あらすじ
第11話 距離と時間に抵抗して
「家族の名において」公式サイトより
凌霄と賀子秋の決断を受け入れられない李尖尖は家を飛び出して母方の外祖母の家で夏休み中を過ごすと宣言。尖尖がいない中、凌霄はシンガポールへ、子秋はイギリスへと旅立つのだった。そして新学期、尖尖は改めて2人の兄が去ったことを痛感、つらい気持ちを李海潮に吐露する。その後、時は流れ、尖尖は高校を卒業して地元の大学で彫刻を学び、多忙な日々を過ごしていた。
第12話 突然の再会
2019年、凌霄がシンガポールから帰国する。突然の帰国に李海潮や凌和平は喜びを隠せない。その頃、何も知らない李尖尖は彫刻が一等賞を受賞したため、一緒にアトリエを開いている杜鵑の待つ展示会場へ。ところが会場で転びそうになり、受け止めた男性のことを痴漢と勘違いしてしまう。派出所でその男性と顔を合わせると、密かにイギリスから帰国していた賀子秋だった。

ネタバレ感想
尖尖(ジェンジェン)のいない間に、凌霄(リンシャオ)は月ちゃんに会って、シンガポール行きの事情を説明。泣き出す月ちゃん。
尖尖のことを頼むと言われ、安心してと引き受けると、ありがとうと言われてまた泣く。
なんで感謝するの、友達なのに水くさいーだって(笑)
凌霄にしてみれば尖尖の監視を頼んだ訳よね、変な虫がつかないように。
でも月ちゃんは違う。離れても、私とは繋がりがあると感じてしまったことでしょう。
出発する凌霄を、子秋は屋上から見送ってました。
この子もまた、直接顔を合わせにくいのかねー。
そして凌霄の時と全く同じような海潮の見送りで、子秋も出発していきます。
尖尖は、ばーちゃんの田舎で空を見ながら、兄ちゃん達のいた今までの生活を思い出してました。
新学期。
月ちゃんとの再会を喜ぶ尖尖だけど、月ちゃんに2人と連絡もしないことを幼稚だと言われ、この状況を仕方ないと言われ、怒って教室を飛び出しました。
捜しに走った月ちゃんだけど、尖尖はどこにもいなくて、授業が始まっても戻って来ない。
オーディションの結果待ちの唐燦(タンファン)も、ちょこっと気にしてるね。
1人バスに乗った尖尖は、昔を思い出しながら涙し、眠ってしまいました。
バスルート3巡するまで寝てたらしいよ。どんだけだ(笑)
帰り道、昔から猪八戒とつるんでいた王豆豆(ワンドゥドゥ)が走って来て、2人は薄情だ、尖尖が可哀そうだと言う。卒業したら戻るんだからと怒る尖尖。捨てられた癖にとか言っちゃう豆豆。おいおい。
近所のおばちゃん達にも、寂しい?とか言われちゃってね。でも戻ってくるなら良心があるよと。まあ、これくらいなら許容かな。
ただ、仕方ないよと言われても、酷いと言われても、腹が立つって気持ちは分かるわね。

家では海潮が凌霄と電話してたけど、尖尖は変わろうとせず。
電話を切った海潮は、どちらからの電話にも出ようとしない尖尖に、一緒に育った絆を大切にしろと言います。
尖尖は、海潮を育て損と言われたくないし、2人のことを他人に触れてほしくもないらしい。
2人がいない生活に慣れたい。静かに暮らしたい。
2人のことを怒ってはいない。ただ今回のことで分かった。2人はうちとは関係ない。自分や海潮が意識不明で手術が必要でも、2人は同意書にサインする資格もない。
本当の兄さんじゃない、考え方が幼稚だった、仲が良ければ家族だなんておままごとだ、と。
小さい頃から、全てを尖尖に譲って来た子秋。絵画教室の送り迎えは、どんな時でも必ず凌霄だったんだって。血の繋がった兄だって、これほど優しく面倒見てくれやしないよなあ。逆に血が繋がってなかったからこそ、2人は全てにおいて尖尖を優先し、守ろうとしてくれてた。
