あらすじ
林婉児(リン・ワンアル)の友人、葉霊児(イエ・リンアル)が何かをつかんでいると知った范閑(ファン・シエン)は彼女を問い詰めるが、聞き出せない。一方、范若若(ファン・ルオルオ)は范閑に協力するために皇太子の動きを探っていた。司理理(スー・リーリー)と皇太子がただならぬ関係だと推理する范若若。その夜、司理理のいる地下牢に忍び込んだ范閑は言葉巧みに自白を誘導する。そんな范閑の行動は鑑査院長に見守られていた。
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ネタバレ感想
先日、「贅婿[ぜいせい]~ムコ殿は天才策士~」を見終えたんですけども。
ちょ、ラストーッ!となりました。こっちもかーいって。続くんでしょうかね、シーズン2。
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葉霊児(イエリンアル)は、あの日、舟の中で誰を見たのか、話しませんでした。
都の闇は計り知れない。このままではあなたの一族や大切な人達が危険な目に遭う。
教えないのは、葉氏一族を守るため。
そう言われては無理強いできない范閑。これで、手がかりも道も断たれたと思いきや、仕方がない、残す手はひとつ、ですって。牢破り(^m^)
范閑の屋敷に、塀を飛び越えて入って来た王啓年(ワンチーニエン)。また酒甕の上に着地して、転びました。王啓年が侵入してきた時の合図になるって、わざと置いといたらしいよ(笑)
范閑は約束の50両を渡し、他愛ない話をさせながら、司理理はどこだと聞きます。更に、地下牢の出入り口と警備の状況を絵に描けと。
王啓年は、地下牢に侵入して生きて出た者はいないと言うんだけど、范閑の決意は固いねえ。前回、言若海(イエンルオハイ)も不思議なことを言ってましたよね。審理する者が来るのを待つと。院長からの指示なんでしょうか。きっと范閑なら侵入してくるから、それを待ってるんじゃない?
そこへ若若(ルオルオ)が来ました。皇太子に会って、范閑の言動を報告する役目を買って出たと。直接会えば、皇太子に殺意があるかどうか感じ取れると思ったけど、皇太子に殺意はなかったと若若。評判では、皇太子は第二皇子に劣ると言われてるいけど、感情を表に出さず、考えの読めない人物だった、凡庸ではないと言います。
もう危険なことはするなと范閑は言うんだけど、若若は、皇太子は絵を描いていて、どこか平静ではなかった、書房には何枚も仕女図があって、どれも顔は描いてなかった、彼は用心深く、絵のモデルが誰かを知られたくないのではないかと言いました。親しい女性の噂もないらしいし。
若若は、皇太子が思いを寄せているのは司理理ではないかと、大胆予想。いやあ、それはないんじゃないのー?
夜、地下牢に向かう范閑の前に、王啓年が現れて、使えそうな忍びグッズを渡そうとするんだけど、范閑には必要なさそう。ただ自分が捕まれば、王啓年にも足が付くから、会ったことは知られるなと言い残して、范閑は行ってしまいました。
護衛交代の隙を縫って侵入はしたものの、かーんたんに地下牢まで着いちゃいましたよね。やっぱり、分かってて泳がされたよね。
俺を狙う人物は?
ここから出して。
いいとも、名前を教えたら。
まずは振り返ったら?
ああ、やっぱりね、言若海が待っていたのは范閑か。
言若海は言いました。
司理理は北斉の密偵で、城衛と結託し、城衛の参将は口を封じられた。
つまり口を封した者は、地位と権力を持つ。
司理理が都に戻った今、何が起きると思う?
