あらすじ
曹操(そうそう)を丞相に命じた劉平(りゅうへい)の元に、伏完(ふくかん)と楊彪(ようひょう)が抗議に来る。しかし、劉平と伏寿(ふくじゅ)は、曹操の天下統一を助けることによって漢(かん)王朝の威光を示せると諭す。司馬懿(しばい)は、劉平の命により罪を許され、曹操に仕えることに。劉平に会った司馬懿は、自分を売ったうえに曹操を丞相にしたことを愚かだと罵る。
三国志 Secret of Three Kingdoms 公式サイトより引用
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ネタバレ感想
劉平の元には、楊彪と伏完が来ていました。
長らく丞相の地位を誰にも与えなかったのは、大臣が力を持ち過ぎるのを防ぐため。
司空であればまだ抑えられるけど、丞相となればそうはいかない。
ほう。そんなにも違いがあるんですか。
楊彪は、曹操に好き放題させるのかと言い、伏完も、曹操は丞相になれば陛下を軽んじると。
更に増長させると危機感を募らせる重臣2人に劉平は、別に丞相じゃなくても既に曹操には力があるし、丞相は司馬懿を救うための取り引き、力ずくで奪われる前にこちらから差し出して、譲歩を引き出すと言いました。
2人は、司馬懿と劉平の関係を知ってるけど、司馬懿ひとりのためにそんなことして、漢王朝はどうでもいいのかって。この間、それは伏寿にも言ってましたね、漢王朝を第一に考えてないって、伏完パパ。
曹操も今は漢王朝と争う時ではないと分かっていると思う。孫権、劉表、劉備が曹操の敵なのだから。天下統一が曹操の望み、自分はそれを助ける、邪魔をすれば曹操は漢王朝と争うことを考えるだろうと、劉平は説明します。
伏寿も、今曹操と戦うことになれば、多くの犠牲が出て、楊彪の身も危ない、逆に曹操の天下統一を助ければ、漢王朝の威光を示せる、官渡と辺境の二度の戦いでは、天下の民に漢王朝の力を知らしめたではないか、と。
ただねえ、そんな簡単にいくかなあ、あの曹操が。
というのが、2人の心配でもある訳ですよね。劉平は自信満々なんだけどさあ。この人の自信はあんましアテにならないよ(^m^)この策だって、曹丕の入れ知恵でしょ。
さて、司馬懿の牢に向かう曹丕。陛下の命だと伝えようとしますが、司馬懿は曹操の命じゃないのかって。曹丕は間違いなく陛下の命だと言い、陛下は三公を廃し、曹操を丞相に任じたと言いました。
三公って、太尉、司徒、司空の3つの位なんですけど、そうか、だから太尉でなくなった楊彪も危ないのか。今までは一応、曹操と並ぶくらい偉かったんですね、楊彪。
皇帝を救った功によりその罪を許し、丞相に仕えることを命ず。
司馬懿に、曹丕は自分の手紙を見せます。直接は曹丕に仕えろってことよね。仲達が私に尽くしてくれるなら、他のことなどどうでもいいって言う曹丕。
命を受け取った司馬懿に、曹丕は嬉しそうに笑いますが、後ろに回した司馬懿の手は怒りで震えていました。まあなあ、身柄を曹家に売られたようなものですもんねえ、結果的には。
家に戻った司馬懿は、ご飯を用意して唐瑛を待っているのですが、唐瑛は現れません。
しびれを切らして、弘農王の屋敷に向かうものの、正面からは入れないよね。
仕方なく宮中に行って、劉平を捕まえます。
劉平、いつものきょとん顔ですけど、司馬懿が怒っていることなんて想像もしてなかったんだろうか。襟首掴まれて、勝手なことをするな、本当に愚かだって怒りをぶつけられてるんですが。
曹丕のために働いても、私の敵にはならないって劉平は言いますけど、そこの認識が一番甘いのよ、この人は。今の曹丕はそんな男の子じゃないのよ、もう。
司馬懿は、曹丕は廬龍(ろりゅう)で殺しておけばよかったって言いました。
何より、唐瑛が人前で王妃として情に訴え司馬懿の助命をしたせいで、曹操に目を付けられて身動きが取れなくなり、曹操の元にいる自分は会うことさえ困難だと恨みを吐き出します。
劉平は、そんなに怒るな、お礼をするよって、無邪気に司馬懿を引っ張って自分の寝室に閉じ込め、荀彧が待ってるから行ってくる、そこにいてね~( ・∀・)ノ って。うん、唐瑛を呼んでたな?
