あらすじ
2010年、厳良たちのもとに、印刷されたはずの江譚晩報が全て行方不明になったとの知らせが入った。捜査が混迷を極める中、インターネット上に爆破予告のカウントダウンが投稿され、街はパニック状態に。投稿場所が卡恩グループに関係することに気付いた厳良は、ついに朱偉の行方をつかむ。新聞社に送られた写真の全貌が明らかになるが、写っていたのは驚くべき真相だった。さらに朱偉は秘密の証人がいることを明かす。
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ネタバレ感想
2010年、江潭(ジャンタン)市。
劉明洋(リウミンヤン)の病院を訪れた張暁倩(ジャンシャオチェン)。廊下の手前、多分劉明洋とは違う病室が空になっていることに驚き、電話した相手はなんと、朱偉。
おおお、ここ、繋がってましたよっ。胡一浪(フーイーラン)に対する態度も、なんとなく訳アリめいてましたもんね、彼女。ただの新聞記者じゃなかった。
そして、病室には誰がいたんだろうか。
長居せずに立ち去れ、夜11時に訪ねて来いと朱偉。
陳明章(チェンミンジャン)の関与にたどり着いた厳良(イェンリャン)は、陳明章に会いに行ってました。壁のポスター見ると、医療用の技術や装置の開発企業でしょうか、陳明章先生の会社は。平康(ピンカン)県でランニング1枚でテレテレと火鍋食べてた人が、今やパリッとした企業のトップです。
厳良は、友人が装置の製造を頼みたいと言っている、リモコンを使うものらしいと言います。リモコン製造はほぼ経験がないと陳明章。
そこへ、任玥婷(レンユエティン)から電話が入ります。
その頃、江譚晩報(ジャンタンワンバオ)は大騒ぎでした。印刷工場から出荷した新聞が、輸送車が消息不明で、郵便局や流通センターに届いていないんだそう。6枚目の写真を載せた新聞の発行ができないと、また、爆発が起きることになります。
張暁倩は厳良に連絡しました。
特別捜査本部では、江譚市内にある卡恩(カーン)グループの会社や工場をリストアップ。25か所もあるらしいよ。
その頃、朱偉は、江譚晩報の掲示板に爆破予告を投稿していました。
更に輸送車の行方を追っていた捜査本部は、道路の監視カメラ映像から、輸送車が監視カメラのないトンネル内から、通常の通過時間の倍以上かけて出て来たことを発見。その後、物流センターとは別の方角に向かって行ったのを確認しています。その先は、ごみ処理場。
そこで厳良に電話が入り、急いだ先は劉明洋の病院。
劉明洋は娯楽室みたいなところで、テレビを抱えて騒いでいました。
公安部の年越し番組が見たいんだって。
厳良が、もう終わってるぞ、再放送は明日だと言うと、少し躊躇した劉明洋。その隙にテレビを奪い、劉明洋を落ち着かせる厳良です。
病室でリンゴを剥いてやりながら、答えが出た、捜査は終盤だと言う厳良。
リンゴを食べながら、劉明洋は勲章はいつ貰えると呟きます。
その時、任玥婷から、新聞は卡恩グループが廃棄の指示をしていたと連絡が。
とうとうそんな手に出ましたか。今回の写真はかなり核心に迫るものなんでしょう。
朱偉は道端で、掲示板にカウントダウンの数字を書きこみ、スマホを植え込みに捨てています。
厳良が捜査本部に戻ると、掲示板の爆破予告と共に、カウントダウンの書きこみの報告。発信場所は、東城区の都市家園だと判明しています。卡恩グループの不動産らしい。
だけど30分毎のカウントダウンの書きこみの発信場所が、車で移動しても1時間はかかる場所。三輪車では到底無理。
ということは、朱偉には、協力者がいる。少なくとも2人、もしくは3人。
警察は、都市家園、梅苑(メイユエン)小区、金匯(ジンフイ)花園の三か所の住民に、避難要請のメールを発信しました。夜中の街は大騒ぎ。
ずっとずっと考え続けていた厳良。なぜ気付いたのか分かりませんが、旧市街地の卡恩製紙工場と特定、急ぎ現場に向かいます。
はい、朱偉は卡恩製紙工場に入り込んでました。守衛さんとは顔パスだった模様。顔を見に来たぞと言っているので、ここで働いてたこともあるのか?
その後、工場内には警報音が響き渡り、塩素ガス漏れだと工員達は急いで避難します。
その中を、悠々と歩く朱偉。よく知ってるってことよね、バイトしてたね?
