あらすじ
都に着いた范閑(ファン・シエン)の馬車はどういう訳か慶廟(けいびょう)へ。范閑はそこで宰相 林若甫(リン・ルオフー)の娘、林婉児(リン・ワンアル)に出会い、心を奪われる。鶏肉を渡された范閑は娘を追いかけようとするが、馬車は范(ファン)家の屋敷へ。到着を待ち構えていた継母の柳如玉(リウ・ルーユー)は范閑を困らせてやろうと手ぐすねを引いていた。そんな中、范閑は幼い日に別れた范若若(ファン・ルオルオ)と再会する。
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ネタバレ感想
慶廟の門前で、眼光鋭い兄さんと話す范閑(ファンシェン)。
本当に俺の正体を知らない?って聞くも、兄さんはそれには答えず、とにかく正殿には入るなと言います。それ、知ってるってことじゃないの?
ずらり警備の兵が並ぶ中庭を抜け、建物の中に入っていく范閑。ここが偏殿なんでしょうか。お供え物はあるものの、正面は絵の描かれた壁紙だけ。だいたいこういうところって、正殿ではなくても、像のひとつも置いてないか?
罠かと思ったけど、刺客もいない、やはり神像がないと考える范閑。やはりってなんだろう。さっきの兄さんの話だと、ここは「神廟」そのものを祭る場所って言ってたっけ。神様ではなく神の廟を祭るところだから、神様の像はないのか。廟だからそれを絵にするしかないってことかな。
正面上部に描かれているのが、神話のお方が降臨したって言う、その神廟なんでしょう。
范閑は、これまで神仙など信じてこなかったが、実在するなら使者を出して、俺がこの世界に来た経緯を教えろ、そうしたら信じてやってもいいぞって、お供えの梨を齧っちゃう(^m^)
でもそう言った途端、お供えの台がガタンと揺れました。
靴の中に隠した短刀を手に、そっとお供え台のクロスをめくる范閑。そのまま静止します。
そこにいたのは、食べかけの鶏の足を持った女の子でした。
字幕には、林婉児(リンワンアル)、南慶宰相、林若甫(リンルオフー)の娘と入っちゃってます。
質問がある、君は刺客か?
たぶん、違うわ。
じゃあ、神仙の使者か?
それも違うと思う。
いや、そうだよ。
うん、分かり易く一目惚れですね?(^m^)
台の下から出た彼女を、目をまん丸にして見る范閑。この方、ものすごく左右の目の形が違うんだね。今まで気付かなかったわ。
あなたは誰なのと聞かれた途端、さっき兄さんから受けた衝撃で、またちょいと血を吐く范閑。林婉児(リンワンアル)が驚いて気遣ってくれますが、平気さ、吐くうちに慣れると言う范閑。
これ、チャイニーズ・オデッセイの台詞だと注釈が付きます。知らなかったんですが、西遊記をベースにした1990年代の映画シリーズなんだそう。
そこへ、お嬢様と呼びながら侍女が探しに来ました。行こうとする彼女を追いかけた范閑。正殿の貴人に同行を?と聞いたけど、彼女は答えず、ただ持っていた鶏肉を范閑に手渡すと、走り去ってしまいます。名前を聞き忘れたっ!と急いで追いかける范閑ですが、既にいなくなっていました。
侍女に付き添われて、范閑の馬車の隣に止まっていた馬車に乗り込んだ林婉児。でもやっぱり楽しそう。侍女には出先で姿を消すのはやめてくださいって注意されるんだけど、外出できると楽しくなるのって。どうやらこの子、持病があって、外気にあまり触れないような生活をしているみたいね。そして咳き込み、血を吐いてしまいます。
血を吐くなんてと言われて、平気よ、吐くうちに慣れるわって、さっきの受け売り。侍女は呆れていますが、これはお互いに、運命の出会いってヤツだねぇ。
范閑が門まで走ると、中庭にいた護衛達と、さっきの兄さんが出て行くところでした。振り返った兄さん、范閑に鋭い視線を投げかけていきます。これでさあ、知らないってないんじゃないかなあ。
鶏肉を持ったまま、馬車のところに走る范閑は、立ち去る2台の馬車を見ました。走って来た時は、御者のおっちゃん、いなかったのに、振り返ったらそこに座ってるって、何?この御者のおっちゃんも、めちゃくちゃ不思議よ?そもそもここに連れて来たのはこの人だし。
