見進めるうちにどんどん引き込まれてしまいました。
特にホラー好きではないんだけど、次はどんな?って興味と、キャラクターかなあ。
主人公、凌久時(リンジウシー)と、なぜか最初から彼をめちゃくちゃ助ける阮瀾燭(ルアンランジュー)。
阮瀾燭はクールな感じで通しているのに(時々真顔でお茶目なんだけど(笑)、ちょっと妙な執着も見え隠れしてる。きっと初めから、阮瀾燭は凌久時に対して、一方的になんらかの事情を抱えていて、近づくべくして近付いたのねってのは、匂ってくる。
それが最後に明らかになるんだろうってのが、楽しみでした。
このドラマ、本国では配信後、2時間で引き下げられちゃったんでしたっけ?
ブロマンスってだけじゃないよね、多分。何がいけなかったんでしょうね。お話が凄惨過ぎた?
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所感 ネタバレです
日本人にとっては、既視感のあるモチーフがいくつも出て来ました。
貞子だの、童謡「さっちゃん」だの「てるてる坊主」だの。
「さっちゃん」は、作家の阪田寛夫さんが、たくさん作詞したもののひとつなんだけど、都市伝説があるんですね。私も知らなかったんだけど。
元の歌詞は3番までしかないんだけど、その後の替え歌があるという。その内容をモチーフとして使ったみたい。
A国で作られたらしい危険なVRゲーム「霊境」。
デモ版で遊んでいた主人公、ゲームクリエイター(退職済(笑)の凌久時が、正規版を探そうとした途端、どこぞから自宅にゲームが送られてくる。
これだけで怪しいのに、この人、何の疑いもなく始めてしまうんだな。
プレイヤー達は、ゲームの中に12個ある「扉」に入り、それぞれの謎を解明して扉と鍵を探さないと、扉の神に殺されてしまう。その上、ゲーム内で死亡してしまうと、現実世界でも死が待っているという、冗談じゃないわよってゲームなんですよ。しかも、始めてしまったら逃げられないんだっけ?
最初の雪山の世界で出会った阮瀾燭は、クールな人ではあるものの、なんだかんだ凌久時を助け、導き、扉をクリアした後は、自らの組織「黒曜石」に凌久時を誘います。
凌久時は人一倍強い聴覚を持っていて、普通の人には気付けない音を聞くことができるし、理系の論理的な頭脳と洞察力も持ち合わせてはいるんだけど。
それでも、どんだけ気に入っちゃったの?という不思議さは漂う。
「黒曜石」っていうのは、このゲームの情報、ヒントやアイテムを集め、ガイドとしてクライアントとゲームに同行し、各々のクリアを助けている組織で、阮瀾燭はそこの代表者でした。
ライバル組織に「白鹿」「X」というのがあって、互いに競い合ってます。黒曜石側は、単純に火の粉を払ってるって感じで、能動的な敵意はなさそうなんだけど、相手側にはある。
ライバルの中でも、交流する中で気持ちの通じ合う人達はいたものの、「X」が酷すぎたねえ。最後までクズなトップでございました。

凌久時役の黄俊捷(ホアンジュンジエ)も、阮瀾燭役の夏之光(シアジーグアン)もお初でした。
黄俊捷は、序盤の前髪スタイル時と、デコ出しスタイル時の顔が違い過ぎて、一瞬、え、誰?と思うくらいでした。 ↑↑↑ これと ↓↓↓ これ。
夏之光は、デコ出しても余り差は感じなかったんだけど。

