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猟罪図鑑 第6話「女死刑囚」あらすじとネタバレ感想

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猟罪図鑑
画像出典 SHANGHAI LINMON PICTURES CO., LTD.
目次

あらすじ

張局長を訪ねてきたのは弟を殺害された女性だった。容疑者の女は既に逮捕され、一審で死刑の判決も出ていたが、仲間の男に殺人を強要されたと供述を覆したため、刑は執行されていなかった。これまで幾人もの似顔絵捜査官が仲間の男を描いたが、女の説明が毎回異なるため、捜索は難航していた。そこで沈翊が似顔絵を担当することになる。

(C)2022 SHANGHAI LINMON PICTURES CO., LTD.

猟罪図鑑~見えない肖像画~ 2023.11.10現在のリンクです

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ネタバレ感想

黒板新聞を書かされていた沈翊(シェンイー)に、相変わらずの杜城(ドゥーチョン)。
好きで書いているんじゃないわよー。頼まれて断れない沈翊なのよー。
きっと分かってるんでしょうけど、でもまだなぁんか言ってやりたいんだねえ(^m^)

杜城は、ある人に会ったと言いました。雷一斐(レイイーフェイ)の命日に会った沈翊の友達のことね。
聞きたいかと、言った途端、奥の部屋で何か物音。
急いで駆けつける2人。
不機嫌そうな顔で張(チャン)所長を尋ねてきた呉(ウー)さんと呼ばれた女性は、所長の部屋で、割ったグラスの破片を自分の首に突きつけていました。

死刑でないなら私が死ぬと呉さん。
飛び込んだ杜城に取り押さえされちゃったけども。
その制服を着る資格があるのと泣き出した呉さんに、所長は、気持ちは分かるが、法律では弟さんを殺害した犯人をまだ死刑にはできないと言いました。理由は何度も話したわねと。

感情が理解できずに突っ走ってきたって訳ね。気の毒ではあるけれど、仕方ない。
必ず決着をつけると、所長は真摯に言いました。きっともう何度も同じことを言ってるんだろうけど。

事件は所長が城南分局にいた頃の、結婚詐欺と殺人。
最初の事件は2013年、翌年、容疑者は逮捕された。事件は3回、被害者は4人。
一審では死刑判決が下りたが、再審で容疑者の女は、仲間の男に脅されて殺人を犯したと供述を変えた。
その男が捕まっていないために真偽が確かめられず、事件は検察院に戻された。

遺族の怒りは最もだと杜城。
容疑者は時間稼ぎのために、意図的に供述を変えているらしく、供述に基づいて、複数の似顔絵師に似顔絵は書かせたけど、全部顔が違うんだそう。
ってことで、沈翊の出番となりました。

その頃、容疑者の褚英子(チューインズー)は、彼が外にいる限り、私は殺されないと自信満々の様子でしたわよ。プライド高そうね。

そんな女が6年も刑務所にいたらどうなっているんだろうと鉛筆を削りながら呟く沈翊に、仕事より死刑囚に興味がありそうだなと言う杜城。相変わらずにゃー違いないんだけど、沈翊の部屋で寛いで軽口を叩く、なんてぇことをするようには、なってるんだよねえ(^m^)

猟罪図鑑
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描いても無駄だ、諦めろって杜城に、つまり仲間はいないと?と沈翊。
杜城も報告書は見たらしい。共犯者はいる。現場に第三者の痕跡はなかったが、遺体の損傷具合は、女一人では不可能なもの。
でも、褚英子が生き延びるには仲間の存在の証明が必要だけど、容貌を明かして仲間が捕まれば自分は死刑。だからテキトーな容貌の供述をする。むしろ、似顔絵師は彼女の延命の道具。

なるほどね。
だけどそんな話を聞いても、沈翊は落ち着いたもの。

タクシーで拘置所に行った沈翊は、乗って行ったタクシーが待ってようかというのを断りました。
一応、道端に「市街地行き」と書かれた車が待機しているのを見てから。

拘置所の廊下を歩く沈翊の映像から、絵画講義の場面へ。

非凡な絵画は、往々にして人類の非日常を記録している。
だから偉大な画家で、刑務所を見に行く者は多い。
そこでなら、死を直視した究極の感情を見られるからだ。
想像してみよう、人がどうやって死に向き合うか。
ホガースは刑務所で、死刑になる前の連続殺人犯を描いた。
死を前に、なぜ怖がったり泣いたりせずにこれほど平然としていられるのかと、当時の人々も驚いた。

