あらすじ
吉安の事件を解決した隋州が朝廷から褒美をもらうことに嫉妬した錦衣衛の指揮使・万通(ばんつう)は、隋州の部下・薛凌に怒りの矛先を向けようとする。薛凌を守るため、隋州は全ての功績は万通に帰すと明言する。機嫌を直した万通は、重臣の子息が誘拐された事件の捜査を隋州に指示する。その頃、都で発生した誘拐事件が宮中でも大きな騒ぎとなり、汪植も成化帝から徹底的に調べるよう命じられる。表では隋州、裏では汪植と二手に分かれて捜査が進むが…
成化十四年~都に咲く秘密~ 公式サイトより
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ネタバレ感想
花火を楽しんでいる人々の間で、小さな男の子が一瞬のうちに消えました。
花火って、みんなが上を見ちゃってますからねえ。人ごみの中、腰高サイズの子供はさ、しっかりと手を繋いでないといけないもんなのよぅ。
錦衣衛、北鎮撫司では、万通のねちねちタイムが始まっていました。いつものように隋州は無表情ですけど、内心どう思ってるんでしょうかね、この上司を。
ただ、ほんっとに邪魔にしかならない上司ですけど、一周回って面白くなってます、この方。今回は命も危なかった隋州なので、笑ってる場合ではないんだけど、大局を見ることのできないアホさ加減といい小物感といい、早いとこお姉ちゃん(万貴妃)にシメて貰えないかなー。
使えない上司の代わりに、一生懸命隋州を助けようと動いた薛凌に咎が及ぶのを避けるため、隋州は今回の功績は全て万通のものと言います。
この時の、へへっ♪がね、万通。出すか、普通、ここで、そんな感情、簡単に、嬉しそうに。
ということで薛凌は許されましたが、皆、くれぐれも身を慎めって、全くどの口が!
更に、次の仕事は順天府の管轄であるはずの幼児誘拐事件だそうで。被害者の親が吏部の王侍郎、地位がある相手だからうちがやるもーん的な? その担当を任せられてしまう隋州でした。隋州に任せておけば解決させるだろう、また難癖付けて手柄を横取りしようっと♪てか、万通よ。
こちらは唐泛と裴淮。儲け話だと言って、手にしているのはトマトかな。西域から伝わった狼桃という果実で、毒があるという噂なんだと。毒なら手に入れたい裴淮、種を手に入れたらいつの間にか庭に生い茂っており、預かった山羊が喜んで食べていたとな。山羊たん…
裴淮は唐泛にも毒見をさせ、味も良く育てやすく毒もないなら、儲かるぞ、だって。
因みに、狼桃も蕃果もトマトのことみたいですね。毒についても、現在の品種改良の進んだトマトは全く問題ないのですが、原生種に使いものは、葉や茎、花、青い実などには動物に食べられてしまわないよう、毒性のある物質が含まれていたのだそうです。ほう。
でも、その代わりと言ってはナンだけど話でしたね。裴淮が手に入れていたのはトマトだけではなく、ヨーロッパの解剖書でした。変な人だけど医術については真面目な追及型の裴淮、解剖してみたくなるのは当たり前だろうなあ。で、順天府には時々、引き取り手のない遺体が運ばれることがあると聞き、それを長官、潘賓(はんひん)に頼んで欲しいと言います。流石に難しいと断る唐泛でした。無断で江西に行っちゃってますから、しばらく頼み事は無理だろうよ。
宮中では万貴妃と汪植です。遼東帰りなのに江西の飴のお土産を渡してます。私、こそっと江西にも行ってました報告かな、一応の。
あ、ねちねちは姉もちょっと似てるかもー
でも、万貴妃はやっぱり汪植を可愛がっているんですよね。陛下に会うなら、吏部侍郎の子失踪事件でご機嫌が悪いから、気をつけなさいと注意してくれました。
