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紳士探偵L 16~18話 ほほ笑む黒衣の女 ネタバレありのあらすじと感想

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紳士探偵L
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羅非の元に個人的に依頼しに来る人もいるんですね。
都合の悪いことまで読まれて、さっさと追い出されていましたが。

その間、欧陽(オウヤン)という人物から電話があり、羅非は間髪いれずに断ります。大家さんの汪蘇蘇(ワンスースー)さんが持ってきた封書も、差出人は欧陽尋(オウヤンシュン)とありましたが、羅非は封も開けずに燃やしてしまいました。
その傍らには、友人の娘がイギリスから遊びに来るけれど、ひとりの部屋は怖いというので小曼の部屋に泊めて欲しいという蘇蘇さんに、快く引き受けている小曼がいました。

どうやら欧陽尋は前任の刑事部長だったようです。
そして5年前の回想に入るのですが、羅非とベンジャミンが制服姿で並んでます。この時はまだ羅非は警察に籍を置いていたんですね。辞めたのはこの事件があったからってことかな。

石庫門(シークーメン)の近くで「笑った死体」が発見されました。既に4人目のようで、死因はみな、笑いすぎによる酸欠、死後、ムチで打たれた跡があります。ですが結局事件は解決しませんでした。欧陽刑事部長が捜査本部を解散させ、遺族にお金を払って黙らせたからです。どうやら犯人と取り引きをしたらしく、事件は止まりましたが、そのことが未だ許せない羅非は連絡を握りつぶしていたんですね。

当時失踪した女性は5人、遺体で発見されたのは4人、1人は助かったようですが、羅非は会っていないと言います。もう見限ってたんだね。
そこへベンジャミンが、欧陽元刑事部長が危篤で羅非に会いたがっていると伝えに来ます。

欧陽元刑事部長の部屋には、後妻の若い妻とサボイ刑事部長も葉(イエ)刑事もいました。元刑事部長は羅非と2人だけで話がしたいと言いますが、羅非は小曼も部屋に残します。
欧陽元刑事部長と妻、羅非と小曼だけになった部屋で、元刑事部長は何やら黒い袋を羅非に渡し、5人目の被害者は汪雪如(ワンシュエルー)といい、安萍(アンピン)という偽名で、事件後もずっと治療を受けていると伝えました。そして、本当にすまなかった、警察を辞めて探偵になったのは私のせいだろうと。別の理由です、あなたには関係ないと羅非が言うと、彼はよかったと言って、息を引き取りました。きっと最後の優しい嘘ね。

さて、一晩で女子大生が2人失踪する事件が発生。葉刑事は事件は元刑事部長が亡くなったからでは?(取り引きが終了して犯行が再開)と言いますが、犯人は元刑事部長の死を知らないはずだとサボイ刑事部長。ていうか、葉刑事の予測が当たってるぞぅ!
背後のボードには、再調査のため、羅非達が前夜、5年前の事件の資料を壁に貼っていました。渡された黒い袋は捜査資料だったのかな?捜査の続きを託されたってことのようです。

羅非と小曼、ベンジャミンは汪雪如に会うため精神病院に行き、医師の韓寧生(ハンニンション)から、安萍は未だに些細なことにも怯えると聞かされます。ですが韓寧生が安萍だと言って会わせたのは別人でした。さらっと別人であることを見抜かれた韓寧生、安萍は2年前に死んだと言いますが、羅非はそれも信じません。

翌朝、失踪していた女子大生が笑った顔の遺体で発見されます。体には鞭打たれた跡、汪雪如の星型のピアスが胃の中から見つかりました。犯人はひとつ前の被害者の持ち物を現場に残すのだそうですが、それがなんで今回は星型のピアスだって羅非は知ってたの?あ、当時の捜査資料にピアスがなくなってたとか書いてあったのか。

医師の韓寧生が取り調べを受けますが、安萍は2年前に死んだと言い張ります。替え玉を使ったのは一時の気の迷いだと。この人、すんごくもったいぶって溜息ついたりする嫌味エリートって感じなんですけど、頭悪いダロ、その嘘は。小曼にも、あなたそれでも精神科の医師なの?と至極真っ当なことを言われて、ピキッとなってましたが、いや自分のお粗末な嘘のせいですし。

