所感
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ドラマそのものはね、結構面白かったのです。
ショートドラマだから、様々大急ぎで、突っ込みどころも多々あれど、妙な引っ張りもなくサクサク進むから、そういう意味ではストレスなし(笑)
なんだけど、字幕がさー、登場人物の名前、全部カタカナなんですよぅ。
これがねえ。めっちゃくっちゃ分かり難かった。
今まで見てきたものにもいくつかありましたが、これは、主人公2人が、まず偽名。
ヒロインに至っては、刺客名、成りすまし名、本名と3つある。ただでさえヤヤコシイのに、全部カタカナでまたヤヤコシイ。
英語圏の字幕ドラマは当然みんなそうなんだけど、あちらのとは違って、中華圏の名前ってカタカナだと紛らわしいと思いませんか?それに、日本人の場合は特に漢字慣れしてる訳だから、字ズラ、漢字のビジュアルで伝わるイメージ情報ってものを受け取れると思うんですわ。
だからさあ、名前の字幕は漢字にして欲しいなあ。ルビは音読みでもどっちでもいいけど。
でももしかしたら、すごく若い世代は違うんだろうか。チェンとかチャンとかジョーとかシューとか見ても、私のような古い世代と違って、一見してなんなく区別がつくのだろうか。そこはちょっと不安だけど。
ドラマ自体はまず、結婚式に花婿が逃亡するというトンチンカンな出来事から。
とは言っても、花嫁も本物ではなく、星月楼という暗殺組織に所属していて、花婿の暗殺任務を請け負って入り込んで来た刺客です。
この星月楼っていうのは、仕事を各刺客が入札して請け負うってシステム。安い価格を付けた者に任せるってアータ、これ、そもそも楼主ティエンガン独り勝ちでないの?刺客のみなさんが、心配になるレベルです。
だってさ、誰よりも50両安く請け負うと言ったジューズーと、無報酬で請け負うと言い出したシェンシャオの2人が請け負うことになるんですよ。2人無報酬じゃん。千両の依頼料、楼主全取り。
ま、それだけ、この仕事に関わらなくてはならなかった2人ってことなんですがね。
期限は一か月。標的が死ねば終了。
で、ジューズーは、婚礼を控えていた標的の花嫁に成りすましました。
刺客同士が関わり合うことは星月楼の掟に反するらしく、お互い別行動なので、花嫁成りすまし作戦に、シェンシャオは関わっていません。
標的=花婿は平南侯の世子、リー・シューバイ。
星月楼では、日頃から悪行三昧、ウェイ家の財産を奪い、その花嫁を死なせたとか言われてたけど、会ってみれば、あれ?どこかネジ外れてる?みたいな坊っちゃんで、使用人からも余り敬われてないっていう。
とはいえ、それも、いわゆる世を忍ぶ仮の姿なワケですが。
だけどさ、このリー・シューバイの奇行がむしろカワイイんですよ。
中の人、李菲(リーフェイ)くんが子犬顔なので、子供っぽい仕草や、あざとい上目遣いや、両手を水平に広げてぶーんって、飛行機ごっこみたいな仕草が、普通に似合います。え、なにこの子(笑)
角度によっては、めっちゃベビーフェイスっぽくも見えるんだけど、実は相当体を鍛えてる。しっかりサービスお風呂シーンもあったよ(^m^)⇒百度百科 李菲
ジューズーは、本当の花嫁であるジアン・ユーシャオにはワンという想い人がいたことを調べ、2人を逃がして、花嫁として入れ替わっていました。ぽっちゃり以上の2人はなかなかのお似合いだったわ。
ユーシャオには詩画の才があったらしいんだけど、父親はそんなことはお構いなしにロクデナシ世子との縁談を決めたので、ジューズーの策はユーシャオを救ったことにもなって、感謝されていました。
逃げ出した花婿は、林の中で後ろ向きにロバに乗って、酒飲んでたところ、女性の刺客に襲われ、暗器は避けたものの、ロバから落ちて頭を打ち、倒れてしまいます。
世子には4人の侍女がついていて、林の中から顔にアザをつけて気を失っていた世子を見つけて、ズルズル引きずって帰ってくるんですよ。しょーもない息子に怒ってる平南侯の意向は、とにかく息のあるうちに初夜を済ませろ(笑)なので、侍女達も世子をベッドに放り投げて出て行きます。
だけど世子は、ジューズーが暗器を取り出そうとしたところで、バチッと目を開けました。
気を失ってはいなかったんだよね。そのフリで平南侯の説教を避けただけ。
更に、世子は3年前ジューズーを助けていて、彼女の顔を知っていました。ジューズーのほうは、意識を失っていたので、その時助けてくれた相手が世子だとは気付いていません。
だから世子は一目で、彼女が結婚相手のジアン・ユーシャオではないと分かり、様子を見るために、更なるうつけ演技の始まりー(^m^)
いきなり、母上!と抱き着いた世子に、心底うざったそうな顔で手刀を入れたジューズー(笑)
この女優さん、そういう顔がほんっとーに、いいのよ、似合うのよ(^m^)
で、いざ任務と思った時、ベッドに倒れた彼の、靴の宝瓶マークに目が留まります。
それは3年前、任務に失敗したジューズーが、迷筋散という毒をかけられて倒れ込んだ時、助けてくれた人物の靴についていたのと同じ。その男は、迷筋散は劇薬だから、見捨てる訳にはいかないと、抱き上げて連れていき、気功で解毒までしてくれてたんだよね。命の恩人だった訳だ。
ジューズーはその時の相手の香りもまた、記憶していました。
あの人なの?