唐瑛は、初めは牢を破るつもりだったと話します。
司馬懿はそれを一番恐れていたって言います。
人を殺す道具にされてきた唐瑛だけど、今は違う、お前のことも自分のことも守れるって言うけどさあ、うーん、いい話っぽく言ってるけどさあ、守れなくて牢に入れられてたじゃん。曹操の下には付かないって言い張って。唐瑛が動こうとしちゃうのは、当たり前だよ。誰も司馬懿がどう切り抜けようとしてるかなんて、分からないもの。唐瑛が自分のやり方で救おうとしちゃうのは当然だよ。
自然が美しいところに行って、そこで2人で暮らしたいとずっと考えていた。でもそうしたら…と言う唐瑛に、分かっている、私のことを考えてくれるのだなって司馬懿。
王妃が別の人と婚姻するわけにはいかない、子供も持てないという唐瑛に、我が家は息子が8人いるから大丈夫だって言う司馬懿に、思わず笑ってしまいました。ラブシーンの台詞にしちゃあ、アンタ(^m^)
そして、びっくり、唐瑛は初めてでした。司馬懿、喜んでますね、この感覚は日本も中国も同じなのか。ふぅん。
で、寝室を貸しちゃった劉平は、行くところがありません、情けをかけてくださいと伏寿に頭を下げていました。あははは。
朝、司馬懿は劉平に会いに行きました。
大事な話があるって、お前はその、皇后とはどうなのだって、片眉あげて、にーさんっ(笑)
うは、失敗したんですか、失敗したんですねっ?あははは~♪
そこへひょっこりと伏寿が顔を出してしまいます。話したら殺すからなって司馬懿は凄みますが、これ絶対言っちゃうよね、劉平(^m^)
さてさて、荀彧は司馬懿の作った偽物の虎符を手に考え事。
真面目な人だからなあ、いろいろ悩んじゃってるのかなあ。
そこへ、よろよろと賈詡がやって来ました。
陛下が戻られて数日になるのに、荀令君はまだ講義を始めぬのだなと言う賈詡に、荀彧は、自分と賈詡は大変なことをした、曹操が戻っても心配ではないのかって言います。
軍法に照らせば大罪だけど、急なことで仕方がなかった。曹操は英雄、咎めたりはしない。でも、寛容に見えて疑い深い。自分はすぐくたばるが、荀彧はまだやることがあるだろう。よく考えるがいい。
賈詡は常に漢王朝のことが頭にあるみたいです。これだけ年を取ると捨てられないのだと。
かつて荀彧は曹操に、皇帝を迎えること献策したが、今は皇帝を「使う」になってしまっている。「使う」と「迎える」では大いに違うって賈詡。
どうすればいいのですかと荀彧。既に分かっているのではないかと言われて、また考えちゃう。
でも荀彧は、劉平のところに行きました。
劉平は兵を出してくれたことのお礼を言うんですが、荀彧は素直に受け止められません。周囲に影響が出ないかと案じていると。劉平は、自分が曹操と手を組めば安心できるかって。
天下を統一して平定したいという願いは、曹操も漢王朝も同じ、そしてこれは郭嘉の遺志。
陛下は素晴らしい方だと跪く荀彧なんですけど、でも曹操はずうっと漢王朝を疑ってますからねえ、荀彧の板挟みは変わらないんだよね。
郭嘉の屋敷では、満寵が郭嘉の位牌の前で、決意も新たに宣言しています。
真相を明らかにすると。
うん、満寵くん、郭嘉は知っていたのよ。でも暴き立てることはしなかったの。あの郭嘉が、その判断ができなかったの。
そこに劉平が入ってきました。
満寵は郭嘉は亡くなる前に何と言っていたかと聞きます。劉平が口を開こうとしたところ、曹操もやって来ました。
曹操は、郭嘉の位牌に劉平が「漢の祭酒」と書いたのが気に入らない模様。でも、郭嘉はいつも漢王朝を守っていたことには気付いていたと、曹操。郭祭酒の心にあったのは、曹家のことではなく、国と民のことだった、死ぬ前に、劉平と曹操が手を結び、天下を統一することを願ったと劉平。
丞相はどう思うと聞かれ、食い気味に、共に天下を統一しましょうと言う曹操。
近いうちに荊州に兵を向け、その後江東を攻める。力になってくださいますか。
劉平は、許都の平穏は約束する、安心して全力で行ってくれと。
郭嘉のあの地図を見て、曹操は官渡に行く前から郭嘉は自分の河北統一を確信していたと言い、劉平はこの地図を手元に置きたいと言います。
深い絆があったのですねと笑った曹操は、ならば生前に郭祭酒が申し入れたことについてはどう思うかと。あり得ぬと言う劉平です。なんだっけと思ったけど、皇后の件だ。
