あらすじ
范閑(ファン・シエン)は父 范建(ファン・ジエン)から、林婉児(リン・ワンアル)の生母である李雲睿(リー・ユンルイ)に情けをかけるよう言われる。ところが慶(けい)帝を訪ねた范閑は、死んだ友 滕梓荊(トン・ズージン)のために李雲睿への厳罰を要求する。范閑の命を狙った母を責める林婉児だが、李雲睿はこれで終わりにするつもりはなかった。林婉児はそんな母に、愛する范閑と共に歩むと宣言する。
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ネタバレ感想
范建(ファンジェン)の呼び出しは、案の定です。
長公主が御書房の前で跪き、何時も経つ。
勝負はついた、寛大な心で命乞いをしてやれ。
なんで跪いてるの知ってるの?って問いには答えなかったね、パパよ。
いつも、戸部侍郎にそんな権限はないとか言ってるけど、地位とか関係なく、裏ではかなーりの繋がりを持ってるのは間違いない范建パパ。
その言い分は、こういう時は余り追い詰めず、少しは手心を加えてやるもの。長公主は陰湿な人間だけど、忠誠を誓う者も少なくはない。今後朝堂に立つなら、飴と鞭を使い分けろ。敵を友となせ。
だけど范閑は、自分の命を狙った者を友になどできるか!です。
范建は、婉児(ワンアル)を持ち出しました。将来夫婦になっても、この件で溝が生じかねん。
そこが悩みどころではあるんだけどねえ。
でも、例えば今回見逃しても、どうせあの人は変わらず狙ってくるでしょ?娘の気持ちなんて、既に何も慮ってないし。厄介な火種を手元に残して、幸せになれるとは思えないんだけど?
考える時間をと、范閑が出て行こうとすると范建は、嘆願するなら、今夜しかないと言いました。
その頃、すっ転びながら大慌てで御書房にやって来た皇太子。
ん?長公主を庇うんじゃなくて、自分に累が及ぶのが怖かったの?
皆があなたを私の一味だと言う。
その通りよ。
ではなぜ、荘墨韓(ジュアンモーハン)や朱格(チューゴー)の件を伏せていたのです?
知らせていたら、ここで跪くのは2人だった。
言い逃れは本当に上手いよね。皇太子のことなんか駒としか見てなかったんじゃない?
だけど皇太子は、同じことだと言って跪き、陛下にお目通りをと叫びます。
長公主は、ここで一緒に跪いたら自滅するわよ、なんて言ってるけど、奥から洪四庠(ホンスーシャン)が現れ、皇太子だけを中に呼びました。
陛下は皇太子に、お前以外は誰も嘆願に訪れん、その意味が分かるかと言います。
みな、巻き添えになりたくないのですと皇太子が答えると、陛下は、おまえはいいのか、歴代の皇太子も、情けで身を滅ぼしたと。
ひとまず、他に嘆願に来る者はないか待っているんだと皇帝が言った時、范閑が来たとの知らせ。
廊下の長公主は、あなたが来るなんて驚いたって声をかけますが、范閑は返事もせず一瞥もせず、中に入っていきました。
陛下に、命乞いに来たのかと聞かれた范閑は、婉児の気持ちを考えていなかった、深い恨みでも終わりにしないとと思い、混乱して、ある場所で冷静になって考えてきた、なんとか間に合ったようですと言います。
陛下ってば、だから、つまり、何しにきたの?命乞い?って何度も催促。確かに勿体ぶってたけど、陛下もイラチね(^m^)
范閑は跪き、拱手して言いました。
范閑よりお願いです。どうか情に流されず、李雲睿(リーユンルイ)に厳罰を。
深々と頭を下げた范閑に、皇帝は満足そう。
チラリと皇太子を見てから言います。
