所感
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最初はね、白鹿(バイルー)ねーさん、品のない役、お上手ね…(割と食傷気味)だったんですけど。
いやーだって、これでもかっ!って感じなんだもん。食べるシーンが多いんだけど、まー食べ方。食べながら喋る口の歪め方(笑)
竜竹幇(りゅうちくほう)ってところの幇主なんで、荒くれ者の中に混じって、舐められないようにガサツにってことなんでしょうが。
でも、一緒にいる小芹(しょうきん)は、そんなことなかったのでねえ。
口調や態度は男勝りでも粗野でもいいけど、ここまで下品に作らなくてもっていう、too mach感はしばらく拭えませんでした。姉御肌って言葉の解釈、間違えてませんか?
だってさ、どれだけ心根が良くても、いくら今まで周囲にはいなかったタイプだって言っても、こんだけ品のない女に、金持ちの豪商や皇子が惚れるか?とまで感じちゃうってのは、悪手じゃない?
それに娼館で育ってるんなら、逆にもう少し所作はマシになる気がする。師匠、あんなに綺麗に踊れるように仕込んだんだもんねえ。
名前もスゴイよね。竜傲一(りゅうごういつ)って。自分でつけたっぽい気もするけど。
それに、李清流(りせいりゅう)が女性に触れられないとか、竜傲一が刃物に触れられないとか、主役が2人ともちょっとしたトラウマ持ちなんだけど、そんなんいつの間にかウヤムヤになっちゃってませんでした?竜傲一を好きになって、彼は解消したっぽいけど、かなりの症状でしたよね?そのトラウマもなんでだったんだろ。描かれてましたっけ?私が忘れちゃってるだけ?乳母のおばあちゃんは、すごく大切に育ててたっぽいよねえ。
竜傲一のは、父親が刺されてるのを小さい頃、目にしてしまったからだったみたいだけど。
しかも清流は新絲路(しんしろ)って絹織物業を営む当主で、スゴ腕商売人で才能溢れるデザイナーで、針仕事も上手でって言ったら、それ、女性客相手の商売ですよね。採寸や仮縫い等々で、近づく、触れるの、日常なんじゃないの?今でこそ、使用人に任せられるかもしれないけど、絶対最初は自分でやらなきゃいけなかったはず。
その頃は、副当主の杜小仙(としょうせん)お嬢様が一手に担ってましたと、視聴者が理解してやらねばいかんの?
だからさあ、こういうのも、物語のエッセンスに取ってつけただけみたいに見えちゃうんだよ。
っていうね。
言い出したら、重箱の隅をつつき出したらキリがないのは、タイトル通り(笑)
要するに、いろいろと甘いなと。申し訳ないけど。
これ、脚本も監督の手によるものみたいですね。監督、初監督作品だったのね。
ただ、そのうちに結構慣れてしまいまして(笑)
元々「黒豊と白夕」に皇朝役で出ていた賴藝(ライイー)が主役と知り、ほう、この人が主役ってきっと余りないのでは?と思って見てみたので。
この方、かなり個性的なビジュアルじゃないですか。(ゴメン(笑)
だけど古装じゃない写真は、普通にカッコ良かったりするんですよね。
この写真とか ↓ 若い頃の北村一輝みたいでさ。あの人も若い頃、めっちゃ気色悪い役とか多かった人だけど(笑)要するに、クセのあるタイプってコトなんだけど(^m^)
目も強いんだけど、口元にとっても特徴のある人なので、口元と顎ばっか見てました(^m^)
いや、美しいんだよ、とっても。好みは分かれるだろうけど。←
それにこの清流ってキャラも、私は結構好きでした。
最初はかなり傲慢さが目立ってたけど、比較的すぐにその皮、剥がれてたよね?
