あらすじ
姑蘇藍氏での座学が始まり、居眠りや落書きをしてばかりで講義に身の入らない魏無羨だったが、そこへ温氏の次男 温晁が配下を引きつれて座学へやってくる。温氏の宗主であり仙督の温若寒が陰鉄の欠片を見つけるよう温情に命じていたのだった。温情は雲深不知処の裏山に結界が張られていることに気づく。そんな中、藍啓仁の怒りを買い座学から追い出されてしまった魏無羨も裏山の近くに来ていた。そこで魏無羨は温情の弟、温寧と出会う。
ドラマ公式サイトより引用
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ネタバレ感想
きゃーっ、先日、今「慶余年」を見てるんだけど、シーズン2の撮影も延び延びみたいじゃないですかーって、「三国機密」最終回の最後に書いた途端、途端ですよ、奥さんっ(誰)
シーズン2の撮影が始まったそうです~、わぁわぁわぁ♪一応、weiboのリンクはっとこ。
今、撮影に入ったってことは、日本で見られるのはいつになるんでしょう~。でもま、めでたいっ♪
あ、さて、陳情令4話です。
蔵書閣で、家規の書き取り300回中、魏嬰(ウェイイン)は寝てしまってたみたいよ。
鐘の音で目を覚まして、散らかしまくったまま、慌てて拝礼に向かいます。
読み上げられる藍氏の家規。
3500も聞いてなくちゃいけないのは大変だ。読むほうも大変だ。
湯あみ後、衣を替えることだの、腰佩(ようはい)は3つまでだの、そんなことまで?
抹額は己を律するもの、他人の抹額に触れず、他の用途に使わぬこと。
これ、覚えといてくださいよぅ。藍湛(ランジャン)、割とすぐ他の用途に使うから(^m^)
早々に飽きた魏嬰ですが、ぴぴぴって小鳥のさえずりが聞こえます。江澄も師姐も、藍湛にも聞こえてるみたい。藍啓仁(ランチーレン)の目線も動いてるっ。
んで、まっずーいって顔になってるのは、魏嬰の隣の聶懐桑(ニエホワイサン)です。
何を隠してるって聞くと、見せてくれたのはオレンジ色の小鳥。カナリアっぽいですが、金の雀って言ってますね。道中で見つけて捕まえたんだそうな。てかさあ、宿舎があるんだ、教室にまで持ってくんなー。
捕まえるのに3日も。どうだ、お見それしたか。
確かに、お見それした。
ここですよ、ここ。「お見それした」
普段滅多に使わない言葉だと思うんです、これ。一般的には、そんなにスゴイ人だとは思わなかった、やー、お見それしました、みたいな使い方だと思うんですけど、それを自分から、お見それしたか?と言い出すのって、面白いですよね。
ドラマでは、単純にすごいだろとか、やるなあとか、そういった類のニュアンスだと思うんですけど、初見の時は、あ?なんだって?となりました。この後も何度か出て来ます。
聶懐桑という人は、質実剛健、勇猛果敢な聶家にあって、武芸より花鳥風月ラブな人なので、その子が使うから尚、味があるのかもしれません。翻訳者の方の素晴らしいセンスかも。
そのまま、小鳥の蘊蓄を開始しようとした懐桑、藍湛と目が合い、固まって黙る(笑)
魏嬰も藍湛に気付き、笑って手を振るのですが、藍湛はニコリともせずに前を向いてしまいます。石頭のヤツ、執念深いなんて魏嬰は思ってますが、それよりも、授業中に無駄話してんじゃねーよってほうじゃないの?