安萍のピアスを残した犯人は、安萍のことを忘れていない、もし会いに行っているのなら犯人に居場所は突き止められていて危険だと言われ、安萍の安全を条件に、ようやく韓寧生が白状します。安萍は2年前に大学の助教授、林中衡(リンジョンホン)と結婚し、汪雪如として暮らしていました。
汪雪如が事件の話にフラッシュバックを起こして取り乱したところに夫の林中衡が帰宅し、羅非達はそれ以上続けることができません。

小曼が署に戻ると、犯人からの電話が入ります。犯人は小曼を知っていました。
5年前と同じように若い女性を預かっている、取り引きがしたいと言われ、小曼は断りますが、翌朝、若い女性の死体が発見されてしまいます。欧陽元刑事部長の悔恨を聞いていたとは言え、こりゃ苦しいですね。でも羅非の言うように、悪いのは小曼じゃないから。卑劣よ、ホント。

紳士探偵L
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バナナむきながら羅非、考え込む小曼を励ましてましたけど。ソファに胡坐でバナナ食べるおさる、可愛い。
その後も度々、小曼を奮い立たせる一言、慰める一言を差し込む羅非の気遣いが素敵よ。

その上被害者は大家さん汪蘇蘇さんの言ってた、小曼の部屋に泊まるはずだったお友達のお嬢さんだったんですよ。酷いよ。そりゃ、捜査会議も白熱しますよ。小曼も力入るよ。

  • 一度に2人を拉致していることから、共犯者のいる可能性
  • ただし手口は一人のもの
  • 死体遺棄現場の分布から、犯人は南部在住
  • 使い慣れた自分の車を所有している
  • 警戒心の強い女子大生が2人攫われたことから、顔見知りか大学内部の人間

被害者達の通っていた国立滬東(フードン)大学に出入りできる車を調べると、その中には汪雪如(ワンシュエルー)の夫、林中衡(リンジョンホン)も含まれていました。
林中衡の家の前で張り込みをする羅非、小曼、ベンジャミン。出てきた汪雪如が被害者の、写真で見た蘇蘇さんの友達の娘がしていたものとそっくりなペンダントを身に着けていたことに気づきます。

取り調べてみたものの、林中衡は犯行を否認し、ペンダントも友人を介して購入したもので、アメリカにいる友人が帰国すれば証言してくれる、解放して貰えなければ弁護士を呼ぶと言います。
汪雪如も何かの間違いだと言いますが、夫と知り合った経緯も彼女は覚えてはいません。

弁護士を呼ばれてしまう前に、羅非と小曼は林中衡の自宅に向かいます。この時、葉刑事が羅非に指示を仰ぐんですよ、いやあ、成長?しましたね。で、羅非もきちんと葉刑事に仕事を与え、彼もその意図を理解して働くんですよ。なんかじーんとしたわ←

林中衡の家で、羅非は壁の写真に気づきます。船上で撮られた二人の写真でした。
その時、突然部屋の明かりが消え、林中衡の囁き声が部屋に響きます。

雪如、怖がるな、いい子だ、目を閉じてごらん…

きもっ!きもきもきもっ!
すいません。だってさー、これ相当気持ち悪いっしょー!?

自動で電気を消して同時に蓄音機を作動させる仕組みのようです。これで汪雪如はパニックを起こし動けなくなり自宅から離れられず、林中衡は密かにいつでも外出ができる。その晩も、逮捕されていなければ林中衡はこのトリックを使って外出するつもりだったのですね。

犯行現場は防音の不要な場所、船だと羅非は推理します。葉刑事がきちんと仕事をしていて、ふふっ、林中衡も汪雪如も船舶を所有していないことは確認済でしたが、安萍名義、こちらがビンゴでした。
林中衡は船の話に少しだけ様子が変わりましたね。あの船は盗まれた、自分は無実だと言いながら、妻だけは刺激するな、可愛そうな女なんだと涙目になります。

車の中から声をかけられ、どう見ても知り合いに向ける安心した表情で車に乗り込んだ、次の拉致犠牲者が、また遺体で発見されてしまいました。ネックレスも置かれていたようです。署内は羅非も含めて、誤認逮捕かとざわつきますが、彼女が拉致された時はまだ、林中衡も汪雪如も勾留されてなかったですよね。大学の先生として車で女子学生を拉致監禁、そこまでは可能です。その後は共犯者がいれば、いくらでも。ネックレスだって、ありふれたデザインだと林中衡自ら言ってましたし。
早く気づいてー、捜査会議で最初に共犯者の可能性も指摘してたじゃんかー。
ただ、それが誰かが、まだ見当もつかないからなんだろうなあ。