それほど気が合っていたのなら、郭嘉の言うことに間違いはないことも分かるだろう、自分の娘が皇后となり、孫が太子になる、それが一番自分達が上手くいくやり方だと曹操は言いますが、劉平は計略のために自分の気持ちを殺すことはない、郭嘉が生き返っても、それには応じないと。
曹操は、分かっていますか?以前の陛下なら言わなかったことですぞと。うわあ。
さてこちらは、曹丕と向かい合う司馬懿。
曹丕は酔ってへろへろになりながら、お前は私を助けると言ったー、でもここにいても陛下のことを思ってるってクダをまいてます。背筋をぴんと伸ばして、ただ付き合ってるだけの司馬懿。どう見ても心を開いていない。でも仕方ないよね、あんな計略に巻き込まれて仕方なくそこにいるんだから、心を開くはずがない。
これアレよね、人の婚約者に横恋慕して策略でハメて自分のモノにした妻が、ちっとも自分を見てくれないって、愚痴る夫の図。いやそりゃ、当たり前ですわな。唾棄したいくらい嫌われて当然の図。
というか、曹丕、最初の頃はもっと凛とした子でしたけど、黒化を経た後、だんだん卑しく見えてくるようになりました。上手い変化ですよねえ。
曹丕は、丞相になった父は跡継ぎを決める、自分がなれるよう手伝ってくれと言います。
普通なら曹丕が跡継ぎ、世間もそう思っていると司馬懿は言うのですが、曹丕は鼻で笑って、曹操は世間の声など聞いたことはないって。曹丕は6才で弓を習い、8才で馬に乗り、10才で戦場に出たんですって。屍が野ざらしになっているのも、その頃から見ていると。
民を苦しみから救いたい。でも父は私が何をしても気に入らぬのだ。子建だけしか見ておらぬ。
未だにそうなのかな。少しはマシになったと思ったけど。この卑しさを見透かされるとダメかもねえ。
建安13年、208年、赤壁の戦いってやつですね。
曹操は荊州から江東までを平定するつもりで、出陣していきました。
丞相が江東を平定することをお祈りしますって、荀彧や崔琰も唱和してるんですが、司馬懿の口は動いてなかったね(^m^)
司馬懿が部屋に戻ると、あら、お久しぶりーな、司馬防パパと司馬朗兄ちゃんが座ってるー。
慌てて扉を閉める司馬懿です。
牢にいたかと思えば、曹操に仕える、パパは心配でならないって言うよ、ほんとにそうよ。
おまえ1人を渦中に置いてはっていう司馬防に、司馬懿は、渦中にいるのは義和です、自分は父上の蓄えたものを受け継いだ、逃げられない、でも司馬家は巻き込まないから安心してくれって。
郭嘉が死ねば終わりかと思ったが、終わってはいないのかと聞いたパパ。事はそう簡単ではなく、見えない力がまだ動いている、義和の素性が知られる日も近いだろう、でも義和のため、司馬家のために全力で戦いますと司馬懿。
パパはその決意を見て、少し力を抜き、司馬懿と劉平の好物を持ってきてやったぞって。
芋菓子みたいなのでしょうかねえ。色とりどりで可愛い。
それを劉平の元に持っていく司馬懿。ちゃっかり皇帝の隣に座っちゃう(笑)
司馬防と司馬朗が来たと聞いて、慌てて会いたいと言う劉平ですが、会えぬからと帰ったと言われてしまいます。皇帝になるのなら、楊平の時の関わりは絶たねばならぬ。
でもこの人に、それが出来れば苦労はしないのよぅ。
曹操のいない間に、曹操について考えなければと劉平。
臣下としての立場の他に、曹家を受け継いでいく立場。曹操は戻ったら跡継ぎを決めるだろうが、曹丕と曹植、どちらがお前にとって都合がいいかと司馬懿。
気が合うのは曹植、曹植となら上手くやっていける、だが曹丕には恩がある。
司馬懿は、どちらが良いか既に分かっているのに、その恩に縛られるのは情に流されることだって言います。曹丕は高慢で野心家、漢王朝とは相容れぬ。
確かにね、曹植なら懐柔できるけど、曹丕は無理。
曹植に崔琰の娘を娶らせようって劉平は言うんですが、でもそれだと曹丕に悪い。
司馬懿は、おまえは愚かではないが、なぜそう優しいのだ、私を見習え(笑)
宮中を出て行く司馬懿を、満寵が見ていました。
司馬家の者が来たら、司馬懿が陛下の元に行った。やはり温県は陛下の地盤。
満寵は、郭嘉の前で決意表明したし、まだまだ諦めていない。司馬家と司馬懿は見張られ続けるようです。ボロをださなきゃいいけどと思ったけど、爆弾は既に曹節が持ってますしね。
ホント、時間の問題。
赤壁の戦いでは曹操は大敗しますし、南部の平定が容易に叶わないとなると、自分の足元、漢王朝との件に目を向けてくるよね、多分。
ずーっと変わらず危機続きの、漢王朝ですな。
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