あらすじ
任紅昌(じんこうしょう)の死が堪えた郭嘉(かくか)は、日に日に脈が弱まっていた。郭嘉は曹節(そうせつ)に、敵が攻め込んできたら開けるよう袋を渡し、さらにもう1つ、「天下の大事に関わる秘密」を記した袋を託した。一方その頃、曹操(そうそう)は郭嘉の策によって、烏桓(うがん)を奇襲するために自ら騎兵を率いて出陣する。その様子を見た劉平(りゅうへい)は…。
三国志 Secret of Three Kingdoms 公式サイトより引用
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ネタバレ感想
あ~、きちゃいました、この回が。ううう。
このドラマで一番好きだった郭嘉がっ(涙)
さて、王越に刺し貫かれてしまった任紅昌。劉平の必死の処置にも関わらず血は止まらず、容体は非常に危険。
そこに郭嘉が走って来ました。
私があなたを看取るはずだったのにって言う任紅昌。
任紅昌は、以前あなたを助けたことに免じて、あの若者達を傷つけないで、私が乱世で見つけた微かな希望なのと言い残しました。
さすがの郭嘉も、その嘆きようは大変なもので、激しく咳き込んでしまいます。冷寿光を呼ぼうとする劉平。伏寿が冷寿光も王越に抵抗してくれたことを思い出し、心配して走るのですが、既に虫の息だった冷寿光は、必死になって竹簡を探していました。
あの時、刀で切られたかどうかは分かり難かったのですが、心臓周辺の大事な経絡を突かれたとか、そんな感じだったんでしょうか。
冷寿光は伏寿の腕の中で、皇后様を一生守ろうと思ったと思いを伝え、師匠、華佗(かだ)の残した一番役に立ちそうな「青嚢書」を陛下にと手渡して、亡くなってしまいました。
わーん。とばっちりで辛い目にあって、でもようやく伏寿の側で、伏寿の役に立つことで居場所を見つけた人なのに。うう、君は充分に充分に有能だったよう。
陰で助けてくれていた人達が、どんどん亡くなってしまう。
これで郭嘉や崔琰(さいえん)や荀彧(じゅんいく)がいなくなったら、もうどうにもならないよね。でも3人共、曹操より先にいなくなるはずなんだよ…
屋敷の外では、王越の遺体を前に、曹丕が座り込んでいました。
曹植が心配して声をかけるのですが、心ここにあらずです。
戻れない修羅の道。改めてそれに気付いて、呆然としてるのかなあ。
任紅昌と冷寿光を葬った劉平と伏寿。
王越の背後には何かある。生き残ったからには強くなる、必ず2人の敵を討つという劉平です。
王越が襲って来た時、警備は曹操の元に呼ばれていていなかったようです。伏寿は曹操が糸を引いたかというんですが、劉平は、王越が曹操の言うことを聞くわけがないし、曹操が今、君主殺しの悪名を負って、立場を悪くすることも考えにくいと。
弟、王子服(おうしふく)の死の真相を教えた人物がいるのではと、伏寿が気付きました。誰かは分からないが、近くにいる者だと劉平も。曹丕の可能性にたどり着いたかなあ。
任紅昌がいなくなって、心に、冷寿光がいなくなって、体に、大きなダメージを受けてしまっている郭嘉です。
卓に倒れながら咳き込んでいるところに、曹丕が曹操から言われて様子を見に来ました。
郭嘉は、あの時の一瞬で、曹丕が王越に剣を習っていたことを見抜いていました。曹丕の手がそうっと剣にかかります。
郭嘉も、それくらいはお見通しなんじゃないかな。どうせ長くはないし、それでもいいと思ったかもしれない。その後のことは、曹操と曹丕の問題だし。ただ、父上は目の前の火遊びを許さないでしょうと忠告しました。
曹丕も、これだけ病んでいる人を手にかけるのはと、迷っているみたい。ただ、顔が怖い。この人はもう死ぬ、別にもう怖くないって顔もした。わー。
信じてはくれぬかもしれませんが、父上に対する忠誠は変わりありません。天地に対して誓いましょう。心にもないことを言っているなら、天が罰を下し、早死にすることになっても構わぬ。
曹丕、早死にしてるんですよね…39才で亡くなっています。郭嘉は37才だったけど。
30代で亡くなった曹丕に、わざわざこの台詞を言わせたのは、この言葉が「心にもないこと」だったってことですよね。
郭嘉の診察に来た劉平。患者である郭嘉に気遣われてます。
冷寿光から「青嚢書」を授かった、華佗の医術なら天命が帰られるかもって言うと、郭嘉は、師匠が生き返ったら、身から出た錆だって言われるだけですって。
私は曹操の河北の平定を助けられて、思い残すことはない、でも陛下が気にかけるべきは、私の生死ではないでしょう。
そう言われても、劉平は心の友だと思ってる郭嘉を捨て置ける人じゃないのよ。
廊下で曹丕が聞き耳を立ててるけどな。
そこに曹操が曹植を連れてやって来ました。
奉孝に付き添わず、何をしていると言われちゃいますが、陛下が診察してるから邪魔しないようにって曹丕。
郭祭酒は余の配下だって言って、構わず部屋に入る曹操。
郭嘉の脈は今日はとりわけ弱いようで、任紅昌を失ったショックで気力が萎えたせいだと告げる劉平。曹操も、皇帝の警備を残らず移動させた者がいることを調べていました。バレるのも時間の問題かな。
郭嘉は、曹操と2人だけで話がしたいといい、劉平と息子達2人を退出させました。
さすがの劉平も、死ぬ間際に郭嘉が秘密を曹操にばらすのではないかと、気が気ではない様子です。