ま、だから今、こうなっちゃったんだけどね。2人によって、真綿にくるまれ過ぎてたから。
子秋の留学も子秋にとって悪いことではなく、そこには学費の面で李家に迷惑をかけたくない子秋の気持ちがあった。
凌霄のシンガポール行きも、凌霄の望みではなく、他に選択肢がなかった。
それは尖尖も理解している。分かっていても、感情が追い付かない、ってとこね。
海潮は、例えば子供達が結婚して新しい家族が出来ても、親と家族でなくなる訳ではない、心が離れる訳ではない、本当の家族の心は常に寄り添っていると言うと、尖尖は泣き出します。
それでも行って欲しくなかったと。
ようやく心の整理もつき、日常が戻った尖尖。
どんな瞬間でも、時は残酷に私達の手を引っ張っていくってモノローグ。
ああ、そうだなと、ちょっと感慨深かった。思えば随分と引っ張られてきたわ、私も。
その間、唐燦はどうやらあの大事なオーディションに落ちたみたいだったね。
そして尖尖、高3の年越し。
シンガポールとイギリスと、ネットで繋いで元気にお祝いを言う3人。
シンガポールはスムーズに動いてるけど、イギリスは時々固まってるのが芸が細かい(^m^)
子秋は趙華光(チャオホワグアン)の家には住んでないみたい。
毎度公園で繋いでたりして回線が弱いらしく、子秋は早々に落ちていきます。
で、凌霄はまた、尖尖に甘えてみせろ、と。ほんっとにこの兄ちゃんは(笑)
だけどそれが、凌霄にとって唯一の癒しなんだろうなあ。可哀そうに。
でもそこに、小橙子(シャオチョンズ)が顔を出し、一緒にご飯を食べようと凌霄にしがみつき、李尖尖、私のお兄ちゃんに何の用と言ってきた。相変わらずな子だよ。
それでも3人は時々、ネットで繋がり、距離と時間に抵抗し続けていたらしい。
現代ならでは、だよねえ。でもこの時代だと、2011年とかそこらなので、中国のほうが進んでたんじゃないかな。日本でもSkype全盛期だったのかな。
全くの余談だけど、そのSkypeも今年サービス終了らしいですね。みんなZoomやLINEに流れてしまったもんなー。
昔々、一世を風靡したFlashのMacromediaがAdobeに買収された時、こうして時代は変わってくのかーと、当時MacromediaのFireworksをメインで仕事に使っていた私は、ショックと共にシミジミ思ったものでした。
2012年、尖尖は地元の大学の彫刻科に特別入学します。
凌霄は母親の介護で休学中、子秋も多忙になってる模様。尖尖も課題に追われる日々。
それでも凌霄からは、おめでとうメールと共に、恋愛はダメだと釘を刺されてる(笑)
更に2年が過ぎ、尖尖と凌霄は3年生、子秋は卒業したものの、戻っては来ませんでした。
パティシエになりたいからと、留学を延ばすんですって。
尖尖も先輩と一緒に卒業制作展を開くらしく、多忙に。
連絡は取り合ってはいたものの、離れている時間は尖尖にも、2人に本音はぶつけないという、他人行儀な対応をさせるようになります。彼氏はできてないよな、なんて凌霄からのテレビ電話も適当に返事をし、和平に押し付けるように。
そんな尖尖の変化に、凌霄もちょっと不安になったんでしょうね。月ちゃんに連絡して、尖尖の写真を送って貰ったりしてたみたいよ。
でもその繋がりは、月ちゃんにとって嬉しいことだったのでしょう。凌霄はただ、尖尖の様子が知りたいだけで、月ちゃんに対して他意はサラサラないんだけども。