薛凌、可愛いですねぇ。された嫌がらせが刑罰ではなく、供述書を書け。それで半べそ。
久しぶりに東さんの店に、隋州、唐泛、冬児、薛凌が揃いました。変な理屈をつけて味のない豆腐を唐泛に出された隋州、厨房を借りて豆腐料理を作ります。もー、一体何品作っちゃうんだよぅ、美味しそうだあ。東姉さんまで一緒に食べてるよ。
そこへウユンプラガが請求書を持ってやって来ました。ドゥルラは喧嘩するために、漢語を覚えてるんだそうな、唐泛とね。隋州を助けるためなんだから払えという唐泛に、お金は渡すからお前が払えという隋州。オイラト人トラウマ、かなり強いですしね。礼くらいしろと言われ、一緒に鉄市に行ったものの、途中で逃げる隋州でした。でもお金は余分に渡されてようで、唐泛と冬児、ちょびっと拝借しちゃいます。お金を渡すとちょっと嬉しそうなドゥルラ、帰り道、ニヤケ顔が止められない唐泛。
歓意楼前で汪植を待っていたのは、汪植の駒、浮浪児集団の泥鰌(どじょう)でした。ご挨拶ってところかな。泥鰌が持ってきたのは、子供の人身売買の情報です。
町で地道な聞き込みを始めた隋州と薛凌。情報を得て踏み込んだ物乞いの住処。子供がおじいさんにしっかりとしがみ付いていました。子供は侍郎の子で無事見つかったのですが、どうも犯人はこの物乞い達ではなさそう。傷だらけで捨てられていた子供を見逃せなかったと本人は証言しており、情報提供者も目撃した人物とこのおじいさんは別人だと言います。汪植の駒の浮浪児集団も、あのじいさんは犯人じゃないと汪植に告げていました。そして浮かび上がるのは誘拐だけじゃなく虐待の噂。
唐泛のところには、姉の唐瑜(とうゆ)が息子の澄(ちょう)を連れてやってきました。お姉ちゃん、額に傷がありますね。冬児と仲良く遊んでいた澄が突然倒れ、慌てて裴淮の元へ。
澄はてんかんでした。裴淮は適切な処置をして薬も用意してくれましたが、そういった知識のない婚家では、良くないものが憑いているとかそういうレベルでお姉ちゃんと澄に辛くあたっている模様。唐泛の思いも無駄にした家なんだね。もう見なくても分かります、その酷さ。分かり易い裴淮先生、早くお姉ちゃんを引き取ってください。
隋州と汪植からの情報に怒り心頭の唐泛、西廠と錦衣衛が揃って何をしてる!と相変わらず感情的にまくし立てたら、誘拐は本来オマエら順天府の仕事なんだケドね、と言われてしまい黙るしかございません。サボリの常習ですしね、唐泛自身も。ようやく順天府で真面目に記録に当たることになりました。
潘賓は真面目に仕事してないのかな。それとも単に能力が低くてさばき切れないってことなのかな。だとしても事の重大さに気付いてないのは致命的ですねえ。膨大な失踪記録に途方に暮れる唐泛だけど、これだけ放っておいたのは順天府ってことなのよ?
記録を区分けして壁に貼り、疲れ果てて寝ているところに、着替えと差し入れを持ってやって来たのは冬児です。壁の記録を見て分類の甘さにすぐに気づき、唐泛に話すものの、唐泛もいっぱいいっぱいで冬児の言葉を受け入れられません。ここでもう少しちゃんと冬児と向き合っていればねえ。冬児の天才の片鱗には充分気づいていただろうに。
翌日、帰って行った唐瑜と澄を見送った後、やってきた汪植に、冬児は昨晩の分類下手の話を愚痴ります。汪植のほうが冬児の凄さに気付いてるんだよねえ。
でもやっぱり汪植は、冬児にかなり優しいですよね、表情が違うんだよなあ。普通に優しいお兄ちゃんになります。子供相手にすると、汪植自身がその存在に癒されているような感じなんでしょうか。
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