ちょ、まーた、仙界と魔王ものだったか、「蒼蘭訣」に続き。
と思ってしまったのですが。気付いたら、全話見放題解放になっていたので。
いやー、でもレオローの魔王もすんごいわ。王鶴棣(ワンホーディ)と双璧を成す。とてつもない美しさです。この人、リアルに人?生きてる人?CGじゃなく?みたいな。
でもそういえば以前、この2人の区別がつかなかったことを思い出しましたよ。
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所感 ネタバレです
先に、レオローと王鶴棣の区別がつかなかったと書きましたが。
今、U-NEXTにある現代劇で、「オオカミ君主とヒツジ女王」「始まりは君の嘘」って、白鹿(バイルー)姐さんのドラマがあって、相手役がそれぞれ、レオローと王鶴棣な訳。サムネイル見ても、私には結構紛らわしい訳(笑)だから選べず、どっちもまだ見てないんですが。ま、いずれ。
しかもこのドラマも、ヒロインの立ち位置は全然違うものの、数話見るうち、ん?これは魔王の(こちらは魔王の器候補)心の成長物語ね、「蒼蘭訣」のテーマだって、結局そうだったよなーと。
更にこちらも、魂が輪廻を繰り返して経験を積み、学んでいくので、役者さん達は3役くらい演じています。
ただ見進めていくうちに、こちらの世界観はもっと壮大で入り組んでると分かったんだけどね。
めっちゃゴチャつくので、流れと主な人達をまとめておくと。
魔王によって滅ぼされそうになってる仙界
命を懸けた長老達により、過去に戻って魔王の器を滅して来いとヒロインは送り出される。
レオロー=冷酷魔王
姐さん=黎蘇蘇
鄧為=蘇蘇の兄弟子、寂無
↓ ↓ ↓
500年前の人間世界
レオロー=魔王の器で盛国の人質。不幸過ぎる境遇だけど実はちょっと黒い澹台燼
姐さん=澹台燼のDV妻だったけど、中身入れ替わって急にいい人になる葉夕霧
鄧為=盛国クズ皇帝の息子なのに割とまとも。ただ女選びだけはいただけない簫凛
陳都霊=葉夕霧の姉で庶子。簫凛の妻だけど、腐った性根を隠している葉冰裳
↓ ↓ ↓
蛟龍の夢の世界
レオロー=黒さのない真っ白戦神。魔族と戦い三界を守る冥夜。元は東海の蛟龍
姐さん=墨河に住む蛤族の公主で冥夜の妻となる、桑酒
鄧為=桑酒の兄、桑佑
陳都霊=先代戦神の娘、腹黒い天歓
↓ ↓ ↓
一旦人間世界に戻る
レオロー=本来の国、景国の王となる澹台燼
姐さん=なんだかんだで澹台燼の妻のまま皇后となった葉夕霧
鄧為=嫁の下劣な品性に気付いても、愛してたとか抜かして亡くなる簫凛
陳都霊=どこまでも自己憐憫が強く、人の褌で相撲とってた葉冰裳
↓ ↓ ↓
過去に戻って手を入れたのでちょいと状況が変わっている500年後の仙界
レオロー=夕霧の死を受け入れられず500年苦しみ彷徨い、仙界の兆悠に拾われ九旻となる。師父のお陰で心根は白いまま。でも中国古装ドラマお約束の、誤解と早とちりで一旦張られたレッテルを払拭できず、最後の手段に出る。
姐さん=頑張ったお陰でみんな生きてるけど、使命を持って過去に飛んだことは誰も覚えてない。澹台燼との間に、行き違いの多い黎蘇蘇(そんなの全編通してだったけど)
鄧為=実は出自が訳アリみたいだけど、よく分からない寂無。この人だけなぜか過去の記憶がないので、最後まで意味不明の動きをして、どっこもいいとこナシ。
陳都霊=案の定、元々魔族だった妹女。結局どうなったんだ。この女と寂無だけメデタシメデタシなど許せん(ここだけ感情こもってしまった 笑)
あ、レオローって羅雲熙(ルオユンシー)っていうのね。レオローの方が呼びやすいけども。
それにしてもさ、わかっちゃいたけど、やせっぽち。
痩せている、程度じゃなくて、すんごぉーくっ、痩せっぽちっ。
いやもう、これで動けているのが不思議なレベルじゃないの。
ちょっと調べたら、もともとバレエの人だったんですね。だから細身でも筋力はあるのか。だけどさ、白鹿姐さんを肩に担いでくシーン、ちょこっと辛そうに見えちゃったよ?(^m^)
若い頃の写真は、もちょっとふっくらしてるんだけどなー。
でも、だからこそ最初の、どこまでもとことん過酷な境遇にあった澹台燼(たんたいじん)の悲惨さが、際立っては来る。
雪の中、氷の上に何日も跪かせられてて、慌ててお風呂に突っ込まれるんだけど、その時のペラッペラさよっ。怖いくらいだったわ。