次に、各世家からの拝礼と手土産。
蘭陵金氏(らんりょうじんし)、清河聶氏(せいがにえし)と続きます。
最初は分からなかったんですけど、藍氏の白い校服、肩の刺繍と帯の差し色はそれぞれ各仙門のカラーになってるんですよね。こういう細かいところも凝ってるったら。
さっき、懐桑が小鳥を見せていた時、後ろからちょいちょい気になる様子で覗いていたのが、聶氏の副使、孟瑶(モンヤオ)。藍啓仁への贈り物の口上を述べている時、横の方から、金宗主の隠し子、父親に会いに行ったら金鱗台(きんりんだい)から追い出された、同じ金宗主の子でも待遇は天地の差だ…なんて声が聞こえてきちゃった。コイツら思いっきり、この時点で藍氏の家規破ってるぞ。
これにはさすがに藍啓仁も、静かにと言って止めました。
藍曦臣(ランシーチェン)も段から降り、直接、孟瑶に声を掛けます。
聶宗主の副使は有能だと聞くが、物腰からして非凡であるな。
藍曦臣は、蓋を開けて中身を確認して褒め、自ら受け取りました。金氏の時は門弟が受け取ったのに。孟瑶、きっとすごく嬉しかったんじゃないかなあ。兄上が、さり気なく自分を庇ってくれたことにも気付いたでしょう。
その頃、山門前に赤い一行が。妓山温氏(ぎざんうぇんし)です。
門番の門弟にいちゃもん付けているのが、温若寒(ウェンルオハン)の次男、温晁(ウェンチャオ)。後ろには、温若寒から姑蘇藍氏(こそらんし)を調べて来いと言われていた温情(ウェンチン)と、贈り物の箱を持った弟の温寧(ウェンニン)。
大梵山での鬼将軍を思い出してくださいね。あの人ですよ、あの人の16年前の姿です。
招状を持たない温晁は止められるのですが、門番に火を放って入ろうとします。それを見た温情が火を消し、密かに調べろと命を受けて来ている、派手な真似はしないでくれって言います。温晁は単純に率いて来ただけですからね。中でこっそり調べなくてはならないのは温情なので、目立ったことされて動きにくくなったら困る。でもこのシーンだけで、温晁って人が分かるよね。
蘭室では、雲夢江氏(うんむじゃんし)の拝礼が始まっていました。江澄(ジャンチョン)です。
それを遮って、蘭室に入ってきた妓山温氏。傍若無人な温晁は、ずいずいと真ん中を入ってくるので、江澄、道を開けちゃった。
藍曦臣は、出迎えもせず失礼したって言うんですが、この100年、温氏の参加はなかった、仙督(温若寒のこと。仙門をまとめる立場についてます)から指示でも?って。おやおや、どういう風の吹き回しです?みたいなね。あくまでも柔らかい言い方ですけど。
温晁は、用があるのは後ろの傍系の2人、温氏直系の私が、今更藍氏で教えを聞く必要はないって失礼なコト言うよ。藍湛が、意外と分かり易くムカついてますね、カワイイ←
そこに口を挟んだのは魏嬰でした。んじゃ、何しに来たん?って。江澄の挨拶を遮られて、頭に来てたんだと思うけど、要するに黙っちゃいられない性分なのね。
どこの馬の骨だと言われて、魏嬰、ちゃんと名乗ります。ああ、こりゃ秒で敵認定。
それにしてもさ、それがお前らのやり方か?と魏嬰に言われて、礼儀知らずを懲らしめねば世人に非難されると言う温晁なんですけど、いや、アナタ、それはそっくりそのままお返しするわって台詞ですよ。更に、判断基準が自分ではないところも興味深い。ちなみに、魏嬰って人は真逆なんで。
温氏の付き人達が剣を抜いて取り囲んだので、魏嬰も江澄も抜いちゃった。もー、蘭室ですよぅ、落ち着けやー。よく見ると、温氏の付き人と江氏しか抜いてないけどね。
兄上がふいっと目を閉じ、裂氷(リエピン)を吹き始めると、抜いていた剣がみんなぴょーんと飛ばされて、ドスドスドスッと足元に刺さりました。兄上、すぎょい。
途中途中で、懐桑が、威張り腐ってるとか、藍氏双璧、評判に違わぬなーとか、孟瑶に寸評を呟いてるのも可笑しいし、孟瑶も憧れの人を見る目になって兄上を見てます。
藍曦臣に、自重して貰えるかと言われた温晁が言い返そうとしたところを、温情が遮って前に出て挨拶し、贈り物を差し出しました。受け取った兄上に、ひとまず出てってくれを、柔らかく言われて温氏退場。江澄の挨拶はどーなったー。
