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追風者 第24話 あらすじとネタバレ感想

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追風者
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目次

あらすじ

沈図南と魏若来は中央政府のやりかたに不満を持ちつつも、妥協を余儀なくされる。沈近真は魏若来に銃の扱いを教え、共産党の理想を語る。一方、日本軍が上海まで進行しても、中央政府は戦闘を避けてばかりいた。魏若来が住む七宝街も日本軍に襲撃され、火の海に包まれる。

みるアジア

ネタバレ感想

軍法処に若来を迎えに来た沈図南(シェントゥーナン)は、犠牲者の遺族に弔慰金を用意すると言い、記者たちも賄賂を受け取り、真実を伝えることはないと告げました。
分かりましたって言うしかない若来が、気晴らしに飲みに行こうと誘われた時、軍法処に林樵松(リンチャオソン)が護送されて来ます。

林樵松は図南を呼び止め、話しかけます。
驚きましたよ。自分は普段から汚れ仕事をしているが、あなたは?日頃はご立派なのに、肝心な時にダメだ。国民のために声を上げるべきだった。康処長の尻ぬぐいをする気分は?

おまいう。
ライフルで狙っといて、その言い草よ。

この人、自分に全部擦り付けられるとは思ってなかったんだろうか。だとしたら、だいぶオメデタイ。自分にだって後ろ盾はあるとか言ってたけど、あっさり切り捨てられた。嫌味でも言わないといられなかったんでしょうか。
シンガポール逃避行を握り潰された後、表面的に従うフリをしていたって訳でもないしさあ。自分が逆らえば、宋美娟(ソンメイジュエン)が危ないと思ってたんだとしても。
あ、ならば、しばし罪を被るから、その後は便宜をって取り引きしてるのかな。
ただ、この人の中身、かなり歪んで入り組んでるからなあ。以前、酔っぱらって文彪(ウェンビャオ)に零してたみたいに、自分の上司より沈図南のほうが理想に近いんだってのは、間違いなくあったりするんだろね。だからこその、この言葉か。

何も言わずに離れてった沈図南。
林樵松は若来に、君もだと言いました。
自分にも昔は情熱があり、正義感もあった。だが経験を積み成長した。焦るな、君もこうなる。

ちょ、若来にまで呪いの言葉をかけるんじゃない。
若来はアンタとは違うぞ?

やけ酒をあおる若来と図南。

メイクなのかなんなのか分からないけど、イボくんの目が腫れてる気がする。
「熱烈」の撮影の時、汗をかいて急いで走ってきたみたいなシーンの前に、陰で何度も腕立て伏せをして汗出して、ほんとにハァハァして走ってきたみたいな話を、誰かが言ってたけど。この時も、陰で何か準備したんでしょうか。

僕には分かりません、どうして善人が報われないのか。
そんな若来に、図南は、古いことわざに、悪人は富み栄え、善人は骨も残らぬというのがある、昔から変わらない、と。
彼らは孫文(スンウェン)先生の遺志を忘れたのか、入党の誓いを軽んじているのかと若来が言うと、図南は、国を変えるために入党する者もいれば、富と権力のために入党する者もいる、だってさ。
他人はどうあれ、己の志を貫くだけだと聞いた若来は、貫いてますか?と返します。
この結果に、納得できるのか。

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できないと、食い気味に答える図南。
宋先生が蒋主席に報告してくれる、蒋主席が罰してくださるはず、上海から偽造銀貨もアヘンも消える。それでも不十分だが、我々の努力が水の泡になった訳ではないと思う。

はー、そう上手いこといくかいな。
ってことは、多分言ってる本人も分かってるのかな。沈図南は泣いていました。
若来は、半分諦めたみたいにも呆れたみたいにも見える表情。

私は万能な人間だと思われているが、実際はできないことだらけ。孫文先生も革命の初期は妥協していた。一歩ずつだ。
それを聞いた若来は、そんな我慢や妥協が習慣化すれば、僕もいずれ第二の林樵松にって。
えー、呪いが効きまくってるー!
図南は全部言わせず、君は彼とは違うと強く否定してくれましたが。
過ぎたことだ、前を向こう。諦めなければ変えられる。

図南の言葉は、若来に真っ直ぐ響いているのかどうか。
最初に、沈家のパーティに忍び込み、助手にして貰った時のことや、弟子にして貰った時のことがフラッシュバックしてます。
憧れて憧れて憧れて、盲目的に信奉してついて来たこの人も、自分と同じ、手探りで道を探しながら歩く人間だったんだって感じだろうか。だから挫折だってするんだと、納得できたのかな。一応。