知識としてこれを知っていた沈翊は、自分の目で確かめたかったんでしょうねえ。
なので淡々と、だけどどこか興味深々で鉛筆削ってたんだ。

理解できるものしか描かない画家は凡庸で終わる。
我々が絵筆で記録すべきは、人間の極地と非凡さだ。

面会だと告げられた褚英子は咄嗟に髪を撫で、男か女かと聞きます。男だと言われると指を噛んで血を出し、その血を唇に塗り広げました。

これがこの人の「女」の部分ってことなんでしょうが、自分で血が出るほど指を噛むって、結構難しいぞー。ま、それくらい容姿に自信があって、こんな環境で6年過ごしても、そんな「気」を失くしてないってことよね。
ちょっと引きこもり生活が続くと、身だしなみ程度のおしゃれさえ面倒になる私には、ある意味アッパレ。←

沈翊の前に座った褚英子は、かなり挑戦的な感じで、いきなり、あなたイケメンねと。
ここに6年いるけど、初めていい男を見た、だって。ま、そうでしょうともさ。
どうもと言った沈翊は、君も美人だ、正確にはとても美しいと答えました。
完璧な左右対称でパーツのバランスもいい、古典的な塑像や彫刻のモデルになれるよ。

褚英子は、12才の頃からもう、周囲の男達に褒められて、自分の容姿が武器になることを知っていたらしい。
でもあなたのほうが褒め上手、残念ね、昔の私の顔を知らないと言った褚英子に、そうかなと沈翊は描き始めます。今の顔から12才を描くのだな?

12歳の頃の君では?と沈翊が見せた絵。
確かに整っているけど、突出した美人かというと、それほどでもなくない?パーツの小さめな東洋人の顔だ。

でもそれを見て、褚英子は笑います。昔の写真を見たのかと。
今の様子から推測したと言われてようやく、似顔絵師ねと気付きます。持ち込んでる道具見れば分からないのかな。ま、いいけど。

そして「彼」の容貌を話し出すんだけど。
それはこんな具合?と、既に描かれているものを見せる沈翊。
既に5人が6枚の絵を描いているけど、全て共通点がないんだそうな。
私は一度も嘘は言っていない、ただここに長居し過ぎて、顔を忘れたかも、ですってよ。

どう脅されたと沈翊は聞きます。
私に人を殺せと、言う通りにしないと私を殺すと言ったと褚英子は言うけど、沈翊を見て、信じないの?と。
沈翊は、目は正直だと答えました。
君の眼差しはまるで、遠くの恋人を見ているようだ。
褚英子の目がふるふると揺れました。そう?なんて強がるけど、図星ね。
ま、死刑執行を引き延ばすだけでなく、恋人を庇うための、のらりくらりだったのかもしれないけどさ。そもそも結婚詐欺と殺人ってのは、よ?

沈翊は、昔の褚英子を描いて伝えたかったんだそう。僕なら「彼」に会わせてやれると。
絵にすら警戒して、彼について供述しなければ、君達は安全かもしれない。一見完璧な計画だが、それは2人して断崖絶壁の上のシーソーの両端に立つのと同じ。近づかなければ均衡を保てる。
だが、終わる事のない別離のほうが、君にとって苦痛では?今後もずっと、苦痛の中で生きるのか?

だいぶ、揺れちゃってますわねえ、姐さん。
似顔絵師の話で、初めて胸を打たれたと。

最初に観たのは彼の顔。次に見たのはその目。
ライターの火で暗闇の中で見たと話し出したんだけど、沈翊は、嘘だと一刀両断。
ライターに顔を寄せると、光線の影響で人は斜視になり、話が矛盾するんだとか。
言いながら、ぱたぱたと道具を片付けだした沈翊は、唇が黒ずんできたと言いました。
もう一度、指を噛もうとした褚英子に、無駄だよと言います。

美貌はかつて君の自慢の武器だったが、今となってはすっかり消え失せて誰も魅了できない。
顔は心で作られる。殺人犯はたいてい恐ろしい顔になる。
人を殺した瞬間に、人間らしさを失うからだ。獣のような凶悪さが残るだけ。

猟罪図鑑
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そう言って沈翊は柵の間から手を出し、12才の似顔絵をあげるよと渡しました。
この絵が美しいのは、昔は善良で純粋だったから。
でも、仲間と罪を犯したせいで、美貌も魅力も失われてしまった。
拘置所で安逸を貪る獣でいるか、罪悪感と苦痛に別れを告げ、己を取り戻すか。

