あらすじ
余命わずかな盛音(ションイン)の父親のために、生前葬を催すことになった阿海(アハイ)ら。多くの参列者の前で式は行われ、父と娘のわだかまりも解くことに。葬儀社の事業も軌道に乗り始めた阿海のもとに、彼を気に掛ける鍾(ジョン)刑事がお茶を飲みに訪れる。昔、阿海の父親とお茶を酌み交わしていた時のように。鍾刑事の昔話を聴きながら、阿海は亡き父親に会いたいと思っていた。
R.I.P. 霊異街11号オフィシャルサイトより
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ネタバレ感想
さあ、最終回ですー。
阿海は、友人や仕事仲間達に会いたいという盛少達(ションシャオダー)の想いを知り、生前葬を提案します。敏萱(ミンシュエン)は最初、難色を示しますが、遠くに旅立つ人のための送別会ってことかという盛音の納得の言葉や、阿海達の勧めで決定。
準備に余念がないみなさんですが、朵朵は盛音をずうっと睨んでますね。阿海とすごく仲の良い、でも自分には素っ気ないハイスペックな女性、おもしろくないのねー(^m^)
写真館で撮ったような盛音パパの写真、めっちゃカッコいい。こりゃあ、モテたわなあ。本人も女好きだったのかもしれませんが、周囲も放っておかなかったんだろうよ。
送別会の形式ってことでしたけど、白い花いっぱいのアレンジは、日本の葬儀の雰囲気に近いイメージですね。そういえば、葬儀社の一室でもそうだったけど、遺影はサイドに置くんだね。
阿海がずうっとパッとしない顔してたのは、単に緊張なのか。ちょっと穿って見過ぎた。ご挨拶しなくちゃいけないし、司会だし、成功させれば葬儀社としても、いい前例になるもんね。
盛音パパは、挨拶の中でも阿海を紹介してくれて、葬儀社の宣伝もしてくれました。朵朵がすごく嬉しそう。
心残りは娘達のことだと、泣きながら話し始めた父親の姿を見る盛音の顔がねえ。いろんなものが渦巻いてるのかな。精神的には見限った父親、その姿勢を貫きたいのに、つい心が動かされてしまうって感じなんだろうか。
盛音パパは敏萱にも感謝を伝え、私の願いを叶えさせて欲しいと指輪を渡して、プロポーズしました。阿海と準備してたんですねえ。それを見て、やっと盛音も笑いました。というか、酷い人ね、別れ際にプロポーズなんてっていう敏萱の言葉に、苦笑したのかも。
阿海は次に盛音にスピーチをさせようとしてます。聞いてなかった盛音の眉間のシワよっ!
盛音は冷静に自分と父親との関係性を語り、身勝手だと思いながらも最期に寄り添うことにしたこと、お陰で家族というものを強く実感できたこと、敏萱のことも新しい母親ができたと言いました。
ありがとう、愛してます、とも。
ここ、翻訳で、もしかしたら何かワードが削られてたのかもしれません。
監察医になった経緯。どうしてだと思う?ってパパに向かって言ってから、リビングで雑誌を見ていたら監察医の記事があって、それを見て感動したからって言うんだけど、それだけだと先の「どうしてだと思う?」に繋がらない。
なのでもしかしたら、パパの読んでた雑誌だったとか、置いていった雑誌だったとか、そんな繋がりが省略されてるんじゃないかな。だとすれば、あなたのお陰で今の私があるというのも、単にこの世に生み出してくれたってだけでなく、今自らが誇りに思う監察医という仕事についているキッカケをくれたってことにもなるので。
閉会後、敏萱が阿海と話があると別室に消え、盛音が水を取りに立って一人になった盛少達の元に、小芬(シャオフェン)の霊が現れました。
盛音パパ、なんとなく分かったみたいな感じでしたね。一緒に行くと言って、小芬にだめよって言われたけど、やっぱり一緒に行ってしまいました。
いずれにしても、盛音パパの最期は幸せでしたよね。ちょっとは罪滅ぼしにもなったかなあ。一度は捨てた娘や内縁の妻の世話になって、最後まで身勝手に生きたのかもしれませんが、結局はそのお陰で、盛音も敏萱も救われてますもん。
その後、下生葬儀社も、ようやく少しずつ仕事が入るようになってきたみたいです。
鍾刑事も、働く阿海を見て嬉しそう。
そんな阿海がどうしても気になっているのは、ケンカ別れして死に目にも会えなかった父親のこと。霊が見えるようになっても、未だ姿を現してはくれないことを、どうせ俺になんか会いたくないんだろうって、いつもそっちに持ってっちゃう。この件で「どうせ」って言われると、天邪鬼な私は、可哀そうな阿海とか、お父さん出てきてーとか、全く思えなくなっちゃうんだよねえ←
肉親に抱く気持ちは仕方ないんでしょうけど、でももしお父さんがすっきりと成仏していたら、出てこない訳でしょう?あの耀彭(ヤオポン)建設の長男のように。彼はあんな死に方だったにも関わらず、さくっと潔くいっちゃったじゃないですか。成仏というのは霊体にとっての幸せですよね。成仏できなくて、ふらふらと現世を彷徨っているほうが不幸です。
だから、会いたい会いたくないを基準にしてるのは、生きている人間のほうなの。
お父さんは、明らかに阿海を死の淵から救い上げてくれたんだけど、それでも、面と向かって話をしに来てくれなければ満足しないんか?って思っちゃうのよ。