急いで馬車に乗った范閑は、あの馬車を追えと言います。
だけど馬は、さっきの馬車とは違う方向に向かっちゃう(笑)すっとぼけてるけど、このおっちゃん、あの馬車を追う気はないな。手綱引いて、馬の向きも変えさせてるもんな。
人でにぎわう町中を、さっきの兄さんが馬で走り込み、兵達と共に人払いをしています。なんかこう、有無を言わせず蹴散らす感じが、な。
陛下、前進できます。
って、馬車の中の人は皇帝よー。
宰相の娘、林婉児の母は皇族なので、まあ一緒に参拝しててもおかしくはない。
馬車と並走しながら、廟に若者の侵入を許したのは私の落ち度、罰をお与えくださいという兄さんは、南慶大内侍衛副統領、宮典(ゴンディエン)でした。宮中警備のナンバーツーかな。
慶廟の周辺は禁軍が守っていたのに、若者が簡単に侵入できたのは偶然とは思えません、禁軍を調べさせてくださいと言う宮典。
皇帝は、手合わせしたのか?と聞きます。あの若さにしては非凡な真気だったと宮典。
この人、どうやらクソ真面目っぽいなあ。この感じ、皇帝は部外者を侵入させた罪を問いたいんじゃなさそう。というか、侵入を見逃した、もしくは侵入するよう仕向けたのは、皇帝なんじゃないの?范閑は何も分からず、あの御者に連れて来られてるんだから。
その時、正面から別の兵士達がやって来ます。馬車を止めた宮典。すかさず剣を抜いて、皇帝の馬車の前に出て、兵士達に立ちはだかる侍衛達。
宮典サイドの兵、侍衛達は剣は持ってるけど、鎧も兜も身に着けていません。お忍びだからかな。でもやって来た兵士達は、鎧と兜。あれ、范閑の馬車に群がろうとしてた女性達を捕まえてた兵隊かも。
皇帝がこちらへと言います。
中央の人物が馬車に近付いて跪き、道端に潜んでいた侍女達を始末しました、と報告します。やっぱりかー。あれを阻止させたのは皇帝だったか。
皇帝の、分かったって返答に、んっ?となる宮典。
前回、范閑を品性がなく残忍だと称した言氷雲(イエンビンユン)に「こっちの ”誰か” 2人のほうが、遥かに品性はないし、残忍ですよー」と書きましたが、残忍なのは皇帝だったっ。
外を見ていた林婉児の侍女は、禁軍が去っていきますと言います。あの兜の兵が禁軍か。
だけど林婉児は、ずっと思い出し笑い。神廟で面白い人に会っただけよって。侍女は、范家の若様も面白い人だったら嬉しいですねって言います。
范閑の許嫁が林婉児だと、ここで初めて明かされました。ほほほ、お互い素性を知らずに、ほぼ一目惚れし合った相手が許嫁だなんて、まー、出来すぎ(笑)
だけど林婉児のほうも、この縁談には乗り気ではなさそう。でも、皇帝が決めたんですってよ。
んーと。未だ詳細は明らかにされないまま、だけどここで、范閑と皇帝の間には何があるの?となりますよね。宰相と皇族の娘と、父親の顔すら見たことがない隠し子との縁談を決めた理由。
范閑は、鑑査院の院長だけじゃなく、皇帝とも何らかの繋がりがある。で、それは多分亡くなった母親絡みなんだろうなってことかな。
道端の店のワンタンスープみたいなのをよそって、皇帝に渡す宮典。
若者の正体は?と皇帝。
戸部侍郎が、澹州でもうけた隠し子です、范閑という名だったかと、と宮典。
なんだよ、ちゃんと知ってたんだ、やっぱり。
かの若者が突然現れたのは、偶然ではなく、陛下が仕組まれたことでは?
憶測では語れませんといいつつも、申せと言われた宮典、一目ご覧になりたかったのでは?と続けます。皇帝は、范閑を陥れるために、道端に侍女を潜ませたのは誰だと思う?と聞きました。
言い淀む宮典。口にするのが怖いだけでは?と言われてしまい、跪きます。
状況を鑑みるに、東宮かもしれません。
これはー、林婉児の相手に決められたことで、范閑は皇太子にまで、狙われてるってことか。宮典も皇帝が決めた、林婉児と范閑の縁談話は知ってる。それで今回のお忍び祭祀には、林婉児を同行させ、范閑もそこに来るよう仕向けたって考えたんでしょう。
とするとさっきの、品性のないのは皇太子で、残忍なのは皇帝。南慶の皇族、ヤバイ(笑)
范閑は偏殿で跪いたか?