そういえば、夏之光は、肖戦と同じグループだったんですね。最年少で最年長の肖戦とは9才差があったらしい。少年の頃の写真を見ると、目と鼻がちと違うかなとは思うけど、あれだけ切れ長で幅の広い目が二重になれば、そりゃあ印象の強い目になるよなー。大成功だね♪
彼は「少年春風」でも「暗河伝」でも、司空長風役をやってるみたいなので、見るのが楽しみになりました。「少年歌行」何中華(ホーチョンホア)さんの司空長風、好きだったんだよねえ。
黒曜石のお医者さん、陳非(チェンフェイ)は最初、王佑碩(ワンヨウシュオ)かなと思ったら、厳子賢(イェンズーシエン)でした。2人、似てますよね?現代劇だとまた特に。
厳子賢のドラマは「情刺」と「君夢」を見ていて、どちらも記事は書けてないですが、特に「情刺」はねぇ、凄かった、いろんな意味で(笑)
このドラマでは、医者としても頭脳的にも、頼りになる参謀でした。獣医らしいけど(^m^)
各扉の詳細は、主役の2人が早々に消えることはないし、実際に見てハラハラ楽しんだ方がいいよねと思うので書きませんが、ひとつだけ。
凌久時くんさあ。自分がその発端にあれだけ関与していたのに、その後、様々な挫折や苦難に見舞われたからと言って、全部忘れ去っちゃうもんですかねえってのが…
なんとなく察するんじゃないかな、一般的には。自分に関係する学生時代の部屋等々が、扉の中に現れる前に。
ドラマの中にたくさん出て来るワード、NPC。ノンプレイヤーキャラクター。
プレイヤーが直接操作できない、お助けキャラだったり、お邪魔キャラだったりする訳ですが。凌久時は、そのNPCの1人に、あんだけスゴイ能力を持たせて、ビジュアルも自分で作ってたっていうのにさあ、それもすっかり忘れ去ってるんすよ。あり得る?
そこだけでも、この人、そんなに頭いいか?と思わされてしまった、あはは、ごめんね。
でも、昔々のドラクエとかやってた時のNPCと比べて、ゲームの中でプレイヤー達と交流する中で、NPCもあたかも自身の意志を持って動いているように、どんどん成長してってるみたいなのは、ちょっとこう隔世の感というのか。
考えたらそうだよねえ、今だってこれだけAIが進化して、会話相手になってたりする訳だし。
NPCにも優しく、その想いを汲んでやろうとする凌久時に、NPC達が随分と変化してくれたよねえ。

女子に優しい凌久時を見て、カワイコぶる阮瀾燭。この人も最初はこんなことする人じゃなかった(笑)
「霊境」というゲームは、始めてしまうと、現実とバーチャルの区別がつかなくなって精神が侵される危険性があると最初の頃に言及されてましたが、最初に凌久時が夜の道端で、ゲームの世界に囚われ、事故に遭ってしまった時から、病院で目覚めるまでの間の世界は、バーチャルの中だったってことよね?自宅洗面所の鏡にも、自分は写ってなかったしね。あのシーン、驚くものの、意外とサラッとスルーしちゃってたけど。ヒントのひとつだったんですね。
なのでバーチャルの中での現実世界と、本当の現実世界は別。
本当の現実世界には、陳非も「X」にいた熊漆(ションチー)も「白鹿」の黎東源(リードンユエン)も、哀しい結末だった程(チョン)の双子も元気に存在してたけど、凌久時がゲームをクリアして浄化してしまった後は、現実世界の彼らにバーチャル世界での記憶はありませんでした。
これは孤独感でいっぱいになるでしょうねえ。当たり前っちゃー当たり前のことかもしれないんだけど。
主人公とはいえ、凌久時には狂言回し的な役割りもあったせいか、この人の言動を見て、その類まれなる有能さってのが、私にはいまひとつ納得しきれなかったりもしましたが(笑)阮瀾燭の態度の変化や視線、表情の変化には、結構打たれちゃいました。
別れのシーンの表情なんて、秀逸だったと思うんだわ~。
だからこそ、司空長風役が楽しみなんですが。
BLやブロマンスとして見ようと思えば、見えるんでしょうけど、そこ抜きにしても、ハラハラドキドキを楽しめるドラマでしたよぅ。阮瀾燭が健気だったよ(涙)
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作品情報
- 制作 2024年発表 78話(20分) 爱奇艺 U-NEXTでは38話(40分前後)
- 原題 「致命游戏」
- 原作 「死亡万花筒」西子绪
- 監督 彭发、路锦程
- 脚本 高巍
- 撮影期間 2022年11月~2023年3月

人物相関図





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