温晁の評判は以前から悪かった上に、さらに拍車がかかったようですが、懐桑が言い返した魏嬰を褒めちゃうんだよねえ。既に親し気に魏兄(ウェイション)と呼びつつ。そんな温晁に食ってかかれるのは他にいないって。図に乗せないためだ、悪党をやり込めるなんて快感だろって言う魏嬰ですが。
ハタで見ているおばちゃんはな、キミもこうして図に乗っていくのだな…と思っちゃうワケ。青い正義感と傲慢さが際立って描かれてるんですよね、座学時代。そしてこの「悪党をやり込める快感」ってヤツが、重なった誤解の元に自らに降りかかった時ってことを、後々考えさせられるんですわ。
私にも魏兄みたいな度胸があればな…と呟くほわいたん。こちらも覚えておきたいところ。
それにしてもドラマを周回するにつけ、まだまだ素の聶懐桑、魏無羨、江澄の並びが尊い。
悪ガキ魏嬰は、裏山の川での魚採りに懐桑を誘います。真面目な江澄は、人を引きずり込むな、明日から本格的に座学が始まるし、アンタ、家規の書き取りまだ260回分残ってるって言うんだけど、魏嬰は、小言興ざめーって。
そこに藍忘機(ランワンジー)が通りかかります。懐桑がきちんと礼をするのも、魏嬰が手を振るのも見ているのに、藍湛、無視。
懐桑は、藍二公子まで不機嫌にさせるなんて、私なんか会ったら回り道するよって。苦手なんだね、懐桑、鉄仮面みたいな忘機が。
昨日の夜なんてアイツと一戦交えてやった。
うお!?お見それしたなー。
ほわいたんが上手いこと乗せるから、魏嬰は更に鼻高々になる訳だ。一戦交えてやった、ね。物は言いようですわな。魏嬰のそういうところ、江澄も分かっていて、しょーもな…と思ってる感じ。
藍曦臣は、温氏が現れたことを警戒していますが、藍啓仁は、温氏と言えども客人、目的がなんであれ、礼をもって迎えよと言います。これが元は僧侶の家系、藍氏ってことですねえ。
ちなみに、江氏は元々侠客だったみたいです。世家の気質に現れてるんだよね、そういうのも。
兄上は、温氏は火術を使う、あの傀儡と関係があるのではと考えていたようです。だから温若寒が陰鉄を使って作った傀儡のヒビ割れは、赤黒いのかもしれません。
温若寒が仙督になって増長している温氏。もし温若寒の仕業ならば、我ら2人では対処できないと叔父上は言います。
外に出た藍曦臣を待っていたのは、孟瑶。自分は聶氏の客卿だから、早めに戻るべきだと思うと、そのご挨拶に。兄上、聶宗主は公明正大だから、頑張れば大丈夫だよって言ってくれる、いい人。やっぱり孟瑶、拝礼の時に助けてくれたことにとっても感謝してたんですね。
このシーンでは、この頃の孟瑶が、他の師弟達とすれ違う時にも、一歩下がって道を開け、失礼のないように目線を落として控える態度を取っているのが分かります。周囲をよく見て、分を弁えた行動をしていることが。それがこの人の、ちょっと哀しい処世術なんだけども。
そんな孟瑶を見送る兄上の顔は、気づかわしげでしたね。同年代なのに、そんなに畏まらなくてもいいんだよって言ってたしね。清廉で優しさいっぱいの兄上。
その頃、温情は裏山を探索中。針を使う人なのね。で、結界が張られていることに気付きます。
そしてまたその頃、魏嬰と懐桑は裏山の川で本当に手づかみで魚を獲って、きゃっきゃと遊んでいました。校服のまんま、水に入ってさ。腕も裾もまくってるけど、濡れたら乾きにくいだろうよー。
獲った魚を投げてと言われて投げる時の、魏嬰の「あいっ」が可愛い。
蹴とばされてドボンして、それでも魚を探している懐桑をよそに、魏嬰は裏山に誰か入って、結界に触れたことに気付いたみたいで、1人でとっとと行ってしまいます。それが分かるのって、かなりの実力者ってことじゃないかな。ただ、ほわいたん置き去り…(笑)
何をしてるんだと温情に声をかける魏嬰。おい、校服がすっかり乾いているぞっ(^m^)
銀針に気付いた魏嬰ですが、触れようとしてダメよと言われてしまいます。
医者の銀針に触るなという教えを知らないの?