まさかあの時の女子が。
ということで、世子暗殺任務はしばし滞ることになります。
世子も、記憶喪失を装い、母上~♪とジューズーに抱き着きまくり、甘えまくり。
コメディパートも、うつけ世子の可愛さと、偽花嫁の隠しきれない苛烈さとのバランスが良く、更に世子をぞんざいに扱う侍女達も、実は彼が引き取った訳アリ子女達で、裏仕事の部下だったりして。
ショートドラマを見たのは「命がけブライダル」に続き2作目でしたが、こちらもなかなか面白かったでんですよ。
ただその後見たいくつかは、うん、見続けられなかった(^m^)
ペッタペタの恋愛ものより、ヒロインが訳アリの雄々しい(笑)子のほうが楽しいわ、私には。
結局、ジューズーと暗殺依頼を分け合ったシェンシャオは、仮面を被ってシェンシャオに成りすましたリー・シューバイ本人だった訳ですが。最初に狙われてロバから落ちたのも本人の画策。ジューズーに暗器を振り上げられて目を開けたのも、察したから。
そもそも彼は皇太子の隠密。その命で、花嫁の父、ジアン主輔等々を探ってたんですねえ。その立場を知ってるいるのは、4人の侍女たちだけ。更に早々にジューズーは、あの時同時に星月楼で自分の暗殺依頼を受けた刺客だと世子にバレますが、暗殺の依頼主を探す世子に、泳がされています。
ジューズーの境遇も訳アリで、目的があって刺客をしてるんだけどね。
平南侯には、本妻の息子リー・シューバイの上に、妾腹のリー・シューファンがいて、こちらは表向き真面目な長男。だけど…っていうね。
で、実は宝瓶の靴は平南侯府のみんなが履いてたし、香りも兄弟一緒だったので、ジューズーは、こんなアホぼったんではなく、兄のほうかもと誤解したりして。
そういえば、このお兄ちゃんは、「流光城市 ある一族の秘密」で日本人の次男役の方でした。古装ヅラだとちょっと別人です。
こちらでも「命がけブライダル」同様、互いに仮面をして戦うシーンがあります。
だけどあちらとは違って、こっちにはまだ愛はないので、リー・シューバイは分かっていて相対してるけど、ジューズーは全然気付かないんだよね。普通に仕事のライバル、シェンシャオだと思ってる。
だけど接近された時に、シェンシャオからも同じ香りがするんだわ。
あー、そういえば、このドラマもありましたね。水中キス。
全く、どこがいいんだか分からんよー。絵ヅラだけ欲しいんでしょうけどねえ。
後半のこういうシーンよりも
前半のこういうシーンのほうが楽しかったので
短い時間の中での、掴みもOKだったんだなーと思いました。
設定は、作り込めばかなり深刻な内容にもできそうですが、短いので、最低限の描写でさっさかさっさか進んでいくため、長い重いドラマの合間に気楽に楽しめるのではないかと思います。
私はこれで、李菲って役者さんを知れただけでも良かったな。
「花令嬢の華麗なる計画」にもなかなか良い役で出てましたが、こちらのほうが魅力的でしたねえ。
作品情報
- 制作 中国 2023年発表 全24話 日本での配信は8話
- 原題 「夜夜相見不識君」
- 監督 喜子
- 脚本 魏兵、孔姹、叶芷瑄
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