第二の口封じだと范閑。
やっぱり鑑査院は包囲網を敷いて、范閑の動きを見張っていたようです。
監視した上で敢えて侵入させたのかと思ったら、包囲網は守りだったみたいよ。
真相を追うなら審理をしろと言った范閑に、審理をするのはおまえだと言若海。范閑に牢獄の鍵を投げ、司理理は託す、どんな決定でも鑑査院は最後まで支持すると言って、背を向けます。
急になんだと言った范閑。そう思うよね。護送時は追い払ったくせにって。
言若海は、相手は参将相手でも殺したのだ、無官のおまえが審理をすると知ったらどう出るかと言いました。
なるほど。あそこで一旦追い払って、范閑を守った形にしたらしい。
もし今夜范閑が来なければ、鑑査院が范閑を守ることはない。
そう言った言若海、これ以上長居はしたくないって背中が語ってた(笑)すたすた行ってしまいました。
あなたは何者と司理理。
范閑にしてみれば、それは俺が聞きたいって感じでしょーよ。
院長、いったい何をさせたいんでしょう。
でも范閑は、まず心配するのは自分の運命だろうと言い、鍵を開けて中に入ります。
さて、退出した言若海を待ち構えていたのは、朱格(チューゴー)です。
なぜそこまで奴を守る。
院長の意向だ。
院長とやり取りをしているのかと朱格は溜息をつき、道理で黒騎が現れた訳だと納得。
いろいろ聞きたい朱格だけど、言若海は、自分は指示に従うのみ、理由は院長に直接聞けと言いました。この人も苦しい立場かもね。院長の命には逆らえず、個人的に面白くないと思っている范閑を守らなくてはならないんだから。
そこへ、外に何者かが潜伏しているという知らせが入ります。
朱格は、本当に口封じをしようと賊が動いているのかと思ったみたいだけど、隠れてんの、王啓年じゃないの?
こちらは司理理と対峙する范閑。
聞いただろう、お前の生死は俺次第だと言い、牛欄街でのいきさつを聞きます。
司理理は北斉人。命を受けて潜入し、都の同胞を指揮する立場。
北斉の皇室以外の指示は受けない。
つまり北斉の皇帝が俺を殺そうとしたのかと聞いた范閑に、司理理は笑います。
范様は文武両道だが、皇帝が狙うほどの地位にはない。
ああ、なんだかめんどくさくなってきた、このやり取り。
じゃあ、なんなんだよっ←イラチ(笑)
司理理は、正体を知られたのだと言います。
城外に潜伏していた程巨樹(チョンジューシュー)が、ある者に捕えられた。
それで箱に入れられて護送されて来たんだね。屋敷で待ち構えていた笠の2人は、東夷城、四顧剣(スーグージエン)の弟子でしたっけ。
ただ程巨樹の足取りは北斉の大物しか知らない。だからこの件には、北斉の上層部にも関与者がいる。
その繋がりで、司理理も程巨樹を捕えた人物に正体がバレてしまった。程巨樹に脅しは利かないため、命を下せる令牌を渡せと迫られ、従わねば正体を暴くと言われた。
司理理は、相手が狙う標的は知らなかったと言います。
でも牛欄街の襲撃は失敗したため、司理理も船を焼いて都を離れた。
要するにその相手は、慶国で権力を持ち、北斉の上層部とも内密に繋がっていて、東夷城の四顧剣をも動かせる人物。もしくは組織。北斉との繋がりがバレれば、慶国では大罪人だよね?
ここから范閑と司理理の心理戦となります。詳細は省くけど←イラチ(笑)
でも考えると、密偵として司理理はイマヒトツ、甘い気がするな。
刑部には送らないで、拷問も、慰み者も嫌よと言って、司理理は名前を明かしました。
その名前を聞いた驚きは、范閑の表情が物語ってますねえ。
次のシーンが、朱格の呆れた表情で笑ってしまいましたよ。
まーたおまえか。
潜伏していたのはやっぱり王啓年でしたよっ。本当は范閑が心配でウロウロしていたんでしょうが(その奥には陛下か侯公公からの密命があるのかもしれないけど)、言い訳がこの人らしくて笑えます。修正を入れた文書の中に銀票を隠していて、それをこっそり取りに来た。妻が怖いから、へそくり対策しないといけない。
そしてちゃんと、部屋にはその通り、文書に銀票が挟み込まれているという。こういうネタを日頃からどれほど仕込んでるんだ、この人は。いつも変わらない言若海の表情すら、緩ませられるんだからたいしたもんだよ(^m^)
都でお前を救う気があるのは俺一人だと言い、黒幕の名前を吐いたことは伏せろと司理理に言い聞かせて范閑が出て来ると、目の前には主務2人と王啓年。
