あらすじ
2000年、侯貴平はある写真の現像を写真館に依頼。しかし金に困っていた店主は、その写真を胡一浪という男に売り払ってしまう。その後、事件から手を引くよう忠告に来た岳軍を、侯は冷たく追い返す。そしてやって来たのは近所に住む丁春妹という女性だった。2003年、侯の冤罪を確信した江陽は、恩師の張超に相談。しかし張の回答は冷徹なものであった。脅迫を受け、手詰まりとなった江陽に、監察医・陳明章は刑事・朱偉を紹介する。
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ネタバレ感想
2000年、苗高(ミアオガオ)郷。
金山(ジンシャン)写真館にフィルムの現像を頼みに行った侯貴平(ホウグイピン)。
ここの主人は、博打で金に困ってるロクデナシの李大北(リーダーベイ)ですからね。全く、なんでまたよりによってって話よ。そうじゃないと、物語にはならないんだけどさあ。それでも、ここからもう悔しい訳よっ。
2枚ずつの現像を頼んだ侯貴平は、通常なら15元で明日の仕上がり、特急なら25元で夕方6時半と言われて、特急を選び、領収書を受け取ります。
暗室に入った李大北は、写真を見て、これは金の成る木だと興奮。急いで電話した相手は、コトもあろうに岳軍(ユエジュン)よ。金髪のアイツだよー。
とんでもない写真がある、見に来ないかと言われたけど、女性と一緒だった岳軍が忙しいと言うと、李大北は自分が行くって。
6時半に侯貴平が写真館に行くと、店は閉まっていました。扉を叩いて領収書を見せると、店主は、フィルムが感光していて何も写っていなかったと嘘をつきます。
侯貴平、フィルムは日本製だからそんなことはないはずだって言うんだよ。ほう、日本製って信頼の製品なんすね。
現像代は返すという店主に、フィルムも返してくれと言うと、もう処分したと。
かー、いい加減な店だなっ。てか、嘘なんだから返せないんだけども、お客のフィルム、感光してたからって勝手に処分はあり得ないっしょ、感光してたよ、ほらね、の証拠なのに。
この店主の言い分に、まださほど怒っていない侯貴平を見ると、中国ってこんないい加減さが普通にまかり通るのかしらんと思ってしまう。だって2000年だよ?21世紀の話だよ?
フザケタことばかり言って、目の前からいなくなった店主。さすがに怒ってドアを叩きまくる侯貴平を笑いながら、李大北はフィルムと写真を持って、裏口から出て行ってしまいました。仕方なく侯貴平はドアのガラスを割り、店に侵入します。
鍵のかかった戸棚の鍵を壊し、中から見つけたのは、多分彼が撮ったあの写真ね。
2010年、江潭(ジャンタン)市。
任玥婷(レンユエティン)は張超(ジャンチャオ)に、李静(リージン)は、侯貴平にカメラを渡したことを後悔していたと伝えてました。顧一鳴(グーイーミン)が切れ切れに届く写真のコピーを見せても、うっすらと笑うだけの張超。
任玥婷は、捜査に進展がなく李静はやきもきしている、一日も早い解決のために協力してと、改めてこれらの写真に見覚えはあるかと聞きました。最初は何も語らなかった張超ですが、2人が諦めて出て行こうとした時、よく覚えていると呟きます。
張超の回想シーンから、するーんっとお話は2000年へ。
どうやら侯貴平はあの写真を持って、大学に戻り、当時教授だった張超に相談したみたい。でも張超は、学生の本分は学業、大学に戻れと言いました。危ないことには首を突っ込むなと、先生として学生を思う助言だったのかどうか、ちょっと分かり難かったけど。
侯貴平は希望を打ち砕かれてしまいましたが、でも正義感の強い彼は、不安になっている李静が止めても、苗高郷に戻って行きました。
あー、多分これが最後の別れ(涙)
写真館の店主、李大北は、多分ラブホにまで岳軍を尋ねて行きます。
写真を見た岳軍も、ただ事ではないと気付いたんだな。飼い主に相談か。
工場の事務室みたいな場所で、李大北を連れた岳軍が写真を手渡したのは、胡一浪(フーイーラン)という男でした。
これは客に現像を頼まれたもの、ヤバイ写真なので手渡してはいない、ネガも隠したと言った李大北。ネガも渡すので、溜まった借金を帳消しにして貰えないかと頼みます。この人、高利貸しの親玉なの?