飲んだくれてる2人のところに、心配した近真が現れました。
夜の道を、歌いながら歩く酔っ払いの後をついてく近真。
歌ってるのは「旅愁」ですな。元はアメリカの曲で、中国では「送別」ってタイトルらしい。
近真は近真で、自分にとって大切なこの2人の挫折を目の当たりにして、共産党への想いを強くしてるだろうし、彼らにもまた、気付いて欲しいとの願いも強くなってるでしょう。ただし、兄は難しいだろうなとは思ってるかも(笑)

その頃、宋美娟は文彪(ウェンビャオ)に案内されて、差し入れを持って林樵松の独房へ。
林樵松は罪を被って5年くらい入ってたら出所後、重要な地位につけると約束されてるって言うんだけど。やっぱりそんな取り引きがあったか。でもそんなの信じられないよねえ。宋美娟が怒るのも当たり前だわよ。
林樵松も泣きながら別れようとしますが、宋美娟は5年くらい待つと言う。私の望みは兄を探すことと、あなたと結婚すること、墓石に妻と彫ってくれるんでしょう?て。
こんな状況で、こう言ってくれる。いい女よね。俺には勿体ないと、2人、がっつり抱き合ってますが。
だけど、林樵松はさあ。
うん。もうひとつ、こんないい女に不義理を働いておりまする。少し先のネタバレ。

翌日。若来は、李晟達(リージェンダー)から奪った金塊を引き出して、姜虎豪(ジャンフーハオ)たちを助けました。
だけどさ、預ける時は変装してたのに、引き出す時は、央銀の職員、魏若来(ウェイルオライ)のまーんまでしたけどね?いいのか、ソレで。カギと印鑑は間違いなく持ってったけど。

仲間達の命も立場も失わせたと、姜虎豪に謝る若来。
でも姜虎豪は、若来が大金を払って助けてくれたことも分かってるから、責めはしなかったね。生きていればなんとかなる、恨むべきはこの世情、お前の故郷の人が紅軍に入る理由がようやく理解できたと言いました。

公には清廉潔白を謳うクズたちのせいで、犠牲になった人達のことを考えながら七宝街へと戻ってきた若来は、道端の椅子に座って餛飩(ワンタン)を食べている近真を見つけます。
一緒にどう?と言われて、戸惑いながら座った若来は、まだ落ち込んでるの?状況は悪化の一途よ、そのうち慣れるわと言われちゃう。
近真は、椅子の上に置いてあった紐をつけた缶みたいなのを若来に渡しました。
医学書よ、今のあなたに必要な物と言われた若来が缶を開けると、中に入っていたのは「資本論」の本。慌てて若来は缶の蓋を閉め、周囲を見回します。これ、道端で広げたら大変なことになるよ。

追風者
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苦しみや悲しみを感じるのは、この国が病気だから。その本は処方箋。
自分は、困った時や人生に絶望した時に読んでいる。試してみて、疑問は私に聞いてね。

迷いの芽生え始めた若来は、顧問がーとか三民主義がーとか国民党がーとか、もう言いませんでしたよ。

部屋に帰ると、春苗(チュンミャオ)が工場で亡くなったみんなのために、紙でたくさんの冥銭を折っていました。コイン型に切ったものも、こういう元宝型に折ったのもあるんだね。
若来も座って一緒に折り始めます。

近真さんとの進展は?結婚しないの?
そう聞かれて、友達だと答えた若来に、春苗は、なら一緒に江西に帰ろうと言います。
でも若来にはまだ納得できないよね。まだ帰る訳にはいかないよね。
お父さんが会いたがっていると言われても、上海は危険だと言われても、若来は残ると。

春苗が泣きながら訴える、あの時の現場のおかしさ。
あの日、車夫たちは一方的に殺されたのに、新聞には彼らが犯罪者だと載った。あれだけ偉い人達がたくさんいたのに、誰も本当のことを言わない。真顔で嘘をついている。
上海にいたら、いつか若来も…って昔馴染みが心配するのは分かるよ。ついこの間まで、油っけのない髪をボサボサさせて、へちゃーっと笑ってた子なんだもん。

若来は、ぎゅっと手を握り締めるんだけど。
でも、どうにか央銀に入って足場を固めたのに、帰省して何をするんだって言う。
春苗は銀行があると言うんだけど、若来は共産党のだろって。まだ若来の天秤は傾いてない。
彼らがアヘンを売ったり、無実の人を殺したりしたか?どれだけの村民が紅軍に加わったと思う?って春苗の言葉も、若来を動かすまでには至らず。

それでも、部屋に戻った若来は、悩みつつ資本論を手にし、読み始めました。

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そして、近真のところに射撃練習にも行ってみてる。
手取り足取りで教えて貰ってる。
反動で動いて、おでこ、ゴッチンしたりしながら(笑)
でも若来、筋が良いみたいね。