跪いてはいません。
不敬なヤツだな。
宮典は、皇太子から譲り受けた書画を気に入っているとかと言われ、顔色を悪くします。
お許しを、私の罪ですって。
皇帝は笑って、誰しも趣味を持つ、罪には問わぬと言いました。
ここねえ、分かり難いですよね。
でもこの後、すぐに理由が分かります。宮典がちょっと可哀そう。仕方ないんでしょうが。
左手に鶏肉、右手に母親の形見を持って、范家の屋敷前に立つ范閑。御者はどうも范家の人ではなさそう。やっぱりか、皇帝の手の者ってことだな?
正門は開きませんでした。側門が開き、侍女がこちらへどうぞって。
父上の意向かって聞くと、旦那様は皇宮ゆえ、二夫人の指示ですってさ。
滕梓荊(トンズージン)の言葉を思い出します。柳如玉(リウルーユー)が殺す気なら、正門すら通さないはず。
屋敷の中は静かで、使用人達も極力物音をさせないようにしています。二夫人が奥の間で昼寝中だから、静かにしないといけないんですって。
范閑はやり手のようだなって言ってますが、二夫人、立場を笠に着たロクでもない人のようだぞー(笑)
だけど、屋敷の帳簿係を叫びながら追いかける男の子がいました。騒いでるじゃん(^m^)
范思轍(ファンスージョー)、二夫人柳如玉の息子で、范閑の弟です。
范思轍は范閑の鶏肉と箱に目をとめ、中を見せろって。自分で試せと箱を渡す范閑。
その頃、二夫人は侍女たちに花びらから香油みたいなのを作らせて、手に摺り込ませたりしてます。で、范閑を庭で待たせるようにって言ってるわ。私が昼寝から起きるまでねって、いつまで昼寝する設定かねえ。
片や、必死で箱を開けようとする范思轍。無責任に応援する范閑。
ま、開きませんわな。怒った范思轍の畳みかけから、あの二夫人の息子だからと、屋敷内で威張り散らしてるのが分かります。でもそれに負けないくらいの早口で范閑に理屈を吹っ掛けられて、真剣に考え込んでしまい、その隙に范閑は行っちゃうという、抜けた子なんだけどね。
歩きながら、あの小僧が弟かって侍女に聞く范閑。
范思轍はいつも、二夫人の目を盗んで帳簿係にお金の無心をしてるんだそう。長年追われているので、帳簿係は逃げ足が速いんだってさ。言い方に気を付けろと言う割に、正妻の息子のそういうことは、普通に喋っちゃう侍女さん(^m^)
二夫人が起きるまで、外で待てと言われる范閑です。
まだここでは、二夫人が自分の命を狙ってるのかどうか、確認ができてませんからね。警戒する感じがバリバリなんだけど、でも息子が、あの次男だからなあ。親族を殺そうとまで企むほど、腹の座った悪人ではない気がする。母親も案外小者なのでは?
皇太子に拝謁する宮典。何やら巻物をたくさん持参しています。
あの皇帝の言葉の意味が分かるよー。
皇太子、李誠虔(リーチョンチェン)は、宮典の書画趣味仲間みたいなんだけども。
宮典は、自分が収集してきた中でも貴重な品だと、持って来た巻物を広げて見せ、それを引き裂いてしまいます。更に、屋敷にある書画は全て燃やしましたって。皇太子は驚き、ちょっと苦々しい顔に。
今日より、私に趣味などありませんって言う宮典は、皇太子に貰ったという最後の1本を返却しました。
理由を聞かれた宮典は、陛下は「誰しも趣味を持つ」と仰られた、今日より私が趣味を持つことは二度とありませんって。お忍びで慶廟に行った陛下は、范閑と遭遇しそうになりましたと聞いて、詳しく話せと言う皇太子は、うっわ、バレたかと、内心慌ててるんじゃない?