そう言って、帰りかけた沈翊に、褚英子は言いました。
最後に会った時の話を、と。
振り返って見た褚英子は、泣いていました。

呉さんが罵る中、拘束されて歩いていく褚英子。
その少し後ろの高台に、ニット帽を被りタバコを吸いながら立っていた男。

パソコンで資料を眺める杜城のところに、蒋峰(ジャンフォン)が、ここ5年分の近隣の失踪者の資料を持って来ました。
杜城が眺めていたのは、雷一斐(レイイーフェイ)の資料だったみたい。デジタルデータが更新されたから、関係する事件がないかと、こうしてちょいちょい見てるっぽいな。
沈翊がまだ戻っていないのも、一応確認する隊長、杜城。

沈翊は、素直に話した褚英子の供述から、その日の男を描いてました。似てますわ。
似顔絵を見て、一瞬固まった褚英子は、両手を差し出します。
スケッチブックを切り取って渡した沈翊を見る褚英子の表情から、さっきまでのふてぶてしく挑発するような色は消えていました。
会わせてやれるってのはこういうことね。記憶に残った顔だけでなく、絵で。

褚英子は、2枚の絵を並べて、両方の絵の目に、噛んで出た指の血を擦り付けました。
おっと、沈翊、ちゃんと絵の写真は撮った後かーい?と思ってしまったわ(笑)

貰った絵を、大切そうに胸に抱えて戻る褚英子。
脳裏を過るのは思い出だけどさ。
結婚詐欺させて金を貢がせて、ターゲットは殺して。使った女を収監させて、共犯者がいると言わせて。だけど自分のことを話さなければ、おまえも死刑にはならないと告げて。
どっちが言い出しっぺか分からないけど、いずれにしても、どーしよーもない男。でも、どっちもどっちってことか。例えそこに愛があったとしても、非常に身勝手な愛。

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だいぶ夜も更けて、北江分局には誰もいなくなっても、杜城は資料を見続けていました。蒋峰も付き合って残ってたみたいだけど、10時だって。なによ、乗せてってもらいたくて残ってたんかいっ(笑)
帰ろうとしてスマホを確認した2人は、沈翊から似顔絵が届いているのに気付きます。
ほっ。写真撮ってた。

確かですかね?と蒋峰。
調べろと杜城。

残念っ。帰れないっ(笑)

拘置所を出た沈翊の前には、もう市街地行きの車はいなくなってました。遅くなったからね。
こういう時にさあ、もう少し杜城達が歩み寄ってくれていたら、連絡もしたかもしれないけど。まだ今の沈翊には彼らを頼れない。
仕方なく、スマホで流しのタクシーを探していた沈翊のところに、車が近付いてきます。
あちらのタクシーも、ナンバーの色で分かるのかな。
乗って来たのは緑っぽいナンバーで上にタクシーのマークが乗ってたけど、拘置所の前に、市街地行きと書いて停まっていたのは、青いナンバーでした。杜城の車も青だったし、この車も、青。
所謂、日本で言うところの白タクってやつでしょうかね。日本の白タクも、摘発されてるドライバーは中国人が多いって聞きますが、あちらでは違法じゃないんだねえ、刑事だって使うんだもんね。

乗るかいと聞かれて、乗ってしまった沈翊。
車中で血のついた男の絵を眺めてます。褚英子には、12才の自分の絵だけをあげたのかな?
とはいえ、車に乗ると眠くなってしまう沈翊。
運転手に、こんな時間に出てくるなら、刑事か弁護士だろと聞かれても、ぼー。
あそこの受刑者は重罪人で、銃殺になる奴もいるって?と言われても、ぼーっとしながら、今は銃殺じゃなくて注射を使うと答えるのがやっと。

北江分局では、似顔絵を元に、検索をしてました。
李晗(リーハン)ちゃん、こんな時間に呼び出されたのかしらん。
そして、曹棟(ツァオドン)と言う男がデータとマッチ。
所有している車のナンバーも、沈翊が乗ったのとビンゴ。

その頃、沈翊も、半分うとうとしつつ、タバコを吸ってもいいかと聞かれたタイミングで、バックミラーに映る男の目に気付いてしまいます。
途端に緊張する沈翊。車は信号で停まってるけど、飛び降りる選択肢はないのね。車にはチャイルドロックみたいなのも、かけられるしなー。
その時、スマホが鳴りました。蒋峰から。
うーん、微妙だな、杜城なら何かヒントを言って気付いて貰えたかもしれないけど(笑)

たいしたもんだな、アンタの絵は成功だと、呑気な蒋峰に、沈翊は、夕飯はと聞きます。
忙しくてまだだ。
何を食べた?

