鎮魂 39話　希望のための戦い　あらすじとネタバレ感想

あらすじ

趙雲瀾（チャオ･ユンラン）をかばって倒れた沈巍（シェン･ウェイ）は、夜尊（やそん）に飲み込まれてしまう。夜尊は趙雲瀾への攻撃を緩めない。だが趙雲瀾は海星（かいせい）に希望を取り戻すと叫ぶ。地上では趙心慈（チャオ･シンツー）が蛇族や鴉族と協力態勢を作っており、趙雲瀾に恩義を感じる地星（ちせい）人たちも彼らに協力する。地上が平静を取り戻すと、趙心慈は趙雲瀾を救うため特調所の仲間たちを地界へと送る。

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ネタバレ感想

倒れた教授を踏みつけて、なぜ私に敵対するって叫ぶ夜尊ですが、その言葉はそっくりそのまま返したいわ。
鎮魂灯を持つ資格はないって言う教授に、夜尊は本来ならば最後まで生かそうとしていたのに、実に口惜しいと。これはまずい。
やめろと叫ぶ所長ですが、夜尊は、つららみたいに尖った氷柱？を出し、教授の胸を刺してしまいました。うわあんっ。

ここねえ、２人の熱演に息が詰まります。
鎮魂は、ぱっと見るだけでもセット等のチープさとか、「民衆」と称された時の絵面が10数人くらいしかいないとか、いろいろ、そりゃもう、いろっいろ目についてしまうのですが、それを補って余りある主役２人の魅力と熱演なんですよねえ。

沈巍と呼ぶ所長と視線を合わせて、少しだけ笑おうとする教授。
夜尊は、愛する兄さん、腹の中で弟が偉業を成し遂げるのを見ていてくれと言い、教授を吸い込んでしまいました。

夜尊の腹の中では、林静が、あれ、また誰か来た？って、落ちてきた教授を見てびっくり。
駆け寄って息を確かめ、どうしてこんなケガをって言う林静に、教授は、君が生きていると趙雲瀾が知ったら、きっと喜ぶだろうって。そうかも、そうかもしれないけどさー、で、教授、腹の中でどうしようとしてるのさー。

取り乱す所長は、俺を殺せと叫びました。
それを見て夜尊は、またいやらしい策を考え付いた模様。

荒れた街の中で、人命救助に励んでいる、野火(イエフォ)、成(チョン)先生、叢波(ツォンボー)。そこに楚恕之(チューシュージー)が合流した時、近づいてくる人物が。
音波事件の時の、談嘯(タンシャオ)と鄭意(ジョンイー)でしたよ。
所長と教授には恩があるからと、手伝いに来てくれたようです。嬉しいねえ。

と、空に映像が浮かびました。地君殿の所長と夜尊が映っています。
こんなことも出来る夜尊、最強なのが本当にイヤね。

所長が夜尊に痛めつけられる映像は、街中だけでなく、蛇族の森でも見えていました。
全世界がお前を見ている。大英雄として伝えたいことはと言う夜尊。
鎮魂灯の在りかを言わなければ、生き地獄を味わうぞ。お前だけじゃない、世界中の民も地獄を味わうのだ。

ねえ、それを聞いてる鴉青、どう思ってる？蛇族の長老もチラッと見たわね、鴉青を。
しつこいかもしれないけど、やっぱりこの人がシラッとそこにいるのは納得できないのよ。

俺は大英雄じゃない、だけど命を賭けて戦う、海星に希望を取り戻すために。
希望を捨ててはいない所長の声が、世界中に響き渡ってしまい、夜尊は映像を消しました。

趙心慈(チャオシンツー)は、亜獣族にそれぞれ指示を出します。
亜獣族が散っていった後、趙心慈と獐獅(ジャンシー)、久々に力を合わせるなって会話してます。パパもようやく、心の煮凝りみたいなのが解けたか。獐獅は以前から、雲瀾は特別な子だって言ってたのね。

回想シーン。
ルールが必要だと言うパパに、雲瀾少年は誰もが誠意を持って向き合えば、みんなが幸せになるはずだと言います。
うん、理想はね、そうなんだけど。それでも悪さするヤツはするんだよなあ。と思う私も、趙心慈と同じ体制派なんでしょうかね。けど、どうしようもない人はいるよねえ。

今こそ、お前の理想を実現して見せろと、趙心慈は呟きます。
その時、背後から地星人が襲ってきました。人間趙心慈は見てなかったけど、獐獅趙心慈が手を動かして倒し、背後は私に任せておけ、だって。勿論だ、頼んだぞって、パパ笑顔。