一方、二夫人。優雅にデザートみたいなの食べてますが、待たせてるのー?激怒してたー?なんて聞くと、侍女が、いいえ、昼寝してますって。部屋に入れたの?って驚く二夫人ですが、范閑は自分で外に椅子を出して、そこで昼寝しているみたいです。鶏肉を握りながら。
この程度では動じない范閑に、手強いと感じた二夫人は、会いに行くことに。
白々しい挨拶を交わしているところへ、范思轍が范閑を探す叫び声。二夫人は、あなたへの贈り物を忘れてきたから取ってくると言って、急いでその場を離れました。
范思轍が怒って突っかかって来るのですが、まあ、これも動じる范閑ではないわ。
部屋に戻った二夫人は、息子が范閑に手を出して初日に痛めつけておけば、今後逆らえないなんて思ってますけど、あの子じゃ、それは無理なんじゃないかな。反撃されても、嫡子を殴るような分をわきまえない乱暴者を、旦那様は許さないって言うんですけどねえ。
隠し子の分際でと、范思轍が棒を振り上げた時、向こうからやめなさいって言う女性が。
おおお、大人になった范若若(ファンルオルオ)です。綺麗になったね~♪
嬉しそうに哥♪って。あの別れの時、約束してたんだね、いつか必ず会いに行くよって。
若若が来た途端、黙り込んでしまった范思轍ですが、ぱっと厳しい表情になった若若に、跪きなさいと言われ、ぼすっと音を立てて跪きました。お姉ちゃんには逆らえないのか、この弟。
帳簿係の件で、お姉ちゃんに怒られる弟。それは見逃すけど、兄上に無礼を働いた罰だと、若若は范思轍の棒を取って、てのひらを叩きます。
逃げ出した思轍、いい年して、わあーってママに泣きつきに行ったよ(大笑)
范思轍(ファンスージョー)という名前は、范思哲(ファンスージョー)、ヴェルサーチの中国名と同じ発音みたいです。ヴェルサーチくんか(笑)けどそれも、現代の知識がある范閑だけが笑える話。
ママに泣きついた思轍。二夫人は范閑がやったと思い、父上に言いつけなさいと言うんだけど、若若だったと聞いて驚きます。なるほど、若若は思轍の教育係を父親から任されてるのか。そりゃ、罰を与えるのも慣れっこだ。二夫人は、若若をわざと外出させたみたいだけど、目論見が外れたのね。この親子のやり取り見ても、うん、小物だ、2人共(^m^)
若若は自分の部屋に范閑を招き入れます。
若若の部屋は、北斉の荘墨韓(ジュアンモーハン)の書画や四大宗師東夷城の四顧剣(スーグージエン)が使ったという剣、玉器や骨董など、価値あるものがたくさんあって、全て貢物。
それらはみんな、范閑が若若への手紙に書き送った「紅楼」という物語の、更新待ちのファンのみなさんからのプレゼントでした。
最初の現代パートで出て来た「紅楼夢」を、范閑は若若を楽しませようくらいの軽い気持ちで、手紙に書いてやってたみたいです。それを友人が気に入り、噂が広まってしまったのだとか。
范閑は、本物の作者は曹雪芹(そうせっきん)先生だと言うんですが、この時代にはいない人。若若は信じません。悪目立ちするのが嫌なのね、安心して、秘密は必ず守る、兄上は誰より素晴らしい文筆家よ♪
范閑は盗作みたいで複雑なんでしょうが、だとしても、記憶にある物語を、他人が読んでも面白いものに書くっていうのは、抜きん出た記憶力とか文章力とかが必要だと思うの。全く同じに書いているのなら、とんでもない記憶力だし、ある程度アレンジしているのなら後者。
これも多分、転生で与えられた能力かもしれませんね。真気同様。
あ、ここで范閑は、若若から箱を貰って、そこに鶏肉を大事そうにしまいました。
いつまで持つかね。腐るぞ?(笑)
さて、本日の出来事を宮典から聞いた皇太子。
陛下は范閑と話したか。
いいえ。
侍女も皆殺しに?