このビジュで、ちくちく針仕事するっていう、ギャップはおもろかったし、傲一と使用人のみんなが並んで考えてるところ、そっと後ろから近付いて、わっ!って真顔で脅かすのとかも、その真顔っぷりに思わず笑っちゃったし(笑)
こんなコワモテなのに、人から注意されると、スネながらでも結構素直に聞いたりするし。
自分の気持ちを自覚するのだって、傲一よりもずっと柔軟でした。傲一のほうがめんどくさかった。ただ、もっと早く、はっきりしっかり言葉にしとけよっ。←
主役の2人が拗らせてる中、サブカップルの、炎彬(えんひん)と小芹は文句なく可愛いかったですねえ。趣味が一緒で語り合えるって良いよね♪なんかこう、2人とも、イメージがころころしてて。
皇子の李昭(りしょう)は、個人的にこの方、どーも苦手でm(_ _)m
にーっこり笑ったりすると可愛らしいんだけど、方逸倫(ファンイールン)。なんでだろうな、なんかいまひとつ好みじゃなくってなー。
2人並んでたら、絶対、賴藝のほうに寄ってくと思うわ(笑)
ただ残念なのは「黒豊と白夕」もこちらも、賴藝本人の声じゃないんですよねえ。
この見た目なので、割と低めのドスの効いた声を当てられることが多そうなんだけど、何かの動画で見たご自身の声は、比較的柔らかめ軽めの声でした。
あ、新絲路で清流の片腕としてやってきた杜小仙はねえ、最初から怖かった。
役柄が役柄だから、そういう映し方だったのでしょうが、この人、目に光がないのよぅ。怖いのよぅ。
しかも媚薬のくだりは意味分からなかったわ。なぜあそこで盛る?もっと適切な場面はいくらでもあっただろうに。これじゃあ、シナリオを進めるためだけに踊ってる人だよ。
って、これは小仙じゃなくて、監督の問題か(笑)
横恋慕組の李昭と小仙の言い分は、全部ただの執着だったので、自分のほうが先に好きだったとか、どうして自分じゃダメなんだとか、荒れられても、あー、はいはい、普通はそこで諦める…でお終いなんだけども。そんなのをぶつけて、相手が心変わりしてくれた試しは、古今東西、ない。
政略結婚が当たり前の世界だから、相手の心に自分がいなくても結婚できればそれでいいとか思ったりしちゃうんで、ややこしくなるんでしょうけど。結局、相手の気持ちなんかどーでもいいんだもんなあ、こういう人は。
李昭のほうは、途中多少の黒化はしても、ヘタレでも、根っこはいい人だったけどねえ。
ママンが強過ぎ。でも、頑張ってくれたわね。
そしてこれも、中国ドラマあるある。話が後半、なぜか朝廷が絡んできてしまうっていうね。
清流が、死んだと思われていた皇子だったと判明するんだがー。
だいたい、そういう流れになった途端、ドラマがつまらなくなるってのもお約束のようで。
いろいろと粗はあっても軽快だった、前半の勢いがすっかりなくなっちゃって。
清流も傲一も、自由に動けなくなっちゃって。
傲一なんか、師匠、鳳おかみの形見の玉の鯉の謎を解明しに、朝廷に潜り込むとか言っても、何一つ分からなかったよね。ただ後宮の暇そうなみなさんと仲良くなっただけ。
しかも潜り込むのに、極刑になるような嘘までついて。それがバレれば、自分だけじゃなく、絶対に庇おうとする清流の立場だってどうなるか分かったもんじゃないのに。
結局、師匠の残したものは、師匠と兄弟子とのめっちゃ個人的な因縁で、傲一、何も関係なかったし。
ラスボスがそういう人だったなんてのも、なんだかいきなりでしたしねえ。
鳳おかみがもう少し事前に、傲一の過去と絡めて、自分の出自の話をしていればまだしも。
なぜか全部ラスボスが、ベラベラ喋る種明かし。
あーほらほら、文句言い出したらキリがない(^m^)
あ「陳情令」で欧陽子真(オウヤンズージェン)役だった曹峻祥(ツァオジュンシアン)が、新絲路の小伍役で、「命がけブライダル」の杨泽(ヤンゾー)が、新絲路の王水生役で、出てました。
2人とも、思いっきりモブオーラだった(笑)水生はちょいとタラシだったけどね。
ということで、このドラマ、私は「主役、賴藝」を目当てに見ました。
黒装束が似合いそうなこの人、爽やかな白や水色を纏っても尚、妙な迫力が滲んじゃうのねえと、感心しつつ(笑)
今度は古装じゃない、ご本人の声での現代劇が見たいですねえ。
作品情報
- 制作 2020年発表 全36話(U-NEXT 40話)
- 原題 「九流覇主」
- 監督 邱钰
- 脚本 邱钰
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