岐山温氏
温若寒
姓・字
温若寒(ウェンルオハン)
姓・名
通り名(号)
武器
修慶(シウチン)
1969.4.11 河南省出身 撮影時 49才
妓山温氏の宗主。長男に温旭(ウェンシュー)、次男に温晁(ウェンチャオ)がおり、早くに親を亡くした分家筋の温情(ウェンチン)、温寧(ウェンニン)姉弟を引き取っている。
ドラマ版では仙門世家をまとめる仙督になっているが、支配欲が強く更なる権力を求めている。力で世界を掌握するため、息子たちや薛洋(シュエヤン)を使い、各地に散らばっている「陰鉄」を探し集めながら、各仙門を襲撃している。
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ここからはネタバレもありの勝手なキャラ語りですので、ご注意ください。
いつもおどろおどしい背景を背負って壇上から登場し、まさに「絵に描いたような悪役」の温パパです。長男の温旭との絡みは出てこないんですが、他者に向かってはやりたい放題の次男の温晁ですら、いつもビクビクしながら父の意向を探りつつ、ご機嫌を損ねないように謁見しています。
その割には、どう見ても悪役キャラの薛洋(シュエヤン)の言うことを信じるし、孟揺(モンヨウ)のこともあっさりと信じて懐に入れてしまっています。孟揺をすごくお気に入りとして扱っていて、温晁が不貞腐れてる台詞もありました。薛洋の場合は損得勘定、孟揺の場合は、逆にそれほどまでに彼が「上手い」人だったってことかもしれませんが。
さて、温若寒は更なる力を欲し、陰鉄を集めて、自らの武器としての傀儡や怪人みたいな化け物を作る実験をしているんですが、なんちゅーかなあ、その絵面がなかなかに中二病くさいんですよねー。昔々の仮面ライダーに出てくる中ボスみたいな感じなんですよ。怪人を直接送り出す立ち位置の。
なので怖い人物として描かれてはいるのですが、なんとなく温パパとか呼びたくなってしまう。温晁もやることはえげつないんですけど、こちらも「絵に描いたような小物感」を漂わせているので、セットで「ちゃおくんとパパ」
陰鉄はドラマ版のオリジナルで原作にはないのですけど、温若寒がそれを集めようとしたのは、多分初期温氏の客卿?であった薛洋からの情報が元だったようです。
そもそも数百年前に陰鉄を作ったのは薛重亥(シュエチョンハイ)という、温氏の祖、温卯(ウェンマオ)と同時代の身分ある人物でした。温卯を中心とする仙門百家に討伐され、多分その後、薛家は没落してしまったのだろうと思われます。薛洋が子孫であるという明確な説明はありませんが、おそらくその辺りの線が濃厚です。彼は「四方の気は玄武に帰す」という言葉を魏無羨に教えてもいますし、もひとつ言うと薛洋自身、いつの間にどこで陰鉄の欠片を手に入れていたのかが分からないので、子孫として初めからどこかに持っていたのではないかという説もありますね。
陰鉄は集めれば人知を超えた強大な力をふるえますが、精神に与えるダメージも多大なもの。
制作者の薛重亥も、何を思って作ったのかは分かりませんが、精神を侵食されて温卯に討伐されていますし、温若寒も何度か病み苦しんでいるシーンがあります。あの藍忘機ですら、欠片を持ち歩いて共鳴し合う他の欠片を探していた時に、どくんっときて苦しむシーンがあり、魏無羨に「精神を集中しろ」と言われていました。
陰鉄を集めて我欲を叶えようとした時点で、遅かれ早かれ温若寒、温氏は、破滅に向かっていたのでしょう。結果的に薛洋は先祖の復讐を叶えたことになったのかもしれません。彼が会ったこともない先祖の恨みだの恩だのに囚われる人間だとは到底思えませんが。
演じた修慶(シウチン)さん、勿論ベテランさんですが、紳士探偵Lでお見掛けした時はびっくりしました。やっぱり妙に仰々しい悪役でしたねー。
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