立て、跪くな。命乞いなどされたら、失望していた。
だーよねえ。
鑑査院と内庫を引き継ぐ者の責任は重い。
高潔でなければ。
皇帝の言葉に、范閑は答えます。それは関係ない。
ではなぜ考えを変えた?と聞かれて、ある場所に座って冷静に考えたと言いましたよねと。
そこは滕梓荊(トンズージン)の墓でした。
李雲睿が俺だけの敵なら、婉児のために譲歩した。でも滕梓荊は殺された。俺に許す資格はない。
護衛のためかと聞かれて、命のためですと言った范閑は、鍛錬が足りぬようだと皇帝に言われてしまいますが、心の正義は消せないと引きません。
陛下は皇太子に、命乞いには誰も来ぬようだと言ってから、連れて行け、遠くへとな、と告げます。
驚いた皇太子は、頭をついて感謝をと。
ああ、刑部に引き渡すことはできなかったなー。
長公主は、封地である信陽に引っ込むことになりました。
范閑は、ちょい納得いきませんね。都から追放するという当初の目的は果たせたものの。
信陽はかなり遠いのかな、ちょっとだけ不服を言おうとして、即無理だと悟った皇太子は、范閑を一瞥して慌てて長公主の元へ。
長公主は、范閑は命乞いにきたのかと聞き、とどめを刺しに来たと皇太子に言われて、鼻で笑います。
よかったわ、命乞いに来たのかと、心配していたの。ですってよっ。
この人、追放されても遠くからまだまだ仕掛ける気満々だよ、めんどくさいなーもー。
罪を犯せど長公主。刑部へは送れない。
信陽へ流すことが、最も厳しい罰となろう、死罪には及ばんと陛下は言いました。
とはいえ、陛下もさすがに内心では相当怒っていたんでしょうねえ。
ずっと磨いていた矢じりをつけた矢を、御書房の入り口にある人型の的に向かって放ちます。
背後は格子となっていて、向こう側を歩いていく長公主が見えていました。
振り向いた長公主の目にも、こちらに弓を向ける皇帝の姿が見えたよ。
陛下の放った矢は、鎧を着せた的を貫通して止まっていました。うっかり貫通して長公主に当たったとしても、事故ですよね。
さすがの長公主も怖かったのかな。それとも悔しかったのかな。とはいえ、人の命を何とも思わずに奪いまくる癖に、自分が危なくなると泣くのぅ?イライラッ←(笑)
長公主の屋敷では、侍女や宮女達が、金目の物を抱えて逃げようとしています。
いやはや、すごいわ。娘の婉児がそこにいても、ちょっと気まずそうにするだけで行ってしまうよ。
婉児は長公主に面会を求めていたみたい。
いつもの宮女が、会わないそうです、お帰りくださいと伝えに来ますが、婉児は帰りません。
宮女にさえも、郡主は体は弱いが性分は殿下と同じ、絶対に帰らないと言われた長公主は、仕方なく会うことに。
侍女達には暇を出した、各自ツテを頼りに都に残るための新たな主を捜していると長公主。私の下にいるよりはマシだと。
婉児は、皆、薄情ですねと言うんだけど、長公主は、宮中では善良だと早々に命を落とすと言います。
あなたに会う気はなかった、でもせっかくだから伝えておく。
破れた私に会いに来ては、深みに嵌る。親子であれば会いに来ても、咎は受けないが、今夜を限りに私を忘れなさい。明日は見送りにも来ないで。
慶国を売ったのですかと、婉児は聞きました。
今となってはどうでもいいと聞いて、濡れ衣なら陛下に嘆願しますと言う婉児。
長公主は、今言ったことが少しも理解できないのかと。
つまり、慶国を…との言葉の途中で、売ったわと食い気味に答える長公主。
范閑の命を狙った?