地君殿では、なぜか夜尊が所長を解放し、その場で酒盛りしてますよ。
夜尊は所長を懐柔しようとしてるみたいだけど、いやいや、アナタ、それはどう考えても無理。目の前で沈巍教授に氷柱を刺し吸い込んだヤツを、趙雲瀾って人が許すはずなかろう。
つらつらと夜尊が話す間も、徳利から直接ゴクゴク飲み続ける所長。
目的のためには手段を選ばない、私と同類だと言う夜尊に、所長はようやく口を開きます。

間違ってる。あんたがうごくのは私欲のためだが、俺はそうじゃない。
あんたと俺は同類には程遠い。

その意志の強さゆえ、お前の隙を見つけることができなかったと夜尊。今までいろいろやってきたけど、そのどれにも所長は引っかかりませんでしたからね。
だけど、誰にでも欲はある、何が望みだ、全て叶えようと言う夜尊に、所長は、なら死んでくれと言いました。
もう一度待つ、よく考えてから言えって夜尊。
この人も兄同様、ちょっと趙雲瀾って人に執着してやしませんか？なんだかんだ、ほんとは大好きで仕方ない兄の執着する人が、気になってしょーがないってとこかな。

徳利の酒を飲み干した所長。考えた、やはり死んでくれ。
夜尊はちゃぶ台をひっくり返して所長を睨みつけ、賭けをしようと言います。
先に滅びるのは人類か、それとも私か。
そう言って出て行く夜尊の後ろ姿に、英明で機知に富む夜尊さまぁなんて、それが功を奏しているのかどうか分からないおべんちゃらを言ってる摂政官を、所長は呼びます。
我が鎮魂令主よ、何を企んでおられる。
少し体を借りるだけだ。

んで、摂政官を盾にして兵士達の攻撃を避け、所長は逃げて行きました。
令主、健闘を祈りますぞ、ですってよー。まーったく食えないオヤジだよぅ。

地上では、鄭意が音で効率的に敵をやったけたりして、あの周辺はだいぶ落ち着いた様子。合流した祝紅も、かなりしっかりしてきたね。所長があんな状態でも、まだ戦う意志を捨ててないのを見ましたからね。その思いを無駄にはできないでしょ。
槐の木の下のゲート前では、趙心慈と長老３人が出てくる地星人と戦っていました。趙心慈は、亜獣族が我らを助ける義務はない、折を見て引けと言うんですが、蛇族の長老も、今、人間と手を組まなければ、この先、亜獣族も夜尊から身を守れないと分かっているって。よーやく、気付いたかい。

その時、ゲートから飛び出して来たのは、華玉柱(ホアユージュー)。え、生きてたの？沙雅(シャーヤー)は夜尊に飲み込まれちゃったみたいなのに。

回想シーンが入ります。沙雅と華玉柱が天柱の前を走っています。
なんでわざわざそんなとこにいんのさー。
どうしても地君殿から逃げ出し、私の偉業に力を貸さぬと？って天柱の夜尊が言ってます。

これはいつの話なんだろうな。あの時は、黒袍使が２人を地界に連れてったんだよね。ゲート前で、林静、我爱你を言わせて(笑)
でも既に地君殿は夜尊に制圧されていて、２人は黒袍使を逃がして、地君殿に残ったはずだったんだけど、なんとか逃げ出したんでしょうか。
ただ、あの後すぐ黒袍使は教授姿で天柱に行って、捕らわれたんすよ。それが30話なんだけど、この回想シーンの天柱に教授はいないので、33話で影男に鎖を断ち切って貰った後でしょうか。でも次の34話ではもう夜尊は実体化して、特調所に入り込んでるんだけどね。

沙雅は華玉柱に、私に借りがあるでしょ、逃げて林静にお詫びの言葉を伝えてと言って、１人天柱に立ち向かうんですが。
まあ、そういうことだよね…

さてこちらは現在の夜尊の腹の中。
息も絶え絶えの教授に、林静が俺に出来ることはと聞きます。教授は、時が来たら氷柱を完全に体に突き刺してくれって。うぇぇ、この状況でヤダも言いにくいけど、承諾するのも辛いぞ、これは。当然何か思惑があって言ってるんだろうことは分かっても。

そうしないと、私の力が完全に解き放たれないと教授は言います。
ん？どういうコトだ？
体内から夜尊をぶち壊すってコトなんだろか。

車で別の地域に移動した地上の一行。
大慶(ダーチン)と大吉(ダージー)が、多分その近くで戦ってますね。でも大慶はそんなに強くないしなあ。大吉も首を絞められてしまいます。なんとか木の破片で逆襲して大吉に駆け寄る大慶ですが、大吉は、今回はもうダメみたいって。9つある命を使いきっちゃいましたか…

