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紳士探偵L 4~6話 消えた恋人 ネタバレありのあらすじと感想

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紳士探偵L
画像出典 百度百科

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この回から、もう一人の仲間、監察医で検視官のベンジャミンが登場します。
外国帰りの彼は、最高の教育を受けている聖母病院の院長の養子なんですが、花街で育ち、娼婦だった母親に捨てられたせいで、生きた女性が苦手。死体は好きだけど。
初対面で小曼と握手するのも恐る恐るです。目線の定まらないっぷりが可愛かった。
ちょっと気弱そうな感じのイケメン、優しくて人は良さそうだし、羅非とは仲良しです。

育った環境によるところが根本的な原因なんでしょうけど、見た目できっとモテるせいで「女」を押し付けられる機会も多そうですもんね。更に無理!となったのかもしれないですよね。そういうタイプではない小曼にはどんどん慣れていくので。

ただ、変人に描きたいためか、死体を前に血の滴るステーキを嬉しそうに食べるっていうね。これ最初の羅非もそうでしたね。アパートの部屋に肉の塊ぶら下げて、銃で撃ってるとか。二人とも、まあ、ある種変人には違いないけど、インパクトを与えるためのエピソードがちょっとアレな感じもしないでもないですが、そこはスルーの方向で。

さて、事件はまず黄河で大洪水が発生し、晋(ジン)商会が被害者のためのの救済募金を始めたことから始まります。

まず、多額のお金が集まる機会がそこにできた訳だね。

晋商会では、財務課長、陸向東(ルーシャンドン)が新任の韓薇薇(ハンウェイウェイ)という女性を職員に紹介しており、なんとなく二人の視線が意味ありそうに交わされます。
夜、人気のない夜の街を一人で歩く韓薇薇、そして翌朝、彼女は自分の部屋で死体で発見されてしまうのでした。

現場検証から下記の事が分かります。

  • 凶器は無錫特産の泥人形
  • 飼い犬が吠えなかったことから、犯人は顔見知り
  • 写真の破られ方から、自分が写った証拠を隠したと思われる恋人の可能性
  • 部屋にあった背の高い椅子から、その恋人は180センチ前後の身長であると推察
  • 被害者は財務の勉強をしていたが初心者で、なぜそのスキルで大きな晋商会に入れたのか謎
  • 破られたメモ帳の文字跡から「720900」「東」「晋」「会」「黄河」が読み取れる

晋商会を調べたいものの、北方の軍閥と結びついているバックの強い晋商会にまともに警察が介入すればトラブルは必至です。沙威(サボイ)刑事部長は羅非と小曼に、夫婦を装って寄付をしに行き、晋商会への潜入を指示します。

仕立ての良さそうな衣装で赴いた二人なんですが、いかにも立派そうな晋商会の内部に入った途端「羅非じゃないか?」って受付の職員にバレてるというね。なんだかんだ有名なのね、羅非。
財務課長に会うために大口の寄付客を装ったのに、即座に会長秘書の陳漢良(チンハンリャン)に報告されてしまい、小曼は財務課長と、羅非は会長秘書と対面することに。

羅非が相談されたのは、会長である湯済豫(タンジーユー)の殺害予告でした。各界から人を集めて募金イベントを行う予定のある矢先です。予告状は密室状態の会長室のデスクやソファに、既にその日で3通も置かれていました。興味をそそられる羅非。封筒には日本の暗殺集団黒龍会のスタンプが。
暗殺集団黒龍会…そっか、暴力団ってそういう言い方になるのかあ。

片や小曼は財務課長、陸向東(ルーシャンドン)のネームプレート「東」を見て、被害者、韓薇薇(ハンウェイウェイ)を知っているかと尋ねます。職員だったのに、知らないというリスクを考えないのでしょうか。これもミスリードの一端か。
退室間際、小曼は財務課長から「720900、環龍路75号」と書かれたメモを渡されます。

紳士探偵L
画像出典 Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

帰り道、韓薇薇が殺害された時間に通りを歩く羅非と小曼。あの怪しげな道は韓薇薇のアパートに向かう通りだったのね。そして韓薇薇の部屋に明かりがついているのを見つけます。

部屋にいたのは申報新聞の記者で、韓薇薇の同僚でした。韓薇薇は新聞記者で、晋商会の不審なお金の流れをスクープとして追っていたのでした。危険だから巻き込まないようにと同僚達にも詳細は明かさなかったようですが、そろそろ発表できそうとだけは告げていました。
その調査潜入のための財務の勉強だった訳で、そうすると半人前の韓薇薇が晋商会に潜入するには陸向東の手引きがないと無理、財務課長として陸向東も何かに気づいているということになります。あの視線の交わし方はそっち。協力者でしょ。
まあ、恋人だとして職権乱用したってこともあるかもしれませんけど。

羅非、風邪を引いてるんですね。はっくしょんって文字のまんまみたいなくしゃみが可愛い。

くしゃみの音は万国共通なの?って素朴な疑問が沸いたよ?
けどどうも違うみたいですね。世界では「あちゅん」に近い音が多い模様。

それでも休まずに、密室の謎を考えている羅非を心配して小曼が様子を見に来るんですが、何か用?みたいな素っ気ない態度を取られて、翌朝、めっさ不味い(赤くないから苦いのかな?)スープを差し入れ。嫌がらせのつもりがあったのかどうだか。単純に薬効だけで考えて作ったのかもしれませんけど。
いいとこあるじゃん♪的にほくそ笑みながら口にした羅非、とてもキレイに吹き出しましたとさ。