岳軍に、調子に乗るな、兄貴と取り引きするだと?って蹴とばされる李大北ですが、胡一浪はそれを飲み、ネガを受け取って、その場で燃やしてしまいました。
2010年。
写真の欠けた部分は?と任玥婷に聞かれた張超は、一連の事件を摩天楼に例えるなら、中身の説明は不要だと、また訳の分からないことを言ってます。
すぐにでも、全容が見てとれる。
2000年。
侯貴平は、平康(ピンカン)県の公安局に通報に行きます。
次のシーンで、あの事務所みたいなところで胡一浪が、マズイぞ、侯貴平の手元にも写真があると電話で連絡を受けているので、警察内にも胡一浪達の仲間がいるってことね。
胡一浪は、分かった、処理すると。
あー、やっぱり電話は李建国(リージェングオ)でした。2003年の江陽(ジャンヤン)を、悉く邪魔してくるアイツ。
侯貴平が撮ってしまった写真には、岳軍の飼い主、胡一浪の、そのまた飼い主が写っているってことか。そしてソイツの仲間が警察内にもいる。サイテーな繋がり。
胡一浪は岳軍に、今すぐ写真の始末を付けて来いと言い付けます。
岳軍が出て行った後、テーブルにあった碁盤みたいなのを投げつけているので、落ち着いて見せていても、かなりマズイ状況だってことですな。あの写真が公になってしまうと。
岳軍は、数人を連れて金山写真館に行き、李大北を捕まえて、やってくれたなと言いました。李大北は侯貴平が写真を持って行ったことを知らないので、慌ててますが、店のガラス割られて侵入されてんのに、何も気付かないって、この人も、どんだけ緩いんだよ。
店は、めちゃくちゃに壊されてしまいます。
2003年、江陽はまだ苗高郷の馬先生に話を聞いていました。
婦女暴行事件があったのは、2000年11月2日。侯貴平に最後に見たのは?
馬先生は、あれは週末で、侯先生は昼頃戻り、またバイクで出かけたと言います。
夕方5時過ぎに、高(ガオ)先生が自宅に帰ったので、ひとりだった馬先生は、テレビを見た後、麺を食べに行き、そこで具合が悪くなってアスピリンを飲んで寝ようと思ったら、薬がない。そこに丁度帰ってきた侯先生から、薬を分けて貰ったと。
あれ、馬先生って妻帯者じゃなかったっけ?嫁はどうした?
馬先生の回想から、2000年へ。
馬先生に薬を渡した後、ご飯を食べようとしていた侯貴平。またドアがノックされたので、馬先生かと思って開けたら、そこにいたのは金髪。慌てて閉めようとしたけど、詫びに来たという岳軍に侵入されてしまいます。
金髪は、翁美香(ウォンメイシャン)の自殺と自分は関係ないと言い、手土産だという料理とお酒をテーブルに置きます。確執があっても、酒を酌み交わせば収まるところに収まるのが苗高郷の風習だとかナンだとか言って、侯貴平を懐柔しようとしました。
公安局に通報したことを岳軍が知っていることに驚いた侯貴平。更に通報すれば必ず、あの人達に伝わると言われます。誰もが認める大ボス、俺たちは手駒だと。
今回の後始末を頼まれた、この件から手を引いて欲しい、そう言って岳軍は、お金までも握らせようとします。翁美香は亡くなってますからね、それで引く侯貴平なら、最初から調べようとしてはいない。でも、もう少し、もう少し、他の手はなかったのかとは思ってしまう。だから張超のところに行ったんだろうけど、さらに精神的に孤立してしまったしなあ。
岳軍は、公安局に渡した写真はコピーだとバレていると言いました。
オリジナルはどこだ、言い値で買い取る。
この時、写真はまだ手元にあったんだよね?李静のところに、コピーは置いて来たんだろうか。
侯貴平は、おまえの後ろ盾が誰だろうと、法の前では平等に無力だと言います。
明日を楽しみにしていろ、告発してやる。翁美香を、理由も分からぬまま死なせない。
そう言って岳軍を帰した侯貴平は、さすがに危険を感じたのでしょう、写真館の領収書を李静宛てに投函しました。
救えなかった翁美香のことで、本当に責任を感じちゃってるんだよねえ。真っ直ぐでいい人だったばっかりに。