厳良達も駆けつけますが、爆発は起きませんでした。
工員達の証言では、昨夜11時40分頃、突然誰かがガス漏れだと叫び、パニックになったみんなは南門に殺到した。約10分で工場は空になったが、爆発物は見つかっていない。
警報は、誰かがボイラーの給水栓を閉め、炉心管を過熱させたことによるもの。だとしても、そのことに気付かなければ、大惨事となっていた。
厳良は、製紙工場で働いていた奴の仕業だと、馬くんに、臨時工を含む従業員の2年分の名簿を調べ、飲料水の配達員との照合をさせます。
朱偉は李静(リージン)に電話をしていました。
第4計画だ、と。
夜。朱偉は小さなスーツケースと張暁倩を三輪車タクシーみたいなのに乗せ、行先は分かるな?と言いました。頷いた張暁倩は朱偉に、お体を大切にって言います。
いよいよ、最後の計画なんだろうか。
いつもの非常階段で、いろんな証言を考え合わせる厳良。だいぶ繋がってきたみたいよ。
そして馬くんも、工場と飲料水配達員の名簿から、周新民(ジョウシンミン)という名前を発見。東湖(ドンフー)の販売所に向かいます。
作業中の朱偉。扉を叩く音と、朱さんと呼びかける声。
逃げる選択肢はないよね。予測より早かったかもしれないけど。写真の切れ端はまだ残ってるから。
朱偉は鍵を開け、でも扉は開けずに中で待っていました。
中に入る厳良。
俺は厳良だ。恰好の仕事を見つけたな。
飲料水の配達と自動販売機の管理なら、出入り自由だ。
どうやってここがと聞く朱偉。
1年前、製紙工場で臨時工をしたなと厳良。
別の名前を使えば良かったと朱偉。
それな。なんで同じ名前を使うかなー、詰めが甘いなーと思ったわよぅ(^m^)
こんな日が来るとは思っていた。予想外は1点。早過ぎる。
次はいよいよ、卡恩グループ本社を狙おうとしてたみたいね。それが第4計画かな。
廃ビル爆発はカラクリが分かった。
製紙工場については、いくつか疑問があると厳良。
どうやってあの時間内に6か所に現れたと聞きます。
朱偉は、そりゃあもちろん一人じゃ無理だと。
映像で映ったのは、朱偉、張暁倩、陳明章。
張暁倩は、最初から計画に加担していたのかと聞く厳良。
あと数日で、何もかも明らかになると朱偉。
というか、これは朱偉の心の中の回想シーンってだけじゃなく、張暁倩と陳明章の名前も告げてたってこと?それとも厳良がたどり着いて、口にしたってこと?
朱偉は、江潭市に来てから4か月かけて、卡恩グループについて、いろいろと調べ上げてたみたい。あの工場が過去にも事故で被害を出していて、以来、危険があれば何よりも優先して避難するよう徹底されていたことも。
ずっと手袋をしていた左手は、ボイラー室でうっかりケガをした痕なんだって。
見ず知らずの他人のために、なぜそこまでと聞く厳良。
そだね、そもそも朱偉だけは、侯貴平(ホウグイピン)とは何の関わりもなかった。
朱偉の告白は、切ないし強かったなあ。
俺が動くのは、心に宿った炎のためだ。ある種の信念だ。
極悪非道な悪党が、法の制裁を逃れて良いものか。
いくら財力と権力を得ても、法の前には赤子同然の筈だ。
信念という名の炎を心に燃やし、俺と江陽は支え合って歩いて来たんだ。
価値があるかって?
なら聞こう、厳良。刑事がやらなきゃ誰がやる?
固まったまま聞いていた厳良は、事件の全容はおおよそ掴んだ、みなさんを敬服すると言いました。
この街で俺は、劉明洋の他に話し相手すらいない。
引き継いだ事件の底に、あなた達が沈んでいた。1人ずつ浮かび上がる姿は、俺より孤独だ。
信じてくれるなら、後は俺に任せろと言った厳良に、朱偉はひとつ条件をつけました。
俺を尋問する時、省の公安庁と検察院からお偉方を同席させろ。
朱偉を連行した厳良は、車の中で朱偉の持っていた封筒を開きます。
中にはメモと、残りの写真。原本もあったかな。それを見て表情が変わる厳良。
そのまま張暁倩に電話しても、彼女は出ません。新聞社も。
朱偉の望み通り、会議室にずらーっと並ぶ捜査本部の面々と、その後ろにたくさんの偉いさん方。
この日を7年も待ったと朱偉は、話し始めました。
モニターには、侯貴平の情報が映し出されます。
死んで10年にもなるって、そうか、そうだよね。
教育支援への情熱を胸に赴いた平康(ピンカン)県苗高(ミアオガオ)郷で、彼は、若い娘を食い物にした犯罪に気付いた。性接待を斡旋していた男には、公金が流れていた。
2000年10月25日の夜、たまたま証拠写真の撮影に成功してしまう。その写真のせいで、命を落とすことになった。
パズルに使われた写真が映されます。
平康県公安局刑事課課長、李建国(リージェングオ)。
卡恩グループ会長、孫伝福(スンチュアンフー)。
卡恩グループ重役、胡一浪(フーイーラン)。
レイプ被害者である、葛麗(ゴーリー)。
清州(チンジョウ)市副市長、秦大川(チンダーチュアン)の娘婿、曾祥東(ゾンシャンドン)。
斡旋していた男は孫伝福、性接待を受けて、公金を流していたのは曾祥東かな?