知ってるよ、温氏にいる女医は情け容赦ないから近づくなと。
なるほどね、この針は医術に使うもので、温情は医者だったんすね。
行こうとする温情を呼び止め、魏嬰は言います。
質問に答えていない。雲深不知処の裏山は立ち入り禁止、散歩に来るとは思えない。
あなたはなんでいるんだと聞かれて、魚を獲りにと言った魏嬰。温情は呆れてそのまま帰ってしまいます。でも、何してたんだろうってのは、魏嬰の中に残りましたね。
夜、宿舎の庭で鍛錬に勤しむ江澄。真面目だ。
師姐がスープを手にやって来ると、江澄は、魏無羨め、心配ばかりかけさせる、雲夢江氏の立場も考えろって愚痴。お姉ちゃんは、江氏は元々侠客だった、正義感があって束縛されない、阿羨もそんな子だわ、心配し過ぎよって言います。
江澄、ぴたっと止まりました。だから父上にも好かれると言います。
師姐は、正しい心を持つ者なら、父上は誰だってお好きよ、あなただって、口では文句を言っても、気にかけているでしょ♪って。
この時点でもう既に、江澄の複雑さが垣間見えます。
チラホラと表現されている魏嬰の天才肌っぷり。宗主江楓眠(ジャンフォンミエン)にも江厭離(ジャンイエンリー)にも可愛がられている。江澄も次期宗主として真面目に努力はしているけど、きっとそれでも、天才には叶わないことも日々の中で分かっている。
小さい頃から共に育った兄弟のような間柄だから、強い情はある。だけど間違いなく嫉妬もしている。
そこへ、呑気に焼き魚を手に戻って来た魏嬰。師姐の作ったじゅん菜のスープと共に夕食。
ケンカしながら焼き魚に食い付く2人ですが、このお魚、撮影時、生焼けだったらしいですね。肖戦、生臭くてたまらなかったんだとか。それでも、2人とも平然と、腹から食らいつく心意気(違)
阿羨、座学が始まったら、好き勝手はだめよって、師姐が優しく窘めます。
魏嬰も、虞(ユー)夫人の言う通り、面倒は起こさないって約束するんですが。
虞夫人というのは、虞紫鳶(ユーズーユエン)、江澄と江厭離の苛烈な母親です。既に言われて出て来たんだね。まあ、やらかすならコイツってのは分かる(^m^)
座学中、うとうとのほわいたんと、完全に寝てる魏嬰。
江澄に起こされ、起きたと思えば懐桑にちょっかいを出したり、ウサギの落書きをしたり、懐桑から飛んできた飴をなめたり、カメの落書きを、藍啓仁のお尻に飛ばしてくっっけたり…
まんず、落ち着きがない。
落書きは、目にした藍湛が鬼の形相で外しました。笑いかける魏嬰ですが、これはさあ、自分の叔父をバカにされたと思われてもおかしくないから。笑顔が返ってくる訳がなかろうよ。もともと藍湛、笑わないけど。
ふん、つまんないやーつー的な顔をしてた魏嬰は、また悪戯しようと赤い形代を藍湛に飛ばしますが、それが藍啓仁に見つかってしまい、魏嬰と鋭く呼ばれてしまいます。
藍湛の肩に可愛くよじよじと登った形代は、あえなく握り潰されました。
教えを聞く必要がないなら問題を出す。
妖、魔、奇、怪は同じ類か。
いいえと答えて、魏嬰は説明します。
「妖」は、人以外の生き物が化け
「魔」は、人が化ける
「鬼」は、死者が化け
「怪」は、人以外の死骸が化ける
「妖」と「怪」は混同しやすい、違いを挙げよ。
例えば後ろの木は、文人の気に長年触れている。人に化けて意識を持ち、害を及ぼせば「妖」
もし斧で幹を切り、株になり、それが修練を重ねれば「怪」となる。
叔父上、やり込めようと思ったのに、全部正解しやがる…って顔に出てる(笑)
清河聶氏の祖先の商いは?