地君殿で座り込む摂政官。自分が地君にした安柏(アンバイ)は、周囲の喧騒など意にも介さず執務中。何か精神を改変させてるんでしょうね。
そこに夜尊が戻って来ます。摂政官のおべんちゃらを、不機嫌な夜尊は一蹴しました。ま、気付いていない訳はないわな。所長もいなくなってるしね。
夜尊は、何度私に背くつもりだと言って、摂政官に力を使います。
摂政官は、確かに逃がしたけど、泳がせれば鎮魂灯の隠し場所に行くはずだって。ほう、言い訳もちゃんと残しておく辺り、摂政官だわね。どっちが本音か分からないけど、どっちに転んでもいいようにいつも予防線を張って生きてる。
夜尊が去った後、令主の言う通りだ。一歩踏み出せば、もう後戻りはできぬって摂政官は言うけど、でもこの人が黒袍使側で居続ける選択肢は、多分なかったでしょうよ。

地上では、ある程度事態が落ち着いたようで、祝紅と叢波が趙心慈から、次の段階に入る、地界へ援護に行けと指示されていました。

一方、所長が向かったのは、あの地界の酒場でした。ああ、あの店のバーテンダーは何度か行くうちに顔見知りになってたし、黒袍使サイドの結構ちゃんとした人でしたっけ。
所長が来て、バーテンくんは客を帰らせ、店を閉めました。
でも、既に夜尊が、所長が店に入ったのを見てるんですよー。

蛇族の聖地のゲート前では、地界に向かう前の楚恕之、祝紅、大慶が、趙心慈と話しています。趙心慈は大慶に、改良して自分用に持っていたあの血清を手渡しました。李茜(リーチェン)が精製した純度の高いもので、制限時間の中で100倍の力を出せるんだって。なにげに李茜の有能さよ。
ただ副作用も強いので、万が一の時にと言いかけた趙心慈を止めて、大慶は、相変わらず用意周到で抜け目がないなって。考えたら趙心慈が所長の時を、大慶だけは知ってるんだっけ。

安心しろ、あんたの分身は連れて帰る、元気な姿でな。
そう言って、ゲートに消えた大慶達を見送った趙心慈、そうなればいいがって呟いた。
獐獅は麻亀(マーグイ)の弟子だったから、鎮魂灯の灯心の秘密も知っていて、それを所長が地界に行く前に伝えた訳でしょ。あれだけ獐獅が雲瀾は特別な子だと言ってたのも、布石ですよね。この人は、息子の未来を感じ取ってるんだよねえ。でも世界のためには立ち止まれない。趙心慈みたいな性格でなかったら、揺らぎまくったでしょうねえ。

酒場のカウンターで、バーテンくんが所長に鎮魂灯を渡した時、黒袍使姿の夜尊が現れます。一瞬の猶予もなかったな。夜尊は所長の首を力で拘束し、鎮魂灯を手にしました。鎮魂令主がこの程度とは失望したと言って。
それを見ていたバーテンくん、これは偽者だと見抜きます。バーにいると、そいつがどんな奴が一目で分かる。そんな目をしているのは邪悪なヤツだけ。真の黒袍使様こそが英雄だと。
夜尊は力でバーテンくんを吹っ飛ばし、どいつもこいつも黒袍使黒袍使って！と荒れました。
や、仕方ないのよ、人心を得るってそういうことなのよ、夜尊くん。

フロアに倒れたバーテンくんに向かって、夜尊は語り始めます。
夜尊の注意がそちらに向かい、首の拘束が外れた所長は、カウンターの上にあった小さなマイクをそっと手にし、背後から夜尊に向けました。

お前の英雄は、私の腹の中だ。
ヤツが築き上げた平和とやらは、私が握り潰してやる。
人間や亜獣族に加え、私に楯つく地星人も全て排除する。

夜尊の言葉は、所長のマイクに拾われ、地界中に生放送。
所長は、見事なスピーチだと手を叩きました。振り向いた夜尊、それはなんだって。兄も弟も、一万年前がベースだからこの手には弱いのか？
今の話が地界中に聞こえてしまったと知った夜尊は、マイクを吹き飛ばします。
背後で倒れているバーテンくんが言い返すと、夜尊は力で首を絞めて吊り上げますが、所長に小者を殺すために力を浪費する必要があるかと言われ、バーテンくんを離しました。

虫けらが私の計画を否定するとは小賢しいって、そこに怒ってるみたいですが、バーテンくんを助けたい所長に、力を浪費するなって言われて言うこと聞いちゃうのも、面白いよね。救いようもない悪だったら、一瞬でバーテンくんは消されてたと思うの。