さて、2つの謎が解明されないまま募金イベント当日。
フランス租界警察署の面々は、監察医のベンジャミンまで警備に駆り出される中、壇上で挨拶する会長、案の定、銃撃されました。混乱の中、会長は守ったものの、次々に撃たれていく警官たち。会場にいた羅非は見物に来ていた子供たちを助けて回っています。会長秘書の陳漢良(チンハンリャン)が「あそこだ」と指差して叫んだため、小曼はそのビルに向かいますが、そこにあったのはたくさんの薬莢のみ。犯人はいませんでした。

広場は尚も銃撃が続いています。
前の事件でダンスホールに行った時に羅非から教えて貰った、余計な情報を省き想像力を働かせる方法で小曼は黒衣の犯人の居場所を見つけます。才能といえばそれまでだけど、小曼も超人的よね。
けれども子供を助けることを優先したため犯人には逃げられてしまい、広場にあった給油用のトラックを狙われてトラックは爆発、巻き込まれた財務課長の陸向東は瀕死です。あの数字の意味を聞かなくてはならなかったのに。けど、左胸撃たれてましたよね、狙って殺されたんだね。
陸向東は「匯豊(フイフォン)」と言い残し、亡くなってしまいました。どうも銀行名のようです。

犯人を追った小曼は撃たれてケガをし、羅非に助けられて病院に運ばれます。だけど犯人「黒龍会を裏切った罪は命で償うべし」だとかわざわざ言うの、わざとらしくない?
小曼が目覚めると、目の前左右に羅非とベンジャミン、心配顔の白黒。眼福(違)

小曼が眠っている間に、亡くなった財務課長の陸向東の家から、記者だった韓薇薇の文字の証拠や凶器の泥人形が見つかっていました。腑に落ちない様子だった羅非は、目覚めた小曼の言葉や病室のスリッパ?を見て慌てて韓薇薇の部屋に向かいます。小曼、後ついて来たけど、さっきまでパジャマでベッドの上だったろうに、あなた…

そして、はい出た、フランス租界警察署もうひとりの特別顧問、ドイツ帰りの心療内科医、霍文斯(フオウェンスー)先生です。
もーね、怪しい。めっさ怪すぃって!

小曼は素直にさくっと信じてしまいますが、羅非は直観的に何かを感じ取っています。生理的にいけ好かないだけかもしんないけど、どうだろうな。
握手のために差し出した霍先生の中の人の右手、見事に綺麗なマスカケでしたね。

霍先生は、犯人の心理として、靴やスリッパや写真みたいなものよりも、凶器や横領の証拠となる帳簿を先に処分するものだと言います。多分羅非は病室のスリッパを見て、恋人が日常的に韓薇薇の部屋にいたならば、男物のスリッパがあったはずだと思い至って飛び出して来たのでしょう。けれどもそれはありませんでした。凶器や横領の証拠は陸向東の家から見つかったっていうのに。おかしいよね。

そしてそれを羅非が口にする前に、霍先生がネタバラシ?しちゃってるんですよね。
霍先生、いろんな意味で羅非をイラつかせる存在となっていきますね。ふふふ。

写真を破ったのは犯人のミスリードだということに気づいた羅非、そもそも恋人の存在はフェイク、更に陸向東が横領犯ではないことを確信し、匯豊(フイフォン)銀行の貸金庫を調べます。あの数字は貸金庫を開けるナンバーで、韓薇薇の同僚、陳慧厳(チンフイイエン) の名前で借りられていた貸金庫からは、裏帳簿が発見されました。「良」と「淑」のサインの並ぶ帳簿。

最初に殺された韓薇薇の部屋のメモの文字は「東」ではなく「陳」だったようです。
そして会長秘書の名前は(チンハンリャン)。

なんだけど、これだけではなかったんですよ。状況はもう一転します。
陳漢良も殺されてしまうのです。

最終的に、実行犯はここで突然出てきた人ではあるんですけど、韓薇薇と陸向東を殺すために実行犯を雇ったのは陳漢良です。そんなこんなの大本の原因だったのは、まさかのあの人でした。黒龍会も名前をいいように使われただけで小馬鹿にされてますから、羅非の策で犯人確保の手助けをしてくれました。
そういえば黒龍会、黒の詰襟着てましたね。高校生、にしちゃおっさんだったね、ラグビーのプロップ体形。体育会系の大学生かーいっ!

途中、おや?と思ったのは、犯人の部屋から見つけたライフルを刑事部長や小曼が平気で使っていたことです。え、いいの?それいいんだ?

あと、韓薇薇を泥人形で一発で殺害した犯人が、どうして募金イベントの日、地下まで深追いした小曼を仕留められなかったのかってとこは、謎のままじゃありませんか?単に黒龍会の名前を出して警察の目をそちらに向けさせるためだけ?だとしたらその証言をさせなくちゃだから、殺しちゃだめですもんね。他に何か見落としたかな?

犬が吠えなかったから顔見知りってとこも、スルーされてましたね。顔見知りじゃないぞ、実行犯。部屋にあった高い椅子は韓薇薇の趣味ってことで納めたとしても。

物語公には、密室の殺害予告状と莫大な寄付金が行方不明という謎を残したまま、ひとまず事件は解決ですが、羅非は行方不明の大金の存在をついてまだ調べていたので、これが先にどこかに結びつきますね。

今回のオマケの小劇場。
葉(イエ)刑事…脳筋なのに、腕相撲さえ小曼に勝てないんかいっ!

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