狙ったわ。
娘の未来の夫だとして、それが何?って長公主。
婉児は、今まで娘とは言え、数えるほどしか会いに来て貰えなかった、後宮を出され、病気になっても一度も来てくれなかった、死ぬ時は来てくれるんだろうかと考えていた、母親の心に自分はいるのだろうかと考えていたと言います。だけど権力のために、迷わず范閑を狙ったのは、娘の気持ちなど考えてもいないからだと。
なぜ考える必要があるのかと長公主は立ち上がりました。
それらはみんな、生きていればこそ、味わえる感情。あなたは生きていればいい、他はどうでもいい。
うーん、長公主、これだけじゃないのね。他にもバレたら追放なんかじゃ済まされそうにない罪に手を染めている。だから娘を冷遇して、守るために、累が及ばないようにしていたと言いたいらしい。
そして范閑は、鑑査院と内庫に関われば、大勢の思惑に晒されて狙われる。ロクな末路を辿らない。
范閑が婉児の想い人でなければ、命までは狙わなかった。彼を想っていれば、あなたの命まで危険に晒される。
いやあ、無理があるな。
婉児と范閑が出会う前に、命狙ってますからねえ。想い人も何もなかった頃よ。なのに男は正しく選べとかー。
先日、陳情令でも思ったけど、悪人って詭弁を弄するのが上手いったらないよね。
私が去ったら、范閑とは縁を切れ、破談にする方法を私も考えると言われた婉児は、彼を想っていますと答え、言いました。
私の一番好きな食べ物を知っていますか?
ま、長公主には答えられませんわな。
鶏肉が好きです。范閑だけが知っています。
以前、一番好きなのは星空でした。
1人で育ったから、私にとって星空が一番美しい風景。それも范閑だけは知っています。
私は、心と孤独を彼に捧げた。もう1人じゃありません。
そして今、一番好きなのは彼です。彼が死地を歩くなら、私も一緒に進む。
婉児の決意よ。ま、実の母親とはいえ、今まで散々ほったらかしにしてきて、更に自国を売るような真似をして、婚約者を殺そうとまでして、巻き込みたくないと言われてもなー。
巻き添えにしないためだと言うのなら、私のために手を引くという選択肢はないのかと言われて、長公主は、あなたも私も選んた道を進むと答えました。
殿方を正しく選ぶのが生きる道なら、母上が選んだ殿方は父上ではないはず。
誰なんです?母上にこれだけ捧げさせたのは。
あー、そういうことか。婉児、鋭いな。そこまで気付きませんでした。
北斉との結託は、そこに繋がってるんだわね。北斉の人物なんでしょうか。
この人がここまでする訳だから、かなりの立場の相手じゃないと、だよねえ。だって、長公主という皇帝の妹の立場にありながら、密偵みたいなもんじゃんね、これ。
答えない長公主を見て、去ろうとした婉児に、長公主は言いました。
最後の警告よ。明日は見送りには来ないで。
長公主は泣きながら、あの頑固さ、まさに私の娘だわ、なんて言ってますが。
この人が、他に何をしでかしているのか、誰に思いを捧げてこんな真似をしているのか、謎が増えたー。いつ分かるんでしょうね。
翌日。京都を出て行く長公主の馬車。
皇太子が道端に立ってお見送り。
また会いに行きますって言ったら、第二皇子が黙っていないわよって言われちゃう(笑)
そこに范閑もやって来ました。
完膚なきまでに叩き潰すのかと皇太子が気色ばみますが、范閑はいつものポーカーフェイスで、婉児に代わり、母君を見送りにと。
その婉児は、城門の陰に隠れて見送っているよ。
突然、皇太子の態度が変わります。薄っすらと笑顔まで見せて、叔母上の所業は知らなかった、だって。
でしょうねと言われて、微笑みながら去っていきます。こんな衆人環視の中で、あからさまに長公主贔屓で范閑と言い合ってるなんて、マイナス要素しかないもんねえ。
范閑が馬車に近付くと、あの宮女が向かってきます。構わないわと馬車の中から言われて、渋々構えを解いたわね。この宮女、いつも困り顔だったから、何か異心を持ってるのかと思ったけど、違ったみたいだ。忠誠を誓ってるんでしょうかねえ。
范閑は、笑顔で顔を見せた長公主に、仰々しく拱手をして、婉児に代わり長公主殿下をお見送りしますと言いました。
長公主は、昨夜は嘆願されずに安心したわ、報復しづらくなるでしょう?だってよ。
報復ってさあ、先に手を出したから報復されたっちゅーのに、ほんっと、ヤダヤダ。
笑顔で嫌味の応酬をして、長公主は、贈り物があるのと言って、去っていきます。
この贈り物が、まぁた、めんどくさいことになっていく訳よっ(-”-)
でもこの人、どうしても都にいたい理由があるのね。うーん?