はい。
だから書画を裂いたのだなと言う皇太子に、宮典は、今日より私は殿下と交流を持ちませんと言います。
東宮の主の殿下は、朝臣と交流がある。でも自分は陛下を護衛する侍衛。過度に親しく交流すれば、陛下は心安らかに過ごせない。范閑は身分が低く、陛下が謁見なさるほどの人物ではない。陛下の「平穏に祭祀を済ませられた、充分に功がある」という言葉の意味を、しばらくして理解し、冷や汗が流れた。陛下は皇太子と自分の関係を知り、今回の護衛をわざと自分に一任した。目的は范閑に会うことではなく、皇太子と繋がっている自分が、范閑に手出しするかどうかを確かめることだったのではないか。大内侍衛は陛下の懐刀、いかなる者との交流も許されない。
皇太子はよくぞ言ってくれた、他の者なら口に出せなかっただろうと言います。
宮典、やっぱクソ真面目。大切な書画を自分で裂かなくちゃならなかったのは、可哀そうだねえ。後から出てくるボス大内侍衛統領の、特定の人物への擦り寄りっぷりを考えるとさあ。
でも皇太子は、范閑を陥れようとしたのは、自分ではないぞって言います。
んじゃ、誰だよ。でもま、所謂皇太子派の人でしょうね。それが誰だか分かっているから、それ以上は突っ込まなかったんでしょ、多分。
皇太子は、今後は互いに職務を全うするのみ、私的な交流は持たぬと言いました。
宮典兄さん、既にかなりの陰謀が渦巻いているのであろうと分かるこの宮中で、これほどまでにクソ真面目だと、大変だろうなあ。でもだからこそ、誰にも付かない選択をきちんとしておかないと、どこで足を掬われるか分からないのかもしれないけど。それで大内侍衛副統領になってるのは、すごいのかもしれません。
若若は、誰が置いたものかも分からない范閑の帰京日を知らせる書き付けを持っていました。
若若自身は、どうせ思轍が難癖をつけるだろうと踏んで、止めるために急いで帰ってきたのだとか。小さい頃から躾担当だったから、思轍は若若を怖がっているらしく、逆らえないみたいね。二夫人も、先妻の娘には楯突かないのだそう。
その二夫人は、どうして若若が屋敷にいたのかと、訝しがっています。誰も漏らしていないのに、どうして知っていたのか。
だららーんとしている息子に、二夫人は、若若は手強いし、范閑も狡賢い、用心しなさいって言うんだけど、思轍はそんな必要ない、たかが隠し子、一発殴れば終わりだって言ってます。殴れるものならやってみろって話だけどな~。というか、二夫人はなんでそんなに目の敵にしてんの?相続争い?
まあ、知らないから仕方ないけど、そんなちっさいこと、范閑はどーでもいいと思ってるぞー。もっと大きなものと戦わないといけない人なので。
思轍は、屋敷内で無理なら外でやるって言うと、二夫人も力ずくも悪くないとその気です。あとは若若をどうするかって言ってるけどさ。どうして仲良くしたほうが得策と考えないのか、私は毎度そこが不思議だ。だってアンタの息子、コレだよ?(^m^)見慣れると愛嬌はあるけど、器じゃない。
ああ~、二夫人は以前から若若に嫌がらせはしてたんですね。でも若若はそれを范閑に相談して、撃退してきたんだ。でも誰が帰京日を教えてくれたんだろうと言う若若に、范閑は五竹おじさんだろうと。
五竹のことは秘密なんだね(^m^)だから手紙には書けなかったけど、でも妹なら話してもいいんだって。
そこへ、父親の范建(ファンジェン)から呼ばれる范閑。お、義理父との初顔合わせですね。
二夫人の元にも、その情報が入り、気が気ではない様子。
范建は情に篤い人だから、時々会いに行っていればむしろ問題ではなかった。なのに気に掛ける様子もなかったのは、逆に不自然。だから澹州に配下を忍ばせ、こっそり連絡を取り合っているのではないかと監視していたのに。
おお「家」規模ならば、そこそこ読める人ってことか、二夫人は。金のことしか頭にない息子を、生涯守り続けることはできないからと、心配してるみたいですけど。うーん。
適材適所って言葉があって、だね。お金に執着してるこの子は、独立させて商売でもさせたほうが向いてるんじゃないか?
書房に入った范閑は、初めて、父親の後ろ姿を見ます。
次回は、義理パパから聞かされる、縁談の詳細~。
あれ?范閑は実は范建が本当の父親じゃないって、知ってるよね?五竹もいたし、赤ちゃんの頃から大人の記憶があったんだから、多分。
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