おおお、気付いてくれっ。

だから、まだだって!
いつ家に帰れるか、疲れた。
いや、何を言ってる?

でもこの嚙み合わない会話が、杜城にも聞こえてたみたいね。
急いで電話を代わった杜城。沈翊は、黒板新聞が未完だと菲さんに伝えてくれ、途中だった背景を考えたよ、バロック調の花柄、いいだろ、なんて。
その時、曹棟が急ブレーキをかけ、沈翊が前にのめった拍子に、似顔絵が曹棟の目に触れてしまいました。
そうっと絵に手を伸ばそうとすると、今度は急発進。

沈翊は、自分の机のムンクの画集27ページを見てくれと杜城に告げます。新聞に使うと。
そのページの絵は「殺人者」でした。
杜城は急いで、防犯カメラの映像から、曹棟の車のだいたいの位置を確認して飛び出します。

曹棟の車は、ひと気のない林みたいな場所に停まりました。
似顔絵を拾った曹棟は、そっくりだなと呟き、振り向いて、英子に会ったかと聞きます。
会ったというと、彼女の血だなと、絵の血の匂いを嗅ぐ曹棟。
ふぅむ。やっぱりクズはクズなりに、愛はあったんだ。ったってクズだけどな?

曹棟はナイフを手にして、後部座席の沈翊の隣に座り、言いました。
事件から7年。彼女も変わっただろう。
英子に絵を描いたなら、俺にも彼女を描いてくれ。

仕方なく褚英子の絵を描き始める沈翊。
傍らで曹棟も、褚英子と同じように、相手を思い出して微笑みを浮かべながら呟く姿は、まるで悲恋の主人公みたい。
自分達で犯罪を犯して作り上げた状況。何もしなければ起きなかった現状。
だけどある種、甘美でヒロイックな世界の中にいるのかもしれないなあ。

沈翊のスマホには、杜城からの電話が入っています。沈翊は出られず、留守電に。
蒋峰は幹線道路の防犯カメラを見てたけど、曹棟の車は映らないため、側道に入ったのではないかと。
杜城は、局長に連絡して幹線道路の封鎖を頼みます。車には仲間がいると。
やっと言った、仲間だって。

蒋峰によると、曹棟の車は以前も拘置所と市内を往復していて、福苑小区に戻ってるんだって。何度も近くをウロついてたのか。
自宅の割り出しも指示する杜城。
電話を代わった李晗は、沈翊の携帯は移動していないと言い、位置情報を杜城に送りました。
海に近い場所っぽいね。

さて、沈翊の似顔絵は完成したらしい。
曹棟は、こんな時でも良く描けていると、出来栄えに満足して、絵を撫でてますが。
沈翊は、僕の最期の絵かもと。

2人が危険な会話をしている頃、杜城がほぼ近付いていました。
車を降りて電話をすると、近くに落ちていた沈翊のスマホ。

曹棟は縛った沈翊を後部座席に乗せて、埠頭まで連れて行きました。
みんな終わりだと、涙を浮かべて呟く曹棟。
ここで沈翊を殺そうが生かそうが、どうせ曹棟は捕まって、褚英子も死刑になる訳でしょ。
なら一緒だから殺そうってなるんだねえ、全く。逃げないで拘置所と市内を行ったり来たりしてるのが自分の罪滅ぼしだったっていうのも、なんだかなあ、だし。

お前は先に行け、俺は英子を待つと言った曹棟に、沈翊は海に蹴り落とされてしまいます。
だけどだけど。まだ6話だ。命の危機ってところまではいかない、きっと杜城が助ける!と思いながら見ているスレた視聴者は私です。すいませんm(_ _)m

杜城が着いた時、曹棟はひとりでタバコを吸っていました。
俺の同僚はと拳銃を向けた杜城を振り返り、ナイフを手に普通に近付いてきます。
頭を抱えて伏せろと言われてるけど、どうせ撃てやしないと思ってる?それとも別にもう死んでもいいや?杜城は一発空に向けて撃ったけど、曹棟は笑ってるよ。
ナイフを持って走ってきた曹棟ともみ合いになる杜城。
杜城の撃った2発のうち1発はちゃんと当たったみたい。それでも倒れない曹棟。撃ったのは足だったか。