卒業後、尖尖は先輩と「時の隙間」という木彫りのアトリエを開きます。

尖尖とは真逆の恋愛脳の先輩(笑)
凌霄も卒業なんだけど、実習した病院の要請で、正式に残ることに決まったんだとか。
さすがに尖尖も海潮も和平も、ちょっと沈んでしまう。てか、子秋の時より沈んでるぞ、おい。
ヘルパーを雇っているのに、陳婷(チェンティン)の側を離れられないんだとさ。和平は、手放したくないから陳婷が引き止め工作をしていると怒ってますよ。うん、あの人ならやるでしょうね、当然の如く。
写生をしながら凌霄と電話をしていた尖尖は、今離れられないから、あと数年で戻ると聞いて、溜息。テレビ電話にしてくれといわれても、嘘をついて断りました。
日常に追われ、次第に折々のメール挨拶だけの関係が続きます。
戻る人は戻る、戻って来ない人を待つことはないと尖尖が達観してしまった2018年の夏。
北京で芽が出ず、戻って来た唐燦と、尖尖、月ちゃんは、アトリエ近くでルームシェアを始めます。
2人はあの支配的な親から逃げて来たんだね。尖尖も、25才になっていました。
2019年の5月。
また歯が痛み出した尖尖。しっかり者の月ちゃんは、テレビ局のレポーターみたいなお仕事をしていて、ちびっこいけど自分の車を買えるようになってた。
尖尖の歯医者も手配して連れてってくれるって、まるでお姉ちゃん。
同居の3人の中では一番のしっかり者。おどおど月ちゃんは消えたのかな。母親の前ではまだ残ってるかな。
そんなある日、バスの中でスリを撃退してた尖尖を、黒い帽子の男が付けてました。
というか、後ろ姿だけですぐに分かる。これ子秋だ(^m^)帰って来たのか。
広くなった麺館も繁盛してます。
店の外には、尖尖がコンテスト等で入賞する度、垂れ幕でお祝いしてるみたい。
常連のおばちゃんも、嬉しそうに海潮を褒めてくれます。だけど、人んちの事情に口を挟んで来るのは変わらん。まあだ再婚しろとか言うし。
そこに、9年ぶりに凌霄が今日戻るって、和平からの電話。捜査で忘れてたって、相変わらずの実父だよ。
でも空港に迎えに行ったのは、月ちゃんだけでした。尖尖には内緒だったの?
月ちゃんのちびっこカーに乗る凌霄。携帯が鳴っても、イタズラ電話だと出ません。多分シンガポールからだよね。どうやって帰国してきたんだか。
月ちゃんは、凌霄の部屋を借りるのまで、手伝ってたみたい。これ尖尖に内緒って、どうなんだ。
はしゃぐ月ちゃんと、ちょっと憂鬱そうな凌霄ね。

今回入賞した彫刻展に尖尖も出向き、同じく入選した友人の彫刻を見ようとした時。
人に押されて倒れそうになった尖尖を抱きかかえてくれた人がいたんだけど。その手は尖尖の胸を揉んでた(笑)
痴漢騒ぎとなってしまい、警察に連れて行かれたのは、子秋でした。
被害者の尖尖もやって来て、顔を見せて!と騒ぎ、あっけに取られる。
胸じゃなくて腹だと思ったんだと(大笑)昔から尖尖のお腹で遊んでたからだと(^m^)
てかさー、凌霄も子秋も、なんで余計なサプライズとか考えるんでしょうね。
驚かせたい気持ちも分からないでもないけど、真っ当に出て来いや。
怖いのは分かるよ。仕方なかったとはいえ、尖尖の気持ちを放って出て行った訳だから。その後、距離と時間が尖尖を他人行儀にしてったのも、如実に感じているでしょうから。
だけど、25才になった尖尖にとって、いつまでも高校1年生の無邪気な妹を想定したサプライズは、ちょっと面倒にしか感じなくなってると思うよ?