そしてそれは曹丕も同様。
ただ郭嘉には、任紅昌の遺言があります。生きているうちに、曹操に話す選択はしない気がする。曹丕のことは言うかもしれないんだけど。
王越の呪いの言葉を反芻していた曹丕に、曹操からの呼び出しが。
早朝、蹄の音を聞いて外に出た劉平の前を、馬で出掛けていく曹操と兵達。郭嘉が勝負に出たのかと思う劉平は、郭嘉に会いに任紅昌の墓に向かいます。
病が流行って動けないと情報を流しておいて、曹植だけを残し、曹操達は騎馬で奇襲に向かったようですね。
早く烏桓(うがん)を叩いておかないと、北方の民も被害を受け、統一も危ぶまれると郭嘉。生きて曹操の凱旋を迎えたいと言います。
私を看取ると約束した者達は、皆、私より先に逝っていまったと言いながら、お酒を撒く郭嘉。そうよ、2人ともさ(泣)でも陛下が看取ってくださるなら、それで満足ですって。
2人の死に劉平は責任を感じてます。そうなんだよなあ、劉平と伏寿を守って死んだんだよなあ。
でも郭嘉は、陛下はこの犠牲を無駄にしないと信じていると言います。これは、ホントに生きているうちは言わないな。
陛下は先帝とは違う。民の中で育ち、優しさを持っている。皇帝が行うべきことは、臣下を討つことではない。曹操が十数年奔走しているのは、皇帝の座を奪うためではない。皇帝も曹操も目的は同じ、国を統一して戦乱の世を終わらせたいのだ。
これは郭嘉から劉平への遺言だなあ。ううむ。
砦に戻った郭嘉は、曹植が気遣うのを止め、自分の体のことは内緒にと伝えます。士気に関わり、敵にも不要な望みを抱かせると。
許都の司馬懿は劉平からの手紙を読んでいました。烏桓の不意打ち。
唐瑛は、成功して曹操が早めに戻れば、儒学生の件を調べられると心配していますが、司馬懿は北方もうひとつの脅威、鮮卑(せんぴ)の危険性くらい、見抜いてるんじゃないかな。曹操が話をして、ひとまず攻め込まないと約束したみたいな話になってるけど、郭嘉も危ない手薄な廬龍(ろりゅう)は、攻め込むには絶好の機会ではあるよね。
久しぶりに出た、伏寿の父の伏完の元には、楊修が来ていました。
烏桓奇襲の件を持ち出し、廬龍には曹植しかいないと言う楊修に、なぜそれを知っていると伏完。楊修は、自分は曹植と親しいと言ってから、これは好機だとは思わないかと伏完を煽ります。あれま、こっちでもそれを好機だと。でもだめだよ、楊修なんかの甘言に乗ったらー。
楊修は、烏桓と仲の悪い鮮卑に廬龍を襲わせ、曹操の退路を断つ作戦を伝えます。でも廬龍には皇帝と皇后がいると伏完が言うと、お2人は官渡からも無事に逃げて来た、心配はいらない、漢王朝を再興するなら、多少の危険は覚悟しないと、と言います。
コイツ、皇帝も皇后も死んでもいいと思ってるダロ。ついでに成功しても失敗しても、伏完も排除しようとしてるダロ。
私はあなた達とは違う、曹操も漢王朝もどうでもいい、郭嘉と司馬懿に勝ちたいだけだ。たまたま今、利害が一致しているだけだ。
そなたはおかしい。
ええ、伏完パパ、その通りよ。こんなヤツに付け込まれちゃダメよぅ。
血を吐きながら、郭嘉はひとり手紙を書いていました。
曹操を迎えることができないと覚悟した郭嘉は、曹節に、鮮卑に付け込まれないよう、自分の死は隠すこと、敵が攻めてきたら一つ目の袋を開けてくださいと渡します。もうひとつの袋は、自分が決められないまま心に秘めてきたこと、天下に関わる秘密、どうするかはあなたに任せると。曹操と陛下は、いつか決別するかもしれない、その時、あなたが天下のことを考え、決めてください。
どうして曹節だったのでしょうか。
まあ、子供3人の中では一番フラットか。でも、こりゃあ荷が重いねえ。
そこに劉平が診察に来ます。
郭嘉は曹節に退出を願い、劉平と話したいと言いました。
ここでさあ、曹節がなかなか動かないのにイラッとしませんでした?もう今にも危ないと言うのに、最後の言葉になろうとしてるのに、おまえはっ←
郭嘉は鮮卑のことを心配していました。攻め込まれたら、曹植では守り切れない。
劉平は、全力で曹植を助けると言いました。
私はこの人生で、幸運にも曹様に巡り合い、力を振るう機会を得た。そして陛下に会って、この乱世に一筋のかすかな光を見出した。だが残念ながら寿命が尽きる。2人が一緒に天下を統一するのを助けられない。
これが郭嘉最大の心残りですね。
任紅昌同様、郭嘉も劉平に光を見てた。なんとか曹操と共に力を合わせて欲しいと願っていたものの、曹操はずうっとああだから。郭嘉がいないと、そこを結びつけるのは難しいよね…
劉平は、出会った頃から、郭祭酒と曹司空の関係が羨ましかったと言いました。郭祭酒と本当に分かり合えたのに。
私は死の間際に名君に会えました。幸せなことです。
床から這い出して座り、叩頭した郭嘉。
劉平も、涙ながらに拱手で応えます。
劉平の手を借りて、座卓に座った郭嘉は、引継ぎの文書を書き始めます。
明け方、城門の上に立つ劉平の真下から、馬に乗った兵が数名出て行きました。
伝令なのでしょう。郭嘉の死を伝えるための。
うわーん。郭嘉退場。
これでこのドラマの楽しみが1つ減ってしまいましたー(涙)
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