肉売り。
こういう翻訳のされ方でしたが、屠殺業ってことみたいですよ。だから剣ではなく刀を使っている仙門なんですよね。人は生きるために動植物の命を頂くもの、生きるための殺生は誰かがやらなくてはならないこと。だけど、ここでこれが出て来たってことは、そもそも「妖」や「怪」を集めやすい世家ってことの示唆だったかな。
蘭陵金氏の家紋の白牡丹の品種は?
金星雪浪です。
修真界で初めて、門派より血縁を重んじた者は?
妓山温氏の祖先、温卯(ウェンマオ)です。
…コイツって顔の叔父上、忘機もへえ…とか思ってるはず。
でも魏嬰、ちょっと、へへ、どんなもんだい顔になったからねえ、叔父上に言われちゃったよ。雲夢江氏の門弟なら、これくらい答えられて当然だ、得意になるほどでもない。
意図は分かりますよね。才能も知識も申し分ないけど、受講態度が悪くて目立ちたがり、謙虚さのないこの性格は、今のうちに少し修正を入れておいた方がいいだろうなっていうのは。まあ、叔父上の場合、それだけじゃなかったんだけどね。ちょっとこの人も子供っぽいところがあるんで(笑)
そして最後の質問が物議を醸します。
両親や妻子のある首切り人が、非業の死を遂げた。
斬首した数は100余名。骸が7日も晒され、怨念が悪霊となり凶行に及んだ。
どうする?
考えをまとめているような魏嬰がすぐに答えないのを見て、藍啓仁は満足そうな顔をします。この状況で、指導側がこの顔をしてはいけないんですがね。矢継ぎ早の質問が、ただの嫌がらせになってしまう。
忘機、教えてやれと言われた藍湛。
方法は3つ。
第一に化度、第二に鎮め、第三に絶やす。
両親と妻子からの念で化度して執念を消し、効力がなくば鎮め、鎮められぬ場合は根こそぎ怨念を断つ。玄門は手順を遵守しませんと。
化度(けど)
仏教用語で、人々を教え導き、迷いから救うこと。教化、済度すること。
玄門というのも、玄妙な心理の道に入る、仏門のこと。
これが完璧な答えなんだそうです。
修行でも処世でも、大切なのは堅実さ。取るに足りぬ山精や物の怪を祓った程度で、驕りたかぶり満足しているようでは、いずれ恥をかく。
そう言われた魏嬰は、質問しました。
化度が第一でも上手くいかないこともある、執念を消すなんて言うのは簡単だけど、家族を殺され復讐を誓うほどの執念だったら?