お話を進めていく都合で、他人から悪意を持って誘導されて、お互いを疑い合うような流れに、何度も何度もなるのよね。まあ、これは中国ドラマに限らず、創作物定番の流れだし、現実でもよくある話なんでしょうが。
だから思い出してしまったんですよ。
「この音とまれ!」という筝曲部が舞台のマンガ、アニメを。
➤ アニメ「この音とまれ!」2025.4.21現在のリンクです。
この主人公は、あの人がこう言ってたよっていう、悪意を持った人の言葉に対して、「俺、本人の言ったことしか信じねえから」って言うのよ。この子自身が昔荒れていたせいで、騒ぎを起こさなくなっても、周囲からあることないこと陰口を叩かれ続け、誤解され続けてきたから。
物語だろうがリアルだろうが、世の中の人がみんな、こうだったらいいのにぃ(大笑)
となると、このお話も、だいぶ端折れちゃうってコトになるから、それじゃあ、魔王の器、心を学べねーダロってことになるんだけどさ。だとしても、しつこかった。行き違い、すれ違いが。
元々魔王の器で、確かに根っから黒い部分を持ってはいるんだけど、どんどん澹台燼が可哀そうになってしまうお話の流れ。魔胎で生まれたのは、本人の罪じゃないのに。
誰にも愛されない、必要とされない、そんな中で、目的があって近付いてきた白鹿姐さん演じる数人に触れ、あれ、もしかして自分も感情を持てるようになったんだ、愛して貰えてるのかも♪と、あったかい気持ちを手に入れると、やっぱりか、やっぱりダメなのかと、どん底に突き落とされる訳ですよ。
白鹿姐さんの元の魂の仙人、黎蘇蘇もまた、かなりクソ真面目だからさあ(笑)なんやかや澹台燼に絆されたかなと思うと、ふとまた使命を思い出しちゃう訳だ。
この人の母親は素晴らしい人だったけど、実の父は欲の塊のクズだったのにね。養父と母似ね。
そんなこんなが結構長くて、ねえ、もういいじゃん、やめたげて…と、つい思ってしまったよ。
そこに、とことん性根の腐った女の邪魔が入るから、お互いにめっちゃ誤解してすれ違うし、お陰でメンタル危うい澹台燼は暴走するし。中盤からもう誰彼ともなく吐血祭りだし。
そんなんを延々と見せられるので、途中から私は地蔵になりました(笑)
いちいち感情入れて見てられなくなって、ほう、そうなのか。なるほどね、くらいで眺めるように。
要するに、退屈になっちゃった。
だから、この40話。
見終えるのに、めちゃくちゃ時間がかかりました。
戦いのシーンがまた多いし長いんだよね。
すごく力入ってるし、お金もかかってるなとは思うんだけど、正直、既に細部はどうでもよくなっちゃってたあたくし、中盤は随分スキップ致しました、ごめん。
なんちゅーかねえ、壮大なんだよ、なんだけど、ちょっと様々くどいし、冗長だと思う。
ストーリーも入り組んでいるので、説明台詞があっても、途中から理解を放棄してしまいました。
だからもう唯一の興味は、レオローがまだどれだけ悲惨な目にあうのか、結末はどう収めるのか、だけになっちまってな。あ、唯一じゃなくて、2つか(^m^)
仙界だって、いい人もいたけど、誤解と感情だけで突っ走る阿呆も多いし、数は勝ってても2人で乗り込んで来た魔族にゃ勝てないし、もういっそ、こんなお粗末なヤツら蹴散らして、魔王にでもなんでもなっちまえばいいじゃんか、と思っちゃったもん。
でも邪骨は交換されちゃってるから、魔胎ってだけで魔王にはなれないのに、更に虐げられて、おまいらのその対応が魔王トリガーだってことすら、仙界の阿呆共は気付いてなくて。本人嫌がってんのに、周囲から否応なしに限りなく魔王に近付かされるって何?そんなバカばっかの世界、いらなくない?
兆悠師父だけじゃん、最後まで澹台燼を信じて守ろうとしてくれたの。肝心の蘇蘇は、大事な時にいっつも気を失って寝てるし。

とはいえ、ここまで見たら、とりあえず最後まで。
終盤は、これっくらい醒めてたんですよ。
なのになのに。
最後2話くらいで、号泣させられちったのは、こりゃいかにっ。
澹台燼のね、いろいろと諦めて腹を括った表情や、それでも蘇蘇を愛おしそうに眺める表情や、そんなこんなが最後、爆発するんですよ。魔胎で邪骨を持って生まれた澹台燼が、自分を虐げて来た世界を守るために、もうほとんど神になる。いやー、すごかったなあ。レオローって役者が、澹台燼を演じきったんだなって、なんかものすごく感動してしまいました。
いろいろと文句たっぷり言ってきちゃったけども(笑)、これ、刺さる人はものすんごく刺さるだろうし、レオローの代表作じゃないかって意見にも、納得しました。
だから、惜しいのは中盤から終盤にかけて。
中だるみというか、手を変え品を変え、同じことの繰り返しだし、ややこし過ぎるのよー。
とはいえ、なんかもう、みなさんお疲れ様でしたって感じです。
はー、泣いちまったぜ。
あっ、これだけは書いておこうかな。
実は私「軍師連盟」の司馬師の時の、肖順堯(チャオシュンヤオ)が好きだったんだけど、いや、出てたんだけど、随分太った?てか、こういう役回りが多くなっちゃったの?
「蓮花楼」がいつか見放題にならないかと、楽しみにしてるんだけどなー。あちらはどうなんでしょ。
作品情報
- 制作 2023年発表 全40話 优酷
- 原題 「长月烬明」
- 原作 「黑月光拿稳BE剧本」藤萝为枝
- 監督 鞠觉亮
- 脚本 何妨、罗璇
人物相関図

右は最初の仙界、左は500年前の人間界

蛟龍の夢の世界

過去を変えて戻ってきた仙界
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