羅非の熟考シーン、手付かずのままたくさん並んだご飯が美味しそう。
蘇蘇さん、綺麗だよねえ。そして誰よりも、小曼よりも強く羅非を信じてるんですよぅ。

街に出た小曼は、あのビクビクと生活していた女性と同一人物とは思えないような言動をしている汪雪如を見つけます。汪雪如さんと呼びかけた小曼に彼女は、私は安萍だよっ!人違いだよっと、捨て台詞のように威勢よく言いながら去っていきました。

二重人格の可能性に気づいた羅非と小曼は、刑務所の霍(フオ)先生に会いに行きます。
羅非、会いたくないってだいぶ抵抗してましたが。まだ何かを隠していることに気付いてるからね。でも心療内科医としての腕はピカイチってのも本当なんですよねえ。だからこそ、地位も名誉もお金にも不自由してない人があんな犯罪に「気の迷い」で手を染めるなんて普通は、ない。小曼も「気の迷い」と言った韓寧生(ハンニンション)には、あなたそれでも精神科の医師なの?と即座に言い放ったのに、霍先生にはそれは適用できないんだね。随分と懐柔されちゃってるな。

面会室、ずっとそっぽ向いてる羅非が可愛い。子供かっ。
霍先生は、1人の中に2つの人格が独立して存在し互いについては知らない、おそらく解離性障害だと言います。怯えた汪雪如のフラッシュバックする断片的な記憶こそ、事件を紐解く鍵となるかもしれない、汪雪如を刺激すれば、安萍が現れ、何か教えてくれるかもしれないと。

街で絡まれていた安萍を助けた小曼は一緒にカフェへ。夫は最低な亭主だよなんていう安萍の愚痴を聞いていましたが、カフェの中で誰か様子を窺って聞いてる人、いましたねえ。その後、小曼は証拠を見つけたと羅非に電話をし、行方不明となってしまいます。
おおおぅ、小曼がターゲットになってしまいました。羅非、急いでっ、慌ててっ!

犯人から警察署に電話がかかってくるのですが、内容をちゃんと聞かないうちに、羅非、ちゃっちゃと何度も電話を切っちゃうんですよ。怖いわー、普通はできないですよね、こんなん。簡単に思い通りには行かないと思い知らせるため、交渉を有利に進めるためとは言うけど、小曼が連続殺人事件の犯人に捕まってて、次の犠牲者になりそうだっていう時に、これはっ。

ですが、まんまと犯人は術中にハマったようで、一生懸命?何度も電話をしてきます。
欧陽元刑事部長のように捜査を中止するなら、その後二度と人を傷つけないという犯人に、小曼を無傷で返せ、汪雪如のように傷つけるな、それがこちらの条件だと言う羅非。代わりに何をしてくれる?と犯人。いやアナタ、捜査の中止で取り引きと違うんかいっ。羅非は事件を解決すると言います。解決してほしい事件などないと犯人は笑いますが、じっくり考えれば思いつくはずだと言って電話を切る羅非。
え、待って、これ何の取り引き?あ、そっか、小曼を傷つけない代わりにってことか。捜査中止と犯罪中止は成立、小曼を傷つけないこととその代わりに、か。

んー、でも犯人は何がしたいんでしょう。若い女性を何度か拉致監禁した後、殺害して死体を鞭打つ。そして取り引きで捜査を中止させ、取引相手の死亡により契約解除として、犯罪行為を再開する。快楽殺人の類かなとは思うんですけど、羅非が同じ取り引きに応じたら、元刑事部長より若いんだもん、ずっと犯罪は犯せなくなりますよね?その時は殺せばいいやってか?

さて捕まっている小曼、羅非の推理が正しかったことを実感してます。
そこへ仮面をつけた犯人が、ちょっと芝居がかった動作で現れます。う、気持ちわるぅっ←
仮面を外した犯人は、やっぱり林中衡でした。この気持ち悪さは林中衡だよねえ。それにしても中の人、すごいっすね。一番最初に出てきた時と別人よ、表情が。
ただ、電話の相手は違う人のような気がします。林中衡みたいな気持ち悪いふてぶてしさがない、なんとなく。小曼にも、見知らぬ通りにいるのは不安なのか、電話は気迫に欠けていたって言われてたし。