じゃあ、慶国の人物なんだろうか、繋がっているのは。だけどこの国のエライさんで、この人にここまでさせる人なんて、いる?まだ出て来てないのかなあ。
王啓年(ワンチーニエン)に、滕梓荊も見てるかなあと言う范閑。
ただ、命は奪えなかったと。やっぱりその気だったんだっ(笑)
長公主から贈り物かあるそうですね、気を付けてと言われて帰ろうとした時、短刀で襲ってきた人物が。
あはは、瞬殺、郭保坤(グオバオクン)。アンタに范閑がやられる訳がないわー。
と、范閑は、城門の陰に婉児がいたのに気付きます。
母に違いはないからと言う婉児に、すまないと范閑が答えると、あなたは身を守ろうとしただけよと。
婉児から、あなたの進む道は皆の標的になる、死地を歩むことになると長公主に言われた、でもあなたが選び信じた道なら、私も一緒に進むと答えたと聞かされて、范閑は嬉しそうだねえ。
さて、御書房。
大量の官吏達が、奏状を持って詰めかけていました。
御書房から出て来たのは、林宰相。
扉の前では侯(ホウ)公公が、言氷雲(イエンビンユン)の捕縛は范閑が情報を流したからとの訴えは、謁見できません、奏状は私に渡してくださいと宣言してます。
これかいな、贈り物って。
しっかし、こんなに長公主に操られるアホ官吏達がいるとは。慶国、大丈夫ー?
范閑は、林宰相に呼び出されて、その件を聞かされます。
李雲睿は破れ、追放された、本来ならば婉児との婚礼を進めるべきだけど、その調査と処分をみんなが求めているんだとー。
言氷雲を売ったのは間違いなく長公主なんだけど、あの人、朱格(チューゴー)との結託しか認めてないんですって。えー!?甘いなあ、陛下よっ。
だけど陛下は、冷めた目で官吏達を見ていたんだそう。ま、置き土産とは分かってるんでしょうが。
でも大事なのはお前の態度だと宰相。
多分、これからすぐに陛下はお前を召すだろう、だが何を命じられても拒め。
皇帝相手に拒めませんよって范閑は言うんだけど、宰相は、多分陛下は朝議を通さずに言ってくる、婚礼の準備は進んでいる、婚礼後はすぐ吏部に移動させる、今、誤算が生じてはならない、正式な命でなければ、応じるなって。
うわあ、難しいなあ、あの皇帝相手にー。
面倒があれば私に回せと宰相は言うけど。君主と臣下は主と下僕の関係ではないと言うけど。
今回の件は范閑に非はなく、范詩神の名声は絶大、陛下であっても朝堂では責められないと言うけど。
この間、言ってたみたいに、陛下は范閑には鍛錬が必要だと考えてる模様。
今がその好機なんだってさ。よく分からない…
とかナンとか言ってるうちに、本当に宮中からの呼び出しが来ました。
行ってみると案内されたのは、御書房の中ではなく、テラスのほう。
そこには皇太子と第二皇子が座ってます。
促されて范閑も座りますが、なぜ3人が集められたのか、皇子達にも分からない様子。
そのうち、2人が言い合いになりそうになり、大物のケンカに巻き込まないでと范閑(笑)
そこへ、宦官達がなぜか料理を運んで来ます。
范閑、目をキョロキョロさせて、どういう状況?ってなってますわよ。
陛下、揃いましたので、お食事にって、侯公公の声で出て来た陛下は、家族の宴だ、楽にせよと。
私は遠慮すべきでは?と范閑が言うと、陛下は、おまえは厚顔だ、構わん、ですってー(笑)
たださあ、このシーンも後になって、あ~~~…となりますよっ。
きまずーい感じで、仕方なく座ったところで次回となりました。
皇帝は范閑に何を言いたくて呼んだのか。林宰相の危惧していた通りになってしまうのかー。
…ったく、長公主め…
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