ただ、資本論を読んでもまだ若来は、三民主義に一筋の希望を持っていました。
孫文先生も国のために、最期の瞬間まで奮闘を続けたから。
近真には、あの経験を通して、兄とあなたの努力が無駄だったとは思わないのか、世の中を変える覚悟を持っていても、変容させられるのは自分自身と言われます。
共産党なら変えられると?と若来。
そう信じている、人生を懸けて証明すると近真。
命を失っても?
ええ。あなたの兄のように。

個人的には、以前若来が話していた、自分の兄ちゃんの仲間達はみんな似た雰囲気を持っていた、目が違うって話に、凄く納得したんですよ。規模は違うけど、何かを妄信して、過激な態度も辞さないタイプの人って、今の日本でも共通の雰囲気を持っている気がしていて。
ただ、このドラマが終結していくのは当然共産党なんだけど、当時命を懸けて地下組織の工作員となっていた人達に対して、そのイメージを明言化してるところが面白いなと思ったんだよね。若来は、自分とは違う考え方も尊重はするっていうフラットなタイプではあるけど、なんとなくそこに余り好感は持ってない感じに見えたから。
うーん、でも、受け止め方かな。死をも辞さない覚悟をしている人の目だと、そんな覚悟がなぜできるのか、自分にはとても理解できないと、素直に受け取ることも可能だったかな。好き嫌いって話ではなく。

近真はドイツで共産党に入り、上海で組織に加わったんだそうな。
最初は革命が何かも分からず、単独行動を好んでた。ある日、任務を引き受けて一人で遂行した時、現場を離れようとしたら敵が現れて、同志のひとりが近真を守って亡くなってしまった。面識もなく名前も知らない人だったのに、近真のために犠牲になったことが申し訳なくて、長年苦しんだ。でも徐々に分かってきた。私達には同志という名前があり、組織という共通の家がある。共通の理想もあり、その実現のために共に努力する。心を一つにしている。
それ以降、任務遂行の時には決死の覚悟で臨んでいる。例え自分が倒れても、背後には数多くの同志がいる。

うーん。生温い資本主義の中で育ってしまうと、そこまで自分を懸けられる想いを理解するのは難しい。理屈は分かった。でも、っていう。

だけど、近真が涙ながらに語る、この国の理想の話を聞く若来は、ちょっと考え込んでますね。
それは、沈図南の思い描く理想と同じだったから。
理想は語るだけじゃなく、努力して実現するものよと、近真は言いました。

1932年1月、日本が満州事変への国際社会の目をそらすために、現地日本人に騒動を起こさせた。上海事変、かな。
上海の街を和服でデモ行進する日本人たち。
道端の中国人たちは、日本製品をボイコットせよと叫び返し、乱闘、騒動へ。

南京での会議から戻った沈図南。
多くの官僚が、上海で戦闘など起きないと、日本側の条件を無条件に呑んでしまったんだとか。
衝突回避の議論ばかりで満州事変から何も学んでいない南京に対して、図南は危機を提言したけど、門外漢が口を挟むなって態度だったらしい。
図南は、戦闘が起きても租界に移動できるよう、央銀の文書や資料を纏めるよう鄧澤(ダンズー)処長に依頼します。

若来の住む閘北(こうほく)は、軍の駐屯地があるから、衝突が起きれば最初に被害に遭う、租界に家を借りろと図南は言います。
若来が七宝街に戻ると、既に周囲は騒ぎになっていました。姜虎豪や阿文(アーウェン)たちが、怪我人を運び、春苗や周(ジョウ)さんが手当してる。日本人と揉めて、租界警察は日本人の味方をしたらしい。
若来は周さんに、アンタには情報が入っているはずだ、日本は本当に攻めてくるのかと聞かれ、恐らくはと答えます。隠れて外出を控え、できれば租界に転居しましょうと勧めたけど、租界の家賃は高いから、七宝街のみんなはとても移れない。
南京の官僚は庶民から金を巻き上げておいて、肝心な時に何をしてるんだと文句が出ます。白髪のじいちゃんも、また人が死ぬなと呟いていきました。

沈家では、魚児(ユーアル)が、国破れて山河ありって、杜甫の詩を暗唱してましたよ。なかなか象徴的。
ベランダに出ていた兄の隣に並ぶ妹。

追風者
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この戦いは避けられないようねって近真に、市政府は日本側の条件を受け入れたが、相手がどうでるか分からないと図南。
市長は日本に謝罪し、日本製品ボイコットも禁止したんですって。そんな弱気だったんか。
そりゃ当時の日本、増長しまくったでしょうよ。
その時、閘北方面の空が赤く光りました。

日本軍が閘北を襲撃し、七宝街も火の海に。
春苗と共に、周さんを助け起こして避難し、周囲の火消しをする若来。
逃げ惑う人々。二階から燃える地上に飛び下りる人々。
かなりの被害が出るなあ、これは。特に雑多で狭い、ごちゃっとした場所だもの。

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