林中衡は羅非が捜査中止の取り引きに応じたと言います。自分も応じたが、船は沈み、小曼はここで死ぬと。なにさ、応じてないじゃんか。
死ぬ前に教えてと、なぜ「笑刑」で殺したのか尋ねると林中衡は語りだしました。
サーカスの曲芸師だった林中衡の父親が曲芸中の事故で死んだとき、観客はそれを演出だと思い込み笑っていた。先に報復したのは自分の母、観客を誘拐し笑刑で殺した。それを5才の自分は全て見ていた…

その頃、羅非とベンジャミンは汪雪如に会いに行き、彼女を刺激して安萍を呼び出そうとしていました。小曼と共に入ったカフェに行き、汪雪如にお酒をぶっかける羅非。安萍が出てきます。安萍が話した夫の愚痴には、3日置きに革ベルトを買うという内容があったんですね。それが証拠だったか。そのベルトを見たいと言われて汪雪如の自宅に向かい、そこで小曼は拉致されたようです。
最近会う人はと聞いた羅非に、安萍は、どこで知り合ったか覚えてはいないが、韓寧生という医者によく会うと。

ややこしいぞ。
汪雪如は林中衡(リンジョンホン)の妻、
安萍は韓寧生(ハンニンション)の愛人。
あの家に住んでいて、その切り替えが上手くいくとは思えません、男たちもグルってことですね。鞭の痕が同じなのは、鞭打つ役は韓寧生だったから。これなら林中衡が拘留されていても犯罪は可能。ただ、韓寧生の使ったムチが林中衡の家にある不思議。でもこれ、汪雪如=安萍も犯罪に関与してるってことよね。

逃げる韓寧生を追いかけて逮捕する葉刑事。適材適所。

そしてはい、今度の取り調べ相手は勿体ぶり男です。
芝居がかった林中衡とどっちか気持ち悪いでしょうかね。どっちもどっちだよなあ。
けど「安さんに会わせてやる」で落ちました。

今度は水をかけても現れなかった安萍、羅非は汪雪如に安萍のふりをして貰います。
汪雪如は韓寧生を阿生(アーション)と呼びました。羅非、目を丸くしてしっかり聞いてます。
韓寧生、しばらく安萍には会えてなかったんでしょうかね。かなり思いのこもった表情してましたね。でも私のために犯罪を止めてと言った彼女を、韓寧生は安萍ではないと言います。安萍は懇願しないのだそうで。安萍は韓寧生に失望したからもう出てこないと羅非に言われて、取り乱す韓寧生。絶望して吐いたのかな。思いだけは本物だったのか。
そして何かの可能性に気付いた羅非の表情です。

小曼の乗った船は沈み始めていましたが、間一髪、助けられました。

数日後、林中衡が蘇州で捕まったとの知らせを小曼が持ってきますが、羅非は浮かぬ顔です。
解離性障害は互いの人格を知りません。安萍が韓寧生を阿生(アーション)と呼ぶことを、汪雪如も捜査陣も知らなかったはずなんですよね。

精神病院に汪雪如を訪ねる羅非と小曼。
汪雪如の表情がフッと変わりましたねえ。全部自演ってすごくない?君が唯一の希望だとか羅非に言われてた時、内心嘲笑っていたのでしょうか。安萍として街にいなかったら、バレることもなかったのでしょうが、安萍のほうが素なんでしょうね。それでうっかり小曼に出会ってしまったのが最大のミスかなと思ったんですが、結局それも今回の男2人を始末するための誘導だったんだ、こわ。

林中衡が語っていた父親の話は、汪雪如の過去でした。韓寧生も同じことを自分の過去として話していると。2人にそれだけ思い込ませる汪雪如の手管よ。ただ、その可哀そうな過去を2人とも執拗に何度も聞きたがったらしい。これもまた異常で気持ち悪い。普通は逆でしょうよ、触れないよ、愛する人の凄惨な過去なんて、一度知ってしまったら。

あっ、そしてやっぱり電話は汪雪如でしたね。
そして、いや~~~、怖い怖い、最後、怖い。
どういう経緯だったんだろうか。やっぱり欧陽元刑事部長も殺されたってことだよね。

紳士探偵L
画像出典 Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

刑務所の霍先生の元を訪ねる2人。今度は羅非、正面向いてます。俯いてるけど。
キャプテンの組織が存在するかどうか、見張ってやろうかという霍先生に、何か企んでいるなと返す羅非。霍先生は厚意なのに心外だと言いますが、いやぁ、厚意?違うとおもーよー?

今回の小劇場はナシでした。
霍先生との面談が小劇場。

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