范閑は、都に潜む他の密偵の名前を書いた紙を朱格に渡します。朱格も一応の成果を認めました。でも、後は任せろと言った朱格を范閑は止め、取り引きをしたと言います。
殺さず、拷問せず、刑に処さず。
おまえに決める権利があると思うのかと言う朱格に、実はあるのだと言若海。
院長の意向だ。司理理の処遇は一切を任せると。
納得いかない朱格ですが、言若海もそこは厳格。朱格も院長の意向には逆らえず、何も言わずに去って行きました。
翌日。思轍(スージョー)が張り切って、何やら仕切っています。若若が咎めるんだけど、范閑が頼んだらしい。昨日林婉児に会いに行ったら、こっそり忍び込んだと思われて兄貴に阻まれた、ならば堂々と訪問すればいい、ですってよ。それで鳴り物隊連れていくんだって(^m^)
その情報は、林珙(リンゴン)の元にも届いていました。怒りまくって迎え撃つ準備をしています。明確に、殺す、生かして帰すなと言ってる。林婉児がそれを見て慌てるんですけどねえ。
妹が何を言っても、この兄には何一つ、届かないんだよなあ。林婉児は侍女に目配せをしました。
町中を賑やかに練り歩きながら、范閑が皇室の別荘に郡主に会いに行くと思轍が口上を述べています。范閑も歩きながら、顔を晒して。
世間の目を噂を味方につけるのは、范閑がよく使う手だわね。
心配しながらついていく若若は、牛欄街の件で何か進展があったから、わざとこうしているのかと察しますが、詳細は後で話すからと、若若は行かないほうがいいと言われ、そこで待つことに。
紫祥殿の前で、大騒ぎしながら、やじ馬達の前で高らかに宣言する范閑。
あの長公主の宮女が門を開けました。
中庭ですれ違った林婉児の侍女が范閑に、お逃げを、狙われていますと囁きます。
取り囲まれる范閑ですが、無傷で塀を飛び越えて出てきます。やはり罠だったかと。
報告を聞いた林婉児はほっとしますが、林珙は腹が読めんとご立腹。腹が読めんって。殺そうとしておいて、その言い分は呑気だわ。
林婉児は林珙に訴えるんだけど、全く聞く耳を持たない林珙は、父上の意向だと言います。林宰相は陛下に破談を願い出るつもりらしいんだけど、それ前に息子が相手を殺してしまってもいい訳?宰相家として、それは皇帝の意志に真っ向から背くことになりませんの?まあ、皇室の別荘内でのこと、宰相家はそもそも林婉児とは表向き無関係だから、なんとでも言い逃れられる腹づもりなんでしょうけど。林珙の理屈がよく分かりません。
范閑はまた、葉霊児に会いに来ました。
酔仙居で司理理と一緒にいたのは林珙か。
それを聞いた葉霊児が停止します。反応が正解と告げているようなもの。
林珙は筋金入りの皇太子派。葉家には大宗師がいる。宰相家の息子は怖くないが、皇太子に睨まれるのは怖い。未来の君主を敵にすれば葉家が危ない。
真相を知りたいだけだと言う范閑に、葉霊児は手を引いてと言うんですけどね。そこでこの子も言っちゃうんだよ。護衛が死んだだけじゃないかと。
身分の差がある世界を当たり前として生きているええとこのお嬢さんとは、全くそこの価値観が通じない訳ですよ。范閑は、やつは護衛、世間に軽んじられている、実に不愉快だと言って、ご協力に感謝すると去って行きます。
林婉児と林珙も、尚も平行線の話し合いをしていました。
腹が立つほど、妹の思いを全く汲まない兄。安心しろ、お前を犠牲にはしないって、それが安心ではないことに全く気付こうとしない。私は嫁ぎたいと言っても、ヤツに惑わされていると言うだけ。
この人は確かに、皇室と宰相家全ての人達の中で、一番林婉児に優しい人だったかもしれないけど、庇護する対象の気持ちを汲むってことは全くしない訳だ。まあ、そういう時代の考え方なのでしょうね。
逆に考えれば、皇室からも宰相家からも、表向き認められていなかった存在だった林婉児だからこそ、范閑の考え方が理解できたのだともいえる。
人柄など重要ではない。誠実で善良だとしても、都にいてはならぬのだ。
この強硬な林珙の言葉は、ちょいと異常です。そこに何があるのか。
でもすぐには分からないんですよね。この人のここまでの態度。
ただこれも、真意の分からないまま周囲を泳がせている皇帝の計略の中の一コマには違いなくて。ある意味ではこの人も、犠牲者と言えるかもしれないんだけどもねえ。
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