しないんだろうとは分かってる。会いたくて仕方ないんだろう、謝りたくて仕方ないんだろうというのも分かってる。でもそれは生きている人間のエゴ。結局自分のためだから。
ただ生きている人間は、どうしても「そういう生き物」ってのも分かる。葬儀だってある意味、見送る側のためのものなんだし。
だからこそ「どうせ」と拗ねられると、見てる私の片眉がひゅっと上がるんですよ。
この期に及んでもお父さんのせいにして、そんなガキんちょみたいな拗ね方してないで、素直に会いたいから、一言謝りたいから出てきてって祈りなさいよー。
ただ言葉にする時の、照れ隠しと偽悪傾向みたいなところもありそうですけどね。だいたいそれ言うの、鍾刑事や盛音に、父親は出てきてくれないって話す時だし。
鍾刑事はお財布から、小さな折り鶴を取り出しました。
小さい頃に阿海が、あの葬儀社の、赤と黄色の紙で折って現場の刑事達にお守り代わりに配ったものなんだそう。鍾刑事、大事に持ち歩いてくれてたんですねえ。
おまえに返す、お父さんも見守ってくれてるよって。
ちなみに、同僚のを奪い取ったからまだ持ってるらしいぞ、鍾刑事(^m^)
鶴の折り方はお父さんに教えて貰ったんですね。4連鶴なんて、そりゃ難しいだろうよー。
子供の頃にはうまくできなかったらしい連鶴を折りながら、阿海はこれまでのことを回想しています。夏林梅(シアリンメイ)と鍾刑事の言葉は、かなり大きいよね。あ、あと小虎も。
鶴を置いて廊下に出た阿海の背後から、お父さんのあの口笛が聞こえました。
振り向いた阿海の前に、あんなにも会いたかったお父さん。
やっと会いに来てくれたのに、やっぱりのっけは憎まれ口だー(^m^)
怖いのか?
怖くない、俺の仲間だから。
お父さんが昔、霊は仲間だって言ってた域に、少し近づいたかな。
阿海はようやく想いを伝えることが出来ました。でもお父さんは全部見てたよね。もう大丈夫だと思ったから、最後に出てきてくれたのでしょう。
俺の事愛してる?って聞いた阿海の頭を、子供の頃と同じようになでて、当たり前だろって言って、渡したお守り鶴も上手く折れてるって言って、お父さんは去っていきました。
廊下に立ち尽くして泣いていた阿海の後ろに、今度は盛音。
約束した汁ビーフンを買ってきてくれたみたいなんですが。
今、食べる?それとも、もう少し泣く?
吹いたじゃんかっ!もう少し泣く?って盛音らしいなあ。
そして、事務所は散らかってるからと、葬儀用の別室で汁ビーフンを囲む2人。祭壇前(笑)
ギクシャクしている会話が、可愛らしいわ。2人とも30絡みなのにさあ。
盛音のちょっとしたズレ方はもう分かってるけど、阿海も色恋関係はダメダメなんだねえ。小さい頃から、あんなにきりっとしたイケメンだったんだから、もっと慣れててもいいのに。
でも次は、食事をして映画を見に行くんだって。へへっ、デートねっ♪朵朵が荒れそうー。
最後は、汁ビーフンを食べながら、もうウジには慣れた?と聞かれて、口からビーフン出しながら固まる阿海の絵で、静止でした(^m^)
盛音、左利きなの、最後の最後に気付いたわー。
最初は、霊が見える葬儀屋さんって面白そうと思って見始めたんですが、初めの頃はかなり極道風味が強くて、予想とはちょっと違ったドラマでした。でも、面白かったですねえ。
何より、盛音のキャラクターがすごく好きでした。以前も書きましたけど、キャンキャンしてる我儘ウザ系ヒロインが苦手なんで。その分は朵朵が少し補ってたけど、朵朵のは全然オッケーだから。
人を送るとか葬儀とかって、しきたりや宗教の決まり事や、いろいろとあっても、根本のところは「想い」なんだよなあ、なんてことも改めて。
お線香は祈りの媒体になってるとか、ご先祖様達の糧になるみたいなことを聞いたりもしますが、それだってベースには宗教観があるからで、それのない海外の霊のみなさんはなにを糧に?ですよね。
とは言うものの、私は高野山の霊香が大好きで、自宅で普通に炊くんですけどね。実家も真言宗なんですが、以前高野山の宿坊に泊まった時に、このお線香の香りが気持ち良くて、お土産で購入したのを皮切りに、ずっと買い足してます。自然の香りが本当に良いんですよ~。特に白檀大好き。
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あ、話がそれた。
だからまずは心、肉親や先祖に感謝するとか敬うとか、一番大切なのはそこなんだなと。当たり前のことなのでしょうが、普段余り考えたことなかったので、とてもいい機会になりました。実は私も、父の死に目には会えなかったので。ケンカ別れはしてないけどね。
身軽になって、さっさと元気に成仏しちゃったらしいけど、葬儀前後にはいろいろと茶目っ気たっぷりの悪戯してくれたうちの父に(見える方に以前見て貰ったことがあります)、お線香の香りと共に、日々感謝を飛ばしておこうと思います。
そんな気持ちにもしてくれて、ありがとう、R.I.P. 霊異街11号。
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