侯貴平の説得に失敗した岳軍は、雑貨屋を営む丁春妹(ディンチュンメイ)の元へ。
丁春妹はポットを持って既に眠っていた侯貴平の部屋のドアを叩きました。丁春妹は空のポットを見せ、お湯を貰ってもいいかと。アンタ、それが夜中の来訪の口実かい。夜中に不躾に尋ねてくる女なんか、知らんぷりすればよかったのになあ(泣)
その頃、映画を見て来た帰りらしい少女が2人、藪の中を歩いていました。
たまたま近くをウロついていた岳軍の携帯が鳴ります。胡一浪でした。
その電話の声を、少女2人は聞いてしまいます。
これで安心だ、侯貴平は終わりだよ。
酒に混ぜたのは、牛用の精力剤だ。そ、そんなモノがあるのかっ(@.@)
今頃、寡婦と合体してるさ。
少女達は1人は先に帰り、1人は学校へ急ぎます。
2003年。馬先生と江陽。
その夜、怪しい物音を聞かなかったと?と江陽。
馬先生は耳が悪く、酒と薬を飲んで寝てしまったと言います。真夜中過ぎにパトカーのサイレンで目を覚まし、そこで初めて知ったのだと。
その後、江陽は丁春妹の店に行きました。
丁度店を締めようとしていた丁春妹は、検察官が侯貴平の話を聞きに来たと知って明らかに警戒し、警察には話した、派出所で聞けば?と言って、行ってしまいました。明らかに怪しいよ。
2010年。
夜。理髪店となっている金山写真館跡。その前を厳良(イェンリャン)が車で通ります。
どうやら、尾行されているみたいよ。車の通りもほとんどないような田舎の夜、ライト付けての尾行はバレバレですがな。
2003年。
同じように、夜、車を走らせていた江陽に、電話が入ります。15分ほどで着きますと言って切った直後、江陽の車は後ろから追突されてしまいます。
同じような状況で、厳良と江陽の車は、カーチェイスさながらの逃走。
しかも江陽の車には細工がされており、ブレーキが効きません。あっぶなっ。
危うく通行人を巻き込みそうになりながらも、三角地帯で辛うじて回転して止まった江陽の車。この止まり方はブレーキ効かせないと無理だけどな←
厳良のほうは、車を路肩に寄せると、尾行車はそのまま通り過ぎていきました。その後、厳良が通過して行った三角地帯は、7年前に江陽がぶつかって止まったところだったなあ。
捜査本部では、顧一鳴が任玥婷に、胃に優しいってプーアル茶を入れてやってるー。この人、任玥婷のことだけはいつも気遣ってるし、一目置いてるんだよね。
そこに、厳良が戻って来ました。侯貴平の検視報告書がまだだと知って、持ち主の目星がついたと、目の前のプーアル茶を飲んじゃう。顧一鳴の顔っ(笑)
厳良、時々真面目な顔してやらかすよね(^m^)
それは誰と聞いた任玥婷に、陳明章(チェンミンジャン)だと。
当時、平康(ピンカン)県では、全ての検視報告書を陳明章が書いていたことを突き止めた厳良は、話をしなければと、プーアル茶のカップを持ったまま、去る。
顧一鳴、入れ直すってよー(笑)
いつもの階段に出た厳良と馬少林(マーシャオリン)。
出かける前に頼んでおいた、伸縮性物干し竿の件ね。どうしても同じものが見つからないとマーくん。
捜査本部に呼ばれた陳明章は、やたら高級そうなゴツイ腕時計をしてるよ。ブランド品は全く分からないんだけど、多分これ、成功している人の証的な絵面なのでしょうね。
法医学会の大先生だ、夜遅くに申し訳ないと言った厳良に、先生はよせ、とうに引退した身だと陳明章。張超が起こした地下鉄事件をどう思うと聞かれ、張超とは顔見知りなだけで、意見などないと。
任玥婷が、手がかりを辿り行き着いたのは侯貴平でした、先生、平康県の監察医だったなら、覚えがあるかとと聞きます。
ふうっと息をついた陳明章は、カバンから、お目当てはこれかなと、検視報告書の入った茶色い封筒を差し出しました。
めっちゃ驚いちゃう2人。探しあぐねていた重要な証拠が、あちらからやって来た感じだもんね。