猟罪図鑑
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俺の仲間はと必死で叫びながら、杜城は曹棟を殴り付けて組み伏せました。腕っぷしも強いよね、杜城。刑事としての訓練は当然受けているのでしょうが、そもそも心根が違い過ぎるからなー。卑怯な真似して保身を図るような曹棟には、仲間の命がかかっていて必死な杜城に勝てるはずもないでしょうよ。

海から引き揚げられた沈翊だけど、心臓マッサージしてるので、心肺停止してたんだ。確かに結構時間はかかったし。こわ。
待合室の杜城は、また仲間を失うのかと、気が気じゃなかったでしょう。普通の人よりトラウマあるし。目がきょろきょろと動いてるところを見ると、後悔もしてるんだろね。つまらない意地張って八つ当たりしてた相手が、このまま死んじゃってみー。そりゃ、とてつもない後悔だわ。

海に落とされた時、沈翊は、あの帽子にサングラスの女を見ていました。最初に雷一斐の顔を描いてと依頼してきた女。
あの時も、海に落ちてたんだっけ?そのショックで記憶がなくなってたみたいだったけど、また落ちたから、それで記憶が少しだけ戻った、的な?

病院のベッドで目を覚ました沈翊は、先日杜城が会った女友達が座っているのを見ます。
やっと気付いた。
ここまでやる?
この姐さん、クールなんだよなー。
そういえば、沈翊が画家を辞めていなくなったのも7年前だったんだっけ。
完全に姿を消したから、蒸発したのかと思ったと姐さん。

そして2人の会話を廊下で聞いている杜城(^m^)
やっぱり、杜城が連絡したんだな。

みんな、あなたの絵を探してる。
知ってる。だが僕は連中のために描かない。

大金を動かして画家の絵を欲しがる「連中」かな。
この女性は画商みたいなことしてたんだっけ?それはその仕事への忌避感も混じってないか?
というか、現状の美術界全般、かなあ。
だけど沈翊自身も、以前はその世界で認められることに誇りを持っていたのも確か。

じゃあ、誰のため?今のあなたの絵は芸術なの?
今の僕の絵は、大勢の役に立つと沈翊は言いました。
自分も救えないのに、と姐さん。

杜城から、あの女の絵が描けないことを聞いてた姐さんがそれを呟くと、ベッドの上で沈翊の様子が変わります。気を失っている間に、見てたもんね。記憶の奥底から浮かび上がってきたあの女。記憶をもう一度形にしようとしてるみたいに、目を閉じる沈翊。

姐さんは、大事な仕事でしょうが命に代えられるものじゃない、その選択は割に合わないと言って、出て行きました。出たところに杜城がいるのに驚きつつ(笑)

杜城は沈翊の答えに、ちょっと嬉しそうだったね。
沈翊の方向転換は、雷一斐の事件があったから。沈翊だって、なんとかしたいと思ってるんだから、いい加減、八つ当たりやめてよね?(笑)そういえば杜城、今回は命の恩人だけど。一瞬だけ海に飛び込んできた杜城が売りましたわな。
でも姐さんの立場では、自分の儲け以外にも、どうしてこれほどの才能をって、歯噛みするような気持ちなんだろうってのも分かるよ。

さて、場面は夜の街。新たな事件の始まりシーンですね。
ショッピングモールのエントランス前の庭園みたいなところで、待ち合わせらしくスマホを持つ女の子。
スマホでもしもしと言いながら、近付いてきたメガネの男。振り返って笑顔で抱き着く女の子。

男は彼女を、ポツンと建つ海辺の監視小屋に毛が生えたような(笑)小さな家に連れていきます。
2階建てで、1階も2階も8~10畳程度の一部屋しかないくらいの小さな小さな家。
誰にも邪魔されたくないからと携帯も取っちゃったのかな、電源は確実に切った気がする。
もうね、ハナからどう見ても怪しいのよ、この笑顔の胡散臭いメガネの男。女の子は何も疑ってないんだけど。
聞璟(ウェンジン)と呼ばれたメガネの男は、笑顔を消して彼女に詰め寄り言いました。
君を誘拐した。

かわいい子なのに、なんてこんな胡散臭いのに引っかかったんだーっ(笑)

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