答えようとした藍啓仁より先に、前を向いたまま忘機が言います。
まず化度し、次に鎮め、効かねば根こそぎ除く。
それじゃ一辺倒だ。
実はさっきも答えは分かっていたが、第四の方法を考えていた。
教科書には第四の方法は載ってないんですね。藍啓仁は試しに聞いてみることに。
非業の死を遂げれば悪霊になって当然。
だったら生前、首を切った100余人の墓を掘り起こして怨念を刺激し、その悪霊と戦わせる。
藍啓仁は、罰当たりだと激高しました。
邪を祓う目的は化度、それどころか怨念を刺激するとは、人の道にもとる。
魏嬰も負けてはいません。
化度できないこともあるなら、利用すべきだ。
大禹(だいう)の治水でも、塞ぐは下策、流すは上策。鎮圧は塞ぐこと、すなわち下策。
大禹治水
大禹は、古代中国、夏王朝の初代王。治水事業を成功させた人物。
叔父上、怒って巻物を投げる(笑)
霊気も怨念も「気」でしょう?
霊気を丹田に溜め、力に利用できるなら、怨念も利用できる。
では再度聞く、その怨念を制御する方法は?
考え中です。
も一回叔父上、巻物投げる。2本持ってたんだねっ(^m^)
もし操れたら、各世家が許さぬ、出て行け。
そしてまた、魏嬰、蔵書閣で「礼則編」1000回写しの罰を言いつけられるという。
家規の写しもまだ終わってないんじゃなかったっけ?
更に忘機が、監視を言いつけられてしまいました。
でもこの時の議論が、後の種になってるんですよね。確かに、魏嬰の考え方は正道の藍氏から見たら不届き者、異端そのものなのでしょうが、実のところ、某世家ではそれを昔から、秘密裏に実践していたりするのです。仕方なくの苦肉の策なので絶対の秘密だったため、所属してる当人は、この時点ではまだ全く知らなかったことなんですが。
それにしても時々映る、周囲のハラハラも可愛かったね。
あーもうやめとけやめとけ、みたいな。
蘭室を追い出された魏嬰は、裏山の滝で一人弓の練習をしていた温寧(ウェンニン)に会います。温寧、目を閉じて落ちてくる石の音を聞いて矢を放ち、命中させてる。
見事な腕前だと声を掛けられて、驚く温寧。おたおたして矢筒を蹴り倒したりしてる、カワイイ。
私は愚鈍ゆえ、御指南頂いても?って謙虚な温寧に、御指南なんて恐れ多い、天賦の才があるよ、一緒に切磋琢磨しようって魏嬰。温寧、嬉しそうなんですよ。
孟瑶も温寧もそうなんだけど、ぽつんと孤独を感じているところ、自分を認めてくれて優しい言葉をかけてくれた人のことって、そうだよね、ずっと忘れないよね。
魏嬰に欠点を修正されながら、弓を構えていた時、それを見かけた温情が声をかけてしまいます。そちらに意識を持っていかれた温寧の矢が、温情に向かって放たれてしまい、咄嗟にお札を投げた魏嬰。札は矢に当たり、軌道が外れました。
なぜその人といるのと聞く温情。
魏公子は親切で、私に指導してくれましたーって温寧。
魏嬰は、それよりなんでいつも裏山で会うんだ?って聞きますよ。確かにアヤシイよねえ、座学にも出ないで、毎度1人で裏山散策。
いつもこっそり俺を付けているのか、藍氏の裏山で何か探してるのか。
図星を突かれ、言いがかりはやめてと怒って、温情は去って行きます。
この裏山に何か秘密があるんだろうかと、滝の前で考える魏嬰は、振り返りざま、剣を抜きました。ふ。藍湛来た(^m^)
機兄、アンタだったかーと、笑顔の魏嬰ですが、忘機の顔は刃物みたいだよ、怖いよ(笑)
てかさ、蔵書閣での罰を命じられたってのに、おまえはなんで裏山にいるんだよ、探しちゃったじゃないか、この馬鹿者が!だと思いますよ、ええ。
こうして、めっちゃくっちゃ不本意ながら、藍忘機は魏無羨と関わり合わねばならない羽目になっていくのですねえ、おほほ♪
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