あらすじ
唐泛たちは章鞏柱の行方を追っていたが、不思議なことに彼がどこから来てどこへ帰るのか知る者は誰もいなかった。だが、いち早く章鞏柱の正体に気付いた李子龍は固安郡主に接近し、王憲を取り戻すために手を貸そうと持ちかける。一方、仲違いしていた唐泛と隋州はそれでも共に捜査に当たっていたが、不協和音は消えず、隋州の心の病はさらに深刻さを増していく。そんな中、記録簿から手がかりを見つけた唐泛が隋州の元に駆けつけると…。
成化十四年~都に咲く秘密~ 公式サイトより
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ネタバレ感想
考えたら、唐泛達はみんな若いんですよねえ。もう少し年を重ねた、生き字引的な味方が近くにいたらと思わざるを得ない。だから李子龍の知識には負けてしまうんだよね。
王憲は「章鞏柱」と言うと、素直に反応するんですね。固安郡主に言い聞かせられてたからね。全て章鞏柱のせいだと言えと。でも反応はするけど、そこまでは言えない。
汪植が掘り返してでも章鞏柱を探しだせと丁容に命じるんですが、ここでもまた丁容、どう考えても怒鳴り付けられることが分かるだろうに、畑でも耕すんですかとか言っちゃうのよー。揚げ足を取るのを楽しむ方向に出ちゃってるんでしょうか。
隋州と唐泛と冬児が、東姐さんの店で食べてますが、どーにも未だギクシャクしているボクちゃん達です。隋州より肉が少ないって呟く唐泛に、ててっと肉を追加してくれる東姐さん、どうした、今日は。二人の微妙な感じには嫌でも気づくだろうし、飲んだくれ唐泛も姐さんは見てるけど。
しっかし、お守りが大変だねえ、冬児。
でっかい僕ちゃん達も、いつまでも意地張ってる余裕なんかないっちゅーのに。
だからほら見ろ、李子龍に先越されただろうが。
あの椅子付きグライダーみたいなのは、木鳶(もくえん)って言うんですね。
王憲をベタ褒めして陛下を落とし、固安郡主を懐柔しようとしている李子龍。
この人、固安郡主の成化帝と先代皇帝への感情に気付いてますね。
史実では「土木の変」で成化帝の父、正統帝がオイラトの捕虜となり、正統帝の弟で固安郡主の父、景泰帝が即位した。
その後、オイラトとの間に講和が成立したことで、正統帝は明に帰還し上皇となったが、景泰帝は上皇の息子である朱見深(成化帝)を皇太子とする約束を反故にして、自身の息子の朱見済を立太子し、上皇を事実上軟禁した。
そのうちに皇太子、朱見済が病死、景泰帝も病に倒れる。
上皇はクーデターを起こして重祚、天順帝として再び皇位につき、皇太子もまた朱見深(成化帝)となった。
景泰帝の娘であった固安公主は、公主から郡主に落とされた。
とまあ、こんな感じなので、固安郡主が先代天順帝と息子の成化帝を恨んでいても、おかしくはない訳ですよ。そこには立場による正義の違いってのがあるんでしょうけど。
という事実をだね、唐泛達若者はなんちゅーか、身近な出来事として体に染み入ってないんでしょうね、きっと。だけど李子龍は分かってる。
最初はかなり怪しんでいた固安郡主も、口八丁な商人の李子龍にプライドをくすぐられ、章鞏柱の名前を出され(知ってるぞってことね)、あっちからもこっちからもじわじわと追い詰められて進退窮まってる状態。固安郡主もやり手であることは違いないと思うんですが、闇落ちしたお姫様なんて李子龍にかかればってところかな。李子龍は笑いが止まらないわ。
そして隋州の心の病は更に悪化。話を聞きに行った武庫司で馬さん(役職なんでしたっけ)を叩いちゃうし、止めに入った薛凌も殴り飛ばしちゃいました。冬児もちょいとしつこかったけど、押し付けようとしたスープ椀を叩き弾かれちゃったもんね。
それにしても薛凌も健気ですよねえ。自分を殴って隋州が少しでも鬱憤を晴らしてくれればいい、足りなければもっと殴ってもいいって。まー泣けるじゃないのー。こら、隋州。これを聞かせてやりたいったらないわ。ただ人を殴るのは、後で自己嫌悪になるから逆効果らしいですケド。
唐泛も痛ましそうに見てるけど、半分はあんたのせいだからね。
てか、何、唐泛、隋州の心の病に気付いてなかったみたいなチワワ顔してるけど、ちゃんと聞いてたでしょうよ、トンチキアドバイス合戦してたでしょうよ。それなのに、おまえになんかもう会いたくないって罵ったんだよ、アンタは。
汪植は断ったのですが、陛下は固安郡主に恩情をみせてしまいました。王憲を西廠の牢から宗人府(皇族を監督する官庁)に送ることに。あーあ。
その人、あなたを恨んでると思いますよぅ。
おや、隋州が冬児のために厨房に立ちましたね。ぬおおお、どうした。
冬児への罪滅ぼしでしょうか。
そして唐泛も、隋州の家に戻ったみたいですね、一人にしておけなくなったか、やっとか。で、書類を調べていて気付いた手がかりを持って、隋州の元へ飛んでった。
傍らで冬児がいい笑顔です。ほんと頑張ったね、冬児♪
唐泛が見つけたのは、章鞏柱がわざと残した自分を怪しませるための記録。王憲を身を挺して守りたいのは誰だ。そんなの一人しかいない、固安郡主だ。ようやくだー。
でもそれを伝えた途端、その場でうたた寝するヤーツー。
いやあ、久々でしたね、トンチキBGMで隋州のこういう顔。
こういうのが元気のバロメーターってどうなのって思うけど、ほっとするわ。
王憲を宗人府に送らないよう、慌てて西廠に走る唐泛です。陛下に謁見して、固安郡主のことばかり聞きました。固安郡主の結婚は陛下も強く反対したらしい。嫌がらせなら別のやり方するわって言ってる、あはは。王憲との結婚は固安郡主の強い希望だったそう。
それだけ聞いて下がった唐泛。
それで陛下も「固安か」って。いつものように、なるべく大事にしないようにと。
溜息がねえ。疲れた顔もしてる。皇族達、続々やらかすんだもんねえ、陛下も頭が痛いわ。
固安郡主が皇命で降嫁させられたという噂も、目的を隠すために固安郡主自身が広めたのか。どんだけ手駒扱いだ。けど、最初は才を買って利用しようとしただけだったかもしれないけど、今は情も沸いてるよね。
血縁者同士、心を開いて話し合えばいいものをって唐泛。
血縁者同士でなくたって、それは全ての人間関係に当てはまる正論ですわ。
キミは胸に手を当てて自分の言葉をじっくり嚙み締めなさい。
皇族の事件、騒ぎにはできないため唐泛が王憲を使って固安郡主をおびき出す策を講じたんですが、それに衝撃を受け怒りまくった固安郡主は、李子龍の元を訪れてしまいました。あー。あんなヤツの手を借りれば、破滅への道一直線だっていうのに。
でもこれ、唐泛の策の失敗だったのでは?逆上させちゃった訳だし。
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