり仲間みたいな旭東。ついこの間まで、消す?張屏、消しとく?みたいなコト言ってたのにね(^m^)

そんな2人の前に、荷車を引いたぼろぼろの男が。

大理寺に集まった蘭珏と王硯の元に、呉さんと封兄弟の他に、楚啓児と孫神医の遺体も盗まれたとの報告。遺体を盗まれたのであろう洞穴は崩されてたらしいよ。大理寺。何してんの。
人命優先ではあるけど、陶大理寺卿だけ守ればいいって話じゃないでしょーに。

そこへ旭東がやって来ました。
さきほど、張屏と共に、口のきけない埋葬人を見かけた。張屏も怪しんだが、手伝って欲しいと言われたので手伝おうとすると、張屏は突然、骸の悪臭は胡椒より酷いだろう、蘭大人が来るだろう、そこで待てよと言った。帰り道だからついでに自分が運ぶ、と。

それを聞いた蘭大人。張屏の家とは方向が違うと気付きます。
これは張屏の残した暗示だと。
急いで飛び出していくみなさん。

この埋葬人が真犯人ってことかな。暗渠の中で導火線に火を点けてたのもコイツだね。
張屏、よく気付いたねえ。連絡係に旭東を残したのも偉いぞっ。
というか、この犯人、なんでヒントを残したり、わざわざ張屏の前に現れたりするんでしょね。

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