その計画は世界を敵に回してるんだと所長。
魂胆は地界中にバレ、でも夜尊の力では、全ての地星人を惑わせることはできないらしい。
丁度、外からも、民衆の抗議の声が聞こえてきます。
でも夜尊は、聖器が全て手に入った、どんな大軍も恐れるに足らずだってよ。

一方、操られたまま地君殿にいる郭長城(グオチャンチョン)。
彼の意志の力が、夜尊の洗脳と戦ってるみたいです。
摂政官様、早く逃げてくださいと呟く郭長城に、摂政官は驚きます。夜尊の洗脳術に抗える者は初めて見た、だって。背後には意識のない安柏も立ってます。
僕はなんとか耐えてるだけって言う、郭長城。
そこに、所長を連れて、鎮魂灯を手にした夜尊が戻って来てしまいました。

お前の力を私に授けよと言って、夜尊は鎮魂灯を空に掲げます。
でも所長は、バーテンくんに鎮魂灯を託す前に、細工をしてたみたい。
あの、闇の力に効力を発揮する銃の銃弾を、鎮魂灯の灯心に仕込んでたっ。
こういうとこ、親子ですわね、あの親にしてこの子あり(笑)

鎮魂灯からは力は注がれず、代わりに銃弾の効力が、爆風みたいに地君殿内に勢いよく波及しました。吹き飛ばされる面々。
夜尊の体内でも衝撃が起き、林静は教授を体で庇います。それにちゃんと謝謝って言う教授。

地君殿では、その衝撃で安柏の意識が戻っていました。摂政官を恨む安柏。
夜尊は、金の仮面が真っ二つに割れ、額には赤い傷跡。この衝撃で失った力を補おうと、周囲を見回し、地星人の安柏と摂政官を吸い込みます。

地界についた楚恕之、祝紅、大慶は、傷を負いながらも、拡声器を使って夜尊の言葉を町中に広めているバーテンくんに会います。
戦う日が来たぞ、続けというバーテンくんの言葉に続く人々と一緒に、向かう３人。

夜尊の体内の林静と所長のところには、摂政官と安柏も落ちてきます。
ケンカを始める２人を止めた教授。一度死んだも同じだ、抱えていた恨みは全て捨てろ、私達には、共に戦う敵がいる、と。

地君殿では、なんだかすっかり回復してしまって浮かれる夜尊と、倒れたままの所長。
灯心のない鎮魂灯は力をくれないと言う所長に、夜尊は灯心ならあると、郭長城を力で引き寄せました。そのつもりで生かしておいた、郭長城の心は灯心に最適って。ああ、そういう形になるのか。
所長は必死で起き上がろうとし、惑わされるなと叫びますが。

地君殿に乗り込もうとバーテンくんが呼びかけていた時、地君殿の方角から、黒と白の光が立ち上がりました。黒は聖器、では白は。
長城だと楚恕之は確信し、地君殿に向かって走ります。

4つの聖器は中を舞い、夜尊によって、鎮魂灯に郭長城のエネルギーが注がれ始めたってことでいいのかな。でも所長の必死の呼びかけに、郭長城の中に特調所での様々な出来事が巡ります。

楚哥！
おお、すごいな、郭長城の純粋な意志の勝ち。
そして我に返った一声が、ちゅーにーさん！(笑)
あと一歩だったのにと、頭を抱える夜尊を笑う所長です。

このドラマでも他の役でもそうなんだけど、中の人、朱一龍のきょどった目は非常に上手いなと思うんですよ。顔をゆがめて激高したり睨みつけたりってのは分かり易いけど、きょどった目って難しいと思うよぅ。

逆上した夜尊が、郭長城を攻撃しようとしたところに、3人が駆けつけました。

エンディンクに流れるメイキング映像見ていつも思ってたんですけど、祝紅の中の人、高雨児(ガオユエル)さん、バレエでもやってたのかな。あの足の上がりっぷりは普通じゃないよね。軽っ々と、真上にぴぃんと上がるんだよ。

対３人なので、夜尊もなかなか圧倒しきれてはいないのですが、でも強いな夜尊。
所長を助け起こした大慶、思い余って、趙心慈から渡された血清を手にすると、それを見た所長が咄嗟に自分に打ってしまいます。
何をするんだ、死ぬぞと言う大慶に、この趙雲瀾、この日をずっと待っていたのかもしれないなと。

えぐえぐ。
次回が最終回です。腹の中の教授も満を持して。
沈巍も趙雲瀾も、先の先まで見据えていて、いつの間にか少しずつ覚悟を決めていたんだなと。でも見ている私は、全然気付かなかったぞと。

　 　
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