とは言っても、大人はこれほど歯医者を怖がらないと思うけどね。
2人が揃って警察の入り口に立ってると、海潮とのほんわか団欒中に連絡を受けた凌霄が、ものすんごい勢いで走って来る。
ここの慌て方、走り方、え、そこに立ってるオマエら…のシーンはおもろかった(^m^)
3人して公園のベンチに座ってるけど、話は弾みませんわ。
適当に切り上げて、尖尖は逃げ出してしまいます。

残った2人もまた割とケンケンした感じで、こっちで歯科医をする、こっちで起業すると、最低限のコンタクトだけ(笑)子秋はまだ、海潮にサプライズするから黙ってろ、ですってよ。
でもそういうのに拘るってことは、相当怖いのね。本当に受け入れて貰えるのか。
尖尖はまだしも、海潮は問題あるはずないのに。かなり厄介な負い目を自分で熟成しちゃってるからって、李父さんをなんだと思ってんのよ。
ひとり歩いて帰る尖尖の、複雑そうな顔よ。
凌霄は海潮と和平と麺館で鍋を囲んでますが、それを店の外から子秋が見ていました。
麺館の従業員の女の子に見つかって、誤魔化して逃げる子秋。この子は、以前子秋が覗いてたのも見てたっけな。
尖尖たちのマンションのエレベーター前にいたのは猪八戒、荘北(チョンベイ)。
エレベーターから降りた唐燦(タンファン)が、荘北の落とした万年筆を踏んで倒れ込んだのを、荘北が支えようとして失敗、エレベーター前で2人して転ぶ。
でもそれで唐燦は、慌てて帰っちゃった荘北に一目惚れ(笑)
猪八戒なんてあだ名だったけども、大きくなった荘北は結構話の分かる子だったし、現在、駆け出しの弁護士らしいわよ。あのいじめっ子ガキ大将がねえ…
ただ、高校時代周囲の男の子たちなんて眼中にもなかった唐燦は、荘北の存在を知りませんでした。
月ちゃんが凌霄の意向で内緒にしてたからヤヤコシイんだけど、尖尖たちの向かいの部屋が空いていたのを、月ちゃんは凌霄のために契約したらしい。
そこに運命の出会いをしたと、ぽーっとなった唐燦が帰ってきて、憮然とした尖尖も帰宅。
昼間の痴漢騒ぎの話になるけど、尖尖もそれが子秋だったとは言わない。マンションの下で、バスケ部のゴリラ、荘北に会ったことしか。
尖尖は部屋で、子供の頃、海潮が3人に話してくれた仲良し話を思い出してました。
その頃、子秋は尖尖に送るメッセージを打ったり消したり、忙しい。
後で何度か出て来るんだけど、この子は考え過ぎなんだよね。それは相手のことを思ってるふうで、ある意味、独りよがりな訳だ。自己肯定感が低いから、不安がベースなんでしょうけどね。だから、悉くから回る。小さい頃から、何度も存在を否定されるような経験をすれば仕方ないんだろうけど。
李家では、凌霄が海潮に、ここには戻らず、尖尖の向かいの部屋を借りたと告げます。
瞬間、寂しそうだったけど、まあ、20代後半だからねえ。みんな大人になりました。
凌霄は海潮に許可を取って、尖尖の部屋を懐かしそうに見てますよ。
朝、和平も帰って3人で朝食。思い出話。
和平も凌霄が部屋を借りたと知って、驚いて、口ぱくぱくしちゃう(笑)でも尖尖の向かいと聞いて納得し、それでもちょっと寂しそうね。
でも分かるよ。子供の独り立ちはホッとして安心する半面、感情的には寂しいもんです。
月ちゃんに連れられて歯医者に行く尖尖。25にもなって、廊下で逃げ出そうとするのは、尖尖らしいっちゃらしいけど、随分とガキだよねえ。
ま、この後も、この子の成長は凸凹だなと思う言動は多いんだよね。家族のこと、兄たちのことを、無理矢理心の中から追い出して、大人になったつもりでいるってのが。
月ちゃんに無理矢理診察室に突っ込まれた尖尖だけど、そこでまたびっくりな出来事が。
ま、予想通りなんですが。
凌霄も内緒でサプライズかよ、というなー。痴漢騒ぎで先に会っちゃったけどねえ。
そしてこれから、3人の再構築が始まります。
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