この検視報告書は貴重だと言った厳良に、陳明章は、2人に感謝しろと言います。
江陽と朱偉(ジューウェイ)だ。
はい、初めて名前の出て来た朱偉さん。重要人物です。そして既に彼は出てきています。あの人よっ。
2003年。
江陽と呉愛可(ウーアイコー)は、陳明章と店で食事をしていました。
この電話だったのかな、あと15分くらいで着くっていうのは。
江陽は、さすがにちょっとお疲れ気味、呉愛可はなぜかご機嫌ナナメです。
陳明章が無事で何よりと言ったので、追突されてブレーキに細工されたことも話したのね。江陽は、2週間くらい前に職場のガラスを割られて、取り逃がしていることも告白しました。
呉愛可は心配で怒ってたんでしょうが、でも、あんな危ない目に遭って、なんとか無事に帰ってきた恋人の乾杯のグラスを避けるってないなあ。江陽がかわいそ過ぎる。
この次は爆弾を仕掛けられたらっていう呉愛可に、検察官をどうこうする度胸はないさって言う江陽ですが、うーん、心配かけまいとして言ってるのか、認識が甘かったのか。直接殺しはしなくても、陥れることくらい平気ですると思うけど。
でもさあ、命からがら帰って来たのに、この子のご機嫌取りまでしなくてはいけないとは。面倒な子、彼女にしちゃったわなー。
陳明章は、まだ立件できていないと聞き、ここまで複雑だとは思わなかったと言います。事件直後には、陳明章も上に報告は入れたものの、省庁への出向を命じられてしまったんだとか。2年が過ぎて、承認も証拠も消えた、ここで退くのが賢明と言えるって。
まあ、そう思うよなあ。
侯貴平は張超に、江陽は陳明章に、似たようなことを言われてますね。
陳明章は、あの時のお金を返そうとしました。江陽は受け取らないんだけど、あの時、お金を請求したのは、江陽の意志の強さを試したんですって。
今日は友人を呼んでいると陳明章。そこに現れたのが、朱偉でした。彼は勇猛な逸話さえ持つ、平康県の熱血刑事。昔、あの李建国は課長朱偉の下についていた副課長で、朱偉には逆らえなかったらしいんだけど、李建国は朱偉を陥れて降格させ、自分が課長になったんだそうな。あのクズが。
江陽も李建国には苦しめられてますからね、すぐにシンパシーを感じてしまったみたいですが、朱偉のほうはまだちょっと観察している感じです。
今じゃヤツは後ろ盾を得て、鼻息も荒いと朱偉は言ってるので、李建国に誰か大きなバックがついたことは周知の事実なの?いいのかそれで、公安局。
陳明章も、ありゃ無冠の帝王だって言ってますが。
朱偉は江陽に、ここ数か月奔走したらしいなと言います。
検察院に優秀な若者がいる事を嬉しく思う。
江陽にとっては、どれほど嬉しい言葉だったでしょうか。
でも朱偉は、江陽が事件から手を退くと聞いて来たみたいね。確かに陳明章はそう勧めたし、実際に命の危険にも晒された。これから先のことを思えば、退くのが賢い選択なのは間違いない。けど江陽は、正直、まだ決めかねていると言いました。
陳明章は、江陽の苦しい立場も分かってやれ、まだ若くてこれからがあるんだって言うんだけど、朱偉は何か思うことがあって来たみたいよ。
侯貴平は無実だ。
朱偉は、きっぱりと言いました。
分かってる。江陽だって、もうそれは分かってる。
でも、この事件は裏にある力が強すぎる。苦しいねえ。
店を出た時、江陽は朱偉に、侯貴平の無実を証明するものがあるのかと聞きます。
朱偉は、証明する物はないと言いました。でも、数か月前、一本の匿名電話を受けたと。
朱偉を名指しでかかってきた電話は、侯貴平は無実ですというものでした。
多分朱偉は、刑事の勘みたいなもので、これを信じたのでしょう。
電話は、雑貨屋の公衆電話みたいなところから、頭からすっぽりと合羽を着て顔を隠した女性がかけてました。あの時の、岳軍の電話を聞いちゃった女の子かもね。
次回、黒幕が明らかに。
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