その頃、李建国はまた、どこかに電話。
孫会長がいる、相談しようと言ってる相手が、曾祥東でしょうね。
朱偉の告白は続きます。
証拠を集めても、決まって奴らに握り潰された。
高(ガオ)副庁長が、ベテランなら分かるはず、事件は風化する、1枚の写真と2つの録音テープだけで解決するのは不可能に近いと言います。
朱偉は、呉(ウー)副検察長から写真の他に、被害者のリストを得たと言います。3人の名前の書かれたメモは侯貴平の書いたもの。翁美香(ウォンメイシャン)は侯貴平の生前に農薬自殺をしており、葛麗(ゴーリー)は生存、岳軍(ユエジュン)が丁春妹(ディンチュンメイ)に預けていたのは葛麗の息子。
えええ。そだったのかっ。この写真の時のってこと?父親は曾祥東ですか?
葛麗の息子は生まれてすぐに引き離されたが、1歳の時、急性リンパ性白血病で骨髄移植が必要となり、それに適合したため、葛麗は生かされた。
その後、葛麗は精神科病院にいたが、数日前に連れ出されている。
これが張暁倩が病院に通っていた理由。劉明洋のことだけでなく。
葛麗が精神科病院に入院しているのを見つけて、張暁倩が無事かどうかの確認に行ってたってことね。だから先日、病室が空だと慌ててたのか。
でもさあ、侯貴平が、頭がいいと期待をかけて、伸ばしてやろうとしていた2人がこんな末路だなんて。もー、みんなかわいそ過ぎる。クソ野郎どもめっ。
幸いなことに、秘密の証人がいると朱偉は言いました。
残るひとりの、李雪(リーシュエ)のことだね。
予定通りなら、彼女の存在は隠せたと朱偉。
最初は、葛麗を証人にするつもりで保護してたのに、連れ去られてしまったからか。
彼女こそ、最後の生き証人で、侯貴平事件の唯一の目撃者だ。
予め、安全な場所に移動させている。
あ、あああ、そういうことかあ。
あの時、学校の宿舎の窓から覗いていたのは。
朱偉に公衆電話から連絡をしたのは。
そして今も。彼らの計画に大きく関わり協力し、一緒に動いていたのは。
2007年の時点で、被害者を証人にすればと簡単に言った朱偉には、いや、レイプ事件の被害者として証人になるのは非常にハードルが高いと思ったんだけど、一晩のことだけじゃなく、これだけ関わらされた葛麗なら、最初から見ていた李雪なら。
厳良と顧一鳴が、彼女を迎えに行くことに。
人のいなくなった会議室で、高副庁長が趙(ジャオ)局長に話しています。
ひどく心が痛んだと。刑事と検察官2人で長年かけて証拠を集め、証人を保護し、身を投じて冤罪に立ち向かった。それは法の執行人が守るべき正義と本分だと。
高副庁長は、腐敗分子の一掃を命じ、今日の尋問の内容を、省の偉いさん、省委書記の韓克明(ハンコーミン)にも報告してくれるそうだよ。ようやく、ようやくだ。
さて、集まっているのは、写真に写っていた4人のみなさん。
曾祥東はこの期に及んで、海外逃亡は無理だ、先祖の墓に入れないとか、その理由はオモロイな(^m^)
そして、分かりやすく仲間割れ。
未だ、過激なことを言う胡一浪、ポソリと後悔を口にする李建国、それでも他人事のような言葉を発して、胡一浪にキレられてる孫伝福。
そこに、侯貴平事件の目撃者の存在が報告されました。荒れる胡一浪。
その後、一気に沈黙するみなさん。
高副庁長が車内で報告していたのが、省委書記の韓克明さんでしょうか。ものすごく的確に状況を把握しています。曾祥東の悪評から、だから彼らは、騒ぎを起こして人目を引くしかなかったんだってことまで。
あの、苗高中学校。全ての始まりの場所。
厳良が教室に入っていくと、ひとりの女性が机に座っています。
振り向いたのは、張暁倩でした。
もう厳良にも分かっていたとは思うけど。
李雪は張暁倩だったんだね。
彼女が名前を変えて生き直そうとした時、新聞記者を選んだ理由も、納得できますよね。
次回、最終回です。
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